それから2ヶ月後、朝潮の傷は完治した。
そして、早速仁助のところに行った。
・・・道場・・・
朝潮「師範、いますか?」
道場の前で待っていると、中から仁助が出てきた。
仁助「来たか。入れ」
朝潮「はい!」
仁助の後を追い道場に入った。
神棚の前に座るように指示され、朝潮が座ると、仁助は奥の部屋に入っていった。
そして、少しして、仁助は大きい木箱を持ってきた。
長方形の形をしており、赤い紐が巻き付けられていた。
朝潮「師範、それは?」
仁助「うむ。これは、先月完成した刀でな」
朝潮「刀・・・、ですか・・・」
仁助「ああ、お前のな」
朝潮「っ!」
自分の刀だと知り、朝潮は驚いた。
朝潮「わ、私の、ですか?」
仁助「そうだ。そして、お前をここに呼んだのは、この刀を渡すためだ」
朝潮「そ、そうだったんですか・・・」
朝潮が刀に触れようとした。
しかし、仁助は刀を遠ざけた。
朝潮「えっ?」
仁助「まだ触っちゃいかん。これより鎮刀の義を行う」
朝潮「鎮刀の、義?」
仁助「ああ、若狭海迅流独自の儀式でな。この刀を世のため人のために使う、決して欲で切りつけないようにお祓いをするんだ」
朝潮「な、なるほど・・・」
仁助「・・・さて、始めるか」
仁助はすでに置いてあった箱から、儀式に必要な者を取り出すと、刀を抜き、神棚に置いた。
仁助「・・・、手を合わせろ」
朝潮「は、はい」
朝潮は手を合わせると、仁助はお経を読み始めた。
お経は10分間続き、読み終えると、盃と、米を神棚に置いた。
そして、仁助は神棚から刀を取ると、それを朝潮の前に差し出して・・・
仁助「さあ、受けとれ」
朝潮「・・・はい」
朝潮は刀を受けとると、右側に置いた。
仁助「・・・これで終了だ。これで、その刀はお前の者になった」
朝潮「あ、ありがとうございます」
仁助「名前も彫ってある。水鏡悪守、だ。水鏡と呼ぶのもいいな」
朝潮「す、水鏡、悪守?どんな意味ですか?」
仁助「水雷戦隊の鏡と言われたお前が、悪からその身を、そして大切な者を守れ。まあ、そんな感じだな」
朝潮「・・・ふふっ、ありがとうございます」
朝潮は、刀を抜いた。
刀は若干黒く、そして、やや小さかった。
仁助「奴らを叩きのめすんだろ?行ってこい」
朝潮「はい!失礼しました!」
朝潮は道場を去ろうとしたが、後ろから仁助に呼ばれた。
仁助「これを渡しておく。俺からの最後の試練だ」
そういって、紙を渡した。
朝潮「は、はい!分かりました!」
そして、朝潮はその場を後にした。
外では門下生に混じって三日月達が稽古していた。
初霜「あ、朝潮さん。怪我は治ったの?」
朝潮「うん。それに、師範に刀をもらった。・・・あれ?三日月は?」
潮「三日月ちゃんならあそこに・・・」
三日月「いち、に、いち、に・・・」
三日月は片腕だけで素振りをしていた。
朝潮「・・・器用だよね。三日月って」
初霜「そうだね・・・。片腕無いのに、治療したりしてるし・・・、家事とかも全部やるし・・・」
三日月「っ、あ、お姉ーちゃーん!!(ギュ~」
朝潮「お、っとと・・・、ふふっ、よしよし~(ナデナデ」
三日月「~///(スリスリ」
潮「あ、あの、朝潮さん。今後のことについて・・・」
朝潮「うん。ちょっと、部屋行こうか」
そう言って、4人は部屋に戻った。
・・・朝潮達の部屋・・・
部屋に戻ると、朝潮は仁助からもらった紙を開いた。
紙の内容には、「鬼之一太刀全守喜之一太刀全殺」が真ん中に大きく書かれており、「使い方を間違えるな」と端に小さく仁助の伝言が書いてあった。
朝潮「・・・どういうこと?」
潮「さ、さぁ・・・」
三日月「・・・???」
初霜「うーん・・・」
朝潮達はしばらく悩んだが、答えは分からなかった。
初霜「ま、まあ、後でいいんじゃない?」
朝潮「そ、そうだね」
朝潮は紙をポケットに入れた。
潮「それで、明日、ですよね?」
三日月「うん!明日遂に!」
初霜「あの憎たらしい人達を」
朝潮「消し炭にする!」
三日月、初霜、朝潮「よし!!」
潮「・・・(す、すごい怖いな~・・・)」
朝潮「よし!明日に向けて準備開始ー!」
三日月、初霜「おー!!」
潮「お、おー・・・」
4人は部屋をでて、それぞれ準備を始めた。