山育ちの流星の学園生活   作:不知火 秋

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勢いがつくと筆が乗る、あると思います


変態死すべし慈悲は無い

 

 

 入学してから、私はまず寮へ行くことにした。一応、貰った書類から私の住むことになる寮は栗東寮らしい。

 

 私が住むことになる栗東寮の寮長はフジキセキという、テレビで見た事のある人だった。

 

 率直に会った感想を言うと、めっちゃイケメン。これが、界隈でよく言われるおっぱいのついたイケメンというやつか。

 なんというか、キケンなタイプに見える...。そう、きっと無意識に女の子を落とすタイプだ。赤お姉さんの漫画で培った私の目に狂いは無い...はず。私も落ちないように気をつけねば。

 私の初恋は心の底から惚れた子に捧げると決めてるのだ。

 

 

「君がルインミーティアちゃんだね?君の部屋は3階の部屋なんだけど....今年は人数が多くなってしまってね。君の部屋だけ3人部屋になってしまったんだ。すまない」

 

 む?3人?確か寮は元々2人で住むと資料で見たけど....。個人としては全然問題ないからいっか。最初にできる友達が1人から2人に増えたって考えればとってもお得だ。

 

 

「いえ、全然問題ないです。むしろ3人暮らししてみたいです」

 

「そっか...ありがとう。そう言ってもらうとこっちも助かるよ。おっと、忘れてた。これが君の部屋の鍵で部屋番号は310だ。ルームメイトになる2人はまだ来てないから君が一番乗りだ。荷物は既に到着してるから、一足先に荷解きをするといいよ。

 荷解きが終われば今日のところは自由にしていいからね。模擬レースもやったりしてるから、見学に行くのもいいかもね」

 

「なるほど...ありがとうございました。それでは荷解きしてきますね」

 

 

 

 

 とは言ったものの、実の所を言うと郵送して貰った私の荷物というのはあまりない。あっても部屋着や私服等が数点、目覚まし時計、ゲームとその他周辺機器、スマホ等の貴重品系、その他必需品くらいのものでアッサリと荷解きは終わった。

 

 さてと、暇になったし。フジキセキさんのおすすめしてた模擬レースを見に行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 模擬レース場では、多くのウマ娘達が模擬レースを行っていた。みんなからは本気の熱気が伝わる。

 数日間は入学式やらなんやらで走るのはダメらしいが、それが終われば私もここで走れるのか。

 

 あぁ、ダメだ。今から走れるのが楽しみで仕方ない。見てると体がウズウズしてくる。早く、早く、あそこで私も走りたい。

 そんな、闘争欲が高まった私の足元からは黒い植物と黒い霧が出ていた。私はそれに気づくと、すぐさま引っ込める。

 

 危ない、危ない....。小3末辺りにはもう使えるようになはなったけど、ワクワクすると出ちゃう癖治さないとなぁ...。それに領域をここで展開するのはダメだ。今走ってる他の人の妨害になっちゃう。

 

 

 

 最後の組になるまで、私は模擬レース場でのレースを見ていたが、レースが終わる頃には時刻はもう夕方辺りに差し掛かっていた。

 

 

 そろそろ寮に戻ろう。そう思った時。

 足を触られる感覚があった。それもタッチではなく撫でますようにだ。

 

 

 

「ふむ、良いトモをしている。肥ウマ娘に難なしだな」

 

 なるほど、これが変態か。

 よろしい。変態死すべし慈悲は無い。

 

 

「フッ!」

 

「グェッ....」

 

 私は、蹴り上げを変態の顎に入れて浮き上がらせると、即座に変態の腕と襟を掴み、足に踏ん張りを入れると柔道の投げのように地面に叩きつける。

 制圧完了。

 

 

「よし、変態撲滅完了....。あ゙っ」

 

 投げてから気づいた。この人、トレセン学園のトレーナーじゃないか。

 ピクピク震えながら気絶してる....てか、意地なのかチュッパチャプスみたいなのは咥えたまんまだ...。

 というか、それよりもだ。

 

 

「ヤバい.....どうしよう.....」

 

 こういう時は....そうだ。赤お姉さんの漫画にこういう時の手段が描いてあった!

 

 そうそれは

 

 

 

 逃げるんだよォ〜!!!!

 

 

 

 こ、これは戦略的撤退なんだ!退学が怖いから逃げてるわけじゃないから!あの一族を倣って退散してるだけだから!

 お願いだから、あの変態トレーナーがこの時の記憶忘れてますように!!!

 

 

 

 幸い誰にも見られておらず、私は無事に栗東寮まで逃げることに成功した。

 

 

「ゼーハァ...ゼーハァ....」

 

 アカン。あまりのことに動揺しすぎて息が切れかけてる...。いつもはこんな事にならないんだけど...。

 

 冷静になりつつ息を整えていると、私の傍に同年代と思われるマスクをつけた栗毛と飲み物を持ってる鹿毛の2人組のウマ娘がやってきた。

 

 

「あの....大丈夫ですか?」

 

「凄い息が切れてますけど....ホントに大丈夫ですか?」

 

「は、はい....大丈夫です。ちょっと不審者から逃げただけなんで....」

 

 優しい2人に変態不審者(謎のトレーナー)から逃げたと伝えると、2人は形相を変えて慌て始めた。

 

 

「ふ、不審者!?早く警備に伝えないと....そっちは寮長に連絡お願い」

 

「わかりました!寮長に話を伝えてきます!」

 

 鹿毛の人はすぐさま寮の中に飛び込み、栗毛の人は既にスマホで警備に電話をしていた。迅速な対処の行動に私は純粋にびっくりした。流石名門校だ...。

 

 

「不審者に襲われて怖かったですよね。部屋まで送りますから、部屋番号教えて貰っていいですか?」

 

 襲われたというより、私が直々にぶちのめしたというか....。

 真実は闇に葬ろう、うん。

 

 

「310です....」

 

 私が部屋番号を伝えると、栗毛の人は驚いた顔をする。え、もしかして...。

 

 

「偶然ですね....私とあの子の部屋も310なんです。ここで最後のルームメイトに会えるとは。とりあえず、部屋に行きましょうか。歩けそうっすか?」

 

「はい、一応息は落ち着いたので...」

 

 2人で向かおうとしたタイミングで、さっきの鹿毛の人が戻ってくる。

 彼女も私を送ろうとしてくれたが、同じ部屋である事を伝えると驚き、最終的に3人で部屋に帰ることとなった。

 

 

 

 

 部屋に到着すると私は今更ながら2人の名前を聞いていないことに気づいた。

 

「あ、そうだ。自己紹介が遅れました。私はルインミーティアっていいます。お二人は?」

 

「あぁ、そういえば名乗ってなかったっすね。私はオルフェーヴル。で、こっちが」

 

「ディープインパクトです。よろしくお願いします」

 

 

 自己紹介を終えたこの日は、不審者事件で私が心配なのか、3人同じ布団で寝ることとなった。

 

 




こちらのトレセン学園はサザエさん時空並の時空となっております。



ルインミーティア→都合よく忘れていてほしい。就寝中2人に抱き枕にされた。悪い気分ではなかった。おもちもちもち。

オルフェーヴル→ルインを抱き枕にした。抱き心地ヨシ。

ディープインパクト→ルインを抱き枕にした。抱き心地ヨシ。

不審者トレーナー→逃げたあと復帰し、その足で部屋に帰った。遅かったので何事かと聞いてきたチームのウマ娘に事情説明したら、全員に蹴っ飛ばされた。無傷。
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