山育ちの流星の学園生活   作:不知火 秋

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花粉やばい




Tシャツは心を豊かにしてくれる

 

 

 

 色々なスキルを学びつつ日々を過ごしてるうちに、季節は夏、月は6月になっていた。

 

 

 割と実家()で過ごす夏は好きなのだが、都会の夏というのは蒸し暑すぎてたまらない。2人の抱き枕は未だに続いており、酷い日には2人分の体温+熱帯夜の室温で私は溶けるのではないかと錯覚した。錯覚した朝に、「バケツ用意しなきゃ!」「固められるものない!?」「小麦粉あった!」「それです!」と言う声が聞こえた気がするがきっと夢だろう。きっと疲れてたんだ。

 

 

 

 そしてそんなこともあったりした6月前半のある日、スピカ新入生組はスピカの部室に呼び出されていた。

 

 

 

 

 

「突然呼び出すなんて何かあったのかな?」

 

「わからないなぁ....。ルーちゃんはどう思う?」

 

「わかんない。スピカが自主的にやる健康診断のお知らせとか?」

 

「「あ〜」」

 

 まぁ、適当に言っただけなので合ってる保証は無い。

 

 

 

 呼んだにしてはあまりにも遅いので、3人で雑談をしていると部室のドアが開き、やっとこさ沖野Tがやってきた。

 

 

 

 

 

「遅いですよ!呼んだならもう少し早く来てくださいよ沖野さん!」

 

「悪い悪い。ちょっと突然の会議があってな。今度、生徒集めての集会でも言われるんだが、最近不審者が出没するから気をつけるようにってな」

 

「不審者?」

 

「この前近くで未遂だけど事件が起きたから気をつけるようにって連絡だよ。ネットニュースとかテレビになってるの見たろ?」

 

 

「え、やってたんですか?ちょっと失礼....。あ。ほんとだ。未遂とはいえ刃物使った傷害事件とは物騒ですねぇ....」

 

「一応、7月から合宿に行くとはいえ、7月になる前には短いけど夏休みが始まるからな。夏休み中の外出と止めはしないが、注意はしっかりしとくようにってよ」

 

「なるほど。分かりました出かける際は気にかけておきますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、夏休み。

 

 私は現在、トレセン学園近くのショッピングモールに来ていた。

 

 実は、部屋着兼外出用の服を着ながら夏休みを過ごしていたが、ある日ディープインパクトことディーちゃんが私の服に関してツッコミを入れたのだ。そこからあれよあれよとエントランスで事情聴取が始まり、なんならどこから話を聞いたのかエアグルーヴ副会長もやってきて私の外出服(主に上半身を見ていた気がする)を見て頭を抱えていた。

 ついでにテイオーさんとゴルシさんもやって来て、爆笑してから食堂へ去っていった。

 

 

 そんなに悪いかなぁ?

『塩味。』って書かれたTシャツ。お気に入りなんだけど。

 

 

 

 

 

 

 まぁ、そんなことがありショッピングモールで私の服を買いに行くことになったのだった。

 

 

 ちなみに今着ているのはパーカーとスカートを着てます。もちろんディーちゃんのお下がりです。

 うーん、胸の辺りがスカスカしてる。これが敗北感だろうか?

 

 

 

 服屋に着くと、店員さんに話しかけられるが私が応対する前にディーちゃんが答え、あれよあれよと話が進み、服を何セットか持たされると試着室に入れられた。

 恐ろしくスムーズな試着タイム。私じゃなきゃ混乱しちゃうね。

 

 

 まず手に取ったのは、全身ブラックに大きめサイズのアウター、キャップの組み合わせ。中のTシャツはピッタリめだ。

 シャツで体のラインも見えるけど、カッコイイ系な感じなのだろうか?

 

 

 試着室を出ると、ディーちゃんがこちらを認識して、

 多分0.1秒位でスマホをこっちに向けた瞬間シャッター音が聞こえた。

 

 なんか鼻血出てるけど、大丈夫?

 

 

「ディーちゃん、大丈夫?」

 

 私が近づいて体調を確認しようとすると、ディーちゃんは顔を真っ赤にして離れる。

 

 

「ダイジョウブ...、チョット.....アレナダケデ....」

 

「そっか、大丈夫なら安心だね」

 

 

 

 試着室に戻り、次に手に取ったのは黒の半袖パーカーに赤いTシャツ、短パンに黒と赤のキャップ。

 ちょっとカッコよくきめた女の子って感じかな?

 

 

「どうかな?」

 

「カッコイイね!ちょっと表情なんでもいいから作ってみてくれない?」

 

 

 うーん...表情作れって言われてもなぁ....。

 何となくで目を少し薄めて、フッと笑うような顔をすると

 ディーちゃんは今度は吐血した。もちろん同時に写真も撮られた。

 

 何かを言う前に『大丈夫、誰でもこうなる』と言われ丸め込まれた。解せぬ。

 

 

 色々な服を試着したが、いいものを見せてもらったと言ってディーちゃんが全て購入した。支払いの時に黒いカードなんて見えなかった。見えてないったら見えてない。

 ちなみに服は重いので郵送してもらうことになりました。やったね。

 

 

 その後は最初に着た服を着たまま、夏合宿ということで水着を調達。私は水着を買い終わったタイミングでちょっと催したのでお花摘みに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 お花摘みから戻ると、そこにはチャラい男からしつこくつきまとわれてるディーちゃんがいた。

 

 そんな状態になっているディーちゃんに近づくと私は

 

 

「ディー、おまたせ。待った?」

 

 わざと、彼氏のように振る舞う。それに対し、ディーちゃんも意図を把握したのか

 

 

「ルー!待ったよ。遅い!」

 

 彼女のように振舞った。私は、ディーちゃんの手を引き腕に抱えると頬にキスをする。ディーちゃんの顔が赤くなっていたが気にしない。

 

「私達はデキてるんです。どっか行ってください」

 

 そんな光景を見ても、チャラい人は諦めが悪いのか私をカッコイイ系じゃんと持て囃し、私ごと誘ってくる。

 何度も何度もしつこく誘って来るので

 

 

「しつこいですよ。いい加減どっか行ってください!」

 

 と強めに反発する。

 

 

「あ゙ぁ゙もう!クソが!」

 

 すると全く思い通りにならないのに腹を立てたのか、目の前のコイツはナイフを取り出す。周りの人達はそれを見て悲鳴をあげた。

 

 

 男は私に向かって走り、ナイフを刺しに来る。だが、あまりにも狙いが直線的すぎて、どうすればいいかも分かりやすくて助かる。

 

 

 

 私は、突き出してくるナイフを指と指の間に挟み、そのまま拳を手で包み込み一気に握る。すると男の手から鈍い音が聞こえると苦しみだす。流れるような動きで、一本背負いで投げ叩きつけると即座にうつ伏せにさせ腕を捻り上げる。

 

 

 鎮圧完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 鎮圧してから、数分後。ようやく警察がやってきて、男を連行して行った。

 流石に拘束を解いて逃げようとしたので、肩を外したのは不味かったのか、肩が外れてるのに気づいた警察がビックリしていた。今回は命が危なかったということで問題にはならなかった。

 

 流石にもう買い物に行くという雰囲気ではなくなってしまったので、私もディーちゃんは手を繋い(恋人繋ぎ)で帰ることにした。

 心做しか、ディーちゃんの頬は夕陽に照らされたのか赤くなっていた。

 

 

 

 

 

 

 後日知ったことだがこの男、実は例の傷害事件の犯人だったらしく、今度警察から賞状が出るらしい。

 

 それはさておき、今日はたくさんの買い物したし、クローゼット片さないとね。

 

 

 

 

 

 そして数日後、夏合宿が始まる。

 

 




ルインミーティア→Tシャツを発見され、着せ替え人形になった人。やや平たい胸族。彼氏ムーブは赤お姉さんの指導の賜物。
塩味。Tシャツ以外にも『しょうゆ味。』、『ソース味。』、『人生五十年。』、『Tシャツ』、『カツ丼』と書かれたTシャツを持っている。なお、これらもディープインパクトに発見済み。

ディープインパクト→Tシャツを発見した人。豊かな胸族。色々な服を着させて着せ替え人形にしたが、尽くキマリ、脳を無事焼かれる。彼氏ムーブの頬キスでさらに脳が焼かれた。

オルフェーヴル→着せ替え人形にした人。豊かな胸族。


赤お姉さん→ルインにTシャツをあげた張本人。豊かな胸族。後日、部屋がルインから3人部屋と聞いたこの人が『Buster』、『Arts』、『Quick』の印字がされた赤と青と緑のTシャツを人数分送ってくることを栗東寮310号室の住人はまだ知らない。





衣装モデル
全身ブラック→式守さんのデート服
黒の半袖パーカーに赤いTシャツ→ズィマーのコーデ『ウルサスIO79』
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