ウルトラマンティガ〜EPISODE OF EVIL〜 作:神白椿
始まりの日-1-
その日人々は恐れた、自らの行為によりこのようなことになるとは思ってもいなかった、だがいくら石を投げても、剣を持って勇猛果敢に立ち向かったとしても叶わないことは自分たちがよくわかっていた。そう、叶うわけがないのだあんな”巨人”には。そんなことを思いながら人々は国が、そして自分たちが滅ぶことをただただ待つことしかできなかった。
そして、全てが滅んだ後その巨人は動きを止め石となった
僕は只々困惑することしかできなかった。目の前には眩いばかりの光を放つ一つの音叉のようなものがあった。それを見ながら僕は今日起こったことを思い返すことにした。
今日はとても天気が良かった。空は透き通るように青く、雲の一つもなかった。その天気のもとで僕は空のように晴れやかな気持ちで学校へと向かった。今日は高校の卒業式だからという理由もあったが大学に入れば一人暮らしとなる為新生活に向けた期待もあり足取りは軽やかだった。
「おはよう、ようやく今日で高校生活が終わるな。」と教室につくなり友人が話しかけてきた。
彼の名はカツラギ・ハジメ、運動神経がよく、顔もいいのだが、すこしバカであり、
高校生一年の時に覗きを決行した(僕も一人の男として関係のないフリをしながらこっそり参加した)ことにより女子からは少し嫌われている。
「ああ、今日はめでたい日だが何故そんなに決意に満ちた表情をしているんだ?」と僕が聞くとその顔のままでハジメは答えた。「何故か俺は高校では恋人の一人もできなかった、だがこれからは違う、大学では必ずしも彼女を作ると今日の朝決意したんだ」とハジメが言った。
「そ、それは大した決意だな」と返すとハジメは「そうなんだよだからアドバイスをくれよ」と言った。するとチャイムが鳴った「お、時間だ。じゃあ後でな。」と言って彼は僕の席を離れていった。さて、高校生活最後のホームルームである。担任教師の禿頭を見るのも今日で最後かと思うとなんだか寂しく思えてくる。「おはようございますみなさん、今日は高校の卒業式です、入学してから君たちの成長を間近で見てきたものとしては感慨深いものがあります…」と担任は話し始めた。僕はそれを聞き流しながら窓から空を見た。空は朝見た時と同じ澄んだ青色だった。が、少し異変を覚えた、流れ星のようなものがこちらに向かって落ちてくるのである。「なにあれ?彗星?」と周りもざわざわし始めた。担任教師が窓に近づき空を見た時、それは学校のすぐ近くに落ちてきた。聞いたことのないような爆音が響き渡りスピーカーからサイレンが鳴り始めた「すぐに体育館に集まってください」と担任が言った。その時だった球体だったそれが破裂した響き渡る轟音に耳を覆っていると、誰かが言った「怪獣」と。