戦乙女が放浪する話   作:猫を乗っけた青髪の女

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戦乙女、地に墜つ

村を離れ、数時間が経った。

目的地の陸はまだ見えない、天候も晴れていたが少しずつ曇り始めている。

心做しか波が荒れているようにも見える。

雨の匂いもしている...嵐が来そうだ。

船が波に飲まれないようルーンで保護の魔術を刻み込んだ。

帆を下げ風で折れないよにした。

これで安心できるな。

 

そう思ったが急に睡魔がきた。

嵐が来るのに、ねたらだめなのに、

身体が動かなくなっていくのがわかる。

視界も霞んできた、起こそうと目を擦るが、わらない。

そのうちめも、あかなくなって、

カせのおトも、らきこえなくナッテ、、、

 

 

 

強制スリープモードへ移行します

 

 

 

 

 

何かの怒号が鳴る。何事かと思わず起き上がった。

まず目に入ったのは荒れ狂う波、ごうごうと振り続ける雨、

ヒュルルと聞こえるほどの風の音。そしてゴロゴロと鳴り止むことのない雷。

 

事前にルーンに守ってなかったらこの船はとうに沈んでいただろう。

海は何か恐れているようにも見える。なにか恐ろしい怪物が、

荒れている海を眺めていると、なにかが見えた。

巨大な何かが、それは頭なのか背中なのかわからないがとにかくでかい何かの部分が見えた。

でかい魚か?

そう思った、そう思いたかった。だが見えてしまった、こっちを見つめている目を。

 

見つめていると言うと語弊なのかもしれない。

正しくは浮いている船を見ていたのだ。

目だけで船の半分くらいの大きさで、この化け物はどのくらい大きいのかなんとなく理解してしまい、身体中の血の気が引いた。

 

怖い、生まれて初めてそう思った。

だがそれと同時にこれ以上にないほど高揚している。

こいつに勝ちたい、自然と口角が上がってしまう。

今までやって来た相手が違う、きっと私より格上なのだろう。

だがそんな理由で戦わない言い訳にならない。

 

目があった瞬間戦いは始まってるのだ。

 

私は手始めにオールを持って大きく飛び上がり、

それをやつがいた場所目掛け思いっきりぶん投げた。

オールは投げた勢いで折れその破片一つ一つ大きな水柱を立て、

化け物に命中した、があまり効いている様子はない。

流石はでかいなだけあってかなり硬い、一筋縄ではいかないな。

 

次に私は腰に引っ提げた斧を持ち、すぐさま魔力を込め、

破裂するほどに流し込み、それを持ったまま化け物に突っ込んだ。

 

斧を振ると風圧で海は裂け奴の体が見えた。

奴は全身を硬い鱗で覆われているみたいだった。

簡単には砕けなさそうだとも思った。

ならばこれ以上の力で破壊すればいいだろう。

私は今以上に力を込めた、斧の柄のところから悲鳴を上げるかのようにビキビキと鳴っている。

 

奴の体にぶつかる瞬間、私は斧を振り下ろしぶつかる。

瞬間、閃光が走り視界が真っ白になる。

その後を追うかのように爆音が走り抜け耳がイカれた。

爆風の勢いでその場をを離れ、視界が戻るまで離れた場所にいよう、

そう思ったとき、

 

「GooAAAaaaa!!!!!」

 

そんな音が聞こえたような気がした。

空中にいるはずなのに空気中に振動が伝わる。

 

なにか危険だ  今すぐここから離れなければならない

私の直感が理解した。すぐ避けようとした。

次の瞬間左の腕に激痛が走った。

何が起こったのか理解できなかったが、腕が噛まれていることだけはわかった。

まずいこのままでは海中に連れ込まれてしまう。

ルーンで守るのも間に合わない、狙いもままならない。

 

、、、やるしかないのか。

斧はまだある。見えはしないが感覚でわかる。

斧のところまで手を伸ばし、強く握る。

歯を食いしばり次にくる痛みに備える。

 

 

私は斧で腕を切り落とした。

 

先程まであった圧迫感から解放され、それと同時に痛みも襲われる。

泣きそうなほど痛い。だが、それ以上に奴を倒したいと言う感情が強まった。

目は微かだが見える、奴の姿が。

海中にいた奴は上空に姿を現し、深緑の鱗で覆われた化け物であるとこがわかった。

 

改めて思うが奴は大きい、そして長い。

どこまでも続くような体、手足などはなくヒレしか見当たらない。

弱点などきっとないのだろうな。

だかそんなこと知ったことか。

 

私は奴に勝つ。

 

私は高度を上げる。

さらに高みへと目指し、雲の上まで上がった。

いい眺めだ。

 

私は斧を捨て槍に持ち替え、全身に流れる魔力を槍に流し込んだ。

翼を閉じ、身体は自由落下を始める。

この一撃に賭ける。

 

二度の攻撃で理解した。

あれほど硬い鱗、ちょっとやそっとの力では破壊することはできない。

私でも破壊できるかわからない、しかしそれは今までの話。

 

どんなに硬い物体であろうとも、隙間はある。

そこに針のように通し中から崩せば、容易く崩れる。

要は攻撃の範囲を狭め、内部から破壊すればいいだけのこと。

 

刃の先端を針のように細めた。

狙いを定め、加速させた。

息が出来なくなってきた。このままではきっと気絶してしまうだろう。

でも今はそんなことは考えない、後のことなど知らない。

今この瞬間が大事なのだ。

 

海面が近づく、奴の体もでかくなっていく。

そして私は布に針を通すように海面を抜ける。

奴の体眼前まで到達し、槍は鱗を突き刺さる。

 

見えた!!

 

溜めていたものを一気に解放させる。

すると槍から光線が走る。

奴の体を貫き数里先まで光線がでた。

 

やった倒した。

私は達成感に満たされて意識を手放した。

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