戦乙女が放浪する話   作:猫を乗っけた青髪の女

7 / 17
勝利すべき剣を奪い取った

相手の頭が壊れた後動きをやめたが、

その直後頭の方からピキ、ピキと音を立ててひびが入っていくではないか。急速に干からび始めている。

なぜなのか分からないが剣が吸っていることだけはわかっている。

全身の水分が抜け切ったと同時にサラーと砂が風に吹き上がるように塵となり消えていった。

 

私はいま厄介な敵を破壊し動き止めたのはいいが、

次は剣が光り始め困惑している。

 

どうしたものか、そう悩んでる私がいる。

明らかに罠みたいなこの状況、あれが骨と皮だけになったのはあの剣を持った事が原因みたいに思える。

 

触って瞬間意識があの剣に持ってかれそうであまり触りたくない。

ただこのまま放置していくとまた違う人が盗っていきそうである。

 

刃を握って分かった。これ相当力が刷り込まれている。

二の足を踏んでいるとさっきまで追いかけていた猫が居た。

 

猫は瓦礫の上で鎮座し、真っ直ぐ私を見つめている。

ただただ視線がとても痛い、

まるで「何をモタモタしている?早く取らないか」

と言っているように見える。

 

勇気を振り絞り握り拾う。

瞬間剣から眩い光を発し、思わず目を閉じた。

バキバキ、と何かが剥がれるような音を立てて、剣からエネルギーが流れて来た。

なんとも暖かいような心が落ち着くようなそんな感覚だった。

 

収まったかなと目を開けると、

さっきまであった錆びていた剣はなく白く輝いており少し眩しい。

柄の部分は赤く光る宝石が付けられていて、

刃は一つの濁りも見当たらない純度の高い金属が使われている。

流石はフレイが持っていた剣、なかなかにいい物を使ってるな。

 

なかなか面白い戦利品を得たと思い、何か適当な鞘はないかと探し、

いい感じに納まる鞘を見つける事が出来た。

しかしそこら辺にあるものだからやはりボロボロだな、いつか鍛治ができる人に出会ったらいい鞘を作ってもらおうとその鞘に納まると。

 

先程まで輝いていた剣は光を失い以前の錆錆びの剣を戻った。

なるほどこれで少し納得がいった。

なぜあいつが持っていても光らなかったのか、

それはあいつには勝つ意思がなかったからだ。

でもそれだったらなぜ元に戻るのだろうか?

...そういうことにしておこう。

 

 

そんな難しい事を考えるのはやめ私は先の戦いで負った傷を見ようと

切られたところを見たが、

血が出た痕跡があるがそれらしい傷は見当たらなかった。

不思議に思ったがこの剣の恩恵で傷が治ったと思えば腑に落ちるか。

 

改めて猫が居たところを見るとまだ居座っていた。

私の視線に気づいたか猫はまた移動を始めた。

多分また付いてこいと言っているのだろう、

そう思い私は村を後にした。




あとがき

???の記憶

誰かの夢の中、ただ何が起こっているのかはわからない。
眼前にあるのはどこまでも高い氷壁と延々と広がっている炎の海、
そしてボヤがかかっているが、何かの生物がいるばかりであった。

熱い...熱気がすごく体全身が蒸されていくような感じがする。
ここは何もない。楽しいも苦しいも悲しいも何もない、
ただ無機質な世界で私は生きていたのだ。

しかし、世界は普遍ではない。
イレギュラーは必ず生まれるものだ。

明くる日も巡ったある日、私の身体から子供が産まれたのである。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。