一番最初に出たのは一体誰?

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SCP-1073-HL アパタイトスカル

オブジェクトクラス:Euclid(Safeクラスへの申請中)

 

【特別収容プロトコル】

SCP-1073-HLは現在サイト-■■内部にある収容チャンパーで収容されています。

 

SCP-1073-HLの収容チャンパー付近には常に2〜3人の財団職員を配置し、SCP-1073-HLに対する監視を行ってください。

 

また、実験と監視以外の目的でSCP-1073-HLに近づくことは禁止されており、SCP-1073-HLを許可なく使用しようとした人物のみ終了処分となります。

 

SCP-1073-HLに対する実験は月に一度必ず行われており、カールプリット主任研究員の要望によってインタビュー記録は初めに実施された実験から3回分のものまでしか残されていません。

 

また、実験に関する権限は例外的にO5評議会ではなく、サイト-■■の主任研究員であるカールプリット主任研究員にすべて一任されています。

 

 

【説明】

SCP-1073-HLは外見上の異常を有さない25cmほどの大きさの黄色の燐灰石でできた骸骨です。

 

SCP-1073-HLは20■■/08/07にサイト-■■内で別のSCPの実験最中であったカールプリット主任研究員が生還した際の帰り道で偶然発見したものであり、いつ現れたのか、どこから来たのかは全くの不明です。

 

SCP-1073-HLはSCP-1073-HLに触れると触れた人物がその場から消失し、SCP-1073-HL-1と呼ばれる異空間に転送されるという異常性を保持しています。

SCP-1073-HLにさわった人物は1時間から6時間ほど立つとSCP-1073-HL付近に出現します。

 

SCP-1073-HL-1は地球上のどこにも存在しない異常空間であり、15m×15mほどの円柱、もしくはドーム状の空間になっているとインタビュー記録から予想されています。また、内部では外部から持ってきた衣服以外の物質が消滅します。

空間内部は古い病院のようだとなっているとされますが、インタビューの内容に必ず齟齬が生じていることからSCP-1073-HL-1には現実改変作用が働いている可能性が■■■元主任研究員により示唆されています。

 

また、SCP-1073-HL-1内部にはSCP-1073-HL-2とよばれる人形実体が現れます。

SCP-1073-HL-2は毎回インタビューで伝えられる姿が微妙に違うため同一個体であるかは不明です。

 

このSCP-1073-HL-2実体は侵入した財団職員に対し非常に友好的であるとされており、実験によって内部へと侵入した財団職員はSCP-1073-HL-2実態と会話した記憶を必ず持っています。しかし、その会話内容は思い出されないという現象が起きているため、財団はSCP-1073-HL-2がSCP-1073-HL-1の現実改変能力による産物である可能性、またはSCP-1073-HL-2自体が現実改変能力者である可能性の2つが示唆されています。

 

 

【インタビュー記録一覧】

・インタビュー記録1073-HL-2

対象者:D-35620 (元パン屋。金銭の偽造で死刑宣告をされていた。)

前書:D-35620はカールプリット主任研究員からの情報にあるSCP-1073-HL-2どの接触を目的として、様々な記録機器を所持してSCP-1073-HL-1に入った。しかし、SCP-1073-HL-1内部にて記録機器が一切機能しなかった為、そのことも含めたインタビューとなる。

 

 

記録開始

 

インタビュアー「それではインタビューを開始します。D-35620。あなたがSCP-1073-HL-1内部でみたものを正確に伝えてください。」

 

D-35620「あぁ。あんたらの指示通りにあのきれいな髑髏を触ると視界が真っ白になってな?俺は最初何も見えなかったんだけどだんだん目が慣れてくるとそこが古臭い病院だってことに気づいた。んで、あんたらに連絡を一度入れようと思ったら手元にもらったはずのマイクとかカメラとかが一切なくなってたんだ。」 

 

インタビュアー「壊れたのではなく、無くなっていたと。」

 

D-35620「あぁ、結構手元にフィットして使いやすそうなカメラだったんだけどな。まぁ、そんなことはいい。その病院は結構ボロボロで何年も使われてない感じだった。流石に子供の頃色々と世話になったから懐かしい気持ちにはなったがな。」

 

インタビュアー「病院?見間違えなどではないのですね?」

 

D-35620「あぁ、間違いないね。」

 

インタビュアー「なるほど。話を続けてください。」

 

D-35620「はいよ。とりあえずあんたらに対する連絡手段がなくなったから困った俺はどうにか帰れないかと思って、色々と部屋を見てってた。結構いろんな色んな部屋があってな。懐かしさを感じたよ。机が置かれた部屋とか体育館とかな。まぁ、ちっけぇころは体が弱かったから後者に関してはあんまり思い出もねぇけど。」

 

インタビュアー「なるほど?それでSCP-1073-HL-2とは遭遇しましたか?」

 

D-35620「あぁ、遭遇したぜ。そいつはピアノのある部屋で一人座ってやがった。最初俺はそいつに話し掛ける気はなかったんだが、向こうから話しかけてきてな。結構いい感じに話したんだぜ?結構いい年したおっさんだったけどな。」

 

インタビュアー「SCP-1073-HL-2とはどんな会話をしましたか?」

 

D-35620「あぁ。あいつはめちゃくちゃ気前のいいやっでな?色んな話をしたんだが……あれ…………………?」

 

インタビュアー「D-35620?どうしましたか?」

 

[D-35620は数秒間考え込む仕草を見せる]

 

D-35620「……駄目だ。全く思い出せない。」

 

インタビュアー「会話したのですよね?」

 

D-35620「あぁ。会話した。絶対に会話はしたし、そいつと話したらいつの間にかあの収容室に帰ってきてたんだ。だから、恩人だし姿も声も覚えてる。あいつはうめぇパンを作るやつだったんだ……たしかに話したはずなんだが………、会話の内容だけが一切思い出せねぇ。」

 

インタビュアー「なるほど。ここでインタビューを終了します。」

 

記録終了

 

 

終了報告:D-35620に記憶の復元を促す処置を施そうとしましたが、主任研究員の要望により、D-35620にはAクラス記憶処理を施しました。

 

 

 

・インタビュー記録1073-HL-3

対象者:D-88938(配偶者と浮気相手の殺害により死刑宣告を受けていた。)

前書:対象者は実験前に吐き気と腹痛を訴えていた為後日に回す予定でしたが、カールプリット主任研究員の強い要望により、決行されました。そのため対象者に対する身体的負担が大きかったことを考慮し、インタビューは実験の三日後に行われています。

 

 

記録開始

インタビュアー「それではインタビューを開始します。D-88938。今から私が質問する内容に必ず事実を述べてください」 

 

D-88938「了解だ……いや、了解しました。」

 

インタビュアー「無理に敬語である必要はありません。D-88938。ではまずSCP-1037-HL-1の中がどうなっていたか。」

 

D-88938「そりゃあ、ありがたい。あの骸骨の中身か。あいつに触れて中に入ると結構広いエントランスのある古い病院だったよ。洋風な雰囲気だけど新しめでな。住心地は良さそうだった。中に入って大体四〜五時間ぐらいで出れるって聞いてたしあたりを一通り探索し尽くしてやろうと思ってな。いろんなところを回ったよ。二階まであって寝室やらキッチンやら色々と見つかったよ。」

 

インタビュアー「洋風な古い病院だったと。なるほど、続けてください。」

 

D-88983「そんで色んなとこ回って割と余裕出てきたときにそいつにあったわけだ。」

 

インタビュアー「SCP-1073-HL-2ですか?」

 

D-88983「あぁ。偉く別嬪さんな娘だったよ。色々と飯も出してもらったしな。食べたけど特に体に不調とかは出なかった。」

 

インタビュアー「それはSCP-1073-HL-2が調理したものでしたか?」

 

D-88983「ん?あぁ、たしかにそういや作ったところとかは見てねぇな。ちょっとまっててって言われたら次の瞬間に飯があった。ちょうど飯時ぐらいに実験だったから俺的には嬉しかったけどな。」

 

インタビュアー「……続けてください。」

 

D-88983「まぁ、これ以降のことはそんなに覚えてねぇ、その娘と結構話してたらいつの間にか帰ってきてたんだが、会話内容は…………うん。駄目だな、思い出せない。何か大事なことを言われた気がするんだが……」

 

インタビュアー「………一度インタビュー記録を終了します。D-88983聞きたいことが……」

 

[音声機器と映像がインタビュアーの手によって切られる]

 

記録終了

 

 

終了報告:[データ削除済]

 

補遺:このインタビュアーはこのインタビュー映像の終了後D-88983と何かを話し終了報告を書いている途中、D-88983に殺害されました。D-88983はその場で終了処分を受けました。

 

 

 

・インタビュー記録1073-HL-4

対象者:D-69485 (複数の少女に対する強制性交等罪により死刑宣告を受けていた。)

前書:対象者は3度目になる財団のSCP-1073-HLに対する実験が終了した際に強い腹痛を訴えていた為インタビューは三日後に執り行われています。

 

記録開始

 

インタビュアー「ではD-69485。質問ですが、SCP-1073-HL-1内部の様子を教えてください。」

 

D-69845「わかったわ。私がSCP-1073-HLに触れると前説明通りに、目のまえが真っ白になって少しの浮遊感を感じた。

それで目が覚めるとだだっ広くて古臭い病院にぽつんと一人取り残されていたわ。聞いてた話とは違ってたわね。」

 

インタビュアー「なるほど。周りに建築物のようなものはなかったと。」

 

D-69845「えぇ。ほんっとにな~んにもないし、当たり前だけど病院だからすっごく寒いしで正直騙された!って思ってたわ。」

 

インタビュアー「それに関しては財団としては何も言えませんね。

 

D-69845「いいの。そういう実験でしたーってぐらいの返答しかないと思ってるし聞く気もないしね。まぁ、それで病院を歩いてたんだけど15mぐらい歩くと急に進めなくなったわ。」 

 

インタビュアー「ふむ、それはどういう感じでしたか?」

 

D-69845「物理的に進めない。透明な壁みたいな感じね。先に道があるように見えるのに近づいたら壁になってるトリックアートみたいな。そんなイメージ。壁っぽいの自体には触れたからそれに沿って歩いてたけど、円形っぽかったわ。」

 

インタビュアー「なるほど。一周はしましたか?」

 

D-69845「流石にわからないわ足跡がどんどん隠されちゃうし、なにか持ってるわけでもなかったからね。でも、真っ直ぐではなくて曲がってるのは確実。」

 

インタビュアー「了解しました。それで、SCP-1073-HL-2とは遭遇しましたか?」

 

D-69845「えぇ、遭遇したわ。彼は凍えそうな私にわざわざ火を持ってきてくれていたの。まぁ、目線はやらしかったケド…どこからか持ってきた薪と木で焚き火を炊いてそれを挟んで二人で会話したわ。」

 

インタビュアー「ではどのようなを話をしたかは覚えていますか?

 

[D-69845は力なく首を横に振る]

 

インタビュアー「なるほど。ではインタビューを終了します。」

 

記録終了

 

補遺:このインタビュー終了後カールプリット主任研究員の強い要望により過去全てのインタビュー記録とこれから先のインタビュー記録をすべて消去することとなりましたが、インタビュー記録の2、3、4のみ、参考記録として残され、その後のインタビューは執り行われませんでした。

 

 

報告は以上です


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