Don't Think. Feel ~史上最強の赤龍帝~   作:70-90

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前回の話にちょこっとのギャグを追加しました。


聖女が微笑む!

「さてと…」

 

 この日は土曜、午前中に全ての授業が終わる。「ふぅ」と溜息を付いては、一誠は教科書を鞄にしまう。この時、一誠が思いつく次の行動は1つ、帰宅するだけ。どこの部活に属していない彼、家に帰れば勉強に励み、夜が更ければ外に出て鍛錬を行う。一誠にはごく普通の日常だ。

 しかし、向こうの席で頬杖をついては不満気な表情を見せる女子が1人。纏流子である。普段は話しかけられれば話すだけで、能動的に接触はしない。むしろ、苦手な方。ただ、一誠に対しては違った。というのも、友達として友好的に接することができるのは2人しかおらず、その内が一誠であった。

 1人の女子と付き合うことになった事実を知った時は驚いた。あれだけの美少女なのだ、彼はそんな素晴らしい伴侶を持てたことに満足しているのだろう。だが一誠は振られた。納得がいかない、しかし彼から彼女が碌でもなかったことを聞かされた。別れた彼女の文句を言うなど心地悪いものであろう。だが、流子は驚いては安堵していた。松田と元浜の変態コンビと同格のヤンデレな存在と一誠が認めれば、それだけで納得が付いてしまう。女子だろうが関係無かった。

 それから数日、一誠は以前のような生活に戻り、浮かれた様子も落ち込んだ様子も見られない。何気なく気ままに過ごしていると言っておこう。だからだろう。

 

「なぁ兵藤…、この後用事はあるか?」

「えっ、別にありありだけど?」

 

 そして、いつの間にか流子は帰る間際の一誠に誘いかけていた。その表情を消して、二次性徴のためか照れながらも躊躇気味であった。これに対して一誠は、普段のように友好的に接している。

 

「学校の話で、夜トレじゃねぇよ?」

「それならない、けど…?」

 

 ちなみに、流子は普段一誠がトレーニングを行っているのを目撃したことがあった。だが、一誠曰く『見られたら仕方がない』とのことでお咎めはないようだ。

 

「あのさそのぉ…、私と一緒に帰らねぇか?」

「別にいいよ。でもどうしたんだ急に?」

 

 了承したが、一誠は何気ない様子で理由を尋ねた。流子が急に誘ってきたことが珍しく感じられたためである。

 

「っ…、い、いいじゃねぇか成り行きはよぉ…。いいんなら、ほら行くぞ…!」

「おい、引っ張るなって」

 

 服の袖を引っ張っては連れて行こうとする流子。彼女は一体どうしたのか、理解するのに時間がかかっている一誠。女子は羨ましそうに見つめている。

 一誠には、何の躊躇もなかった。事実、流子とは幼馴染として付き合ってきた仲である。小学校中学年までは喧嘩をしては、一方的に流子は投げられていた。右に下手投げ、左に下手投げを食らってばかりだったあの時の場面が鮮烈に記憶に残っている。しかし、高学年になって仲良くなっては、松田と元浜に加え、もう1人連れてはゲームをするなどして遊んでいたものだ。

 

「ちょっと待ったぁぁああ!!」

 

 突如、教室の入口に影が割り込む。『びっくりしたぁぁっ…!!』と、流子は女子らしからずのリアクションをとっては飛び退いていた。

 

「そこの兵藤一誠!」

「抜け駆けは許さんぞ! お前の遊び相手の先約は―」

「「俺達のはずだぜ!」」

 

 2人揃って、とある探偵ドラマの場面のように背中合わせに指をさす松田と元浜。「うわぁ~」と女子から冷たい視線を浴びながらも、キンキンと笑みを浮かべている。だが、「木場くんと一誠くんならかっこいいのに…」と小声が聞こえた際に、貪欲に満ちた視線で睨みつける。これに対し、流子は細目で睨みつけ、一誠は顔色変えず無表情で見つめている。

 

「いや約束も何も、今日初めて話しかけられたんだけど」

「ふふふ」

 

 一誠が何気なく突っ込みを入れると、元浜が怪しげな笑みを浮かべる。松田も同様な反応を見せる。懐にさっと手を突っ込み、何故か深刻そうに瞳を閉じている。

 

「イッセー…。俺達はずっと念入りに考察してきた…」

「いや何を」

 

 咄嗟に一誠は聞き返した。

 

「お前が夕麻ちゃんにフラれてから、お前をどう慰めるか…」

「だが、そんなことで浮かれるほど軟ではない…。責任が重い親友の俺達には容易いことなのだ…」

 

 「…は?」と思わず、一誠と流子は目を点にしてしまう。一体何変なことを喋っているんだこの人は?おかしなものでも食べたのかと思うのが筋だろうが、一誠は「ああ…」と何やら納得したような表情を浮かべた。

 親友なんだなと錯覚した数日前。あれからどうせ碌なことでもないのだろうと自覚していた。そして、一誠の予感は的中することになる。何故なら、2人が懐から取り出したのは写真集だからだ。それも愚か、俗に言うピンク系のもの。この馬鹿二人の性欲は、懲りることを知らないのだろうか。

 

「イッセー! 今こそアウターヘブンに向かう時間だ!!」

 

 アウターヘブン…。『天国の向こうに行こう』と言っているのだろうか。かっこつけにもいいところだ。だが、一誠は思う。まもなくこいつらは『行く』のではなくて『逝く』のだろう。

 

「ぐへっ!?」

「がぁっ!?」

 

 何故なら、隣の赤毛の女子生徒が、顔を真赤にして怒鳴り散らしては拳骨を食らわしたからだ。

 

「てめぇら揃って…、(あたし)が一遍やきいれたろうか!?」

「「ぐぅおお―っっ…!!」」

 

 両者とも、真っ赤な流子に拳骨に加えアイアンクローを決められては、2人の表情は徐々に真っ青になっていく。彼女もまた、一誠と同じ程度に握力が強い。頭に血が上りやすい気質であるため、その分に余計な力が篭ってしまうのである。以前、喧嘩ばかりしたために無駄に力が付いていったことも原因としては挙げられるのだが。結局は、纏流子というものは初心な女子でしかあらず。

 

「よっ! レッドペッパー2号!」

「だっ、誰が2号だよ!?」

 

 男子の1人が謎の合いの手を行ってきた。おそらく、流子の前髪にメッシュがかかっているからか。いや気づかぬ内に、真っ赤に見えるほどのオーラを醸し出していたのだろう。しかし、流子は乗り気ではない。声の元を探しては突っ込みを入れていた。

 2号が流子で、1号は…。答える必要はあるまい。

 だが、その隙を突いて流子の折檻から抜けだしては、一誠に接近しては猛烈にアピールしている。猛烈に破廉恥な園へと誘っている。

 ここで2発の爆発音が鳴り響く。

 

「~~~~~!!」

「○△◎✕…!?」

 

 一誠は何も言わず、デコピンを決めていた。無論、2人の反応は言わずもがな、これがすべてである。

 

「よっ! レッドペッパー1号!」

 

 再び合いの手が響く。

 

「…はぁ」

「いや、嫌なら突っ込めよ!?」

 

 一誠は溜息を付いたが、流子には嫌がっているようにしか見えなかった。だが一誠は言う、『言っても無駄だ』と。この後、いつもの女子2人が代わりに折檻したそうで。

 

***

 

 それにしても、幼馴染として接してきた時間が長いのは、流子だろう。もう一人幼馴染はいるものの、親の都合上、小学校に入学する手前で外国へと引っ越してしまっていた。あそこで何をしているかは、一誠には何も知らない。

 閑話休題。

 帰り道、流子はこの先行われる期末試験についてぼやいていた。普段自習が欠かせない一誠と違い、授業以外教科書に手を付けてこなかったという。だが、自業自得だろうと苦笑しては、流子は紅潮しては呆れ果てている。ならば、一度松田と元浜をも誘っては勉強会でも行うかと提案したが、流子は咄嗟に反対した。一誠には結局、あの2人は変態でも友であることに変わりはなく、どちらにしようが放っては置けない野郎である。だが、流子にはそれらを無視して碌でもない事態を起こすに違いない。『それなりの折檻は考えておかなきゃな』と、一誠は思っていた。例えば、シュレッダーを用意しておくか、常にデコピンの素振りを見せしめにしては勉強するとか。

 

「ふにゃあっ!?」

 

 突然にも聞いたこともない悲鳴が上がり、その元に顔を向ける。修道服を身に纏った女子が頭から転倒しているではないか。両手が地面についていない状態で膝を立てているが、辛うじてグレーゾーンに入るばかりで、“見えてはいけないもの”は見えていない。

 

「おい、何も見えんぞ?」

「見んじゃねぇ!」

 

 だが、不慮の事故にしろ、男子には刺激的なポージングをしている事実に変わりはない。そのため、一誠が目を向ける前に流子が両目を覆っていた。

 

「いたたた…。私ってどうしていつも転けるばかりなのでしょうか…」

 

 顔を抑えながらも起き上がっては涙を浮かべていた。この時、風に吹かれて純白なベールが飛ばされていった。ブロンド色の髪を靡かせ、慌てて飛ばされた先の方を見やる。そこにはキャッチした一誠達が立っていた。彼らは、緑色の瞳で見つめられていた。

 

「おい、どうしたんだよ纏さん」

「なぁ英語しゃべれるだろ…!? 兵藤、お前なんか話せよ…!」

 

 流子がやや狼狽しては、一誠を急かしてきた。

 

「わかってるよ、赤さん」

「関係ねぇだろ!? てか、んな広いとこで言うなよ!!」

 

 流子に背中を叩かれるが、気にせず少女のもとに駆けつけた。“赤さん”とは赤点を取ってばかりのものを指し、一誠は3人ぐらいの存在を知っている。

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

 一誠はベールを手渡しては英語で話しかけた。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 あれっ、日本語…? 一誠と流子の心の声が合った。しかも、外国人が話すにしては流暢であった。ブロンド色の髪の少女は、ポンポンと軽く叩いては立ち上がった。そして、照れ笑いで頼み事を打ち明けた。

 

「私、かなりの方向音痴でして…。教会はどこにあるか、ご存知でしょうか…?」

「ええ、それならあっちの方角にありますけど」

 

 一誠は教会のあるとされる方角に指をさして答えた。

「本当ですか!? ああ、神は私を見捨ててはいませんでした…」

 

 彼女は歓喜しては、天を仰いで神を祈るポーズをとった。

 

「なぁ、もしかしてこの子シスターってやつか?」

「見えればわかるだろよ。それじゃあ…、ええっと、シスターさん?」

 

 我を取り戻しては、彼女は笑顔で名乗り始めた。

 

「はい、私はアーシア・アルジェントと申します」

「そうかアルジェントさん。俺は兵藤一誠」

「纏流子。よろしくな」

「はい!」

 

 近くにあるということで、流子と共にアーシアを教会に送ることにした。「それにしても日本語が上手ですね」と一誠が話しかけると、アーシアは母国で日本語を勉強していたことを話してくれた。ひょっとすれば、より良い修道士になるために日本に修行しに来たに違いない。

 アーシアは街中を見回しては物珍しそうに、もしくは胸が踊っているようだった。やはり、修道士の生活というのは禁欲的なのだろう。漫画か何かで見たかのように、常に教会内で過ごしているのだろう。

 住宅街を歩いていると、子供の泣き声が聞こえた。公園に1人、1人の男の子が泣きべそをかいていた。おそらく年長さんだろう。膝に擦り傷を負っており、砂利が散らばる地面に転んでしまった事がわかる。アーシアはその子を見るやいなや、その男の子に駆けつけた。

 

「これぐらいの怪我では、男の子は泣いてはダメですよ」

 

 優しい笑顔で慰めては、膝に両手を翳した。男の子が不思議そうに顔を浮かべる中、手の内が輝き始める。すると何ということだろうか、傷がみるみるうちに消えていったではないか。

 

「なおった!」

 

 男の子は泣き止み、笑顔になっていた。流子はこの状況に全く理解ができずにいた。一体何がどうなっているのかわからなかった。その一方で一誠は何やら理解したか、意味深い表情を浮かべていた。

 

「…えっ?」

『おい、ドライグ』

『ああ、間違いない。アーシア・アルジェントは神器持ちだ。かなりの上級だぞ』

 

 心の内で確認を求めると、ドライグの答えは是であった。確かに、間もなくして傷を治すのは人間技ではない。だとすれば、神器の効用ということが当てはまる。

 “聖母の微笑”(トワイライト・ヒーリング)。どんな程度の傷でも完治させる事ができ、それは人間のみならず悪魔や堕天使などにも効果は変わらない。母らしき女性が駆けつけては、アーシアには怪訝そうな表情を浮かべ、子供の手を引いて去っていく。

 

「あのおばさん、お礼の1つぐらい言えねぇのかよ」

「いえ、いいんです。もう慣れていますので」

 

 不機嫌そうに流子がぼやいたが、アーシアが控えめな笑みで自制を求めた。一誠にとっても後味が悪い印象だが、飲み込めるアーシアの懐の深さに感心していた。だが『慣れている』ということは、糾弾されたことがあるのだろうか。純白な修道士は笑顔を浮かべているが、影を潜めているように見えた。

 

「おねえちゃん!」

 

 元気そうな男の子に声をかけられ、アーシアはハッと顔をあげた。

 

「ありがとう!」

 

 笑顔でそう言うと、親と共に公園を去っていった。その言葉の意味を掴んだのか、アーシアは母性のある微笑を浮かべて、手を振った。助けられた本人が良いならば、それで良いとしよう。

 住宅地を抜け、大通りを通っては町並みについてアーシアと話しまくった。一誠はよく話しているが、流子も相槌を打つなどして様々な反応を見せている。

 

「ここ…、なのか?」

「はい! そうです!」

 

 目的地に辿り着き、3人が見上げる。教会堂にしては近代的な外見を見せている。例を挙げるならば、丸みを帯びていることなどである。

 

「それじゃあ、俺達はここら辺で」

「あの、待ってください! お礼にお茶をご用意したいのですが!」

「ああ、ちょっとこっちにも用事があって。また今度でお願いします」

「そうですか…。では、いつかまた会えませんか?」

 

 一誠は、一度ちら見しては笑顔になって答えた。『勿論』と。

 

「纏さんは?」

「えっ? …まあ私もいいぜ。なんかわかんないことがあったら私達になんでも聞きなよ」

「流子さんもありがとうございます。では、私はこれで!」

 

 アーシアは一礼すると、タタタと駆けて教会に入っていった。それを見送ると、2人は踵を返して元の道に戻ろうとする。

 

「…ん?」

 

 しかし、一誠は数歩歩いたところで振り向き、教会を凝視した。何やら違和感を覚える。

 

「おい兵藤どうしたんだ、急に立ち止まって?」

「…いや、なんでもないさ。ちょっと珍しい外観だなぁと思って」

「なんだよそれ」

 

 笑顔に戻って、流子に適当な言い訳を放つ。「おかしな奴」と思いながらも、再び歩き始める。

 

***

 

「それにしても、久しぶりだな。纏さんと並んで家路渡るのはさ」

「お、おう」

 

 普段通る家路を渡りながら、一誠が話しかけた。そういえば、小学校を卒業するまで一緒だった気がする。

 

「ちょっと、急にな…」

「急にって?どうかしたのか?」

「何でもいいだろ。私はただ、兵藤と帰りたかっただけだしな」

 

 照れては辿々しくなりながらも、流子は答えた。それでも、理由については何も言わない。ただ、単なる思いやりというものである。

 その思いやりは、一誠が振られたことによる。一誠は、中学生の時は一誠らしからぬものであった。しかし、その分女子との触れ合いに問題が生じたことがある。それで以前の姿に戻ったが、神経質になってしまった。ならば、一誠の失恋は大きな障壁に違いない。以前のように思い切ったことは、男子である一誠にはできない。だが、帰宅時などにおいて側にいれば十分だろうとのことである。

 たとえ最悪な彼女だったにせよ、一誠はショックを受けたのだろう。

 

「…それに、兵藤はフラれたしな」

 

 そんな小言を呟く流子に対し、一誠は軽く笑った。

 

「そんなことか…」

「聞こえたのかよ!?」

「まあな。…てかお前、まだ考えてたのか?」

「仕方ねぇじゃねぇか! …何せ、初めてデートしたんだしな…」

 

 ムスッとした表情でそっぽを向いては、流子は答える。「はぁ…」と1つ溜息を付いた一誠。態々心配されても、終わったことは記憶に残るだけ。気にしても仕方がない。だが、それは幼馴染としての良い癖なのだろう。

 

「過ぎたことはいいんだよ。…まぁ、楽しかったことに変わりはないけどな」

 

 感慨深い表情で答える一誠。流子は「やはりか…」と納得しているのか否か、だが不満気な表情を浮かべていた。だが、その表情を見ればその都度、過去を振り返っては憂慮するようになっていった。

 一誠は考える、確かに夕麻は碌でもない女だった。だが、それを抜きにしてデートしたことについては満足していた。夕麻の過度なスキンシップに悩まされつつ、話をしては幸福感に浸っていたのだろう。

 

「残念だなぁ…。でも纏さんも気をつけないとな」

「はぁっ? なんで私に振るんだよ?」

「だって彼氏パターンもあるかもしれないし。…まぁ纏さんならぽぽぽ~んだけどな」

「…なんだよその『ぽぽぽ~ん』って」

 

 一誠は丸を何度も指で書いてはさっとスワイプし、謎の返答を口にした。だが、これは流子の性格を考慮した上での答えである。

 

「そのまんまだよ。ぽぽぽ~んって」

「いや、マジでわかんねぇって! あれか!? 私を馬鹿にしてんのか!?」

「違うよ。纏さんは拳骨でぽぽぽ~ん、俺はデコピン」

「余計にわけわかんなくなっちまった!? てかなんで私が拳骨でぽぽぽ~んなんだよ!?」

「でも、纏さんは頭に来やすいタイプだから。俺はこれでも情け深いし。おデコに軽くパチン、はい終了」

「嘘つけ! 軽いどころじゃないだろ!? あの変態馬鹿共でも悶絶してたじゃねぇか!?」

「それは…、正当防衛? …でもあれでも1つの石が『ポーン!!』と砕けるぐらいに抑えたつもりだけど?」

「いやいや基準がおかしい!? もはや死んでんじゃねぇか!?」

 

 時折、流子は一誠の人間離れした実力を目撃することがあった。辻褄が合うのはそのためである。意味不明な一誠の台詞に対して、流子は突っ込みを返すばかり。ただ、余計に流子の脳裏が混乱し始めていることは否めない。一方、一誠は楽しんでいるならば、趣を感じていた。間が空いても、振られてもなお、いつものように親しむことができることに喜びを感じているのかもしれない。

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