死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。 作:鬼獣八紅
オウル視点です。
「ミヤ、船を付けてくれる? さすがに牽引じゃ細かな操作できないから」
「わかった、シャドウハンド」
ミヤがモンストルオ・サルバドル号の影から巨大な腕を生成し、近くの岩場に停泊させる。
というか海底神殿とその周りは空気あるんだ。てっきり白夜がしたっていう空気のヘルメット使うのかと思ってた。
「ここがその推定ダンジョンか?」
「そうだぜ、あの時は遠目でしか見えなかったが間違いない」
「そういえば白夜様は遠目に見ただけでしたね」
「え、どういうこと?」
「この神殿の第一発見者は河原なんだよ」
白夜曰く、河原とアギトが共同で行っていた
白夜とオロチは戦いを聞きつけて途中参戦した形だ。
「あの時はヤバかったな」
「あぁ、俺たち二人だけだったら間違いなくやられてた」
「そんなに強かったんだあのクラーケン」
まあ、巨体ってのはそれだけで武器になるしね。
だけど、そのクラーケンは今は海底神殿にいない。それなら今が絶好の調査チャンスってわけね。
「ところで河原よ、この海底神殿の内部構造は把握しておるのか?」
「ライズだっけ、いいや全く把握できてない。なんせ前は近づいただけでクラーケンが襲ってきたからな」
「じゃあ今回は内部探索ってことでいいんだよね?」
「そうだ」
「…そうなると船はどうするの?」
さすがに全員で海底神殿内部に向かって船を放置って訳にもいかないでしょ。
「私は船に残るよ。元々牽引要員だったし探索じゃああまり戦力にならないしね」
「それなら私も。中より外の方が影が多いし」
「そういうことなら船の見張り頼むぞ」
そうしてモンストルオ・サルバドル号にはスカイとミヤが残ることになった。
「そうなると海底神殿内部に入るのは私とアル、白夜、オロチ、河原、アギト、ライズの七人ね。…あれ、タンクって私がやった方がいい感じ?」
たしかライズ→後衛、アギト→中後衛、河原→前中衛、白夜→遠距離攻撃持ちの前衛、オロチ→前衛兼マップ兵器、アル→私のサポート兼トラッパーのはず。
白夜とオロチは一応タンク役できるけど攻撃に専念してもらった方が確実に効率がいい。
そして私はヒーラー兼前衛(盾持ち)…、やっぱどう考えても私にタンクのお鉢が回ってくるよね。
「確かにオウルが適任だが…、頼めるか?」
「まあ白夜の言う通りだしね。私がタンクを担当するよ」
「助かる」
本来は回復役だけのつもりだったけど、これが一番安全であり確実だからね。仕方ないね。
「それで、この海底神殿の入口はどこ?」
「入口ならさっき見つけたぞ」
「よくやったアギト、案内してくれ」
アギトについていくとモンストルオ・サルバドル号を停泊させた岩場から少し離れた所に堅牢な門があった。
「ライズ、この神殿一度鑑定してみてくれる? 何か分かるかもしれないし」
「そうだな。…輪廻の神殿、ダンジョン『三途の桜花』の一部…、どういうことだ?」
「…鑑定しても全然わかんなかったね」
アルの言う通り、全くもって意味の分からない結果が出た。まあこの海底神殿のある場所がダンジョンって確定したからいいけど、『三途の桜花』って何?
ここの場所の名前は
「なあ早く進もうぜ」
「確かにそうね。みんな一応離れて」
今考えても仕方ないか。
門を開けた瞬間に攻撃が飛んでくる可能性があるため、みんなを門から離す。
実際民守さんの時も門を開けた瞬間に攻撃してきたから警戒しといて損はない。
「アル、蔦を伸ばして門を開けてくれる? 私は盾を構えとくから」
「わかったよ」
さて、何も起こらなければいいけど…。
「3…,2…,1…,0!」
「さあ来い!…あれ?」
何も来ない?
「どうやら警戒しすぎだったみたいだな」
「…いや、奥に何かいやす」
門から海底神殿最奥までは一本道になっており、奥までよく見える。
そして奥に何かいるのが確認できた。
「私が先頭で進もう。みんなは後ろに」
盾を構え海底神殿の奥へと進んでいく。
そしてオロチが大蛇化しても余裕で動けるほど巨大な部屋にたどり着いた。
「オロチ、何もいないぞ」
「おっかしいな、確かに何か動いてたんだが…」
たしかに何もいない。オロチの見間違いだったのかな。
「…いや、オロチは見間違えてない」
「どういうこと?」
「上だ」
「上…、こいつがさっきオロチが見たって奴?」
ライズに言われ天井を見ると、巨大な蟹が天井を這いずり回っていた。
たしかに蟹は輪廻の象徴にもなってるから海底神殿にいても不思議じゃない。
『!、グラッシャー!』
そして巨大蟹は私たちに気づいたのか天井から離れ床に着地する。
「ライズ、こいつはぶっ殺していいやつか?」
「あぁ、調査の邪魔だからな。討伐ないし無力化したい」
「よし。オウルが攻撃を誘導しアルがそのサポート! 俺とオロチ、河原が接近して叩く! ライズとアギトは隙を見て大技叩き込んでくれ! それじゃあ行くぞ!」
こうして白夜指揮の元、巨大蟹討伐が開始が開始された。