死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。   作:鬼獣八紅

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優真視点です。


鉱山

 

「おい元花どうした?」

 

 元花に呼び出された場所は、桜の大木を挟んだ本部の反対側だ。

 

「優真さん、実は少々面倒な物が見つかりまして。今はセレネさんが見張っています」

 

 元花とセレネには新たなる素晴らしき世界の種(ニューワールド·コア)の探索を頼んでいた。

 それで面倒な物が見つかったから、俺の判断に任せようってことか。

 

「分かった、直ぐにその場所へ移動しよう」

 

 元花に案内された場所は桜の大木の根元だ。

 

「セレネさん、優真さんを連れて来ました」

「ありがとうございます元花様、優真様、少々我々では手に余る問題が出てきました」

 

 手に余る問題?

 元花が言っていたセレネが見張っている物かな?

 

「こちらです」

「これは…洞窟?それだけなら二人だけで十分対処可能だろ」

 

 セレネが見張っていたのは洞窟だった。洞窟の入り口は俺が屈まずに入れるぐらいには大きい。

 見た限り普通の洞窟っぽいが、二人で対処できないだけの問題があるのだろう。

 

「実は…これ蟻の巣なんです」

「蟻?」

「はい。あ、セレネさんまた出てきました」

「これくらいは問題ありません」

 

 洞窟から出てきた何かをセレネが剣で切断する。

 

「これが洞窟からどんどん出てくるんです」

「その前にこいつ本当に蟻か?デカすぎんだろ」

 

 大きさは俺の腰くらいまである。

 しかもこの蟻、顎と胴と足が結晶化していて明らかに普通の蟻じゃあねえ。

 

「この蟻をどうするかの相談のために優真様をお呼びしました。どうなさいますか?」

「どうするって言っても…」

 

 確かにこの蟻を野放しにするのは危険だ。蟻の顎の力は非常に強いから何かの拍子に攻撃されたらたまったもんじゃない。

 それにこのサイズだ。噛まれたら確実に体が泣き別れになる。

 しかし、蟻の体の結晶は魅力的だな。この結晶を換金すれば連合の資金の足しにできる。

 

「…この洞窟を攻略しよう。この銃の実戦練習もしたいし」

「その銃何ですか?」

「さっき作ったんだ。名前は…あ、決めてないや」

 

 名前どうしよう、この銃の材料は俺の手首と拳銃だったな。レイヴンの手首が材料…。

 

「この銃の名前は鴉の手(レイヴン·ハンド)だ。改めて、この銃の実戦練習のために攻略するぞ」

「分かりました」

「お供します」

 

 

   ◇◇◇

 

 

「とは言え、これ程安全な実戦練習は無いな」

 

 洞窟に突入した俺達は、セレネを先頭に洞窟を進んでいた。

 セレネがこちらに向かってくる蟻を足止めしているので、安全に練習ができる。

 

「来ました」

「これでも食らえ!」

 

 前から来た蟻に向かって弾丸を放つが、蟻は結晶化した前足でガードする。

 が、そんなことは分かりきってる。

 

「テレポート!」

 

 弾丸として撃ち出された指は一応俺の肉体扱いなので、蟻の後ろにテレポートさせる。

 

「ギァァァ!」

 

 よし命中!

 蟻の腹は結晶化してなかったからそこに合わせてテレポートさせたが上手く行った。

 

「優真さん奥見てきました!」

「ありがとう、どうだった」

 

 先行して洞窟を探索していた元花が戻ってきたみたいだ。

 

「はい、奥の部屋に女王蟻らしき蟻を見つけました。それと、蟻の足みたいな石が沢山ある場所がありました」

「蟻の足みたいな石?」

 

 この蟻の足は素人が見ても川原にあるような石じゃないことはわかる。となると…。

 

「何かしらの鉱山か?」

 

 けど何でこんな場所に?

 まあこんな場所作っといて今さらか。

 

「元花、女王蟻と鉱山らしきところの場所は?」

「この奥ですね。ただ、鉱山は女王蟻のいる部屋の奥なのでどうしましょう」

「ちょっと待て、どうやって鉱山に入った?」

「どうやって言われても…普通に走って行っただけなので」

 

 そうだったこいつめっちゃ足速いんだった。

 元花の足なら女王蟻に気づかれずに侵入するぐらいは出来そうだ、猫だし。

 

「…取り敢えず案内してくれ」

「わかりました」

 

 

   ◇◇◇

 

 

「ここですね」

 

 元花の案内で奥に進んで約30分、やっと女王蟻の部屋の前に着いた。

 

「けっこうデカイな」

 

 女王蟻は道中の蟻に比べて2~3倍は大きく、腹が異常に大きい。

 そして女王蟻の後ろには恐らく鉱山に続く穴と沢山のタマゴがある。

 

「女王蟻を撃破します」

「ちょっと待てセレネ、あいつは倒すな」

 

 セレネが女王蟻を殺そうとしたので急いで止める。

 

「何故ですか?」

「あのなぁ、ここ洞窟言ってるけど蟻の巣だぞ。女王蟻殺してここを整備する蟻がいなくなって崩落したらどうする。それに働き蟻自体が貴重な資金源だ。製造元である女王蟻がいなくなったらそれすら採れなくなるんだぞ」

 

 既に別の場所にも巣が出来てるかも知れないが、そうじゃなかったらマジで殺したらまずい。

 

「わかりました」

「わかったならいい。それじゃああそこの穴まで移動するぞ、ワープゲートでも行けるが少し試したいこともあるしな」

 

 まずは鴉の手(レイヴン·ハンド)をスナイパーライフルの形に変える。

 そして良く狙って…。

 

「発射」

 

 撃ち出された指は狙い通りに穴の壁に命中…したな。

 これで試せる。

 

反転(スイッチ)!」

 

 弾丸と俺を対象に反転(スイッチ)を発動する。

 すると俺と弾丸の位置が入れ替わった。

 

「よし成功!」

 

 これで俺と弾丸での入れ替わりも出来ることがわかった。

 これで作成の幅も広がりそうだ。

 

「それじゃあ二人もこちらに連れてくるか、ワープゲート」

 

 ワープゲートで二人も連れてきて更に奥に進む。 

 

「ここですね」

「…何か、すごいな」

 

 到着した部屋は壁のあちこちから見るからに高そうな結晶が飛び出した部屋だった。

 

「優真様、鉄鉱石や金鉱石もありました」

「マジで!」

 

 金は水晶と違って確実に金になる!鉄は武器の材料に出来る!こりゃアタリだ!

 

「女王蟻に気づかれる前に採掘するぞ!」

 

 

   ◇◇◇

 

 

「いや~大量に採れたな」

「そうですね」

「大変でした」

 

 鉱山から大量の鉱石を採掘して、俺達はワープゲートで本部に戻ってきた。

 

「灰崎さん、大量の鉱石が手に入ったぞ!」

「それは本当か?!」

「ああ!それもこんなにな!」

 

 俺は異空間倉庫から水晶や鉱石を取り出す。

 

「こりゃあすごいな、これなら沢山いろいろ作れるぞ!」

「おお!そりゃいいな!」

 

 これで更に連合の組織力が上がるぞ!

 

「兄さん今会議開いて!大至急!」

「落ち着け環、全員ここにいるぞ」

 

 すると環が急いだ様子で帰ってきた。





鉱山については今後触れるので無視してください。
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