死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。   作:鬼獣八紅

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優真視点です。


奇襲

 

 演説から数日たった8月11日、天気は晴れ、風速は0、今日が魔法少女がとの戦いの日だ。

 

「白夜、そちらの準備は?」

『問題無し、後は開始の合図を待つだけだ。例の装置も全員装備してるぞ』

「わかった、また後で」

 

 例の装備とは灰崎さんが開発したワープ装置だ。それを小型化し奥歯に装備することで、即死させられない限りは噛んで発動可能だ。転送先は本部で、頼み込んで不参加にしてもらったセイが本部で待機している。

 

『こちら優真、全員に通達、俺が敵の司令塔を狙撃したら強襲しろ。そして少しでも危ないと判断したら即撤退だ。後の作戦は無し、強いて言えばフレンドリーファイヤには気を付けろ、後は好きに暴れろ』

 

 この戦いはもともとやらなくてもいいものだ。なので作戦もへったくれも無い。

 フレンドリーファイヤについては菫が今回出撃しているからだ。セイの回復能力は外傷には有効だが、毒や病の類いは進行を遅らせる位しか出来ない。なので間違って食らったら環が戻るのを待つしかないのだ。

 ただ、セイの方が圧倒的にコスパがよいので完全に環の劣化って訳でもないが。

 合図が狙撃なのは、単純に俺がスナイパーライフルの練習をしたいだけだ。

 

『優真、そろそろ魔法少女達が伊吹城跡地に到着するぞ』

「了解灰崎さん」

 

 人工衛星で監視していた灰崎さんから連絡が入る。

 俺が敵の司令塔を狙撃したら開戦だからそろそろ構えるか。

 

「…あいつか?」

 

 鴉の手(レイヴン·ハンド)のスナイパーライフルモードのスコープを覗くと、魔法少女の軍隊の先頭を歩いている人物が見えた。

 周りに指示出ししてるところを見るにあいつが司令塔か。

 

「狙撃は上から狙った方がいいって聞いてたが、本当だな」

 

 俺の今いる場所は伊吹山山頂だ。ここなら見晴らしがいい上気付かれにくい。

 かなり標的が遠いが最悪弾丸ワープでなんとかなるしな。

 

「もうすぐ狙撃する、総員準備」

 

 魔法少女が伊吹城跡地の入り口に来た時が恐らくチャンスだ。

 

「…今!」

 

 恐らく最終確認の為に止まったであろうタイミングで司令塔めがけて発砲する。

 

「司令塔は…環が暴れ始めたから成功したっぽいな」

 

 魔法少女達の中に紛れていた環が周りを無差別攻撃を始めた。それと同時に隠れていたメンバーも襲撃していく。

 魔法少女達が混乱しているから恐らく司令塔は即死、もしくは再起不能だろう。

 弾丸ワープは使って無いから恐らくまぐれ当たりだろうが当たってよかった。

 

「テレポート」

 

 司令塔をこちらにテレポートさせる。弾丸が体内に残ってたので問題なくテレポートできた。

 

「…頭撃ち抜かれて死亡か」

 

 司令塔の遺体を見ると額に弾丸が撃ち込まれた穴が開いている。弾丸が貫通しなかったことを考えると、距離減衰でかなり威力が落ちてるはずだから数秒は意識があったのだろう。

 表情は驚いた顔をしている。そりゃ、いきなり狙撃されるなんて普通思わないから仕方がないか。

 

「後で火葬ぐらいしてやるか」

 

 そうして遺体を異空間倉庫に入れる。相手は魔法少女とは言えしっかり弔った方がいい。それに火葬すれば、少しは自分が殺したって意識を覚えておけるだろう。人を殺して何も思わなかったら、それこそ魔法少女と同じだ。

 けど、殺しても何も思わなければ今後の戦いは楽なんだろうな。

 

「ま、今は戦いに参加しますか」

 

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