死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。   作:鬼獣八紅

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三人称視点です。


探し人

 

「で、そんな魔法使い様が何でこんな所にいんだ?」

 

 レイヴンは表面上何ともないように振る舞っているが、内心とても焦っていた。

 ライズが自己紹介してる間に攻撃できないかと隙を伺っていたのだが、一切攻撃の隙が無かったのだ。

 

「なに、嵌められて殺され、アンデッドとして復活し数十年、絶望していたところを召に呼ばれたのだ。我を呼んだ代償に召は死んでしまったが、我の魔法でアンデットとして復活させた。先ほど貴様らを襲ったのが召だ」

「ちょ、ちょっと待って!ライズさん、召って人の苗字って八世だったりしない?」

 

 慌ててオウルがライズに問いかける。しかし、レイブン含め大多数がなぜ慌てているのかわからなかった。

 

「何言ってんだオウル、さっきのアンデットは女性だったろ。八世召って男性じゃないのか?そもそもセレネが国にハッキングしてもデータ一つ見つからなかったんだぞ」

「いや私は性別が男だなんて一言も言ってないからね」

「…確かに」

 

 大多数がオウルの慌てる理由が分からなかったのは、そもそも八世召という人物を名前的に男性だと判断していたからだ。

 男性という先入観が無かったオウルがたまたま"召"という名前に反応できた。

 

「悪かったですね男みたいな名前で」

「やっぱりあなたが…」

 

 レイヴン達が話している間にライズの隣に襲ってきたアンデッドが現れた。

 格好はポニーテールに袴、手には薙刀を持っており、廃墟のような地下空間に居たとは思えないほど服装が整っている。

 しかし、やはりアンデッドなのか肌に生気は感じられない上、体の一部はツギハギになっている。

 

「私がライズさんを召還した八世召です。それより一つお聞きしたいことが」

「何だ?」

「…私に関するデータが見つからなかったとは本当ですか?」

「あ、あぁ。そう報告を受けている」

「…そうですか」

 

 レイブンが正直に答えた直後、召の薙刀を持つ力が強まる。

 

「次の質問です。なぜ私を調べたのですか?」

「あ~まあ言っても大丈夫か。早い話取引の条件があんたを探すことだったんだ、その過程で調べた」

「誰との取引ですか?」

「えっとな…、オウルあれ何て言えばいいんだ?」

「推定探知系魔法もちの魔法少女連盟の情報部でいいはず」

 

 オウルがそう答えると召はさらに怒りを見せた。

 

「そうですか…、ライズさん、私決めました」

「お、遂にか」

「えぇ、私をここへ入れたあのクソ女をぶっ殺しに行きます」

「!、総員戦闘準備!」

 

 瞬間、召がオウルに斬りかかるが間一髪盾でガードする。

 

「ちょ、何でいきなり!」

「あなた、魔法少女でしょ?なら殺して情報をもらうわ」

「私殺したら意味無いでしょ!」

「ライズさんは死体から記憶読み取れるから問題無いわよっ!」

 

 召が力任せにオウルを横へ弾き飛ばし、本部隊からオウルを分断させる。

 

「オウル気を付けろ!こいつお前と同じタイプだ!」

「私はここまでひどく無いよ!」

「寝言は寝て言え!」

 

 オウルと同じ、それすなわち魔法少女絶対殺すウーマンである。

 オウルの方はレイヴンの説得や菫の勧誘を通じてある程度は殺す魔法少女の選択は出来るようになってはいるが、召はそんなこと知ったこっちゃないと魔法少女という理由だけで真っ先にオウルを狙ってきた。

 

「おいライズ、お前も止めろよ!」

「はっはっはなにを言う、我は召に恩があるんだぞ。無論召につくに決まっているだろう。変身(トランスフォーム)!」

 

 ライズがそう唱えると服装が変化する。

 ぼろぼろだったローブは白く高級感漂うローブに変わり、手元には先端に宝玉のついた大きな杖が現れた。

 

「おいおい、変身は魔法少女の専売特許だろ!」

「なるほど、こちらではそうなのか。この戦いが終わったら調べてみるか。さて、この世界の魔法使いの実力確かめさせてもらうぞ。コールアンデッド!」

 

 ライズが魔法を唱えると地面から大量のアンデッドが湧き出てくる。

 持っている武器からして魔法少女が素体のアンデッドが多いが、中には無から召還したようなアンデッドも混じっている。

 

「っ、お前土魔法使いじゃなかったのかよ。全員、召還されたアンデッドの相手をしろ!裂はオウルと交代して召の相手!俺とオウル、アル、赤川でライズを相手取る!」

 

 レイヴンは即座にワープゲートでオウルと裂を入れ換える。

 裂を召に当てた理由は、裂は能力故に斬撃耐性が他より高いからだ。召の武器は薙刀の為、オウルより裂に相手させる方がいい。

 

「オウル、全員にバフを!」

「了解!自動回復(オートヒール)身体守護(ボディガード)痛覚軽減(ペインカット)!」

 

 オウルがメンバーにバフを掛ける。これで全員有利に戦闘を進めることができるようになった。

 

「ほう、なかなかの魔法使いがいるようだな」

「おい、さっきから魔法使い言ってるがオウルは魔法少女だぞ。てかその他にも呼び出されたとか前の世界とか言ってるが、お前どこから来た?」

 

 ライズの発言はいろいろと不自然な所が多い。その他にも魔法少女でもないのに変身したり魔法を使ったりとおかしな点もある。

 

「わざわざ教えるとでも?」

「そうかい。なら倒して無理やり聞き出してやる」

 

 こうして、地下での戦いの幕が斬って落とされた。

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