ハイリヒ王国王都、王城を囲むように連なる七つの塔その一つである星塔サターン。その塔、合計七つの星塔の役割はエリュシオンの外付けの魔力回路、王国に侵入する外敵の存在を探知、防衛する第二の『星空結界』を展開する装置を担っている。
だが、それはあくまでも表向きの話。その塔のもう一つの役割は────他にあった。
「確か、ここがサターンだったか」
「みたいですねぇ………それにしても、凄い大きい建物ですよねぇ」
「塔そのものが、あの王────エリュシオンの魔力を無尽蔵に増幅させてる。結界以外に、増幅器としても使うみたい」
連なる星塔に辿り着いたハジメたちは、各々の感想を述べる。シアは今まで見た建物よりも大きく、それが複数あることに驚きながら、ユエはその建物の構造というよりも仕組みそのものに感心しているようである。
「『
四人と一匹が、星等に入ると一瞬で空気が様変わりしたのを感じた。いや、空気というよりは空間がと言うべきだろうか。まるで空間魔法を使用したかのように、別の世界に入り込んだ感覚が全員に伝わった。
「この星塔の本来の役割は、外敵からの侵入を防ぐための結界以外にもう一つあります────王の剣が本気で戦えるように、空間そのものを別の領域として存在させることです」
そして、その空間の中に声と共に靴音が響く。
身構えたハジメ達を余所に、その靴音は空間の奥から響き続けて、ようやく姿を現した。
「────待っておりました、御客人」
「アンタは…………」
「ゴルバルト・ガーウェンと申します。ハイリヒ王国執事長にして特務隊『黒の抹殺隊』隊長────此度、星王エリュシオン陛下より、南雲ハジメ殿に下す試練を務めます故、何卒」
強面に筋骨隆々の黒スーツが目立つ大男。にも関わらずその険しい顔に穏やかな笑みを浮かべ、その男は淡々と一礼した。1ミリも揺るがぬ姿勢は礼儀正しいが、目の前の男のその態度が偽りであることはこの場にいる誰もが分かっていた。
特にハジメは────少し前に玉座の間で、ゴルバルトからの怒りを買っていた。その時はエリュシオンの手によって止められたが、それ以上の不敬をハジメが働いていれば、問答無用で殺されていたほどに。
「試練ってことは、アンタを認めさせりゃあいいわけか。成程、思ったよりも簡単だな」
「面白いことを言いますね。まるでこの私が1日目で倒せるような物言いだ────大魔王から生き延びたことがよっぽど自信のようなだな小僧」
遠回しな試練、何かを用意しろとか一々時間を掛けるようなものでなくて助かるとハジメとしては言ったつもりだが、ゴルバルトとしては舐められたと判断したのだろう。営業スマイルらしい微笑みが消え去り、一瞬にして憤怒に満ちた大男が顕現する。
「言っておくが、俺は貴様が、エリュシオン陛下の期待する、世界の希望などと欠片も思ってはおらん。何故陛下が、貴様のような愚物に期待を掛けるのか。心構えがある分、勇者の方がまだマシというもの」
「…………」
「南雲ハジメよ、貴様は何の為に戦う。世界を救うという大義を持たず、貴様は神代魔法を手にし、陛下すら為せなかった神殺しを、果たせるとでも思うたか?」
ゴルバルトとしては、認められないという意志が確かである。たとえ自らの主の期待があろうとも、目の前の子供にエリュシオンが生命含めた全てを捧げてまで期待することが、信じられないと。
忠誠心が薄いのではない。ゴルバルトの絶対的かつ不変の忠誠心があるからこそ、主の期待に相応しくない者は許さないという決意がそこにあった。
そして、退く気がないのはハジメも同じである。
「当たり前だ、一度決めたことを中途に投げ出す程、弱気であるつもりはないからな」
「────ならば示せ。このゴルバルトに、貴様の意志と覚悟、実力の全てを」
一呼吸置いた瞬間、その一帯の空気が一層重く感じられる。両手を握り締め、拳の構えを取ったゴルバルトが低く腰を落とす。地面を踏み込むその男の構え方は、武術を思わせるようである。
目の前の男の、触れることさえ許さぬ威圧感を前にハジメはドンナーを構えて警戒する。そしてほんの一瞬、傍らにいる少女達へと意識を向けた。
「気を付けろ。生身とは言え、あの王様直属の連中だ。油断は────」
「ハジメさ────ッ!!」
僅か数秒、1秒にも満たない時の経過。ハジメがユエたちに声をかけたその瞬間には、ゴルバルトは一瞬にして目の前まで迫っていた。未来視でそれを見たシアの叫びが響くよりも先にゴルバルトの構えられた拳が、ハジメの腹を貫かんと────するよりも早く、顕現したシールドがゴルバルトの拳を防いだ。
「ッ!?クソ!」
(殴られる直前まで殺気を感じなかった!シアがいなきゃ、今の一撃をモロに食らってた!)
「良く防いだ────いや、今のはシア嬢のお陰か。シア嬢に感謝せよ、貴様は俺の拳すら認識し切れなかったのだ」
振り抜いた拳が、シールドを紙細工の打ち砕く。飛び散る破片をいなしたハジメに、拳を鳴らしたゴルバルトは冷たく吐き捨てる。
シールドの強度も少なくとも、大抵の攻撃は防げるように作ったはずだ。理論上では、戦車の砲撃すらも。つまり、ゴルバルトの振るう拳は砲撃以上の威力を誇っていることを意味している。
咄嗟にゴルバルトから距離を取ったハジメはドンナーを構え、弾丸を放った。今の一撃、受ける直前に感じた殺気は明確だった。殺す気でやらねば、此方がやられるのは明白である。
電磁速で撃ち出された弾丸は一気にゴルバルトの眼前へと迫る。ほぼ目の前まで肉薄したドンナーの弾丸をゴルバルトは避ける事もせず────振るった拳で掴み取った。
「成程、その小さな装備で玉?を飛ばす武装か。シュトライゼ殿が教えた訳ではない、貴様の世界の技術か────だがその出力、その強度の武器では、貴様と同列かそれ以外の者にしか通じまい」
「っ!じゃあ望み通り、撃ち抜いてやるよ!!」
ドンナーとシュラークによる2丁の銃口から、電磁加速させた弾丸の雨を叩き込む。本来であれば、防御や回避すら許さぬ連撃の数々。しかしゴルバルトは静かに拳を握り締め、迫り来る弾丸の全てを叩き落とした。
一撃によって薙ぎ払ったのではなく、的確な拳が一つ一つの弾丸を撃ち落とし、握り潰し、弾き飛ばし、叩き落とす。末恐ろしいのはそれだけの挙動をしているのにも関わらず、ゴルバルトの目はただ一点────ハジメを捉えていた。
「これだけやって────化け物かよッ!!」
弱音を零したのも一瞬、ハジメはシュラークを腰に下げ、『宝物庫』を展開する。そこから取り出した鉄の輪をゴルバルトの背後に複数個投げ飛ばし、ドンナーとシュラークの銃口をあらぬ方へと定めて、引き金を引く。
銃口から撃ち出された弾丸は、射線上にあった鉄の輪から空間魔法の応用でゴルバルトの周囲に飛んだ鉄の輪から放たれる。ある意味、初見殺しの裏技である。だが、ゴルバルトはそれすらも呼んでいたと言わんばかりに振り向くと同時に複数の弾丸を掴み取った。
────直後、僅かに遅れて放たれた弾丸が、ゴルバルトの脳天に直撃する。他の弾丸に意識を取られるように、気付かれぬように配置した輪から転移させた弾丸。それが命中したと確信したハジメは口元を緩め────、
「────言ったろう。その出力では、貴様と同列、それ以下しか殺せぬと」
────ゴルバルトの淡々とした声に、息を呑んだ。ゴルバルトには、傷一つもなかった。加速した銃弾は彼の額に命中し、あまりの速度に押し潰されていたが、ゴルバルト本人の額に傷らしきものは存在しない。
「我が異能、『剛躯』。全身の硬度を自在に操り、変化させる異能。肉体の硬度は鋼鉄すらも容易く上回る、ただ硬度を上げるだけの『金剛』とは違い────部分に硬化を集中させることも、硬化した状態で動くことも可能となる」
そう説明しながら、ゴルバルトは不意にナイフを抜き取る。見ることもせずに自らの手の甲にナイフの刃を突き立てたゴルバルト、しかしその刃は肌に触れた瞬間にパッキリと折れた。
折れたナイフの刃先と柄をその手で握り締め、粉微塵へと握り潰す。砕け散った破片ですらない粉塵を払い飛ばし、ゴルバルトは手首を鳴らした。
「貴様一人ではマトモに相手にならん────シア嬢含めて、全員で来い。それならば、俺も多少はやれよう」
「舐めやがって────!」
言うや否や、ハジメはオルカンから複数の弾頭を撃ち出す。どれだけ強力な硬度を誇ると、それを貫通するか突破するほどの火力を浴びせれば通じる、そう判断したのだろう。
しかし、ゴルバルトは迫りくる弾頭を撃墜することなく、いなしていく。容易く身体を逸らすことで回避を繰り返し、一発の弾頭を掴み取り、その装甲を腕力で砕きながら意図的に暴発させることで、前方に迫る弾頭を爆薬ごと焼き尽くす。
目の前で起きた爆風に、ハジメはゴルバルトの姿を見失う。砂塵を払い除けて探ろうとした彼の背後に、ゴルバルトが肉薄する。気付いたハジメが義手の肘から散弾を飛ばすが、ゴルバルトはそれを受けたまま構えた拳を振り抜いた。
「────ふんッ」
しかし、その拳はハジメに当たらなかった。寸止めと言うには、あまりにもお粗末。当てようとも思えない眼前で留められた拳に、ハジメは戸惑いながらも距離を離していく。
(外した、のか………?────いや、有り得ないだろ!俺よりも圧倒的に強い奴が、そんなヘマをするとは思えねぇ!だがダメージは何と────)
「────が、ふッ」
しかしその瞬間、思考の最中にハジメは意識を揺らす衝撃と同時に流血した。目と鼻と口から噴き出す血に、膝を付いたハジメ。彼の元に駆け寄るユエ達を尻目に、ゴルバルトは手首を回しながら告げる。
「『撃衝豪』────俺が打ったのは、貴様ではなく貴様の目の前の空間よ。空間を伝わる衝撃は一切劣ることなく、貴様の肉体に響き渡る」
「空間を、打っただぁ!?ならアンタの魔法は────」
「残念だが、外れだ。生憎『
「────化け物かよ、アンタらは」
物質を破壊する際、直接伝わる高威力の衝撃。それを直接叩き込むのではなく、空間に浸透させるようにして打ち込むゴルバルトの奥義の一種。魔法を使用しない、彼の研鑽故に編み出された技が、それである。
咄嗟に神水を呑み、傷を回復させたハジメは兎に角ゴルバルト相手に弾幕の嵐を叩き込んだ。しかし当のゴルバルトは全身に浴びせられる爆薬をものともせず、それどころか鋭い拳で殴り掛かる。
「ふむ、ここまでは躱すか。少なくとも、適応力はあるようだな」
「上から目線でモノ言ってくれるな…………っ!アンタの動きを見切るだけでもやっとだってのに!」
「────ならば、これはどうか」
余裕のないハジメに対し、ゴルバルトは地面を蹴って────駆け出した。『縮地』に似た地面を蹴り抜いて跳ぶ加速法。その姿は捉えきれず、ハジメはその軌跡を辛うじて目で追うことしか出来ない。
ダッダッダッダッ!! と続く踏み抜く脚音と魔力の反応を追い、その位置を補足するハジメ。不意にその残影が真横に飛んだのを捉え、真横に目掛けて全ての火力を叩き込もうと────
「っ!?」
「────目の良さと感覚に頼り過ぎたな」
────残影が移動したはずの場所に、ゴルバルトは居ない。実際には真横に跳ぼうと跳躍した瞬間に凄まじい速度で反対側へと回り込まれたと────フェイントを仕掛けられたと気付いた時には、ゴルバルトの拳が解き放たれる。
「ぐッ────がァアアアッ!!?」
「………ハジメっ!」
「案ずるな、殺してはいない。骨にヒビを入れた、マトモに動けば苦しいだけだぞ」
深く腹へと突き刺さった拳は、ハジメの体内に100%の衝撃を叩き込んだ。少なくとも、今までの戦いで味わったことの少ない────オルクス大迷宮以来の、圧倒的な激痛にハジメは呻きながら立ち上がろうとする。
ゴルバルトはそれを制しながらも、拳を握り直す。動かないのならばそれで構わないが、立ち向かうのであれば叩き潰すつもりなのだろう。しかし、今度こそ彼女達がそれを許さなかった。
「ハジメから、離れて────!」
詠唱短縮による、ユエが放つ魔法────『雷龍』が振り注ぐ。凄まじい雷轟の如き龍が、唸り声と共にゴルバルトを焼き尽くさんと迫りゆく。だが、ゴルバルトは動じない。静かな動作で雷龍へと手を向け────雷を、掴んだ。
「卓越した魔法の才を持つ神子よ────如何に強力な魔力であろうと、魔法は魔法に変わりはない」
両手の指で雷を炸裂させることなく受け止めたゴルバルトは、驚愕の表情を露わにするユエに対して、雷を打ち返した。
────『秘技・魔法返し』。
多くの人間を屠り続けてきたゴルバルトが編み出した技の一つ、魔法そのものを分解させないようにした上で、その威力をそのまま相手に返す秘技。圧倒的過ぎる魔力を伴う攻撃であれば返すことはできないが、ゴルバルトは自らの腕を硬化させて大半の魔法を撃ち返すことが出来るのだ。
迫りくる自らの放った『雷龍』に、ユエは即座に風魔法を練り上げ、同威力の『嵐龍』を以て相殺する。吹き荒れる風と雷、嵐そのものが空間そのものを揺らす中、ユエは息をつく間もなくゴルバルトの姿を追おうとして────
「遅い」
両手を合わせた拳が、ユエの背後にある空間を叩く。その瞬間、ゴルバルトのパワーによって引き起こされる衝撃が空気を伝わり、ユエへと直接叩き込まれる。防御することよりも、ユエは反撃の為に空間魔法によって斬撃を飛ばし、ゴルバルトの腕を切り傷を与え────衝撃によって、地面に叩き付けられた。
「守る事を捨てたか。賢明な判断だ、このゴルバルトの拳を前に、防御は無意味」
既に背後まで迫ってきたゴルバルト相手に、魔法で防ごうにも彼の拳は純度100%の衝撃を叩き込むことに特化した技を有する。空間魔法であれば、ゴルバルトの衝打を無効化できたかもしれないが、あの一瞬で空間魔法を発動するのは流石のユエでも不可能に近い。
空中でユエを撃墜し、地面に着地したゴルバルト。しかしその瞬間、彼の真横から閃光が奔る。放たれた魔力の奔流をゴルバルトは拳で撃ち落とすが、それを狙っていたかのように蛇のような聖霊────グアンが彼の全身を縛り上げた。
【────!】
「俺から魔力を吸い上げ、弱体化させるつもりか。聖霊にしてはいい根性だが────地力が足らんぞ!」
腕こと体を締め上げ、ゴルバルトの首に尻尾を突き立てるグアン。そこから魔力を吸い上げ、弱らせようという魂胆を称賛しながらも、ゴルバルトは全身の力を一気に解放してグアンの拘束を振り払う。
空中で振り払われたグアンの尻尾を掴んだゴルバルトは勢いに任せて振り回し、辺りに叩きつける。生身の人間であれば、それだけで爆散するレベルの握力とパワーで叩き続けられたグアンを、ゴルバルトは容易く放り投げ飛ばした。
「グアンちゃん!」
「グアンさんにユエさんまで!もう容赦しませんよぉ!!」
一人では駄目だと判断した香織とシアが、左右から攻撃に入る。香織はその両手から『星体魔法』の攻撃魔法の一つ、『
しかし、ゴルバルトはやはり動じない。
十本の指から放たれる光弾を、収束させた魔力を纏う拳によって一発ずつ叩き潰していく。そして重量を変化させると共に軌道を変化して迫る金属球、質量二メートルに重量十トンに至る圧倒的総量の破壊を────ゴルバルトは拳一つで打ち砕いた。
「シア嬢、メア殿の妹君である貴女に手荒な真似はしたくないが────戦いの場である以上、最低限の敬意を示しましょう。どうか、お気をつけて」
「なんの!まだ私にはドリュッケンが────あっ!?鎖を!?」
「『秘技・大岩山破砕嵐』ッ!」
砕かれた金属球、そこに繋がっていた鎖をゴルバルトは手繰り寄せる。ドリュッケンと連結した鎖ごと引っ張られたシアは抵抗しようと踏ん張ったが、ゴルバルトが両手の力を合わせると抵抗の余地もなく引っ張られていった。
そして、ゴルバルトは鎖ごとシアを振り回していった。さっきのグアンのように叩きつけるのではなく、豪快に嵐そのものを引き起こすかのように。
凄まじい遠心力に飲まれ、悲鳴を上げながらも必死にドリュッケンを握るシア。そんな彼女を鎖ごと振り回していたゴルバルトは不意に踏み込み、勢いに任せて彼女を────香織の元に叩き付けた。
「きゃあ────ッ!し、シアちゃん!」
「…………気を失っているだけだ。致命にならぬよう、加減はした」
「ッ!ユエ!グアン!シア、香織!…………クソがッ!!」
仲間達が圧倒されてしまった状況に、何とか再起したハジメは悪態を零しながらもクロスビットを展開し、攻撃の手数を緩めずに迎撃する。オルカンによるミサイル弾頭を何発も叩き込み、スラッグ弾などの火力で焼き払っていくが、それでもダメージらしきものはない。無傷のゴルバルトが爆炎の中から姿を現し、浮遊するクロスビットを一つずつ潰しながら、迫り来る。
ミサイルではダメージにならないと判断したハジメが取り出したのは、大型の機関銃。六砲身のガトリングガン、『メツェライ』。回転し始めた銃口から、一気に数千発近くの弾丸の破壊の嵐がゴルバルトの全身を呑み込む。
だがそれでも、ゴルバルトの『硬化』を貫くことは出来なかった。
「どんだけの硬さなんだよテメェ!!」
「中々に良い火力の武器だ。敬意を表する────直撃した部分に、硬化を集中させねば破られる勢いだ」
「何言ってやがる────だが、これなら硬化も関係ないだろ!!」
一秒間に千発の弾丸を浴びながら、着弾した部分にのみ硬化を集中させて耐えきるゴルバルト。言ってることの無茶苦茶さに吼えるハジメが構えたのは、彼の武装の中で最も破壊力に特化した武装────パイルバンカーである。
パイルバンカーの杭を奥に引っ込め、射出口をゴルバルトに向ける。貫通してしまえば、怪我を与えるだろうが、死ぬのような相手とも思えないし、手段を選ぶ暇はない。
そんなハジメがパイルバンカーの杭を叩き込もうとした瞬間、ゴルバルトは手を伸ばす。あろうことか、掌をパイルバンカーの射出口へと添えた。
「────は?」
「撃ってみせよ、我が『剛躯』を破れるのならば」
「…………やってやるよ!望み通りな!」
当惑したハジメに、ゴルバルトが明確な挑発を示す。その挑発に、敢えてハジメは乗ることにした。引き金を引き、パイルバンカーの中の杭が、電磁加速と火薬の爆発によって一気に押し出される。ハジメにとって、簡単には倒せぬ敵への有効打となるその一撃は凄まじい衝撃音と共にゴルバルトの掌に叩き込まれ────、
「…………理解が追い付かなかったようだな」
「パイルバンカーでも、駄目なのか………ッ!?」
「このゴルバルトの『剛躯』の硬化は一箇所に集中させればさせるほど、その硬度は更に増す。腕に一点集中させた我が『剛躯』を正面から破れるのは、陛下を含めた少数のみ」
ゴルバルトの異能、『剛躯』は全身に展開するよりも部分的に展開する方が硬度を集中させられる。その硬度は、世界最高硬度の鉱石『アザンチウム』をも凌駕する。そして、衝撃波を伝える拳の秘技によって、パイルバンカーは衝撃を受けて粉々に破砕していく。
打つ手を失ったハジメは、ゴルバルトが拳を振り上げるのを見ていた。手段はもうない、迫り来る剛拳がスローモーションで迫る光景は、さながら走馬灯のようであった。
(負ける、のか────いや、死ぬ?クソ、なんだよ。強くなったと思い上がって、結局こうも簡単に────)
脳裏に過るのは、様々な記憶。かつて地球で過ごした日常、そしてこの世界に来てから、奈落に落ちてから、ユエやグアン、シアと出会い、刃や香織と再会してからの旅の思い出。その最中、記憶の一つ────ある戦いの記憶を思い出したハジメは、迫り来るゴルバルトの拳を敢えて受けた。
「ッッ!!?────グ、ガハァッ!?」
「?避けなかった………何のつも────」
「『錬成』」
内部を破壊する一撃を受け、吐血するハジメに怪訝そうな表情を顕にするゴルバルト。そんな彼の腕へと手を伸ばしたハジメは、自らの天職である錬成師の力を発動し────ゴルバルトの腕を覆う『硬化』を分解した。
「………なんと」
「へっ、見たかよ………アンタに一撃、かましてやったぜ」
「────見事」
血を吐きながらもザマァ見ろと笑うハジメの意識をゴルバルトの拳が刈り取った。倒れ伏したハジメを見下ろしたゴルバルトは自らの腕を見つめて、静かに笑う。
この時、南雲ハジメは敗北した────この世界に来てから、明確な敗北である。
◇◆◇
「────目が覚めたか」
数分後、意識を覚醒させたハジメは香織の膝で目を覚ました。心配そうにしていたシアやユエ、グアンとは対照的に、本格的に叩きのめした張本人であるゴルバルトがハジメを見下ろす。ゴルバルトから見下ろされた自分の状態を改めて認識したハジメは、ようやく全てを理解した。
「俺は、負けたのか」
「────だが、意志と覚悟は認めよう。このゴルバルトに最後まで喰らいついたのはまた事実。貴様は私に、その資格があることを示した」
静かに、それでいて深く噛み締めながら立ち上がったハジメに、姿勢を正したゴルバルトが淡々と告げる。不意に屈強な大男はハジメ達に対して、深く頭を下げた。
「私は貴様を、陛下の期待に添わぬ不遜な愚か者と断じた。しかし、それは過ちであった。貴様は、陛下の意に関係なく、自らの覚悟を貫き通した。度重なる非礼、改めて詫びよう」
「…………いや、そりゃよく思わないのも当然だろうな」
前々の自分の行動を振り返ってみれば、エリュシオン王を舐め腐っていると思われてもおかしくはない。当時もハヤテは笑って見逃していたが、今思えば危ない橋を渡ってたどころの話ではない。
「なら、俺達はアンタに認められたってことでいいんだな?」
「それとこれとは話が別だが?」
「………………ん?なんて?」
「あくまでも、認めたというのは私個人の評価を改めたことであり、今回の試練として裁定を下すのは王剣としての私。この試練の本来の役割は、我々に届く実力を磨いていただく為のもの」
「んな無茶苦茶な………」
ゴルバルトの言い分的には、どうやら認めたのは個人の評価を改めることに関してであり、今回の試練の結果には関与しないらしい。これに関してはハジメも不平を顕にしていたが、ゴルバルトの次の言葉を聞いてそれを飲み込んだ。
「────それとも、貴様は加減されて与えられた勝利に、涎を垂らして喜ぶタチか?」
「………………悪かった、訂正する。んなもん、クソくらえだ」
「それでこそ、陛下が見込んだだけはある」
正面切った敗北にもかかわらず、これを勝利と喜べるほど浅ましくはない。そう思いながら断言するハジメを評価したゴルバルトは、不意に切り出した。
「南雲ハジメ、貴様はシュトライゼ殿を師と仰いでいたと聞く」
「まぁ、師匠っつーか先生呼びだけどな」
「まだ九日、余裕はある。その合間、シュトライゼ殿に教えを請うといい。貴様の武器を強化する事が叶うやもしれんぞ────ではさらばだ。次は全うにやれることを期待する」
そう言って、ゴルバルトは淡々とその場を立ち去っていく。真横を通り過ぎていく大男の背中を見ることも出来ず、ハジメはその場にただ立ち尽くすしか出来なかった。
「────勝てなかったな」
「………ハジメ」
【キュ〜………】
「分かってた、きっと分かってたんだ。世界は広い、大迷宮を攻略したからっていい気になってたが、俺はまだ弱いままだって────相棒にも、追い抜かされちまった」
今回の敗北は、ハジメにとって初めてのものであった。
実質的な負けは大魔王との戦いの時にもあったが、完膚無きまでの敗北は今までになかった。
オルクス大迷宮を生き延びた時から、冷酷になっていたハジメは挫折を知らずに生きてきた。刃や香織と再会してからも、シア達と出会いながらも、彼等と過ごしていきながらも変わらなかった挫折知らずの自信は、大魔王との戦いによる現実とゴルバルトによる圧倒的な敗北によって、砕かれた。
「ハジメさん………」
「………ハジメくん」
「次こそは勝つぞ。絶対にだ、もう二度と負けたりは────」
胸に宿る、悔しさを噛み締めてハジメは決意を告げる。心配しながらも、黙って寄り添う少女達の温かさを実感しながら、彼は敗北を受け止めた。
◇◆◇
一方、星塔ヴィーナス。
周囲の空間とは隔絶された特殊な領域が展開された塔内部にて、黒鉄刃は激戦を繰り広げていた。相手はセノ、王剣の一人でありメイド長でもある人物。彼女との戦いから数時間、ようやく刃に勝ちの芽が出た。
「はぁ………ッ、はぁ…………ッ。これで、一本ッ!」
「お見事です、黒鉄刃様。一敗取られました」
「まだまだ、アンタに神代魔法を使わせた上で勝たねぇと試練の意味ねぇんだろ?相棒もやってるだろうし、負けてられねェな」
無数の剣戟の中で、ようやく掻い潜った刃の振るった魔剣がセノの首元前で止まった。そこで敗北を認めたセノを前に、刃は荒い呼吸を整える。一度の勝利、だがそれは何百回以上の敗北を経てのものであった。
戦い終えた刃の言葉を聞いていたセノが、僅かに反応を示す。彼女が反応したのは、刃が親友と呼ぶ青年のことである。
「────南雲ハジメ、彼は試練を超えられるでしょうか」
「…………」
「彼のように悲劇を経て変わった者を、私達は知っています。一度悲劇から生き延びた者は強くなったようで、そうではない。挫折を挫折と思わないがゆえに、だから打たれ弱いことを」
「────相棒は勝つ。オレがそれを疑うことはねぇよ」
かつての『
「失礼しました。出過ぎた発言でしたね」
「いや、まぁ…………相棒が良く思われないのも、無理ねぇしな」
「良く思わないのは、スピリアス様やゴルバルトだけでしょう。少なくともハヤテは彼に期待しているようですし…………そういえば、お一つ聞きたいことがありましたが、よろしいですか?」
あん?と困惑しながらも、刃は何事かと聞いた。
私情で申し訳ありませんが、と一旦置いてからセノは口を開いた。
「私の妹、シノについてですが………貴方に何か迷惑をかけていないでしょうか?」
その途端、刃の勝ちを喜んでいた少女達の一人────シノは明らかに動きが止まった。ソーナやティオよりも前から刃の旅に付き添っていた、ある意味で刃の心を汲んだ上で動いてくれる無口だが、頼りになる少女だ。迷惑などあるはずもない。
「シノ、アイツはオレに気を使ってくれてばっかりだ。迷惑どころか、頼りになりまくって申し訳もねェ」
「それなら何よりです。ですが、私としては実力以外の面を気に掛けています………あの子は腕が良いのですが、常識知らずな面も強く。日常面で迷惑になっていないかと」
「別のこと?んー…………あっ」
その瞬間、刃の脳裏にある記憶が過った。一つだけではない、複数の記憶。彼の脳裏に浮かんだのは、その一つである。旅の最中、水浴びしたいと我儘を言うソーナ達の後で一人で身体を洗おうとしていた刃だったが、
『主様、主様』
『?おう、シノか?今水浴びてるから待っ────て、うぉあアアアッ!!!?』
『従者の務め、背中洗う』
『いいって!自分で洗う!ってか前隠せよッ!!』
堂々と真っ裸で出てきたシノに、刃は顔を真っ赤にしながらも追い払った。後で様子に気付いたラナールが羞恥心に顔を染めながらシノを連れ出したのは、今でも忘れられない。
一例を挙げたが、実際にはこれだけではない。前には宿屋でも布団の中に入り込んで「ん、見張り」とか言い切ってることもあった。常識を知らないとは、そういうことかと納得した刃は喉を詰まらせる他なかった。
「………………………………………(この間十秒)」
「どうかされましたか?まさか、本当に妹が何か不手際を?」
「いッ、いやぁ?してないッスよ、マジでなんにも」
「…………………」
明らかに動揺して上擦った声をあげる刃の姿と、その近くで露骨に動揺したように全身を震わせる妹の姿を見たセノは、ゆっくりと微笑んだ。その背に、修羅が浮かんだように見えた刃を尻目に、いつの間にか距離を縮めたセノは自らの妹の肩に手を添えた。
「シノ」
「ね、姉様っ………待って、待って!話、話聞いて…………」
「えぇ、聞きますとも。この後じっくり、姉妹同士『仲良く』話し合うことにしましょう」
ズルズルと、抵抗の余地もなく引き摺られていくシノ。手足を必死に振るい逃れようとする少女の姿は、小柄さも相まって猫を思わせる。
「…………俺、気にしてないんで。優しくしてやってください」
「善処致します」
(すまん、シノ。助けてやりてぇが、俺にゃあ無理だ。デート?だか付き合うから……………ホントにすまん)
助けを乞うように見つめるシノだったが、崩すことのないポーカーフェイスに徹するセノの雰囲気を前に助け舟を出す余裕もない。アイコンタクトで謝る刃に、シノは真っ青な顔のまま自らの姉に連れ出されるのであった。
◇◆◇
その翌日、星塔サターンにてゴルバルトと敗北したハジメは別の場所に来ていた。星塔ではない、かつて王国で彼が師事した男の元へ。
「っと、あの人はこの先か」
「確か今行くのは、ハジメの師匠の所………」
「ユエやシアは初めてだよね………少し変な人だけど、良い人だから安心して!」
「…………香織に言われなくても、ハジメが信じた人なら問題はない」
相変わらず、香織に対してはヤケに刺々しいユエ。いつもと変わらず、張り合う二人の様子を眺めていたハジメは前まで通っていた師の工房に足を踏み入れて────言葉を失った。
かつてはまだ普通の工場のような区画だった場所が、桁外れの広さの空間を有した工房へとなっている。無数の装置が循環するその様はさながらファクトリーのソレであった。
息を呑んで、辺りまで広がる工場に呆気にとられるハジメ達一同。すると、近くから近付いてくる声が響く。
「────ボス、また自律工房の区画広げんすか?多分これ以上勝手にやると陛下や姫さんに怒られますよ」
「仕方ないだろー?今は私達が特に一番忙しいんだ!復興用魔導人形の自動コントロールに、生産ラインのスピードアップ。更に回収した方舟の改良作業!あと『ピースフル』の調整とか!別にエリアを増やしても問題ないじゃないか、どうせ空間魔法で作るんだし」
「じゃあボスが直接言ってくださいよ。俺やですよ、他の王剣の人から睨まれるの」
「そうは言ってもねぇ、インスピレーションが有り余っててわざわざ出ていくのも億劫なんだよねぇ…………この際もう一人の私でも作ろうかな」
「アンタマジで出来そうなんだから勘弁してくださいよ」
助手兼彼の弟子であるクラックと、整えていない長髪を掻きながら盛大な欠伸を零すシュトライゼ。欠伸をしながらも区画の整理の調整を空間に浮かばせたキーで操作するシュトライゼからの命令でクラックが離れた直後、彼は少し離れたハジメを見やった。
「────やぁ、元気そう…………とは、言えないね。我が弟子」
「………師匠。そういうアンタは変わらなさそうで────俺の見た目のこと、驚かないんだな」
「人ならば、変化の一つはするだろう。それに目くじらを立てたり、振る舞いを変えるほど私は器量が小さい男ではないさ。たとえ姿や精神が変わろうと、私の可愛い弟子に変わりはない」
「あれ?でもシュトライゼさん、私と同じくらい落ち込んでましたよね?」
「なんでそれをバラしちゃうのかなぁ………???」
不敵に微笑みながらも余裕を崩さなかったが、香織の無自覚な暴露によって明らかに立ち振舞いが崩れるシュトライゼ。すぐさま息を整えた彼は「こんな場所で話すのも何だ、場所を変えよう」と指を鳴らすと、一瞬にて談話室のような落ち着いた部屋に全員が転送される。
その説明もせずに、席に座ったハジメ達に人形が運んできた紅茶を振る舞うシュトライゼ。自分の分の紅茶を口に含んだ彼は、唐突に切り出した。
「その様子だと、ゴルさんに負けたかな?」
「…………お見通しかよ」
「天才なんでね…………ああ、ゴルさんの事なら気にしないほうがいいよ。仮にも王国最強格の一人、指で数えた方が早いくらい強いし────元『破壊拳』、素手で敵軍を壊滅させた殺し屋。それがあの人だ」
慰められているようだが、明確な事実を告げられているだけだった。何より、負けて当然────勝てる相手ではない、とシュトライゼからも思われていた。その事実が、少なくともハジメには深く突き刺さるものであった。
「というかそもそも、本気のゴルさん────私達に勝つには君も相当の武器を用意しないと駄目だろうね。少なくとも、今までの戦いに使った武器じゃあ、強度も火力も────何もかも足りないかな」
「…………師匠、アンタはあの人より強いのか?」
「────え、いや。私はほら、研究者だよ。殴り合いとか、魔法の撃ち合いとか、そもそもの相性があるし。そういう戦いで言うなら、一番弱いのは私────何なら君の大切な仲間の女の子とタイマンしても、そこいらの町娘にも余裕で負けるだろうさ」
それを自信満々に言うのか、と困惑するハジメ達。
科学者は身体能力がクソ雑魚というのは創作でも定評だが、シュトライゼは戦闘能力もないほどのレベルらしい。本当にハジメの師匠なのか、と怪訝そうに見つめるユエに、「ただまぁ」とシュトライゼは笑いながら付け足す。
「戦いの基準さ。あくまでも、それは私が何も使わずに戦う場合であって────私が造った兵器を使っていいなら、ハヤテにだって負けないよ?」
「────ッ」
「この身は、『王の剣』が一人。シュトライゼ・ラグダ・ゼーレ、かつてある神の肉体を作った一族『神の設計者』の末裔。そして、『現神』────エヒトルジュエの支配を崩し、教会からエリュシオン以上に敵視された男。その私を前に、君達は何を求める?」
一瞬にして、雰囲気が様変わりするシュトライゼ。
王の剣としての彼の、本来の性格を前に全員が息を呑む。ゴルバルトのように張り詰めた鋭い殺気はなくとも、指先を動かすだけで簡単に無力化してきそうな空気を感じさせる。
「アンタに迷惑をかける気はない。俺がこうして来たのは、頼みがあるからだ」
「…………へぇ?」
「────改めて、お願いします。師匠、俺にご教示してください」
いつもの態度とは違う、本当に敬意を込めたハジメが敬語のままそう頼み込んだ。改めて見ないその姿に、ユエもシアも香織も、言葉を呑む。対象的に、シュトライゼは一切笑ってない瞳を細めた。
「意外だね、『今の』君がそう簡単に頭を下げそうにないと聞いていたよ。ハヤテからも」
「…………プライドなんざ役に立たない。強くなる為なら、相棒に追いつく為ならどんなことだってする────それに、頭を下げる相手は俺自身で決めてるつもりだぜ、師匠」
「────いいよ、可愛い弟子の望みを聞いてあげようじゃないか。ただし、試練は残り九日までだから多少ハードにはなる。文句はないだろう?」
断るはずもない、それがハジメにとって当然の答えであった。こうして、南雲ハジメは数ヶ月ぶりに師シュトライゼの元で研鑽する道を選んだ。そうでもしなければ、親友と同じ道を勧めないことを理解したからこそ。
挫折を乗り越えた時、人は大きく成長する。今回の敗北も、ハジメにとって大きな成長であった。
めちゃくちゃ長くなりましたけど、本作で明確になったハジメの敗北回です。意外とボロボロになってるけど、完全敗北したことはないんですよね、今作のハジメ。まぁ原作の方もロクに敗北とかしてないですけども……………オルクス大迷宮?アレは敗北と言うのは違う気がする。
明言すると、今刃とハジメって実力差が凄い出来てるんですよ。まぁ刃が神の力を取り込める体質ってのもあるけど、それ以上に刃の方が経験豊富(ハヤテの修行or度重なる苦難)なワケで、差が開くのは仕方ない。
ゴルバルトの能力、技について。
『剛躯』
ゴルバルトの固有能力。全身を硬化させる『金剛』の上位互換、硬化させる部位を選ぶことが出来る他、部分硬化によって硬化を集中させて硬度を高められる。硬化を強めた場合、概念魔法でも破るのは至難。
『撃衝豪』
ゴルバルトの編み出した技の一つ。凄まじい勢いで振るった拳で面を叩き、衝撃を相手に伝播させる奥義。基本的に防御は不可能、空間自体に振動して相手にダメージを衝撃として100%伝える。
『秘技・魔法返し』
ゴルバルトの編み出した技の一つ。魔力操作によって五指に魔力を集め、相手の魔法を掴んだ上で相手に返す技。相手の魔法の魔力量と繊細な操作が必要な技だが、ゴルバルトは初見の魔法でも対応可能。
『秘技・大岩山破砕嵐』
ゴルバルトの編み出した技の一つ。相手の攻撃を掴み、相手を武器として振り回す大技。風を起こす勢いで振り回し、敵を攻撃しながら敵の心理を揺らす効果を持つ。
尚、これだけやって全力ではないし『神代魔法』すら使ってないという。正直な話、ハジメパーティーへのガンメタスペックなのもあるけども(最大火力のパイルバンカーすらも防ぐ『剛躯』と魔法返し、それ以上に身体能力の格差)
シュトライゼの二つ名、『現神』ってのはある事件を解決した際に王国の民衆に神として崇められたシュトライゼが決めた名前です。本人としては『人すら救えない神様(笑)でも神を名乗れるんなら、私の方が上ってことじゃない?』とのこと。エヒトのこと舐め腐ってるんすよね(当然)
次回はハジメや刃達ではなく、クラスメイト達の掘り下げの話になってきます!お気に入りや感想、高評価などもよろしくお願いします!それでは次回もお楽しみに!!
清水の今後について
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生存その1(生き残るけど戦えない)
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生存その2(護衛組の一人として戦う)
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死亡(無慈悲に死ぬ。全員曇る)
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意識不明の重体として途中退場