First Trunks ~セルに殺されたトランクスの物語~   作:kikoumaster

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第2話 ドクターと人造人間16号

 カプセルコーポレーションに着くとブルマさんは出迎えてくれた。

 

「君〜久しぶりね…皆んなも元気そうで良かったわ、それでもう人造人間を倒したの?」

 

「いえ…実は」

 ブルマさんに事情を説明する。

 

「ドクターゲロの研究所か…一応お父さんにも聞いてたりして調べているけどね。アイツの研究所は北の都の山の中にあるって噂よ…流石に正確な位置はわからないけどね」

 

「よし明日調べに行くか」

 ヤムチャさんは拳を掌でパシッと叩きながら…

 

「そうだな」とみんなは頷く。

 

 ブルマさんはその話を聞き

「部屋なら沢山あるから好きに使って休んでちょうだいね…ヤムチャは別に自宅が近くにあるんだろうけど好きにしていいわよ。」

 

「ああ、わかったよ」

 ヤムチャさん少し戸惑いながら答えた。

 

 

 TV等のニュースを見たが…結局、アメンボ島はあの後、何も事件は起こらなかったようだ。

 

 僕たちは用意された食事を頂いて、用意された部屋で早くにベッドで寝ながら…

 

 悟空さんの心臓病の発症と人造人間が現れ無かった、歴史のズレばかりが気になって他の事に頭が働かなかった…

 

 その為か、夜もあまり眠れなかった。

 

 

 

 翌日、朝から出発して北の都の山の中をみんなで白み潰しに探す…

 

 そして半日もしないうちに謎の大きな扉がある場所をクリリンさんが発見する。

 

 

 連絡を受けて集合してみんなで扉の前に来て…

「ピッコロ…どうする?突入するか?」

 クリリンさんが確認する。

 

「やはり強い気を感じないな…だが微かに人がいる気配はする。」

 天津飯さんは気を探ってみんなに伝える。

 

「どのみちこのままいても仕方がない。」

 ピッコロさんは怖い顔をしながら突入しようと身構える。

 

「突入するのか?」

 ヤムチャさんは少し難しい顔をしながら尋ねてくる。

 

 そうこうしているうちに突然扉が開いた。

 

 僕達は身構えてしまうが…

 

 

 1人の大男が出てくる。

 

 

「お前達は孫悟空の仲間だな…用があるなら中に入れとドクターが言っている。」

 その大男は髪の毛をモヒカンにしてプロテクターみたいな服を着て胸にはレッドリボン軍のマークが…

 

 人造人間か?

 

「ドクター…ゲロ?」

 ピッコロさんが聞くと…

 

「違う」

 違う?ドクターゲロではないのか?

 

「お前は…人造人間なのか?」

 天津飯さんは気を感じない相手に確認する様に問う

 

「俺は16号だ」

 そう言って彼は中に入って行った。

 

「あんな人造人間は…知らない…16号?」

 僕は頭が混乱してきた…3体目がいたのか?

 

「どうする?入るか?」

 恐る恐るピッコロに訪ねるクリリンさん

 

「ああ…油断するなよ」

 

「了解」

 クリリンさんは覚悟を決めた顔で返事をする。

 

「分かった」

 天津飯さんも…

 

「帰りてえ…」

 ヤムチャさん…

 

「…はい」僕も覚悟を決める。

 

 

 中に入っていくと…

 

 

 中は大きな人が入るぐらいの大きなカプセルが並んでいて16、17、18と数字が書かれていて手術するような大きなベッドもある。

 

 そして部屋の中央に机があってそこに座る女性が振り向いて…

「ああ、いらっしゃい〜君達は孫悟空のお仲間だね…確か、緑の人がピッコロ大魔王で三つ目の子は天津飯、鼻がないのがクリリン…あと君はヤムチャだったけ?

 あと…そこの剣の少年は初めて見るね〜

 私はドクターボミ…ゲロ先生の助手だった者だよ〜よろしく」

 女性は立ち上がりながら

「16号〜皆さんにお茶を出してあげて〜」

 

「分かった」と奥の部屋に引っ込んでいく

 

 皆んな呆気に取られ無言になってしまうが…

 

「ゲロの助手()()()?」

 ピッコロさんが問うと…

 

「ああ…ゲロ先生は亡くなったよ約2年前にね」

 

「亡くなった?」

 

「私もつい半年前に訪れたらほぼミイラみたいな姿で机に座って亡くなっていたよ」

 腐敗も凄くてね〜本当大変だったよと軽口を叩くドクターボミと名乗る女性

 見た目は20代で眼鏡をかけて美人な女性……なのだが醸し出してる雰囲気が不思議な人

 

 

 そして俺は疑問に思ってる事を質問する

「すいません1つ質問があるんですが…」

 

「ん?何だい?剣の少年〜」

 

 

「黒い長髪の少年と金髪の少女の人造人間は存在するんですか?」

 

「!?…へえ〜これまた凄い質問がきたなあ」

 驚いた顔をして僕の顔をマジマジと見てくる…まるで母さんみたいな人だな…

 

 

 16号が戻ってきてドクターは持ってきたコップを受け取りながら~あ、毒とか入ってないから大丈夫よと毒見してから渡そうかと色々言ってきたが今更と思い僕が受け取り飲むとみんな(ピッコロさん以外)は受け取って飲み始める。

 

 

「彼らなら北の都の病院で入院しているよ…冷凍睡眠装置で長く眠ってたからね~ゲロ先生が施術を行う前だったから()()人造人間ではないけど…」

 

「今、現存している人造人間はそこの16号だけですか?」

 

「質問が2つなんだが…まあいいか~そうだよ、15号までは処分しててその少年達が17号、18号になる予定だった…らしいよ」

 

「そうなんですか…」

 

「今度はこっちから質問いいかしら?」

 僕の顔を覗き込むように聞いてくる。

 

「はい」

 

「何で君は17号達の事を知ってるのかな?

 それにゲロ先生の研究室まで知ってて…

 まるでゲロ先生が孫悟空に復讐する予定だった事を知ってるみたいな?」

 

「…」

 

「質問を変えようか~

 剣の少年、君は何者なんだい?

 色々知ってるようでまるで知らない…

 けど、まるでゲロ先生の頭の中を覗き見してるような…ん~違和感が物凄く感じるなあ~」

 

 

「それは…僕が未来から来たからです…」

 

「?!…へえ~それを信じろと?…とまあ普通に思うけどね~色々知ってて知らない…辻褄は合うかな~」

 

 どのみち、もうここまできたら本当の事を喋っても大丈夫だろう…

 

 僕は自分の正体を名前と父さんと母さん以外を語る

 

 本当の歴史だと昨日、アメンボ島で2人の人造人間が暴れてそれ以降、戦士達も亡くなり人口は全世界で数万人にまで減って自分1人だけで戦っている事…

 自分の出生だけ省いてタイムマシンで過去に来て人造人間の倒し方を探る為にきたことを語る。

 

 

「なるほどね〜人造人間17号、18号が暴れ回って地獄のような世界になってるんだね…そしてそれを止める為の手段を探しにきたと…剣の少年」

 

「はい」

 

 ピッコロさんが

「ドクターボミとか言ったか…お前は孫悟空に恨みは無いのか?」

 

「え、無いよ…ゲロ先生は孫悟空を殺す為にずっと研究してきたけどね…私は殆ど腐れ縁みたいなものだしね」

 

「腐れ縁?」

 

「まあ…ね…私見た目はまあまあ若いじゃない…でも実は本当は60を超えてるんだよね」

 

「「「「「え?!?」」」」」

 

「私の専門はバイオ工学でね…実は遺伝子と細胞増殖によって身体を改造しているのよ」

 まあだから私も立派なマッドサイエンティストだよねと語る…

 

「別にゲロ先生とは夫婦では無いけど卵子は提供しててゲロ先生が人工子宮を使って作ったのがゲロ先生の息子さん…レッドリボン軍の上級兵士だったんだけど亡くなってね」

 

「…」

 

「で~そこの16号はその亡くなった息子さんをモデルに作ったらしいんだけどね…まあ性格が戦闘向きではない為、この子も長く封印されてたのよ…まあ片付けで人手が欲しかったから私が目覚めさせて働いてもらってるのよね」

 


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