First Trunks ~セルに殺されたトランクスの物語~   作:kikoumaster

7 / 10
第6話 人造人間を倒した世界では無く…

「ポポさん、こんにちは…」

 神様の神殿の玄関に着くと何時もの様にポポさんが佇んでいた。

 

「そろそろ来ると思ってた…お腹すいてないか?ポポ、ご飯作るぞ!」

 

「はは、ありがとうございます…お腹空いてないんで大丈夫です…今日も良いですか?」

 

「勿論、後でお茶持っていく」

 

「ありがとう…ポポさん」

 僕は最近、神様の神殿で佇むことが多くなった。

 

 最早、神様もいない神殿だが一度、悟飯さんと来た時に紹介されたミスターポポさんがいる事を思い出し、人造人間を倒した報告がてら挨拶に行くと…

 

『ポポ…トランクスが倒したの知ってる…きっと神様、孫悟飯達も喜んでくれてる』

 

『…そうでしょうか?』

 

『きっと喜んでる…トランクス、神様に変わって礼を言う』

 

『ありがとう~ミスターポポさん』

 

 それからたまに神殿に来るようになった。

 

 神殿の淵に座る…下を覗くと遥か下に地上が見える。

 

 ここにいると少し落ち着く…

 

 何故かは分からないけど、何か悟飯さんが近くにいるようなそんな気がして…

 

 

 

「トランクス、お茶持ってきた」

 

「ポポさんありがとう」

 お茶の入った茶碗を貰い一口啜る。

 温かいお茶で身体と少し心が温まった気がした…

 

「最近、忙しそうだな…」

 

「ええ、そうですね…なかなか忙しいですね」

 

 その後、お互いに無言となっていたが…

 

 

「…あのポポさん…」

 

「どうした?」

 

「人造人間を倒したのに、人は変われないんでしょうか?

 あれほどの地獄を生きてようやく平和になったのに…

 人は悪の心は消す事は出来ないんでしょうか?」

 ここ最近の悪人達の行動が理解できないからだ。

 

「神様も神様になる前は悩んでいたと言ってた…

 悪の心は決して無くならない。

 どんなに修行しても消せなかった…

 だから悪の心を分離して神様になれたと…

 でも神様、言ってた…その分かれた心を消すのではなく向き合う事が大事だったと…

 だからピッコロは大魔王になってしまったと…

 でもピッコロは悪の心が減っていった…

 孫悟空と戦い、孫悟飯と共に修行して…

 それ見て、心と向き合う事でいつかは無くす事ができたかもしれないと…

 神様言っていた。

 ピッコロ大魔王の生まれ変わりだったピッコロは孫悟飯を庇って自分を超えたと…

 だからトランクス…悪の心とは向き合う事でしか無くならないのかもしれない…」

 

「悪の心か…(ピッコロさんが確か悟飯さんを庇って一度亡くなったんだな…お父さんがまだ悪人だった頃だったか)」

 

 父ベジータは地球を侵略に来た悪い宇宙人だったと母さんが言ってたな。

 

 ナメック星でのフリーザ一味との戦いで共闘したのがきっかけで地球に来て、そして何故か母さんと結ばれて僕が産まれたと…

 

 母さんはお父さんは悪人だったから今頃、地獄だろうとは言っていたけど…

 

 お父さんは悪の心と向き合ったことがあるんだろうか?

 

 少なくとも人造人間達に立ち向かったんだから改心したんだろうか?

 

 この前の時間旅行ではお父さんは亡くなっていて、結局1番最初の時間旅行で会ったのが最後だったな…

 

 会いたかったな…

 

 もっと話をしてみたかった…

 

 

 

「ポポさん、新しい神様って誕生しないんですか?」

 

「まず候補者が神殿に来て、最後に神様になる儀式を達成すると神様になれる。…いつか神様の候補が神殿に現れるまで、ポポ待つ」

 

「ドラゴンボールは…復活できないんですよね?」

 

「あれはナメック星人でないと使えない」

 

 そう言えば悟飯さんが言ってたな~またナメック星人の誰かが地球の神様になってくれればドラゴンボールが復活するかもしれないと…

 

 でもそれは思っても仕方がない事だ…新しいナメック星が何処にあるのか分からないそうだし、仮に見つけてもそこまで行く宇宙船を作らないとダメだろうし、何より地球に来てくれる人がいるかどうか…

 

「もしこの世界に人造人間が現れなかったら…世界は平和だったんでしょうか?」

 

「それ、ポポには分からない」

 

 そうだよな…今回だって母さんが人造人間を倒した世界があって良いって発想でタイムマシン作ったんだよな。

 

 

 

 

 ん?…

 

 もし…

 

 もし…人造人間が存在しない世界が作れたとしたら?

 

 孫悟空さんは心臓病で亡くなるけど、ピッコロさんも死なないから神様も死ななくて…そして他の仲間の人達も…

 

 そして悟飯さんも戦わなくて良いから学者になっていたかも…

 

 ある意味、この前行った世界は人造人間が暴れていない世界だから理想的な世界かもしれない。

 

 でもお父さんが亡くなって僕が産まれなかった

 

 お茶を飲みながら考え事をしていると…

 

 

 

 ピピピー!!

 

 携帯時計から音が鳴る!

 

 応対する為に、スイッチを押す。

「トランクス聞こえる?K地区の町が襲われてるみたいなの行ける?」

 母さんからの緊急通信だ。

 

「勿論、すぐ行きます!!」

 通信を切ると立ち上がり

 

「ポポさん行ってきます!!」

 ポポさんに茶碗を渡すと、僕は超サイヤ人になって神殿から飛び出していく。

 

「頑張れ」

 ポポさんの微かだが応援の声をかけてくれたのが聴こえた。

 

 

 スピードを上げ現場に向かう…少しでも助けることができるのなら今は全力で守る。

 

 悟飯さんが生きていたら、同じ行動をするはずだ!!

 

 一筋の黄金の光の矢になって飛んでいく…

 

 

 

 




未来ではミスターポポが亡くなったかは不明な為、生きていると言う事にしました。

亡くなった悟飯達を知ってるのは母ブルマ、亀仙人、ウーロン、プーアル、チチ、牛魔王ぐらいでポポは1人神殿にいる事から彼的には訪れやすい場所かな~と思うので…

多分、飯も旨いし…

神様の事やドラゴンボールの事を話せる人物としてはポポさんが最適だし…

さて残り予定、2話となる予定…拙い文章ですいませんが最後までお付き合いお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。