First Trunks ~セルに殺されたトランクスの物語~ 作:kikoumaster
「トランクス〜あと3日でエネルギー充填が完了するわ」
どうやらタイムマシンの往復分のエネルギーが溜まったようだ。
あれから人造人間を倒してから3年の時が経つ。
この間に…新政府樹立と共に警察、軍が編成された。
しかしまだ力不足な為、微力ながら世界の平和のために戦った。
そして2年が経つ頃には、社会が安定し始めてようやく平和になった世界が戻った。
「でも今回の時間旅行でラストと考えた方が良いわよ…
フル充電で3年もかかってしまったし…
次にエネルギーが貯めるには10年単位かもね」
年々、エネルギーの溜まり方が遅くなっていってるから母さんの予測だとそれぐらい覚悟しないといけないのだろう。
「もし過去に行ったら自分が納得できるまで滞在してみるのも良いかもね~
まだ生きてる孫君や父さんと修行したり、悟飯君と平和を楽しんだりこっちではできない事してきたら?」
そう言われて僕は部屋に戻る為、ドアの方へ向かいながら
「…そ、そうだね報告がてら楽しんでくるよ」
多分、母さんに今の顔を見られたら心配されただろうから、なるべく平常心を保ちつつ返答する。
「あ、それと私は仕事あるから当日は立ち会えないけど大丈夫よね?」
「そうだね…母さんは忙しいし整備ぐらいはできるから心配しないで…」
あれから3年の間に自分は母さんにタイムマシンなどの知識と理論を教わり簡単な整備ぐらいならできるようになった。
だからこの1年は時間がある度にその手の本などを読む時間が増えていく…
しかし時空理論とかの話を聞くと、母さんの言い分だと…
『私は時空間移動のできる機械を作りたいだけで理論や事象を探究したい研究者じゃないからね!』
と言って殆ど本などで知識を得たに過ぎない…
母さんはああ見えて本能で動く人だから役に立たない難しい事は放ったらかしになる。
それでも本から得た知識だけど色々分かった事がある。
・タイムマシンで過去に行くだけでは歴史は変わらない
・歴史を変えた時点で分岐が発生して新たな世界が誕生する
・歴史を変えた存在は特異点となり様々な事象が発生する
つまり僕がフリーザ親子を始末した時点で歴史が分岐して新たな世界の道…世界線が現れる。
そして僕は特異点となり様々な事象が発生する…つまり分岐した世界には自分にかかわる事象が良い事悪い事が発生する可能性がある。
勿論これは時空間を移動したりタイムマシンに乗った人達の実体験では無く机上の空論の理論に過ぎないが…
それでも自分が特異点になったと実感してる。
特異点になったから父さんが亡くなり僕が産まれなかった…ある意味僕にとって悪い事象だ。
しかしドクターゲロが病気で死んで人造人間を作られなかったという良い事象も発生している。
だからもしフリーザ親子を僕が倒さずに孫悟空さんが倒したら分岐が発生せずに特異点にならなかった可能性がある。
親子を倒した後に僕が孫悟空さん達の前に現れて、未来の話をしても信じるか信じないかはわからないけど、超サイヤ人になれば信じてくれるだろうし薬で孫悟空さんが生き延びて歴史は変わるけど特異点にならないかもしれない。
所詮これも机上の空論に過ぎないが過去で僕自身が歴史を変える行為をしなければ随分と違う世界線になったかもしれない。
当然、今から再びフリーザ親子襲来の時に行って上記の事をしようとしても既に自分がいるからもう変えられないし、更なる分岐か…もしかしたら同じ自分が2人存在していたら世界が崩壊する可能性がある為、同じ世界に行けない。
行くなら…
「みんなによろしくね~」
「分かったよ…母さん…」
エイジ764年以降か…
もっと過去に行くしかない…
勿論、お礼を言いに行く事を最初考えてたが2年、3年と時間が経つ内にその考えが変わり始めた。
そう過去だ…フリーザ親子が襲来するよりも過去に行って人造人間そのものが存在したことすら孫悟空さん達が知らない世界になれば、歴史は分岐しない。
ドクターゲロを暗殺する…
ただの老人なら容易く暗殺できるだろう。
人造人間達…稼働しているか分からないから緊急停止装置は持っていこう。
万が一に備えて…
全てを排除すれば人造人間がいなかった世界となる。
分岐が無くなれば…
きっと父さんも死ななくて僕があの世界で存在できる可能性がある。
無意味かもしれない…
そんな事は分かっている。
しかし僕の中にある、どす黒い感情がどんどん時間が経つ内に溜まっていく…
この黒い感情そのままに原因である存在に叩きつけたい…
あのドクターゲロの居場所と研究所が分かっているなら排除したい…
排除してこの前行った世界とは違う世界になれば…
母さんには嘘をつく事になるけど僕の心の中に閉まっておけば真実は知られない。
ある意味、今回の時間旅行は最後になる…
なら報告よりこっちの方が良いだろう。
父さんも自分のいない世界と言うのが更に行かなくて良いと段々と思ってしまう。
そして…
3日後…
僕は充電の終えたタイムマシンを庭に設置して最終点検を行う。
油断が無かったと言えば噓になる…
仮に人造人間もいなくなって脅威など存在しないこの世界に
「お前がトランクスか?」
突然、背後からの声に驚く!?
「誰だ?!」
すかさず振り替えようとして立ち上がった瞬間!!
首に何かが巻き付き締め上げていく感覚が走る!!
「ぐあ!?な、なに、が…」
そこで初めて何者が僕に声をかけたかが分かる。
そこにいたのは人ではない…緑色の身体をした虫人間?これまで見た事のない生物が尻尾らしき物で僕を締め上げている。
「お、お前は…な、何者だ?!」
そう言いつつ身体が金色のオーラが輝き髪の毛は金色へと変身していく。
僕は超サイヤ人になって振り解こうと手に力を籠める!
…がビクともしない…
「ば、馬鹿な?ぐ、お前…お前は何者だ?」
気を探るがそこに存在していた虫人間から感じた気は在り得ない気だった…
「は?ば、馬鹿な…貴様のそ、その気は?」
表情変えずにその生物が喋りだす…
「私の名はセル…ドクターゲロ様が作り出した人造人間だ…」
分かってる話を書くって意外と難しいですね~
トランクスにある負の感情って積み重なった故の暴走になるとみてゲロ暗殺に向かうべくフリーザ親子襲来1年前に時間設定…
さて次でフィニッシュです