デザイアロンパ 希望のライダーと絶望のジャマト 作:ボルメテウスさん
ニンジャブースト。
そうベルトから鳴り響いた音と共に確かに感じたのは、これまでにない力。
「これが、ブーストレイズバックルの力」
これまでのどのバックルよりも強い力を感じる。
だけど、ここまでの規格外の力には何かある。
そう疑問を感じるが、今は目の前にいる巨大ジャマトを倒す方が先決だ。
「行くぞ!」
僕はその言葉と共に、真っ直ぐと走り出す。
すると、僕の足に装着されているバイクのマフラーを思わせるパーツから炎が吹く。
それと共に、これまでにないスピードで動く事ができた。
「っ!」
ジャマトはすぐに僕の存在を危険だと感じたのか、他の皆への攻撃を止め、すぐに本をこちらに向けて放ってくる。
弾幕のような本の嵐に対して、僕は両手にあるニンジャデュアラーを振るう。
そして、まるで居合のように本を全て斬り裂く。
凄い! これまでとは段違いなほどに速く動ける。
それに、何より斬った感触が違う。
このニンジャデュアラーはこれまでも頑丈だったけど、今の一撃はその比じゃないくらいに硬い。
「ジャジャジャ!!」
そんな声と共に巨大な本が浮かび上がり、こちらに向かってくる。
だが、それらは元々のニンジャの力を応用し、煙と共にその攻撃を避ける。
「これは、いけるかも」
忍者で変幻自在に場所を変えながら、ブーストによる加速。そして、強化されたニンジャデュアラー。
これなら、あのジャマトにも対抗できるかもしれない。
再び大量の本が飛んでくる。
僕はそれを冷静に見極めると、その全てを斬り捨てる。
同時に巨大ジャマトを間近まで接近する。
「ジャ?」
さすがにこれだけ近ければ大丈夫だろうと油断しているのだろう。
僕はその隙を逃さず、一気に距離を詰めて、ニンジャデュアラーを振り上げる。
「ジャッ!?」
ジャマトは慌てて回避しようとするが、遅い。
そのまま振り下ろした刃によって切り裂かれる。
「よしっ!」
確かな手応えを感じた瞬間、ジャマトの身体をすぐに斬り刻むように振るう。
それにより、ジャマトの身体には無数の傷ができる。
そこからは植物特有の匂いが漂ってきた。
間違いなく、血ではない。
だけど、このまま攻撃を続けて行けば倒せるはずだ。
そう思い、僕は更に攻撃を仕掛けようとした時だった。
ジャマトの腕から蔦が伸びてくる。
それは瞬く間に僕の腕や脚へと巻き付く。
しまったと思った時にはもう遅かった。
ジャマトはそのまま力任せに僕を投げ飛ばしてきたのだ。
僕は為す術もなく飛ばされていく。
だけど。
「諦めれないからっ!」
僕は柱を足場にするようにして着地すると、即座に体勢を整える。
それと同時にジャマトの方を見る。
ジャマトは既に次の行動に移っていた。
本のページを破り、周囲にばら撒くと、それが触手のように動き出したのだ。
それらはまるで意思を持っているかのように襲い掛かってくる。
『BOOST TIME! NINJA BOOST! GRAND VICTORY』
僕はベルトにあるニンジャバックルのクナイを引いてから押し込み直し、ブーストレイズバックルのハンドルを続けて2回捻る。
それと共にブーストタイムという音声が鳴り響き、さらにもう1度捻ることで発動。
「はああぁぁ!!」
そして、柱を足場にして、真っ直ぐとブーストのマフラーで加速しながら、右足に炎と風のエネルギーを纏って巨大ジャマトに向けて、飛び蹴りを放つ。
それを喰らった巨大ジャマトは大きく吹き飛ぶ。
植物の身体は、まるでその炎を浴びて燃やされるように溶けていた。
それが決め手となったのか、巨大ジャマトは爆発を起こす。
その衝撃により、僕は地面に落下する。
しかし、地面に当たる前にブースターを発動させて減速し、両足から着地をする。
「ふぅ」
そうして、ようやく戦いが終わった事に落ち着く。
「凄いじゃない、そのレイズバックル」
「うん、本当に」
そう朝日奈さんが話しかけてきた。
すると、何やらブーストレイズバックルの様子が変だった。
「あれ、うわぁ!?」
「えぇ!!」
それと共にブーストレイズバックルはカウルから炎と煙を吹き出しながらドライバーから離脱し、どこかへ飛び去ってしまう。
それはまるで不安定なミサイルのように猛スピードかつ不規則な軌道で飛んでいく。
「一体、あれは」
「スペックを見ても、どうやら一番の当たり枠だろうな。
なるほど、今後はあれを狙うとするか」
そう十神君は笑みを浮かべる。
「おめでとう!
これが、巨大ジャマトを倒した商品だよぉ!」
それに合わせるように、モノクマが取り出したのはバックルだった。
そのバックルの中にあったのは。
「これは?」
そこにあったのは、黄金に輝くバックルだった。
全体として光や星をあしらったスロットマシンの様な見た目をしている。
「これは?」
「ふふっ、何が出るか、お楽しみ!
フィーバーレイズバックルだよぉ」
「これはまた、これまでのバックルとは違うわね」
「とにかく、ここにはもう一体の巨大ジャマトがいるはず」
「だけど、このまま戦っても勝てるかどうか」
「そうね、一旦、寄宿舎に戻りましょう。
それに、ジャマトの侵攻もこれ以上は来そうにないわね」
「そうだね」
その言葉と共に僕達は、そのまますぐに離れた。
次の戦いに備えて。
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