ガンダム戦記 side:Zeon   作:上代

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第48話:戦慄のブルー

 晴天だった青空はどんよりと曇り、緑深い森林を抜けた平野は何処か物寂しい。

 随分と長い事、この地球が育んだ自然に身を置いたせいだろうか。嗅ぎ慣れた土の匂いを飛ばす風の悪戯か、九月の気候にしては肌寒く感じる。

 今にも泣きだしそうな天候がより一層陰鬱さを漂わせると、空を見上げていた彼は思った。

 

「んーむ、こいつは不味いな」

 

 緊張感の欠片も無い口調でぼやく男、メルティエ・イクスは腰を屈めると乾いた土を掴み、質感を確かめた。

 砂より粒が大きく、土というには湿気が無い。

 しかし、足跡やらはくっきりと残せるほどのものではある。

 彼が居る場所は、戦場跡。

 ジオン軍の主力モビルスーツであるMS-06J、陸戦型ザクIIが三機で編成された哨戒隊が巡回ルート上で突如消息を絶ったと、中東アジア方面軍司令代行ノリス・パッカード大佐より緊急入電と出撃要請を受け、こうして出向いたのだが、事は既に終わってしまったらしい。

 

 物言わぬ巨人と化した亡骸が、其処に在る。

 原型を留めているものは胴体部を撃ち抜かれ、空を仰ぐ状態で放置されていた。

 穿たれた痕を検分するに、着弾による爆発や質量弾で打ち抜いたように見受けられない。損傷部を観察しても、擦過による裂傷で引き千切られたにしては内部が綺麗過ぎるし、通過したと視られる部分の金属表面が滑らかに過ぎた。

 その一機以外の姿は無く、他の機体は爆散四散しているのか、近くで視ればザクの構成パーツだと判別できるものが辺りにしっかりと残っている。

 現場検証しているメルティエは別段酷いとは思わないが、麾下部隊が全滅したと聞けばあの人情家の司令代行はどう感じるだろうか。

 きっと静かに怒りを溜めるのだろう、と思考を切り上げ自らに課された仕事へ戻る。

 移動した厚底の軍靴の下で、プラスチックの乾いた音と、それが減り込む土の感触が酷く不快だ。

 

 目前にある横倒しのものは胴体部だろう、人間一人分ある装甲板が転がる場所に辿り着く。他を探す前に、大体のパーツがその場所には在った。

 食い潰された、ザクIIの骸。一歩近付く事に、熱気が露出した肌を焼く。

 薄ら寒い風を受けているのに、密林地帯の暑さと質が異なる乾いた暑気が酷く煩わしい。

 こちらは弾痕が複数口径分あり、衝撃で装甲が消し飛んだものや高熱で溶融した部分から察するに、余程多種多様な攻撃方法で撃破されたのだと判断できる。ザクIIの主兵装であるマシンガン、ZMP-50Dとニ八〇ミリバズーカでも同じような状況にはできる。過去の戦場でもこの程度の残骸は嫌というほど目にしてきたし、自分で作り上げてもいる。

 メルティエの頭に引っ掛かるのは、爆発した部分はともかくとして弾痕の口径が違う事にある。

 ジオン軍にあるモビルスーツも口径が異なる武装で同一射撃は可能だ。MS-07、グフB型であれば右腕に装備したマシンガンと左手の内蔵式フィンガーバルカンで同時に攻撃を加えればこうもなるだろうし、単純に異なる口径の銃器を二丁構えればいいだけの話だ。

 そして、原型を留めた機体以外は無残に散った四肢や動力パイプの部分部分を一つ一つ数えていけば成程、確かに三機分であろう。

 そう、三機分しか存在しない。

 つまり、その事から現状を把握するに、

 

「不味い、なぁ」

 

 敵は、一撃でザクIIの胴体部、装甲が一等厚い部分を一撃で抜ける火力を有していると言う事。

 敵は、両手或いは内蔵した武装を併用した同時射撃をこなし、反動で暴れる機体を制御化に置いた上で友軍三機からの反撃を回避し続け、これを倒したという事。

 敵は、一切の攻撃を受けず戦闘を終わらせる技量の持ち主、或いはザクIIの機体性能を凌駕する可能性を秘めているという事。

 口調は変わらず、されど細まる目付きと頬の歪みが男の心境を代弁していた。

 

「この足跡。ザクでも、タイホウツキでも、タンクモドキの轍跡でもないぞ」

 

 そして、敵の保有するモビルスーツは、()()()と違うという事。

 メルティエ・イクスが、地上で戦い続けた男が見た事の無い、()()()()()()の足跡。

 それも複数ある。踏み締めた分だけ今現在も痕跡はあるが、正確な数は専門外である為に判別は不可能だった。

 

 ゾクリ、と何ものかが背に這う感覚がメルティエの身体を震わせる。

 

『メル、現在も索敵に反応なし。そっちはどう?』

 

 胸元の無線機から抑揚のない、しかし信頼厚いヒトの声が流れる。

 嫌な汗が背に伝う中、無線機に手を伸ばしたメルティエは口角を無理矢理引き上げる。

 そうしなければ、間抜けな悲鳴が上がりそうだったからだ。

 土を蹴る足が早まるのは、どうしてだろう。メルティエ自身もわからない。

 

「敵影はない。が、どうやら遅かったようだ。

 友軍は全滅、生存者はゼロ。繰り返す、生存者はゼロ」

 

 偵察用に所持していたカメラに現場の状況を幾つか収め、愛機へ足を向ける。

 確定された結末に儚い希望は不要だと、灰色の蓬髪を風に弄ばれる男は繰り返した。

 内容を理解したのか、無線機からは声が漏れない。息遣いだけが、通信感度を教えてくれる。

 

『……そう。パッカード大佐には、連絡を入れておく。報告を待っているだろうから』

 

「ああ、そうしてくれ。きっと、待っている筈だ」

 

 自分達よりも長い軍歴を持つノリス・パッカードは、こうした別れ方も経験しているし承知しているのだろう。軍に身を置くという事は、そういうことだ。

 ましてや今は戦時中、死傷する行為は何処にでもある。惜しむらくは遺品の一つでも回収できれば良かったのだろうが、それは後続の部隊に任せるしかない。

 別段近しい者ではないが、メルティエも士官学校の同期や知人が戦死している。だが、悲しいと思う事は無かった。「そうか、もう居ないのだな」と戦死者のリストを流して終わりだ。

 しかし今回のように、ノリス・パッカード大佐のように麾下部隊から帰らぬ者が出てきた時に、自分はどう感じるだろうか。

 

(ビビるなよ、メルティエ。()()()()()()()()()()時、解ってる筈だろうが)

 

 割かれた思考が、子供時代に味わった感覚が形作ろうとする。それを頭を振るって押し留め、有耶無耶にするには些か努力を要した。

 家を出る時に「行ってきます」と挨拶を交わした相手が戻らない、あの消失感。

 父と母の部屋に、親子で暮らした家が静かだと理解すればするほど胸を穿つ、あの喪失感。

 静寂な家に来訪した今の養父ランバ・ラルを、両親の最期を看取ってくれた男に対して問い掛け、ただ自分の親を返せ、帰せ、還せと行き場の無い怒りを撒き散らしては叫んだ、あの視界の色を染め上げた絶望感。

 そうして、最後にやってくる空虚感は、ソチラへ行きたいと願い始める虚脱の一歩だった。

 あの時はラルが押し留め、養母クラウレ・ハモンが傍に居てくれたから。

 その後に送られたジンバ・ラルの邸宅でも、キャスバルとアルテイシアが日向に誘ってくれたから。

 空で帰らぬ人となったキャスバルの時も、やはり”家族”の助けと支えがあったから。

 

 ――――キミは、またダレかを喪ったら、ボクに戻るの?

 

 ざんばらな黒髪が目元まで多い、生気が感じられない青褪めた肌の子供が、現在の自分に問う。

 心の底で燻る切り外せない実親への慕情、過ぎ去ったかつての記憶を引き連れた心理現象(フラッシュバック)は、導きも誘う事もせず、ただ問い掛ける。

 また、あの状態へ戻るつもりか、と。

 存在しない言及なら、無視すればよい。誰も気にしないのだから。

 けれど、メルティエ・イクスだけは目を留めるしかないものであることは、確かだった。

 姿形から見做せなくとも、過去(少年)現在(大人)を見続ける。

 同じ灰色の瞳で、無言で尋ねて来るのだ。

 メルティエ・イクスに、未だ生き続ける意志はあったのか、と。

 

(黙れ、黙れよ。大事なヒトを守る、その為に俺は生きるんだ。生き続けてやるんだ。

 見っとも無く、泥に塗れようとも、身体を切られようとも!

 父さんも、母さんも、ユルシテクレル筈だ!

 何時までソッチに居るのかなんて、あの人たちは絶対に言わない。言わないんだ!)

 

 先に歪んだ表情を見せたのは、どちらだったか。

 鼓動が煩く、息が荒い。身体が揺れるザマは芯が無いかのようで。

 

(――――ッ、何か、来るっ!?)

 

 その思考停止に一役買ったものが、戦場という現実だったのは如何なる皮肉か。

 過去を振り切ることも出来ないまま、意識が肌寒い空の下に戻される。

 間を置かず、首筋辺りが寒気に震えるようなこの感覚が、メルティエ・イクス中佐を帰還させた。

 

 何処かで大気が、地面を通じて伝わる震動がメルティエを囃し立てる。

 虫の知らせとも言うべき焦燥感に身を侵され、鬱蒼と乱立する森林に飛び込む。全力疾走で丁度一分間走り切った先に、彼の蒼いモビルスーツは僚機として同行しているMS-06K、ザクキャノンに護衛され主の帰還を待っていた。

 構えたマシンガンを掲げる僚機に、足の勢いは緩めず大きく腕を振るう。

 

「リオ、戦闘態勢を! どうやら、居過ぎたらしい!」

 

『了解です、中佐はモビルスーツの起動を!』

 

 頷いて見せたメルティエがモビルスーツのコックピット・ハッチに取り付くと、その姿を見届けたリオ・スタンウェイ曹長はマシンガンを構え直し、ザクキャノンを起動状態に入る蒼いモビルスーツ前に移動させた。

 言葉少ないやり取りで動く年少の部下に、頼もしく感じると同時に誇らしい。

 初対面の時はおどおどとした様子の少年が、今や頼りになる仲間へと成長している。

 人は成長するもの、その障害は克服しなくてはいけない。

 例えどのような形であれ、生きて行かなければ。

 

「エダ、索敵に反応はないままか!?」

 

『アッガイのカメラシステムに異常なし。ソナー波にも反応は――――!』

 

 モビルスーツがアイドリングから起動状態に推移する状況を見守る中、メルティエは通信機に言葉荒く問う。対応したエスメラルダ・カークス大尉はそれに反応せずMSM-04、アッガイのシステムが正常であると答えようとしたが、異変があったらしい。

 メルティエが搭乗するMS-09、ドムのセンサー有効範囲よりもエスメラルダのアッガイのセンサー系は充実している。

 偵察機としてのセンサー類の性能に優れている分、湖に面した場所にアッガイを潜ませ監視役を頼むと共に波の流れに留意してくれている。

 

『反応有、但し敵勢力圏側からではない、自軍勢力圏から。

 メル、そっちが――――――』

 

 接敵するとしても敵地からだろうとアッガイは敵勢力圏側に配置していた。距離は十キロ以上二十キロ未満だったと思うが、まさか自軍勢力圏から反応が出て来るとはメルティエは思いもよらなかった。

 友軍到来の可能性もあるが、あのノリス大佐が緊急出動を依頼するのだ。早急な対応が出来なくこちらに回したと見ていい。

 となれば、やはり敵。連邦軍に属する何者か。

 エスメラルダの声が聴こえ辛くなり、完全に遮断された事からミノフスキー粒子による高濃度散布は決定的だ。

 

「してやられたっ!」

 

 四方を囲まれた死地、敵陣奥で息を殺し続けた胆力に敬服すべきか。それとも同胞の亡骸を撒き餌にして、この地を狩場と見立てた奴に怒り心頭すべきか。

 メルティエは一パイロットとしては前者を、一軍人としては後者であり、この両方を是とした。

 今日この日に遭遇した事は不幸な出来事では決してない、と。

 むしろ、この日打倒しなくては友軍を食い物にされるとまで、確信に似た思いを抱いたのだ。

 だがこれは不意打ちに等しい。

 敵戦力の情報が無い戦場は幾つもあったが、蒼い獅子と呼ばれるこの男は、これまで奇襲の類は受けて来なかった。受ける事無く戦場を渡り歩いてしまっていた。

 満足な体制で戦闘に入った事もあるし、損傷した機体で出撃した事も数えるのが面倒なほどに。

 だが、心理的圧迫感に晒されて戦闘に雪崩れ込んだことは、幾つあっただろうか。

 強襲と奇襲はした事もあれば、接敵し防衛線も構築した事もある。

 その結果も、メルティエ・イクスが生き残った事が何よりの証左だ。

 

 それに、今度は自分が晒される。

 正面から打倒する以外に敵を斃し、かつ簡単な方法を知っている。

 無防備な背中を撃つ、横腹を切り裂く容易さを戦果として残している男だからこそ、自身の状況を正しく理解できた。

 ヘルメットを被った後の息苦しさと窮屈さが、早鐘のように鳴る鼓動音をより意識させた。

 口の中が乾く、息が荒くなる、視界は変わらないのに一点しか判らなくなる。

 モビルスーツ三機を潰した敵が、今も接近して来る。

 まだか、まだ機体は動か――――。

 

 ――――恐慌(パニック)症か。無理をするな、お前は以前二発、撃たれているからな。

 

 遠く離れた地に居る養父の憧れた背中が、諭す声が響いたような気がして、男はざわつく意識をピタリと停止させた。

 かつて少年期に拳銃で撃たれた恐怖心から、実物を触れて握るだけで体を見っとも無くガタガタと震わせた時分があった。その時は情けないよりもその黒金色と重みが怖くて、次に撃たれる対象があの頃の自分を彷彿とさせた事に恐がった。

 それをあの人は笑いもせず殴りもせず、こちらと目線を合わせて瞳を覗き込むように、ただ肩を掴んで淡々と起こり得るだろう事実を述べた。

 その言葉が、ちょうど今のように身体の震えを止めた事を憶えている。

 

 ――――だが、躊躇えば、次に死ぬのはわしらやお前の仲間だぞ。

 

 不意打ちを理解したが為の混乱が、頭の中から引いていく。

 次第に悪寒の震えが、興奮によるものに書き換えられる。

 思考を阻害する強敵、命の危険という名目が。脳内で獲物、撃破目標に据え変えられる。

 がちがちと鳴っていた歯が、合わさって力を溜める余裕になった。

 

 ――――良いのか、メルティエ。

 

 あの頃、自分はどう答えたか、頭が回る前に口が裂けた。

 

「――――よくねぇッ!」

 

 自己診断終了を報せる電子音が、モビルスーツが起動音を発した。

 エネルギーゲインの上昇が高まり、それに伴い各部可動域問題なしとサブモニターに次々と表示しては消化される。

 ドムのカメラが外界の様子を各モニターに映し、排気と共に重モビルスーツが起き上がる。熱核ホバーが正常に稼働する中で、リオ機と同じくZMP-50Dの改良型MMP-78を左腕で構え、右腕にはジャイアント・バズを握り迎撃態勢を取った。

 エスメラルダが居る場所にまで反応が観測できたという事は、敵の位置は近いと断じて良い。

 間もなく接敵する敵勢力機に、どう対応すれば有利か。

 

「リオ、ドムの機動性を有効に使う。

 俺は接近する敵と殴り合う。お前はフォローと周辺の観察、出来るな?」

 

 遠距離支援が可能なザクキャノンは森林の中に隠したまま、ホバー移動による高速機動が持ち味のドムは遮蔽物が少なく広く開けた平野へ。

 カメラを回せば、ザクキャノンがその名を冠する理由となった砲身を俯仰させ、発射姿勢の確保に動いていた。

 

『先制に一射します。敵は既にこちらを把握していると見て良いと思いますから。

 目に見える脅威ほど敵の動きを鈍らせる最適な方法はありません、どうでしょうか』

 

「敵はこちらを把握済みだからこそ動いた、そう見るのが自然ではある、か。

 不意打ちに出てきた頭をハンマーで叩くみたいなもんだな。

 いいぞ、やれ!」

 

 戦況分析が済んでいる冷静なリオに、先程混乱の中にあったメルティエは己を恥じた。弟のような年下の後輩に芯の強さで負けているのか、と苦悶した彼は、それを誤魔化すように強く命じる。

 意外だと思われたリオからしてみれば、信頼する上官が前に出る為に今自分が出来る最適解がこうであった、というだけで別段特別な事では無い。

 またメルティエほど危機感に溢れているわけでもなければ、心理的外傷も少なく被害に遭う自身の想像力も働かなかった事もあり、只々メルティエへの支援を行う事に思考が全振りしている。

 地球降下以前から蓄積された信頼の成せる業なのだが、寄せられている厚さに気付かない男は「こいつ、強くなった」と勘違いをしていた。

 

『了解。――――間接照準射撃システムの補正完了、撃ちます!』

 

 一八〇ミリキャノン砲の口から砲弾が発射されると同時に、ドムの装甲板を強かに叩く轟音。

 それも一射ではなく、二射、三射まで続いた。

 広がった硝煙の幕が晴れる頃には、ランドセルの自動装填装置が働き、排出された空薬莢が音を立てて着地し背の低い樹木を巻き添えに減り込んだ。

 ドムのカメラではキャノン砲の着弾地点は観測できない。

 前方の平野から響く音は拾えるのだが、果たして結果は如何なものか。

 

『以前接近する高熱源反応有り、来ます!』

 

 速度変わらず突っ込んでくる相手に、メルティエは戦慄した。

 着弾せずとも撒き上がった土煙で目眩まし効果は期待していた。高速で走行しているうちに視界が一時的にしろ閉ざされば異常事態に停止、ないし速度を緩ませるものだ。

 その中を突っ切るということは、やはりこちらの戦力を把握しているのか。それまで気取られる姿を晒していたというのか。

 何よりも、発射地点を確認したにしては、接近する動きが早くはないか。

 まるで、其処に居るのを始めから知っていたような、予測以上のものを感じる。

 

「リオ、援護よりも敵と距離を取る事を忘れるな!」

 

『中佐!?』

 

「距離を保つ、敵の反撃が届かない場所からの攻撃は、何処の教典にでも乗ってる、戦術だぞ!」

 

 ドムの重装甲に守られた体躯がホバーユニットにより浮遊し、バックパックのスラスターと脚部のアポジモーターにより、一気に加速する。

 後方に置いて行かれたザクキャノンがマシンガンと固有武装の二連装ロケットポッド(ビッグガン)を握り森林の中に身を隠した事を見届けたドムは、正面に向き直るや一撃必殺のジャイアント・バズを前方に向ける。

 距離を詰め、敵との殴り合いに赴いたメルティエの目に映るものは。

 

「この嫌な感じは、貴様かっ」

 

 対峙者も最高速度なのか、後方に砂塵を撒き散らし淀んだ空を汚し続ける。

 形状は異なるもののタイホウツキを連想させる、ゴーグル型の頭部。その奥で煌々と赤い光を灯す人間に似た二ツ眼が不吉であり、光の加減で血が滴るように大気に零れる赤を見れば見るほどに生理的悪寒がメルティエの感覚に奔った。

 何より、敵の機体色が気に喰わない。

 

「面倒な奴、だなっ!」

 

 互いに蒼を基調とした両機は速度を緩める事無く、更なる加速を行う。

 速度を減衰させずジャイアント・バズを構え、システムによる照準計測が終了する前に発射。

 加速度と衝撃による相対衝撃にメルティエとドムは軋みを立てながら抗い、発射速度で仰け反る動きを利用して左腕のMMP-78の銃身を跳ね上げた。

 敵機は反撃する気が無いのか、両手を下げた状態で飛翔する砲弾に突進し、脚部のアポジモーターで体勢を変えて回避してみせた。

 メインスラスターをそのままに回避運動を行う機体制動が、真紅の稲妻ジョニー・ライデンを思い出させる。けれど、彼は技量であの機動を維持したまま走破出来るのだ。

 ただ足を振って向きを変えるだけでも難しい操作を要求される。足を振るという事は反動で胴体が前に押し出されるか後ろに引かれるかのどちらかだ。現に、目前の敵機は回避した反動を上手く消化できず上体がブレている。それはつまり、メインスラスターの推進力が乱れに繋がり、加速度の減衰と機体の進行が乱れる事に他ならない。

 機動に歪みを生じた相手にマシンガンの銃口を向け、撃音(トリガー)

 ホバーユニットで足を踏ん張る事も出来ないが、背中を押す推進力と胴体部の可動域、肩と腕を直線で維持した射撃は驚くほど集弾率を誇る。

 胴体部に向けた火線、十六射がそのまま吸い込まれ、衝突する。

 

「おいおい、以前と違う改良型だぞ、それなのに貫通弾はナシなのか!?」

 

 金属同士のぶつかり合いは閃光の如く火花を散らし、しかし乾いた音を立てて装甲面を窪む程度に終わる。

 ダメージとして貫通はしなかったものの、衝撃力を全て吸収できるものではない。敵機は機動を乱された事もあってバランスを崩せざるえなくなり、見事に転倒した。

 ドムは操作に従い、腰を捻り進行ルートを迂回させてその無様な障害物を回避する。

 片足を上げ、残った足とバックパックにあるビームバズーカの重心を軸に急速旋回したドムは、装填が終えたジャイアント・バズを向けようとして、

 

「う、おぉおおおっ!?」

 

 モニター越しにメルティエは驚愕した。

 

「こいつ、転がってた癖に!」

 

 幽鬼のように浮かぶ眼光と顔面が前部モニターを占領し、シールドを固定した左腕が向けられ、その手が掴みかかろうと開かれる。

 転倒した筈の敵機が、ドムが旋回した僅かの間に起き上がり肉迫していた。

 いや、既に距離が詰められている。止めを刺そうと最小限の動きで旋回し、距離の開きを潰した事が逆に仇となってしまった。後退するにも上体を後ろに傾けてスラスターの角度を、位置取りをしなくてはそれも叶わない。

 敵機は右腕に握っていたマシンガンをドムの胴体中央部――――コックピットに向けようと肘を上げる。

 その刹那にメルティエは操縦桿のコンソールを素早く叩く、ドムは指令に従い制限射角を無視し左腕のマシンガン、その銃口で敵の銃身に当て、発砲。二機のモビルスーツを連続マズルフラッシュが照らし、カメラを、モニターを焼く。

 

「出鱈目な、奴、めっ!」

 

 急激な光量に目を細め、敵の状態を想像で描いたメルティエは続けてドムの左脚を浮かせ、前蹴りを放つ。

 硬いものがぶつかり合う音とコックピットを揺さぶる衝撃に息を吐きながらも、マシンガンの発射は継続したまま。

 其処にガキン、と金属音が鳴ると共に電子音が一つ。

 

「弾切れ……!? くそ、弾詰まり(ジャム)かよ!」

 

 サブモニターに視線を走らせれば残弾の数字は六八発のままで止まり、武装表示の図案の上に「動作不良」の文字が点滅していた。 

 そうなれば、ある程度は予測がつく。

 先ほど敵の銃身にマシンガンを当て、そのまま射撃した事で動作不良を起こしたのか。

 まさか、整備ミスとは思いたくない。

 このモビルスーツは信頼するロイド・コルト技術大尉や整備士達、それにメイ・カーウィン整備主任が手を入れ、万全の状態でメルティエ・イクスに渡してくれたものなのだから。

 ならば、自分の不手際だ。

 焦りでコントロールが乱れ思いの外勢い良く銃身を当てた、衝撃が緩和され安定した状態になるまで待たず射撃をした、己の所為だ。

 

「がはっ」

 

 後悔する間もなく、身体が浮き上がるような、臓物を揺さぶる衝撃がメルティエの身体を強かに叩く。視界が定まらない中で、モニターの映像を見れば敵機の膝がカメラに映る。

 ドムの左脚で蹴り飛ばした筈の敵機が硝煙の中から現れ、お返しとばかりに右膝をこちらの腹部に――――コックピット部に叩き付けた衝撃が、今メルティエを痛めつけるものだ。

 くの字に、()()()浮き上がる。

 重モビルスーツと謳われるドムが、六三トンもの重量を身に負う機体が、自らの推進力では無く相手の衝撃力によって空中に浮かんだ。

 強打されたドムの胴体、それに接合している腰部とが軋み、金切り音が響く。

 嫌に耳障りな音だと、メルティエは鈍い頭で捉えた。

 

 ――――ドウシテ、イジメルノ?

 

「な、にを」

 

 声が、聴こえる。

 少女の声だろうか。成熟したものとは違う、若い女の声。

 ロザミア・バタムのものとは、また違う。

 助けを求める声では、ない。

 恨むような、拒絶するような、人を避ける類のものがメルティエの思考を汚染する。

 続いて敵の左腕が大きく振りかぶられ、腰の動きによる加速力が乗った打突を可能とするシールドの、その先端が胸部に突き刺さる。

 初突で動きを止められながらも、無理矢理傷口を押し広げるように突き込まれ、ビームキャノンと接続するプラグが存在した箇所を貫いたそれは、下部にあるコックピット内へと金属を引っ掻く特有の騒音を、メルティエの脳髄に刻んでいく。

 

「が、ああぁぁあっ!?」

 

 ――――ワタシハ、イラナイ子ナノ?

 

 敵機の二ツ眼がモニターを、ドムのカメラを覗き込む。

 その間にも、敵は破壊されたマシンガンの代わりのものを用意していた。

 右腕に握り込まれた、筒状の柄が見える。

 

『中佐!』

 

 切羽詰まった聞き覚えのある声が、男の朦朧とした意識を繋ぎ止めた。

 敵機の横っ面を殴りつける礫は、マシンガンの弾丸はザクキャノンが横撃を仕掛けたのだと衝撃消えぬ思考で理解する。そのままスライドした敵を追撃するように、ビックガンのロケットが滑空し左上腕部に直撃した。

 

『御無事ですか、中佐!』

 

 森林から進み出たザクキャノンは、マシンガンを連射したまま前進する。

 蒼い獅子を追い込んだ相手に油断はすまいと、リオの気概が見えるようだった。

 

「リ、オ」

 

 不味い、と。

 聴覚と触覚を攻撃されダメージを負った身ながら、他人を案ずる余裕はあるのか。

 メルティエはリオがこの手の戦況を経験していないのだと、

 

「さ、が、れ」

 

『中佐?』

 

 経験している人物は部隊の人間でもケン・ビーダーシュタット中尉と、恐らくこの場に急行しているエスメラルダ・カークス大尉であり、メルティエ・イクス中佐自身もそうである。

 リオ・スタンウェイ曹長は射撃センスもあり、メルティエ達と行動を共にしてから自身の努力もあってモビルスーツの操縦能力に優れたパイロットだ。

 だがその経験の中で、

 

「ぐぅ、下がれ、リオっ!」

 

『中佐!? え、嘘、無傷……』

 

 無傷ではない、一定の破壊力の前には敵機の装甲――ルナチタニウム合金と称される――も無敵ではない。装甲表面には凹凸もあれば内部機構前にまで喰い込んだ部分もある、加えてロケット弾による攻撃は装甲を破砕し、左肩と上腕部を剥き出しにしている。

 新たな相手に向き直った敵機は、損傷部を死角にして立っているだけでダメージは着実に蓄積されていた。

 ザクキャノンのカメラには映っていない。少なくとも左腕は消失ないし破壊できたと思い込んでいたリオは、顕在した左下腕部を見てしまったが為に、無傷と捉えてしまったのだ。

 

 ――――傷ツケル人ハ、嫌イ!

 

 メルティエに更なる念波を叩き付けた敵機は、ザクキャノンに向けて胸部と腹部にそれぞれ埋設された二門のマシンガン、二基のミサイルを発射した。

 銃弾はザクキャノンの各部に被弾するも、負けじとマシンガンを掃射した事が功を奏したのか、飛来するミサイルを一つ撃ち落とす事に成功する。

 残りのミサイルを回避しようとするも、マシンガンがザクキャノンをその場に縫い付けるように浴びせられ、衝撃も相俟って躱し切れず命中した。

 最後まで抵抗して胴体部を旋回させた事が良かったのだろう、ミサイルは突き出た右腕に衝突し、これを身代りにすることで胴体部を守れたようだ。

 

「……この、電波野郎め。ドキツイのを馳走してやる」

 

 メルティエは背部ラックのヒートサーベルを引き抜き、側面を見せる敵機に切り掛かる。

 敵はスラスターで機体を浮かせ、飛び退ろうとする。

 脚部で跳躍行動を取らなかった分、機体が宙に浮いた時に生じる幾何かのタイムラグに、右腕に保持していたジャイアント・バズを向けた。

 

 ――――ヤメテ、痛イノハイヤ!

 

「……何だよ、言葉、通じるのかよ」

 

 締まりの無い文句を血と共に零し、メルティエはドムに発射させる。

 その砲撃を、ザクキャノンが先ほど見せたように、敵機も旋回して胴体部への直撃を避けた。

 自身を貫いたシールドが爆砕するのを見届けながら、スラスターを全開に突進。爆破による煙の外で不時着した敵機の脚が痙攣したように動く。人間の脊髄反射じみた動作が、まるで人間そのものを相手取っている感覚に襲われる。操縦している人間が居るのに、視覚で捉えないと人間と思わないその感性に虞を抱きながら、ヒートサーベルを突き入れた。

 

「なるほど」

 

 突き入れたヒートサーベルが、何かを溶け破った手応えを感じつつ、パイロット・シートに身を置くメルティエは、身体に迫る熱を感じていた。

 

「それが、ザクの胴体を貫通した正体か」

 

 ドムの機動を読んだように、そのタイミングを狙ったかのように。煙を晴らして伸び出た光が、粒子を結束した剣のようなものが、ドムのカメラ一杯に広がる。

 抱き着くように接触した、敵である蒼い機体の二ツ眼から零れ落ちる不吉な赤い光が、その時になって、まるで涙のようだと、メルティエは思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたんですか、セイラさん?」

 

 一緒に行動していた女性が急に立ち止まった事に、フラウ・ボウは怪訝な顔で振り返った。

 モデル顔負けのスタイルと容貌を持つ金髪碧眼のその女性は、突如起きた避難勧告に慌てる事無く振る舞い、騒ぎ始める人達を冷静に避難場所へと誘導していた。

 立派な人だと思うフラウは、アムロがこの場に居ない事が不安になっていたこともあって、強い存在感を与えるこのセイラ・マスと名乗る女性の近くに寄っていた。

 

「いえ、平気よ。問題はないわ」

 

 俯いていた顔をすっと上げ微笑むセイラに、フラウは小さく頷いて避難勧告が出た際に指示された地区へ移動を始める。セイラはフラウの一歩後ろを歩きながら、胸元に忍ばせたロケットを――――”家族”の写真がある宝物を、握り込む。

 其処に居る二人の兄は、昔のように駆け寄れる場所にはいない。

 一人は何年も前に空で行方不明になり、もう一人は世話になったジンバ・ラルの子、ランバ・ラルが引き取り宇宙(そら)に戻って行った。

 今も生きているだろう残った兄の連絡先も分からない。今後はかつての名を語る事が無い以上、会わない方が良いと養親のマス家に言われては探す事も出来ずに今日まで時間が過ぎた。

 淋しい時、辛い時にロケットを握る癖は、何時からだろうか。

 もう大分前の、寒いだけの記憶は思い出す気にもならない。

 

(――――兄さん)

 

 なのに、今さっき心の臓を打った嫌な感じは何だろう。

 今まで起きなかった感覚に新鮮さはあっても、歓迎する類のものではない事は確かだった。

 一瞬の温かさはあっても、冷え込んだ心を癒してはくれず、燻るような不快感だけを残すコレは何なのか。不快感の癖に、消え去らないようにとも抱く気持ちは、何をもたらしてくれるのか。

 何時しかセイラの心は渇きによる飢えは得ても、満たされる幸福感とは縁遠いものになってしまっていた。寂しさを紛らわす為に人の輪に入ろうとしても結局は意味も無く、気付けば人と接する時は仮面を付けるようになっていた。

 仮面を要する今に比べて子供時代の僅かな、兄と三人だけの狭く短い記憶が今までで一番幸せなものだったと言える事は、悲しいことなのか。

 それは蝋燭の火のような揺らめきだけれど、思い出すだけで心の暖をとれたのもまた事実で。

 機転が利き、頼りになる実兄と何処か抜けた、優しく包み込む義兄が好きだったのに。

 

(キャスバル兄さん。メルティエ兄さん。私は何処で、満たされるのでしょう)

 

 アルテイシアという名前を封印せざるを得なくなった女は、仮面の裏で今日も兄達に問うた。

 されど、心の内に居る二人に問い掛けても、彼らは何も答えてはくれない。

 ただ、笑い掛けてくれる思い出の兄達が恋しく、その中に自分も入れない事が悲しい。

 

「あ、アムロ! こんな所に居て、心配したんだから!」

 

 張りのある声を聴いたセイラは、少しばかりの暖を取り終えた心に仮面を付けて補強する。

 そうしてから、フラウが駆け寄る相手に視線を置いた。

 

「そりゃ、こっちの台詞だよ。避難の放送が流れる時に、家に居なかったのはそっちじゃないか」

 

 アムロと言う少年が、口をへの字にして反論した。

 此処は商店街に近い道路上だから、彼は商店街に買い出しに居るのかと探しに来たのではないかと、セイラは思った。

 何処か、昔に遭った出来事と同じ感じに、セイラはクスリと笑った。

 確かあれは、外出先で姿が見えなくなった兄達を探そうとして迷子になり、結局は血相を変えて走り回った二人の兄が見つけてくれた時だったか。

 息切れでへとへとになりながらも見つけてくれた兄が、座り込んで小さく震えていた自分を抱き起してくれた時の感情と想いを、今も覚えている。

 

「良かったわね、フラウ。探していた人が見つかって」

 

 声を掛けると、フラウは照れながらも元気よく返事をして、アムロは急に現れた女性に目を白黒させていた。隣に立ったフラウが仲良さげに事情を説明するとアムロは成程、と一つ頷いてみせた。

 初対面の異性に照れがあるのだろう。それを隠す様子も無く軽く頭を下げる少年に、セイラは何度も形作った微笑みを一つくれてやる。

 

「アムロ君、でいいのかしら。貴方も避難場所へ向かいましょう。

 その方がフラウも安心するでしょうし」

 

 こちらを見て頬を赤らめた少年を、傍らの少女が睨み付ける。その二人が微笑ましく、羨ましいと思えるのは過去の幻影を追う己のせいだろう。

 

「わ、わかりました! そうします……イタッ」

 

 返事したアムロの耳を引っ張ったフラウが、悔しそうにセイラを見た。

 フラウに続きアムロという知人が出来た事以外に関心が無いセイラは、フラウの心配が杞憂であると言ってやってもいいのだが、この少年と少女に悪い印象を与える気も無いので、そっと笑みを零すだけで終わらせた。

 

「もうっ……わたし、お母さん達呼んでくるから、アムロもセイラさんも其処に居てね!」

 

「あ、ああ……僕もハロを車に置いてきたままだし、ひとっ走りしてくるよ」

 

 フラウが母親が居るのだろう、避難民の列を指差した。

 アムロもハロというものを置いた車の位置を指差し、二人は走ろうと腰を屈めた。

 

「――――待って、二人とも」

 

 小さく、しかし良く通る声で制止したセイラは、二人の肩を掴む。

 セイラの整った顔を肩越しに見た二人は次の瞬間、背後から広まる白光と熱風、衝撃音に体勢を崩された。

 事態に驚く彼らを視界に収めながら、セイラは危険だと察知した自分に驚き、また目前に広がる光景に慄いた。

 

「何て事、なの」

 

 爆発による衝撃と熱風に倒れ伏した人々と、視界の奥で動く高さ一七メートルを超す機械仕掛けの巨人の姿は、テレビや情報媒体で戦争を知るよりも強烈で、残酷だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございます。
上代です。指先が冷たいです。


今回は攻防共にイケる口だと思われたメルティエが、実は攻められると脆いという話。
不意打ちに来ると、驚いたり怯んだりしますよね。
それが一瞬で生死が決まる戦場だと、どうだろうと想像した次第。
思考が単純だから、切り換えると復旧するメルティエ。
洗脳? 刷り込み? ハハッ、ラルさんがそんな事するわけないじゃないのさ。
どっちかというとハモンさんの方が……アーッ!?

あ、タイトルで展開読めました?
一発で分かっちゃうよね、うん。でもこの”そのまま”は譲れないと思うの。
読者の皆なら、理解してくれる。作者はそう固く信じる!

徐々にアムロ達が現れ始まります。
セイラさんが精神弱そうだって?
頼りになる人物が、一気に二人も目の前から消えればこうもなると思ってくれれば幸いです。先頭部分を心の拠り所と据え変えても可。

もう少しばかり、原作沿いで進むんじゃよ(アムロ側)。
オリジナルティがない、と物足りなさを感じる人はすいません。
アムロがスムーズにガンダムに乗る理由が、どうしても浮かばなかったんです……これが才能の無さというやつか!

ところで、依存系美女になりつつあるうちのセイラさん、どう思う?
お兄ちゃんと遭遇した時の感情の爆発は、きっとヤん……おや、こんな朝方にお客様が。


――――その後は「次回もよろしくお願いします」と看板だけが残されており、作者が現れる事は無かった。

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