きくりお姉さんからしか摂取できない栄養がある   作:syumasyuma

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FOLT飲み会八景

「あっ、すっげ久礼あんじぁんー」

「飲んでいい?いい?」

 

一杯だけだぞ。

きくりがしゃがみこんで、台所の発泡スチロール製の冷暗箱を漁っている。

 

スカジャンに、ワンピース、裸足。

今日のワンピースはあずき色で、きくりの髪の色と似てる。

 

この光景も見慣れたな。

最近は土曜日になるときくりが家にやってくるのが、

恒例となりつつある。

 

「ありがとー」

 

180mlサイズの縁の薄いグラスに日本酒をなみなみに注ぎ、

おっとっとと一人子芝居をしながら飲み始めた。

 

器用なもんだ。

 

「くぅー・・・ああぁうっまぁ」

「はあー」

 

グラス洗っとけよ。

きくりとはあの後も度々交流を行い、よく飲みに行った。

 

しかし万年金欠のきくりに何度も奢ってお礼を言われるのも面倒だったので、

だんだんと宅飲みに切り替わっていった。

 

宅飲みに変わってからは、きくりが酔いつぶれて泊まったり、

勝手に風呂掃除して湯を張って入ったり、

ベースを弾いて歌ったりと好き勝手している。

 

「一杯だけかぁ」

 

口を尖らせて悲しそうにしてもダメだぞ。

高い酒をこいつにがぶ飲みされるのは、いやなので一杯だけだと突っぱねる。

ほっとくと一瓶開けるので、取り上げて冷暗箱にしまう。

 

 

きくりはベッドに寄っかかって至極残念そうにグラスを傾けている。

しかしこいつずっと酔ってるなと赤い頬を突いてみる。

 

「なにー?あっ」

 

何かに気づいたそぶりを見せてから、スカジャンを少し脱いで肩を見せるきくり。

 

「しょうがないなあ、久礼と交換なら・・・いいよ?」

 

安くて泣けるな。あれ5000円くらいだぞ。

 

きくりの反応を無視してベランダに出る。

いい天気だし、布団干して洗濯するかな。

 

 

「ええなんで無視すんのぉ」

「ちぇー失礼な子ねえ」

 

きくりが妖艶な笑みをやめて、顔をしかめて、首を振る。

ベースを摩りながら、ベースに俺の文句を言い始めた。

 

 

俺の布団ときくりが使っていたマットをベランダに持っていく。

布団たたきでばしばしと叩いていると、

部屋からベースの音が聞こえてきた。

 

布団たたきの音をリズムセクションにするんじゃねえ。

 

洗濯機を回す。

今度は洗濯機のリズムで弾き始めた。

 

なんか望郷的な曲だな。

きくりの鼻歌とベースを聞きながら昼飯を作る。

 

目玉焼きにナポリタン、カット野菜を二人前。

ちゃぶ台に置いて、食べ始める。

 

「ナポリタンうまー」

 

弾きながら食うとベース汚れるぞ。

食べ終わった食器を水につけておいて、洗濯物を干していく。

 

「あっそうだー・・・これあげるー」

 

ベースをベンベン鳴らしていたきくりが、ふとポケットから紙を取り出した。

ちょっとよれていたのか、指先でよれを直してから、

手渡されたのはSICKHACKのライブのチケット。

 

「和君にはタダであげるータダだよー」

「うれしい?ねえねえ」

 

はいはいうれしい。

ありがとうって、このライブ今日じゃんっ。

 

後ろ手に手を組んで嬉しいか確認してきたきくりに、軽く突っ込みを入れる。

 

「よーし新宿にれっつらごー」

 

突っ込みを無視して壁に向かって話しかけるきくり。

 

壁を向いているきくりの頬を抓る。

 

「ふねんないで~」

 

良く伸びるほっぺただな。

何か言うことはないんかい?

 

「うへえ、ごへんっへー」

 

まあ、休みの日にというのが最低限の配慮を感じなくもないので許そう。

しかしライブハウスってどんな恰好すればいいんだろうか。

 

いつもより赤くなった頬を摩るきくりをまじまじと見る。

 

きくりを参考にするならスカジャン、下駄、ワンピース?

参考にならないな。適当でいいか。

 

「ほら和君いくよぉ」

 

はいはい、今行くよ。

ちゃんと案内してくれよ。

ベースを背負ったきくりが機嫌良さそうに歩いていく。

 

「まかせたまへ~」

「そうそうライブの後は打ち上げあるから電車でいくよぉ」

 

へーこんなところにライブハウスあるんだな。

歌舞伎町のほうに少し歩いたところにライブハウスはあった。

酒瓶を振りながら足を上げて歩くきくりの後をついていく。

 

「はいっ、ここが私の城新宿FOLTだよぉ」

「ぎんちゃーん、おっはよー」

 

「はあ?・・・あらやだきくりが男づれ~♡」

 

「ここの店長のぎんちゃん」

「見た目はこうだけど心は乙女なおっさんなんだあ」

 

おお、見た目とギャップがある人だな。

ロン毛にピアス、ガラシャツに鋭い目つき、

迫力があるのに、乙女なんだ。

 

仕草がおっさんなきくりと乙女な男性、

すげえ取り合わせだな。

 

「吉田銀次郎37歳で~す♡好きなジャンルはパンクロックよ♡」

 

なるほど、パンク系なんだ。

山下和臣です。好きなジャンルはクラシックです。

きくりの影響で最近はロックもいいかなと思ってます。

ライブハウスは初めてなのでちょっとドキドキしてます。

 

「あらご丁寧にどうも~♡」

「ねえきくり・・・お兄さんとどこで出会ったのよ」

 

「ええ~?なんか気が付いたら一緒にいたよぉ」

 

「なにそれ羨ましい」

 

「えへへー」

 

完全に女性同士のやりとりだ。

銀次郎さんは両手を小さく上げて手を振ってきたが、

見た目と全然合わないな。

 

「そうそう、志摩ちゃんがおかんむりだから早くお行き」

「お兄さんのことは私に任せて頂戴♡」

 

「げっマジ!和君~ちょっと行ってくるね~」

「ライブ楽しんでね~」

 

あいつ案内放棄したな。

すみません銀次郎さんライブハウスのこと聞いてもいいですか?

 

「いいわよ~♡あとわたしのことは銀ちゃんって呼んでね♡」

 

はい銀ちゃん。それでーー

 

 

 

「あらもうこんな時間、お客さん来るからドリンク飲んで待ってて♡」

 

銀ちゃんも忙しそうだ。

邪魔しないように隅に寄っておくか。

銀ちゃん、色々教えてくれていい人だなぁ。

 

しかしライブハウスって若い子多いなちょっと居心地が・・・

なんか見られてるし、ちょっと浮いてるかな?

 

いやでもちらほらおっさんもいるしそうでもないか。

 

ドリンクって何があるんだろ?

あっ、アルコール類もあるな。

うーんビールでいいかな。すみませんビール一つ。

 

ビールを一杯貰って壁際の椅子に座る。

 

やっぱり前のほうが人気だな。

人の壁で見えないし立ってみるか。

 

会場が暗くなりにわかにざわつき始める。

へえ、ガールズバンドなんだ。

 

♪♪♪♪♪

 

・・・はっ!

夢中になってしまった。

 

きくりやるじゃないか。

でも酒吹きかけたり観客を踏むのはどうかと思うな。

 

ふう、喉がカラカラだし、汗でびしょびしょだ。

物販のTシャツとタオル買うか。

へーCDもあるんだな。でも今どきの子って再生機あるのかな?

 

「あら和君ったら、すっかりきくりのファンね♡」

 

いやーライブすごかったですね。

きくりも・・・なんか凄かったし、歌詞忘れてたけど。

近寄ってきた銀ちゃんに答える。

 

「うふふ、それはきくりに言ってあげて♡」

「控室にいるからね♡」

 

ありがとうございます。

じゃあ失礼します。

銀ちゃんから別れて店の奥に進ませてもらう。

 

ここか、きくり入っても大丈夫か?

 

「あっ!和くんライブどうだったぁ?」

「よかったっしょ~」

 

ああ、よか―

 

「ああ!うちのTシャツ着てんじゃんっ!」

「もう和くんったらぁ~」

「ようし!みんなぁ飲みに行くよー!」

 

話聞けよ。

ドアを開けてきたきくりに答えようとしたら、

テンションが上がりすぎたきくりにキャンセルされた。

 

よーし飲むぞーというきくりに腕を掴まれて、

バンドメンバーやスタッフとの飲み会に連行される。

 

「それじゃあ、かんぱぁーい!」

 

「「「「乾杯!」」」」

 

何時にも増してパワーアップしたきくりが音頭をとっている。

飲み会といえばきくりのホームだからな。

 

「今日は私の・・・和君が来てます!拍手!」パチパチパチパチ

 

立ち上がっての自己紹介を促される。

飲みの席での自己紹介は新入社員の時以来だな。

 

どうもきくりに誘われてきました。

山下和臣です。いやーライブ凄かったですね。

年甲斐無くはしゃいじゃいました。

 

なお俺よりもはしゃいでるのが隣にいる。

 

「へへへぇありがとー和くん感想聞かせてよー」

「褒めて褒めてぇ~」

 

「どうも志摩です。きくりと同じバンドでドラムスやってます。」

「山下さんはこんなののどこがいいんですか?」

 

「私イライザ!ヨロシクね!」

「イヤーきくりに彼氏が出来るなんて驚きマシター」

「アニメとか見ますカー?」

 

「ねえ和君パンクには興味ないかしら?」

 

めっちゃ質問攻めされる、圧倒的アウェイ・・・!

あと彼氏ではないです。飲み仲間かな?

パンクはまた今度でお願いします。

 

左隣のきくり、右隣の銀ちゃん、対面の志摩さん、志麻さんの右隣のイライザさんが、

前のめりで聞いてきた。

ほかのスタッフさんも興味深々だ。

 

「そっそうですか・・・誤解して申し訳ない。」

 

「なーんだ飲み仲間かー、ガッカリー」

 

「あらそうなの?じゃあ私なんてどーお♡」

 

「そうなんだよぉー」

「こいつーわたしに全然てぇ出してこないんだよー」

「もしかして和君イ〇ポ~?」

 

EDじゃねえよ。

すみません期待させちゃってたようで、

常に酔っぱらってる奴とは流石にね。

銀ちゃんは腿に手を伸ばさないでください。

 

露骨にがっかりする一同に申し訳なさを感じるが、

普段のきくりを見ているとなんというか手を出す気にならない。

 

「そうかーそうですヨネー」

 

「やっぱり廣井は禁酒したほうがいいですよね。聞いたか廣井禁酒しろ。」

 

「あら~そうよね~・・・可哀そうなきくり」

 

「うーん、やっぱゲロがだめだったんかなー」

 

「エッ、きくりゲロッたの?それじゃダメダヨー」

 

「ああ、もう無理だな。諦めろ廣井。」

 

「そんなぁ和く~ん」

 

そもそも素のきくりと会ったことないからそれ以前の問題だぞ。

縋りついてくるきくりに優しく事実を教えてやる。

あと皆辛辣だなあ。

 

「がーんくそーこうなったらヤケ酒だー」

 

ほどほどにしろよ。

皆さんはシラフのきくりと会ったことあるんですか?

 

シラフであったことは無いという一同。

いや銀ちゃんはあるわよーとアピールしている。

 

きくり・・・。

 

そこからきくりの酔っ払いエピソードが赤裸々に語られる。

きくりのやらかしがでるわでるわ。

 

そしてあっという間に飲み会が終わり。

 

「かずくんのばかーあほーくそ映画愛好家ーイ〇ポー!」

「うわーん今日はかずくんちに泊まらないから~」

 

足を大きく広げ、両手を大きく上げて見るからに怒ってますといった様子のきくりは、

気が抜ける捨て台詞を吐いて、何処かに走り去っていった。

 

あの酔っ払い・・・くそ映画以外もみるっつーの。

 

 

 

 

 

朝か・・・。

ん?きくりからロインが来てるな。

 

『かーば』

 

今日は誰か誘って遊ぶか。

なんか久しぶりだな、誰か誘うの。

暇な奴いるっと。

おっ、返信はえーな。

 

『暇なら家でボドゲやろーぜ』

 

んー、あいつの家駅から遠いし、車で行くか。

泊まりセットは・・・酒臭いな。

 

あーそういえばきくりに使わせてったっけ、

歯ブラシはあっちで買うかな。

 

川崎の友人宅に集まり、早速卓を囲む。

カーペットにコロコロをかけていると、

友人がこちら向いて話の矛先をこちらに向けた。

 

「オミ最近何かあった?女か?」

 

・・・あー飲みともだち?が増えた。

 

「ふーんだからオミ飲み誘ってこないのかー」

 

「なるほど・・・あっ属州貰い」

 

うっもう金貨集まったのか

やっぱこいつらドミニオン上手いな

 

「オミ弱すぎー」

 

「ちゃんとカードの効果覚えてコンボしてかないと駄目」

 

毎回カードの組み合わせランダムじゃねえかよ。覚えられるかっ!

ん?きくりからの電話か。悪いちょっと電話するわ。

立ち上がって廊下にでる。

 

「あっ和君?きくりだけどー」

「ごめーんお金無いから迎えに来てほしいんだけど」

 

切るぞ。

 

「ああ待った待った今切られると私の威厳がぁ」

 

はあ?威厳なんて無いだろ

一体きくりは何を言っているんだ。

 

「悩める高校生バンドマンの将来のためにノルマチケット買ってあげたら帰りの電車賃が無くなって」

「和君が来てくれないとその子にお金借りることになっちゃうのぉ」

「和君しか頼める人いないの」

「おねがいおねがいねえねえおねがーい」

 

はあ、分かった。今どこにいるの?

ほんとかよ。まあ、本当だったらその子に悪いしな。

 

「ほんとーありがとー」

「金沢八景ってところで、あっ金沢って言っても石川県じゃなくてえ」

「神奈川県のほうだよお、間違えちゃだめだよぉ」

「うふふふえへへへへ」

 

迎えに行くから待ってろ。

 

一瞬、金沢かと思ってびっくりした。

壁につけていた背を離し、部屋の戸を開ける。

 

ワリい用事が出来たから先帰るわ。

 

卓を囲んでいた友人たちに謝罪の手刀を切る。

 

「やっぱ女だ、オミ隠すなよ。」

 

「ヒューヒュー、あっ写真ないの写真」

 

うっせ!・・・またなっ!

 

グダグダ絡んでいる友人たちを引きはがして外にでる。

 

まだ飲んでないし車で行くか、金沢八景っと。

ここから近・・・くないな。

きくり新宿からここまで行ったのか。

 

金沢八景の駅に着き、電話口で聞いたところにぽつんときくりが待っていた。

 

「和君おそーい」

「ぶうぶうぶー」

 

うるせえな、早く乗れよ。

なんか大荷物だけどなんかあった?

 

助手席の窓を開けたら直ぐにきくりが飛んできて、

窓のふちに両手をかけて文句を言い始めた。

 

ルームミラー越しに、きくりが荷台にベースやらアンプやら置いていくのが見える。

 

こいつ何してたんだ?

 

「んーいやあ若いっていいねえ」

「んぐんぐんぐ」

「かあー!くううー!効いたあ」

 

助手席で飲むなよ。

車が酒臭くなるだろ。

ほらシートベルトちゃんとする。

点数引かれるのは俺なんだぞ。

 

きくりは機嫌がいいのか勢いよく酒をあおり始めた。

 

「ええ?いいじゃんよぉ」

「あんな青春見せられたらヤケ酒しないとぉ」

「やってられませんよぉわたしわぁー!」

 

良かねえし、なんでいきなり切れるんだよ。

情緒どうなってんだよ。

 

夜景を横目に車を走らせる。

 

きくりがダッシュボードに空になった紙パックを叩きつける。

 

「がずぐーんがずぐーん」

「ぼべ、ごめんねえ。」

「EDっていってごめんねぇ」

 

今度は泣き上戸かよ。

面倒臭い女だなあ。

ほらきくりの家着いたから降りな。

 

膝を抱えて泣いているきくりに声をかける。

 

「うん・・・」

 

フラフラ歩くきくりに肩を貸して部屋まで運んで、

荷物も全部部屋に置いていく。

 

空になった紙パックもゴミ箱に入れておく。

 

きくりは畳の上でペタンと座り、

パック酒を飲まずに手で遊んでいた。

 

「またね・・・」

 

ああ、またな。

さっさと帰って寝るか。

 

 

 

 

 

ピンポーン

 

朝早くからチャイムの音が鳴るとは珍しいな。

 

ドア穴から覗いて外に人がいないことを確認する。

ドアを開けて周りを見渡すも人影無し。

 

・・・ピンポンダッシュか?

 

「カジュクン」

 

下から声が聞こえた。

声のもとには壁に寄っかかって座り込んでいるきくりがいた。

 

なんだきくりか。

どうした?こんな朝っぱらから。

 

なんか倒れてるし、初めて会った時を思い出すな。

ほれ大丈夫かー、汗びちゃびちゃじゃねえの。

 

「うえー、あたまぐるぐるするー」

「きもちわるいーしぬー」

 

どうしたきくり。風邪引いたか?

路上で寝るのはやめろ、ってあれほど言っただろうが。

 

両手で頭を抱えて蹲るきくりに声をかける。

 

「おしゃけのまなかったの・・・」

「そしたらぐるぐるーって」

「ねむれないし、てが・・・ぶぶぶぶぶってー」

 

めっちゃ震えてるな。

とりあえずベッドに寝かせるか。

よっこいせっと、きくりー大丈夫か?救急車呼ぶかー?

 

片手を低く上げて手が震えているのを見せてくれる。

その手を取って抱きかかえて家に運び込む。

 

「ここにいるー」

 

はあ、とりあえずスポドリ飲んで寝てろ。

布団に寝かせて頭に濡れタオルを乗せてやる。

 

「となりにいてー」

 

はいはいこれでいいか?

んー熱は無さそうだな。

 

服の袖を掴んできた手をそっと外して布団の中に戻し、

脇に体温計を差して体温をはかる。

 

「ぐーぐがー」

 

寝てんじゃん。

眠れないってのはなんだったんだ?

 

大口を開けて眠りこけるきくりを見て脱力する。

 

外を見ると今日も天気が良さそうだ。

 

今日はこいつの介護しないといけないのか。

・・・汗拭いてやったほうがいいのか?

 

 

 

 

「和君和君!」

「起きて!おーきーてー!」

 

んあ、すまん寝てた。

これが介護疲れか・・・。

 

ふああーきくり体調は?

 

「うーんまだ気持ち悪いかな」

「まだ手震えるし動悸でドキドキするぅ」

 

そうか無理すんなよ。

でも洒落が言えるくらいには余裕あるのか。

 

両手を胸に当てて答えてくれるきくりの顔色は、朝の土気色からだいぶ良くなっていた。。

 

「和君っ!」

「すぅーはぁー」

 

どうした?深呼吸なんかして。

きくりが改まって正座でこちらを見る。

 

「はじめまして廣井きくりです。」

「SICKHACKというバンドでベースやってます。」

 

はあ?あーはい。山下和臣です。

サラリーマンしてます。

きくりに合わせて佇まいを直して答える。

 

「よろしくね!」

 

はいよろしく。




大体方向性が定まってきた2話でした。
奔放なようで臆病なきくりと、
変なところで真面目でズレてる主人公が描けてますかね。

書いていると主人公も大概やべーなと思いますが、
これくらいじゃないと廣井きくりという個性の塊に、
付き合っていけないと思います。

原作は電子で購入しました。
懸念されていた廣井きくりの周りがちょっと確認できて一安心。
各キャラの一人称や二人称は適当です。

アニメの話ですが、
三大きくりお姉さんは「迎え酒」「ねえねえねー」「ぼっちちゃーん」だと思います。
二期も廣井きくりの出番ちゃんとあるといいなぁ。

ではまたよろしくお願いします。


2023/01/31描写追加しました。
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