ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 上手く、表現できてる気がしない…。狂気と正気を噛み合わせて前話と書き上げましたが、読者には申し訳ないですが、自信がない。


ジョージ・Y・ヴァックストンは牙を向く。

 

 「重力下なのに思った以上に自在に動くな。コイツは。」

 

 ブースターによって常に動き続けるわけでもなく、粒子によって稼働してるわけでもない。『お守り』が少しだけ反応するのでサイコミュ系統であるのは間違いない。

 しかし、重力化でありながら静止し、急加速するという正体が掴みきれないファンネルモドキ。11基の一斉射撃・分散攻撃は爪による接近戦以外を出来ないアスクレプオスとジョージには厄介な相手だ。

 

 (実戦級のビーム兵器だと流れ弾が決闘場を貫通するからな。あとが面倒だ。)

 

 正当防衛の建前はとっているが、決闘用に調整してないビーム兵器を使えば、圧倒的にジョージ側の殺傷力が上になる。

 そうなると、決闘の不備を指摘して審議にかけることも出来なくなるし、実戦兵器の使用や被害に対して、責任や保証をしなければならなくなる。

 

 『おとなしく当たりなさいよ!グエルと同じでバラバラにするだけで済ませるから!』

 

 『え、え、え、えぇ。それで良いんですか?でも、あ、当たりません。ごめんなさい。』

 

 無茶を言うミオリネと、バラバラにするのは良いのか?と、慌てつつ、ファンネルモドキ。いや、ガンビットが当たらないことに驚き、謝るスレッタ。

 慌てているように見えるが、ガンビットの速度と精度が上がっていく。

 

 『当たってください!』

 

 エアリアルのガンビットはジョージに当たらず。アスクレプオスの爪はスレッタの操るガンビットに当たらない。千日手の様相を見せていた。

 焦れるような態度のスレッタではあったが、ガンビットの挙動には動揺は見られない。

 

 (お前はガンダムなのか。それとも名前だけなのか!)

 

 逆にウズウズと腹のそこから滾る感情と、脳天から突き抜ける高揚感の波に身を任せ始めたジョージ。

 なにせ頭の中に流れてくる夢なのか。妄想なのか。得た知識を使って技術を再現し、経験を重ねて腕を磨きつつも、目の前に本物が現れた。

 

 「もっと見せてみろよ!」

 

 神話を作り、あるものには希望を与え、あるものには絶望を与える。味方には安心感を。敵には恐怖を。世界が変わってもその名前を引き継ぐ『ガンダム』がいる。

 ジョージは思い焦がれた心をぶつけるように昂ぶっていく。

 

 「ジャマー発動!PXシステム……起動!」

 

 ビームマシンガンを使用しない。対戦相手以外に被害を出さない。この2つを重点に守るつもりが、上がりきったテンションによって、この2つ以外が頭から吹き飛んだ。

 使用するつもりのなかった搭乗するモビルスーツの切り札を手札から早速使用した。

 

 『急に速く?!』

 

 「まずは2つ!」

 

 急加速し、身のこなしも段違いに変わったアスクレプオスの動きに対応が追いつかず、エアリアルのガンビット2基が爪によって叩き落される。

 敵討ちと言わんばかりに残ったガンビットの動きと攻撃が速く、執拗になるがPXシステムを使用して機体性能を底上げしたアスクレプオスには当たらず、更に1基が落とされる。

 

 「その程度か!ガンダムもどき!ガッカリだなぁ!」

 

 うん。どこからどう見ても悪役ですわ。今のジョージ(こいつ)は。

 

 

 

 

 「兄さん。大丈夫!?」

 

 「あの野郎。やりすぎだろうが…。」

 

 決闘場から蹴り飛ばされたディランザからラウダを含めたジュターク社の面々に救助されたグエルが、苛立ち気ではあったが口に笑みを浮かべつつ呟いた。

 

 「御曹司。ケガはございませんか?ヴァックストンのキ〇ガイめ。やりたい放題ですな!これは抗議するべきです!」

 

 「そのあたりは父さんたち任せる。今はこの場を離れよう。シャディクのヤツが気を使ったのか。番犬が来たようだからな。」

 

 憤る弟と部下と制して、押し出すように避難を開始するジュターク社御一行。上空を見ると、グエルが番犬と称した特殊部隊が学園に突入してきたのが確認できる。

 

 「それにしてもアイツ…」

 

 「どうしましたか?御曹司。」

 

 「いや、なんでもない。退くぞ。」

 

 グエルは言葉を止めて、その場を後にした。

 

 『それにしてもアイツが、あんな本能に任せて暴れるような戦い方をするなんてな。』という言葉をグエルは飲み込むのだった。

 グエルを含めた生徒たちが避難し、特殊部隊がガンダムタイプの私闘に介入する。

 

 

 

 

 

 『その場を動くな!我々は監査組織カテドラル所属のモビルスーツ隊である。無用な抵抗をするのであれば、破壊する!』

 

 目の前にエアリアル。周囲には特殊部隊のモビルスーツと、戦闘人員。

 

 「やらかした……」

 

 その状況を視認したジョージは数日ぶりに、心の底から正気戻った。(・・・・・・・・・・)ガンダムという存在に大きく、大きく気を取られて自分の根っこまで見失っていたことを自覚したジョージは大きくうなだれた。

 

 (恥ずかしいやら情けないやら。本当にやらかした。)

 

 と、片手で顔を押さえてPXシステムのリミッターが発動し緊急停止したアスクレプオスから出ると、おとなしく両手をあげるのだった。

 

 「始めは本当に、脅威になるか。被害が出るかが気になったんだけどなぁ。」

 

 連行される前に、ジョージは言い訳をもらしたのだった。 




 あと一話かきあげて、自分自身の口直し。頭直しをしたい。

※蛇足の解説。
 1話のガンダム目撃からジョージは自分を見失い始めてました。物心つくときから『流れてくるガンダムの知識と経験』を再現しつつも、『これは妄想では?』と、心の底では自信がなかった。でも、シン・セー社のガンダムタイプを見たことで、実際にある。と、ジョージのテンションが少しずつ上がり、ガンダム=脅威・被害と考えていたのが、ガンダム=神話のように膨れていって、理由をつけて感情のぶつけどころを探していた。

 と、言う感じの蛇足説明でした。文才がほしいなぁ。更に1万字をかけたのでようやく4話が見れる。

 次の話からエキセントリックでないジョージさんが少しずつ出てきます。……たぶん。

ヴァックストンの暗躍・活動の第一候補は?

  • エアリアルをフルアーマー化(企業協力)
  • グエルに協力(再決闘時のAI等)
  • 武力とインパクト(MA・ビクザム)
  •   〃     (MA・アプサラス)
  •   〃     (MA・サイコガンダム)
  •   〃     (MA・ハシュマル)
  •   〃     (MA・シャンブロ)
  • いや、表に出ない方がいい。(戦闘以外)
  • ジョージ『パイロット科にも顔出すかな。』
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