ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 ボヤキになりますが、間が開くと自分の作品でも流れが掴みにくくなってるなぁ。とりあえず、できる限りは更新していきたいです。・・・・もう一方の作品も突かれているから並行してやらんとなぁ。


勘違いだろうが、暴論だろうが『貸し』は『貸し』ですので。

 

 「アポイントもなしで、押し入るような事を。ヴァックストンのご令息とは思えません。紳士とは程遠い行動では?」

 

 「生憎、自分を紳士と思ったことが、ほとんどの無いので。」

 

 シン・セー開発公社の一室で、この会社の主である仮面の女・プロスペラと、短期ではあるが技術提供を行うGVI社の代表・ジョージの二人が軽いジャブを打ちつつ会話を始めた。しかし、第三者がこの場にいるのなら、とても同陣営。味方同士が話し合う雰囲気とは程遠いと感じるだろう。

 

 「……それで?何用でしょうか?」

 

 プロスペラは重い雰囲気を振り払うようにコーヒーを差し出し、要件を尋ねる。

 

 「そちらに対して支払いを求めに来ました。技術提供の作業費用。あと、そちらが自慢していた割に、大した事のないモビルスーツの底に失望した精神的苦痛に対して。」

 

 無茶苦茶である。ジョージからすれば『HMSの代金は入ってないからセーフ』と考えるようにしていたが、シン・セー社からすれば言いがかりに近い。

 装備を頼んで作業依頼をしたのはシン・セー側ではあるので、その対価は払わなくてはならない。しかし、精神的苦痛に関しては、どう考えても違法。または、不正請求の類だろう。

 

 「あの程度の戦闘で、ろくでもない勝ち方をするような相手とは組んでいてもつまらないので。シン・セー社に技術提供しましたが、メリットを感じませんね。」

 

 ジョージは煽るように本音を話す。チョロく乗せられたジョージが悪いのではあるが、それは棚に上げても『あの程度で底のしれないガンダム』と期待させたシン・セー社に一撃加えたい不機嫌さが表に出てしまう。

 

 「それはソチラの主観ではなくて?」

 

 「はい。ですが、ガッカリしたのは事実です。」

 

 プロスペラの言葉も受け付けないように、ジョージは腕を組んでジットリとした目をして言葉をすぐ返す。

 

 「………」

 

 「………」

 

 二人は視線を相手に向けることもなく、コーヒーを飲み干す。プロスペラは呆れたような。仕方ないと納得したようなため息を吐くと、

 

 「いいでしょう。お支払いしましょう。」

 

 支払いを行うために端末を取り出した。その動きをジョージは制し、二枚の書類を取り出す。その書類には、

 

 『モビルスーツ及びソレに関わるモノの一時借用許可』

 

 『モビルスーツの譲渡証明』

 

 と、書かれていた。そしてジョージはトントンと書類を指で叩き、

 

 「どちらかにサインを。貸しは貸しですので。まさかウチを相手に、そちらが提示する金銭で納得させられるとでも?」

 

 有無を言わせないように圧力をかける。子会社と入っても、会社の規模など全てでシン・セー社を上回るジョージの会社。

 『表向きは』御三家に関わる企業に目をツケられているシン・セーからすれば、仲間が減るわけなので断る可能性は低い。だが、多少なりとも反発があるだろう。

 

 (そこに噛みつくなりすれば・・・。)

 

 ちょっとばかり気に食わない。いや、不機嫌な腹の中の虫も落ち着くだろう。と、考えたのだが、プロスペラは反発することもなく書類にサインをし、端末を取り出して部下に作業に取り掛かるように命じた。

 

 「これでよろしくて?」

 

 「ずいぶんとアッサリしてる。」

 

 「エアリアルの譲渡や、解析なら反発してましたよ。十分、そちらへの借りを返すには常識的な範囲でしたので。」

 

 もう少し色気を出しても良かったのですよ。と、返してきたプロスペラにジョージの虫の居所は悪い方に移動した。奇襲と勢いで押し込むどころか軽く返されてしまったことに年相応にムッとした顔をして、

 

 「そのお言葉受け取っておきましょう。」

 

 手渡された書類を引ったくるように奪いシン・セー社を出ていくことにした。

 

 (未熟・・・。)

 

 会社に入る前から勝ちを確信。いや、勝ちだと自分に慢心したことを恥じながら、なんとか気を取り戻しながら外で待つ部下に「未熟だった。」と、一言だけ告げると自分の会社に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 「危なかったわね。ただの小賢しい。いや、小才子モドキかと思って、どこか油断してたのかしら。」

 

 「・・・・消しますか?それとも、計画を変えますか?」

 

 「まだそれを決めるには、私達には駒も札も足りないわ。このままでいい。」

 

 ジョージが去ったあとで、側近のゴドイの問いかけに答えるプロスペラ。一瞬ではあるが、どこか悔しげに見えたのは気のせいだろうか。

 

 (まさかルブリスを知ってるなんて、想定外ね。でも詳細までは知らない様子。)

 

 「要求通り、ルブリスを渡しますか?」

 

 「ドヴェルグでいいわ。先程の書類には細かい機体の指定まではされていないから。現場の方には指示は終わっているわ。」

 

 「かしこまりました。」

 

 ゴドイは深々と頭を下げて部屋を出ていった。部屋に残ったプロスペラはジョージが飲み干したコーヒーカップを床に叩きつけ、自室に戻ると端末の操作を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 今回、譲渡されたガンダム・ドヴェルグは、一応派生機扱いの二次創作機です。データだけで書くと言うのが難しいなぁ。

第一回ヒロインについて(まだ候補についてですので。)

  • スレッタ・マーキュリー
  • ミオリネ・レンブラン
  • まだ出番のない・少ないキャラ
  • その他(オリキャラ・歴代キャラのパロ)
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