久々にまともに話し合って、書いた気がする。
シャディクとジョージが『決闘の先延ばし』を約束して数日が経った。先延ばしにされた決闘の話題は、決闘が決まったときと同じようにあっという間に学園内に広まった。
ゴシップ話が好きな年代である生徒たちは、延期になった理由を推測し、その推測を考察する者もあらわれ、情報通を気取る面々は、
否が応でも、ジョージVSエランという好カードは盛り上がりと注目を集めていた。
「女性をデートに誘う方法を教えてほしい。」
しかし、その注目を受けるカードの一枚が、内容や裏はともかく。延期という形で袖にした相手が、仕事中のジョージと面会を希望したというから、会ってみたらコレだ。
もともと目の前の男とは、付き合いは長くも深くもない。なので、遠慮なしに返してやった。
「お帰りください。相手にして居る時間が勿体ないので。それに、頼りにする相手が違いますよ。」
相手をせずに追い返すに限る。そう判断したジョージは淡々と、しかし、バッサリと切り捨てた。
「シャディクにでも、尋ねればいいのでは?」
「それは難しいと判断したから、ここに来た。」
女たらしの噂と動きが絶えない知り合いを勧めたジョージに、エランは首をふる。
「シャディクに頼むと、危険がある可能性を考えた。そのため第一候補ではあったが、除外した。事実、シャディクの決闘とトラブルの大半。いや、大部分が女性問題だった。」
「説明はいらない。……早めにお帰りくださ―」
「第二にグエルを思いついた。しかしながら、こちらもグエルは先日の告白で失敗しているため、候補から除いた。」
「―聞けよ。」
追い出そうと淡々とした態度を続けるが、エランは話を続ける。真面目な顔で話しているが、中身は女の口説き方だ。
「第三候補に上がったのが、ジョージ。キミだ。女性の影は全く見えないが、調べた限り、ボクが狙う対象と一番親しい異性はキミだとわかった。なので、助言がほしい。」
「なんで、そういう考えに至ったか教えてほしいものですね。」
なんだろう。相手にする気は無かったジョージではあるが、面と向かって『消去法で選んだが、手を貸せ。』なんて、堂々と語るエランの態度に、頭痛を覚えそうになった。だが、こんな馬鹿な考えと行動をする相手に興味を持った。
ジョージと親しく、エランか興味を持ちそうな異性は一人だけ……
「残念ではありますが、ミオリネさんは無理だと思うんですが?」
グエルが負けたとなれば、ペイル社は空いた場所を狙う。ジョージとの決闘を先延ばしにしたのも、口説き落としてしまえば、色々と仕組まれたであろう決闘する必要もない―
「―って、ところですかね?」
「早合点してるね。ボクが狙ってるのは、スレッタ・マーキュリーの方だ。個人的に気になってね。」
カクンと、驚きで顎から力が抜けたジョージではあるが、すぐさま口を閉じた。
「あ、そっち。……なら、別にいいんじゃないかな?」
そもそも、スレッタとはそこまで深い付き合いもない。ジョージはエランが何か勘違いしてるのではないか?そう思って尋ねることにした。
「ミオリネならともかく、スレッタ嬢に関しては、私的には関与してないぞ?……多分な。」
「本当かい?」
「嘘をつく理由も、意味も、今の私にはない……ですよ。」
初めて見るエランの強引さに、関係者でもないのに許可を出してしまったジョージ。そして、いくつかの助言を与えて改めてエランを追い出すのだった。
「………色恋沙汰に関しては、マトモな知識も記憶もねぇな。」
追い出されたのに嬉しそうな雰囲気で立ち去るエランを自社から見下ろしながらジョージは頭を掻いた。
強烈な知識と経験を思い出すと、宇宙世紀の中でさえ、赤い彗星にしろ、ソロモンの悪夢にしろ、木星帰りの天才にしろ、アクシズの女摂政にしろ、マトモな恋愛はなかった。
甘酸っぱい恋や、燃え上がるように結ばれる愛もなかった気がする。そんな色々な記録を思い出せば思い出すほど、
『能力的にはともかく、人間的ヤベー奴が多くて困る。』
と、なっていったジョージは仕事に戻っていった。そして、次の日、
「ジョージ!アンタねぇ!!!」
ミオリネの突撃を受けることになったのだった。
メタ的に言えば、ジョージがミオリネの援護と、スレッタの保護をしたため、エランがスレッタと関わることがなかった世界線でもあります。エランたちの思惑?も、シッカリ書き上げ、楽しめるように、頑張ります。
アスティカシア学園の場所は…
-
地球付近
-
火星付近
-
月の裏側の先
-
金星付近
-
地球と火星の中間