ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 ※ジョージたちの小話 その四
  強化人間・イノベイター・ブーステッドマン・超兵等々の苦痛や悲嘆も追体験先はランダムなので、避けること無く経験している。結局、今は慣れた。
  


キミはついでの筈だったんだけどね。

 

 ビームによって地面に叩きつけられるディランザ。それでも、内部に破損が発生しないところにジェターク社の堅実な技術力を見ることが出来る。

 

 「文字通りお荷物を抱えて戦える相手か!」

 

 エラーを確認しつつ、コンソールを叩くグエル。叩かれながらもエラーメッセージを記すコンソール。中身も外見並みに丈夫なのだろう。

 

 「フェルシー、ペトラ。まだか!」

 

 電子部品も丈夫なのだろう。ディランザは戦闘に必要な部分にエラーはなく、グエルはディランザを起こすと移動する。

 

 「どんな強度してんだよ!この荷物!」

 

 煙を噴いて、焼け焦げ、凹んではいるが、開きもしないバックパックに、ついにグエルはキレた。

 それと同時に待ち望んだ連絡が届いたのには、どういう感情を表せば良いのか。

 

 (この……この……なんだ!ええい!)

 

 グエルはぶつけようのない色々な感情を飲み込み、苦虫を噛み潰したよう顔をしながら連絡を開いた。

 

 

 

 

 「ビームの出力不備なんて、試作機は問題が多くてこまるね。」

 

 『出力は安定してるわ。むしろ、好調なぐらいよ。信じられないかもしれないけど、相手が硬すぎるのよ。無傷ではないけどね。』

 

 ベルメリアの補足に、エランは通信を切ると、音がなるほどに歯ぎしりをした。自分が操るファラクト-Dは急造とはいえ、スペックは相手に勝り、自分用に調整もしている。さらには、常にバックアップを受けている。……なのに、グエルのディランザは撃破できない。いや、有効打すら与えることが出来ていない。

 

 (なぜ。君たちのように満たされているのに、ボクの邪魔をするんだ。)

 

 操縦桿を握り、エランはビームをチャージした。

 

 「身を隠したつもりだろうけど、丸見えだよ。」

 

 瓦礫や土煙などで再び身を隠したディランザではあったが、被弾によって煙等を発生させていたために、その変化を各センサー類がファラクト-Dに把握させていた。

 

 「……」

 

 ファラクト-Dは怪物然とした体をディランザに向けてビームを放った。しかし、物事は彼の望み通りに進みはしなかった。

 

 

 

 

 

 「アレ。本当に何で出来てるんです?」

 

 ビームに飲まれたバックパックは、推進機類は吹き飛び、赤熱化しながらもコンテナ部分は残っていた。いつの間にか開封されていたため、内部にもビームの影響とダメージを受けていたのだが、それでも原形を保っていた。

 セセリアも、思わず呆れ顔で聞いてきた。

 

 「決闘出力だと、まともにやったら簡単に壊せないぐらいの硬度で出来ています。」

 

 「いや、そうじゃなくて…」

 

 「大気圏に叩き落したら、壊れますよ。」

 

 「あ、はい。もういいです。」

 

 まともに答えてくれないとわかったのか。口をとがらせながらセセリアはロウジの頭をイジりながら席に戻った。

 

 「それで?あの中には何が入ってるんだい?」

 

 「たしか、アレには趣味の悪い乙女座さん。それが入ってるはず…」

 

 ですよ。と、続くはずの言葉を遮って、瓦礫を破壊しつつファラクト-Dとは違う大型ビームが空に向けて発射された。

 

 

 

 

 「丁寧なマニュアルとは違って、何だこの大型ビーム兵器。チャージに時間がかかるし、ビームライフルの感覚で射ったらディランザの関節でも抑えられないなんて、欠陥品だろう。」

 

 展開式のビームキャノンと、小型の盾を装備したディランザ。待ちわびていた通信によって、お荷物を捨てることができたグエルは反撃開始とばかりにトリガーを引いたが発射しない。

 

 「チャージに180秒も!?試作品か、欠陥品なのか分からないモンを……。」

 

 重量級のディランザすら、ひっくり返りそうになるビームキャノンは、充填もヘビー級。左手に握る大型のヒートアックスも合わせて武器に振り回されそうなものだが、それでも回避と防御、隠蔽を行うグエルの腕前は『流石』であると言えよう。

 

 『グエル先輩。カミル先輩を連れてきたっすよ。』

 

 「待ってたぞ。フェルシーたちに送られたマニュアルでウェポンパックは開けれたが、細かいところがわからん。」

 

 まさか、武器の携行道具に、電子制御じゃなくてモビルスーツで介抱できる『非常用スイッチ』があるなんて思いもしなかったグエルたちではあったが、装備して、射つことはできた。

 しかし、仕様や特性まで丁寧に書かれているマニュアルを隠れることは出来るとはいえ、戦闘中に飲み込むことは難しかった。

 

 『ジェターク社(ウチ)の製品がおままごと(・・・・・)に見えるほどの作りだな。』

 

 ジェターク寮のチーフメカニックであるカミルは、ヴァックストン製。いや、ジョージ作の武器を見て、天を仰いだ。

 そして、グエルに武器の説明と、動作不良にならないように下限をしつつ、できる限りのバックアップを行うのだった。

 

 

 

 

 『動きが良くなったように見えるわね。アレだけの重量級の武器と機体なのに。』

 

 データを取りつつも、エランとファラクト-Dのバックアップをするベルメリアが、ディランザの動きについてつぶやく。

 

 『4号。Dタイプのデータは十分よ。アナタに負けは許されないわ。』

 

 「……君は、ついでの筈だったんだけどね。」

 

 巨体の中で、エランはベルメリアの言葉に苛立ちつつも、廃棄されるわけにはいかず、エアリアルを奪うという任務も達成していない。

 

 「ファラクト起動。パーメットスコア2。操縦補助プログラム等の準備よし。」

 

 エランはGUND-ARMの使用を決定。体に軽い不快感や痛みを感じたが、それらを吹き飛ばすようにファラクト-Dは今までのような動きはなく、ディランザに向かって巨大をぶつけ叩き潰そうとしながらも、ビームを乱射する豪快かつ乱雑な戦闘方法に変わるのだった。 

 

 

 

 




 ぬおー。終わりまで書ききれなかった。もうしわけない。次は金曜までに投稿したいと考えてますが、仕事に追われててズレルかも知れません。申し訳ないです。
 05/26追記・次の投稿は6月7日頃になりそうです。
 06/07再追記・更に延期して申し訳ないです。次回は6月18日までには投下したいと思います。

グエルVSエランの結末はいかに!?

  • エラン勝利(データ破損前予定)
  • グエル勝利(再構築するしなぁ)
  • ダブルKO(甘えるな考えろ)
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