ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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ようやく決着がつきそうです。4ヶ月もかかるなんて…。


ようやく決着への一歩目

 

 『肩部破損。稼働範囲・速度共に60%低下。肘部間接不稼働。関節部ロックにて対応します。』

 

 「なんで、直撃した肩部より余波を受けた腕部の破損がデカいんだよ!」

 

 お宅の製品も大したことないですねぇ?と、自社製品と破損したジェターク社の製品を比べて馬鹿にしつつ、ニヤニヤ笑うジョージの顔が脳裏に浮かぶグエル。

 避けれると思い込んでいた慢心と油断、情けなさを怒りで追い出す手段ではあったが、そのムカつく顔のおかげか。敗北が続き、悪い方向に向かいかけていた思考を前向きに戻すことに成功した。

 

 『失敬な。そこまではしない。』

 

 本物のジョージが聞いたら、この様に答えるだろう。小馬鹿にすることは否定しないのはジョージらしいといえばジョージらしい。

 

 「だが、どうするか。相手は複数。エランを倒そうすれば、あの『壁の虫(デカブツ)』が邪魔をする。デカブツを倒そうとすれば、エランに撃たれる。」 

 

 勝つための考えを巡らせるグエルではあったが、あちらを立てればこちらが立たず。思考内では堂々巡りに陥り、戦闘面ではグエルをあぶり出すためにエランのファラクトとダチュラユニットが空地で行動・攻撃を行っている。

 せっかく前向きに向かっていた気持ちが再び後ろになりかけたグエルではあるが、無策で行動するわけにも行かない。

 

 『はーん。その程度なのかー。グエルくんはー。』

 

 そんな中、頭の中で見下しつつ笑うジョージが、やたらハッキリと浮かんでバカにしてきた。

 

 『そんなことは言わねぇよ!』

 

 その姿をジョージが見たら、コチラに関しては絶対に否定するような態度ではあるのだが、結構追い詰められていたグエルからすれば、

 

 「これ以上、ヤツに離されてたまるかぁ!」

 

 余計なモノをふっ飛ばし、吹っ切るには丁度よい起爆剤となったようだ。

 

 「デカブツだろうが!新型だろうが!多数だろうが!」

 

 グエルの大音声と共に、ジェネレーターとスラスターが唸りを上げ、傷だらけのディランザが物陰から飛び出した。……やけっぱちに見えるが、ジリ貧よりマシだろう。後々にグエルはこの時の事を尋ねられると、そう語った。

 

 

 

 

 

 「なかなかに折れない。諦めない。そんな姿を見ていると……」

 

 イライラするよ。との言葉を漏らす代わりにビームを連射するエラン。今のグエルが感情の乱高下状態だとすれば、エランはマグマの様にあふれる感情であり、少しずつ漏れていたのだが、

 

 『4号。計測している脳波等が不安定よ。パーメットスコアを勝手に上げてはいないでしょうね?』

 

 「もちろんだ。コチラは想定より時間はかかっているが、問題ない。そろそろ終わらせる。」

 

 張り付いた笑みのように引き攣った顔をしながら、エランはダチュラユニットに『攻撃命令』を下し、

 

 (あやつり人形が使うあやつり人形か。)

 

 グエルの動きを見て、大きく大きく生まれる怒りと嫉妬の中に僅かな自嘲を悟りつつ、ファラクトを前に出した。

 

 

 

 「二人とも前に出たね。どっちが勝つかな?賭けるかい?」

 

 決闘委員会の部屋では、二人の動きを見てシャディクが提案とも、軽口とも取れる言葉を漏らすと、部屋にいる人間の視線が一箇所にあつまる。

 

 「なんだよ。」

 

 ジョージは、思わず『素』で返した。

 

 「ジョージ先輩としては、どうかなぁ。って。」

 

 セセリアが続けて尋ねてくるが、正直に言って、ジョージとしても答えに困っていた。

 

 「ウデはグエル。マシーンはエラン。どっちが勝ってもおかしくない。」

 

 などと面白みもない返答をするしかなった。この返答はどうにも気に食わなかったらしいセセリアは話を続けた。

 

 「じゃあ、ジョージ先輩はどっちに勝ってほしいですか?」

 

 「グエル。」

 

 淡々とした一言ではあったのだが、セセリア。いや、セセリアを含めた何人かには満足だったのか。大人しく席に戻っていった。

 いつもなら優等生的な。または、フザけた対応をするジョージが淡々と答えたことで、本音だと理解したのかもしれない。

 

 「ああ!!」

 

 そんな中でモニターを見続けていたロウジが大声を上げた。

 

 「そんな使い方。教えてないんだけどねぇ。」

 

 モニターに映る状況を見て、ジョージは聞こえない言葉をつぶやき、グエルの行動に舌を巻いた。

 モニターには、プラネイトディフェンサーで壁を作り、ファラクトを足止めしつつ、ダチュラユニットの脚を切り落としたグエルのディランザの姿があった。

 

 

 『盾は防ぐだけじゃないだろうが!エランを狙えば壁が前に出る。単純に考えればいいだけの事。自律兵器に関してはウチの方が一歩先のようだな。エラン!』

 

 壁があるなら壁ごとぶっ壊す。グエルのヤケっぱちに近い開き直りによって、天秤はグエルに傾いた。

 

 「パーメットスコア3。」

 

 しかし、傾いた天秤を戻すために、ファラクトとエランは一歩先に踏み込んだ。両者下がることなく、ガップリ4つに組み付いた状況に変わったことによって決着への歩みがようやく進むことになった。

 

 

 

 

 

 




 今月中に決着まで書いて、流れをきっちり掴み直したいなぁ。あ、小説版買いました。………読みたいけど、読んだら原作によりすぎてしまいそう。

やられ量産機と言えば…?

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