「本当に良いのか?こんなモノをもらっても。」
「しつこいな。何度目だ?その問いかけは?何度聞かれても『良い』としか返せない。」
怪訝そうな顔をしながらも受取証書にサインをする見すぼらしい中年男に、きっちり整えられたスーツに身をまとった青年が淡々と言葉を返す。青年が言う通り何度目になるか分からないやり取りではあるが、中年男からすれば、
『自分たちに制限や小細工もせずに
と、しか映らない。青年。いや、青年の所属する目的の見えない有力者との付き合いが始まった頃はテロリスト排除のための体制側の罠や、他の組織の妨害などを疑ったものではあるが、いくら受け取った物資を調べても発信機も、プログラムの不備一つも見つからない。渡したモノが自分たちに向けられる可能性すら考えてないような大盤振る舞いに対して中年男は、どうしても疑念が拭えずにいた。
他の
「………ついに施設まで用意したか。」
「ご不満でも?新型モビルスーツや武装もオマケでご用意してますのでご安心を。」
ヌケヌケと話す青年に、一言でも嫌味や皮肉を返すべきかとも考えていた中年男ではあるが口を閉じることにした。役に立っているのは間違いない上に本当に損がない。それに支援が切られれば、憎い相手に一撃すら与えることができなくなる。同士の中にも目的もわからない上に、正体のしれない相手に頼るのは業腹だと思う面々は少なくないが他に手立てがないので口に出すことは殆どなくなっている。
「何かご要望や質問はございますか?無ければこれにて失礼しますが……。」
ない。と、言いかけた中年男は、少しばかり浮かんだ疑問を投げかけた。
「他のヤツラにも同じような対応をしてるのか?」
「いえ、あなた達と同じような扱いをしているは、片手もいません。」
「んぐ…?!」
少しばかり驚いた様な青年だったが、すぐさま感情をかくして答えた。片手と言えば少なく聞こえる。しかし、中年男は最大数で5勢力が施設とモビルスーツが与えられていると考えてしまいゾッとした。
「それでは失礼します。」
少し青ざめた中年男が言葉に詰まっているのを見ないように、退室の挨拶をした青年は去っていく。青年の背が完全に見えなくなった頃に正気に戻ると渡された目録を確認すると再び固まるのだった。
「色々と気に食わないが、このモビルスーツは良い性能をしてるのは間違いない。中古や共食いしたモビルスーツで手こずってたのが嘘のようだ。」
「スペーシアンのヤツラ。驚きだろうな。見たことのないモビルスーツだけじゃなく陸戦艇。いや、これは陸上戦艦とでもいうべきか。そんなもので襲撃してくるなんて思いもしないだろうしな。」
取引から数日後。ベネリットグループ傘下の拠点を破壊した中年男率いる1党は浮かれたように。いや、初めてと言える完勝に浮かれていた。
「カペル・クゥ程度では相手にならんな。」
「撤収するぞ。補足されるのも、増援がくるのも面倒だ。」
小さいながらも防衛兵器に守られ、数にまさるスペーシアンの拠点を落としたことにニヤつく同士とは反対に中年男はモヤモヤと漠然とした不安と気味の悪さを覚えて、苛立ちながら撤収を命ずるのであった。
久々過ぎて筆の進みのも、内容もまとまっとらんなぁ。(言い訳)グエルVSエラン戦の続きは数日中に投稿します。
やられ量産機と言えば…?
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