ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 分けて書いてたら、結局書き直してました。(後)でボブくんが出ます。一期を再び全部見ましたけど、やっぱりグエルがガンダム的に主役だよなぁ。
 ※2024/06/02 誤字修正、9点評価ありがとうございます。安定できるように頑張ります。


ヴァックストン動くと騒ぎがおきる(中)

 

 迅速果断。電光石火。そして、有言実行例える言葉はたくさんあるだろう。そんな言葉が当てはまるような速度と勢いでヴァックストン社にミオリネが飛び込んできた。

 

 「ハァ~イ。ジョージィ。」

 

 恐るべき般若。いや、お怒りのミオリネはソファーに腕組みしてジョージを睨みつけていた。少し離れた部屋の隅では、引きづられてきたであろうスレッタが部屋の隅でビクビクとしながら座っていた。

 怯えていると言うより、わからないこと続きで、どうしていいか。声かけてもいいか。そんな風に戸惑いのほうが強いように見える。

 

 「ハァイ♪」

 

 一方で睨みつけられていたジョージは軽い感じで言葉を返し、頭をポリポリ。ミオリネからの連絡には驚いたものだが、付き合いの長さもあり、ミオリネの爆発には慣れたものだ。

 

 (ミオリネたちへの説明とかより、爺さんや親父からの返信がない方が問題だな。)

 

 睨みつづけるミオリネはジョージからの弁解か説明を求めているようで、部屋に飛び込むまでの怒声等々から変わり、部屋に入ってからは冒頭の一言しか話していない。

 そんなミオリネの意図を理解しているジョージではあるが、ジョージは頭をポリポリとするだけ。ミオリネからすれば、アッチコッチに飛び回ってはいるが味方……だとも思われているであろうジョージが、グエルと組むという裏切りの様な動きをしたのだから、怒りに任せて暴れないだけマダマダ理性的だろう。

 そんなやり取りもあるので若干、不安を覚えているミオリネ。しかし、ジョージとしてはグエルが吹っ切れることや、祖父や父からの連絡がない方が気になる。

 別に許可や支援の話ではない。ジョージはヴァックストン社及びヴァックストン家の後継者ではあるが、この一件はジョージの個人と子会社であるヴァックストン・インダストリーの力で決定して、実行するモノだ。

 

 (でも、何もなしっての珍しい。)

 

 事前にしろ、事後にしろ。連絡をすれば返してくれるのは当たり前。返ってこない事は滅多にない。――少し前まで父・フランクは音信不通になってたことはあるが。

 

 「ふむ。」

 

 口からの漏れる様に一言だけジョージの声が出る。ポリポリと頭。……ではなく、アゴ下を掻いた。

 

 「アンタ。何かやらかしたわね?」

 

 「なんのことやら。」

 

 流石に家族を除いては一番近い身内であり、長い付き合いだ。不調から回復したと思っていたがどうにも上手く言ってない。それに重ねて『皮』を被りきれてない状態では、ミオリネから見れば、隙も違和感も見えるというものだろうか?

 誤魔化すように頭を掻いて、ジョージは話を始めた。

 

 「……実は――「誤魔化したらぶっ飛ばすわよ?」

 

 別に誤魔化すつもりはなかったジョージではあるが、ミオリネには釘を差された。ミオリネが百人や千人居たとしてもブッ飛ばされるジョージではないが、以前のように復調するまでは、もう少し掛かるのかもしれない。ジョージは両手を上げて真っ当に話をすることにした。

 

 「結果だけ言えば、グエルの現状を見てられなくなった。」

 

 「あんたねぇ……。グエルを引き摺り落とす手助けした側でしょうに。」

 

 建前も、道化も、言い訳も無く、本音で話された内容に呆れるミオリネ。グエルの現在の窮状は、グエルとエランの決闘結果や、企業の思惑もある。しかし、グエルをホルダーから追い落とした決定的な敗北を決めたのは、自由を求めたミオリネであり、2度打ち倒したスレッタであり、やりたい放題したジョージだ。

 

 「あと、ヴィム・ジェタークに痛い目を見せたい。」

 

 「ついでの方が、大きく見えるけど。アンタならついでなんでしょうね。」

 

 無軌道・無茶苦茶・愉快犯。ヴァックストン家としてのジョージとしてはその面が強く見える彼。……いや、個人的にもその評価は間違ってはないとは思うミオリネではあるが、今までのミオリネのときも、少し前のスレッタのときも、今回のグエルも。もしかしても他の誰かのときも、困ってる人間に頼まれたら、時にはルールを守り、時にはルールを破って、動いていたのかもしれない。

 

 (好意的に見て、3割ぐらいかしら。そんな人の良いところを出すなんてね。)

 

 話を聞いて、ため息を吐いたミオリネは、監視役であり、友人であり、従兄弟でもあるジョージをジットリとした目で見た。裏切りなんて考えてはないだろう。

 

 「もう少し上手くやりなさいよジョージ。スレッタだけじゃ、決闘以外は心配だから。もう、無駄なエネルギー使ったから帰るわ。」

 

 うーん。と、伸びをしたミオリネは席から立ち上がり、心配と言われてショックを受けていたスレッタを引っ張るようにして部屋を出ていった。入れ違いに、荒れた部屋を片付けに部下と、

 

 「台風みたいなやつだな。あのお姫様は。」

 

 グエルが入ってきた。バツの悪そうな顔をしているところを見ると、どうやらミオリネたちが帰るまで隠れていたようだ。顔を合わせづらいのだろう。

 

 「ジョージ。やってやるから、何からすればいいかを教えろ。お前の口車に乗ってやったが、お前と五分にやり合うためにやってやるよ!」

 

 やってやる!と、吹っ切れたのか。ここまで話が広まったから。と、ヤケなのか。グエルは制服を脱ぎ、ジェタークの社章も外して用意された服を着用して手を打ち合わせた。

 

 「俺もラウダも変わらないと、な。」

 

 聞こえるか、聞こえないか分からない声でつぶやいたグエルは、ジョージの前にドッカリと座った。

 

 「さぁ、何からやる!」

 

 「そんじゃ、先ずはバケましょうか。他人にね。」

 

 調子が戻り始めたグエルとジョージは、ニヤリと少しの後ろめたさを吹っ飛ばすように楽しそうに笑った。

 

 




 後編も書き換えると思うので、投稿は明日か。明後日になると思います。

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