ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 好きなキャラで、贔屓目もあるけど、慢心も、シガラミも、初見殺しもなく、正面からのガチンコだと最強だと思うなぁ。


編入生・ボブ・バルダー(紳士参上編)

 

 少し時間は戻り、決闘当日の朝。ボブ・バルダー(グエル)は地球寮に挨拶に向かうことにした。いままでは相手側がお伺いを立てて挨拶に来るのが普通だっただめに違和感はあったが、

 

 (今のオレは、会社設立に動き続けるグエル・ジェタークの側近・ボブだ。甘えは捨てろ。オレはボブ。オレはボブ。オレはボブ。オレは…)

 

 自己暗示を続けて、自分のことを月出身のボブ・バルダーと繰り返す。異様な雰囲気ではあるが、ボロを出して、自分自身を変えるチャンスを失うわけにはいかない。

 切っ掛けはともかく、わずか3日ではあるが『ジェタークの若旦那』ではなく、一人の人間として過ごす生活は辛さより楽しさが上回っているので、まだまだ家族には悪いが、戻りたくはない。

 

 (ジョージのやつはこんな生活もしてたのか。)

 

 それに、化けの楽しさとでも言えば良いのか。これから良くなるのか。悪くなるのか。どうなるかが刺激になってたボブは手土産を持って地球寮の扉を叩いた。

 

 「次はドコの誰だぁ!!……げ!?なんでそんな近くに!?」

 

 地球寮への一歩目は、怒声と額への扉を直撃であった。目から火花が出るかと思うほどの勢いで扉に強打されたボブは崩れそうになるが、すぐさま気を取り戻した。

 

 「し、失礼。近づきすぎました。本日、決闘の助っ人としての要請を受けましたボブ・バルダーと申します。」

 

 威嚇のつもりで勢いよく開けたヤンキー。もとい、地球寮一年生のチュアチュリー。まさか命中するとは思わずアタフタするが、ボブは先に謝り、気にしないように告げた。

 ボブの正体を知っているミオリネは信じられないモノを見たように、お嬢様とは思えない顔をしている。

 3日ほど前までは顔を合わせづらかったボブだったが、1日、1日と変化していて昨日までは昔の自分が出ていたが、今ではココまでやれる様に吹っ切れている。

 

 (どうです?ここまでできますかね?)

 

 と、勝ち誇るようにボブはミオリネを見た。もはや、人格まで変わっている気がする。と、ミオリネは更に顎が下がり、外れそうだ。

 

 「どうぞ。月面煎餅です。お茶請けにビッタリですよ。」

 

 ニコリと、挨拶土産を渡すボブ。そんな変化に我慢できなくなったと言わんばかりに、

 

 「ちょっと!コッチに来なさい!!」

 

 ボブとスレッタを来客用の部屋に引きずりこんだ。

 

 「変わりすぎでしょ!アンタぁ!鳥肌が止まらな…!うう…!」

 

 ブルブルと震えるミオリネを見て、ニヤニヤするボブ。細かいことを知らないスレッタだけが慌てながら、知り合いですか?と、尋ねてくる。

 ミオリネ自身が作り出した状況であるが、混沌とした状況に頭痛までしてきた。

 

 「大丈夫ですか?ミオリネさん。申し訳ありません。私がなにかご無礼を?」

 

 「やめてー!ジョージのやつ!!こんな爆弾を置いていくなぁ!!」

 

 「ミオリネさーん!?」

 

 ボブの態度にミオリネは行方不明のジョージに恨み節をぶつけながら、地団駄を踏んでいる。ご乱心のミオリネを精一杯に宥めるスレッタ。もはや混沌と言うより地獄絵図に近い。

 

 「ぜぇー…。ぜぇー…。ごめん。落ち着いたわ。」

 

 爆発してぶっ壊れかけたミオリネが暴れること約10分。息も絶え絶えになりつつも、気が済んだのか。正気を取り戻したのか。ようやく話ができる状態に戻った。

 

 「あ、あ、あのぉ?何がなんだか…」

 

 「スレッタ。この方は、この、ブフゥ!」

 

 尋ねてきたスレッタにボブを紹介しようとしたが、吹き出したミオリネ。どうも正気に戻ったと思ったら、まだまだ慣れないようだ。

 

 「………タメ口で良いぞ。全く。」

 

 ボブは助け舟を出すことにした。このままだと時間が無駄になると判断したのだろう。

 

 「コイツは、ボブ。ジョージとグエルの部下よ。今回、喧嘩を売られたから助っ人として呼んだのよ。腕っぷしはグエルと同じぐらいだから安心なさい。」

 

 「助っ人のボブさん。……ですか?」

 

 「はい。多人数戦の経験がないと聞きましたので、人数合わせも兼ねてお手伝いを。」

 

 ニコリと笑うボブに、安心したように表情が明るくなる。そして、ミオリネはボブの紳士的な態度に、まだ慣れないのか。精一杯吹き出すのをこらえていたが、ボブは気にしないようにして話を進めることにした。

 

 「あ、あ、ありがとうございます。」

 

 ボブがグエルの変装とは露ほども思わないスレッタはこの学園に来て、優しく、礼儀正しい男性に初めてであったことに表情と感情は、もはや喜色満面としか見えないほどの状態だと言えよう。何せ他のジョージ、エラン、シャディク、ラウダは初対面で良い対応や印象を与えていない。

 

 「「……」」

 

 なんというか。チョロい!危ない!!スレッタの純真さというべきか、未熟さの危うさにゾッとしたミオリネとボブ。

 

 (そう言えばエランにもホイホイとついて行ったわね。)

 

 (……なんて危うい。) 

 

 情操教育をするべきだろうと二人の心は一致した。特にミオリネは同性として、この危うさに気がついたことに何処かホッとした。

 

 「ミオリネさんに聞きました。年頃の女性が、無防備に男性に近づいてはいけませんよ。」

 

 プロポーズまでして女性の危うさを指摘した。好意は依然としてあるが、今の自分は未熟かつ偽物。ここまで化ける必要があるのか?と、さきほどまで吹き出していたミオリネですら戦慄すら覚えてしまう『皮』を被りきっていた。

 しかし、こうまでも紳士になっているのと、以前ボブを思い比べると

 

 「んん〜〜!!」

 

 ミオリネはギャップで吹き出すのか。化けきったことに戦慄を覚えるのか。複雑な感情と表情を浮かべてしまっている。

 

 「んんんん〜!!!」

 

 同じ『皮』でもジョージと違い、紳士となってしまったボブ。少し前にはジョージがボブに肩入れすることに文句の1つを吠えに行ったものだが、ここまでになってしまったことには少しは同情してしまう。

 呉越同舟として仕方なく付き合うつもりであったミオリネは、複雑な感情を処理できずにうなり続けた後で、

 

 「スレッタ。このエセ紳士には近づきすぎないのよ!!いいわね?アンタも口説くんじゃないわよ!」

 

 二人に八つ当たりを兼ねた『喝』を入れて、ドカドカと足音をワザと立てて部屋を逃げるように出てくのだった。

 

 




 しおり200突破ありがとうございます。続きは今週中には投稿できると思います。ここすき、お気に入り登録に、アンケートの参加も大変助かります。

ボブさんの初陣戦果(6/4 昼12時まで)

  • 5機(さすがの元・王者)
  • 8機(吹っ切れ初めた天才)
  • 10機(ヤダ。敵弱すぎ?)
  • 12機(待って?学園大丈夫?)
  • 15機(ガンダム+エース+才能!)
  • 18機(愚連隊多い!次世代不味い!?)
  • 20機(ヤダ。キモイ…)
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