「スペーシアンのくせに、ずいぶん腰が低いな。オマエ。」
バシバシと背中を叩く
「コチラにご用意しますか?」「お運びしますね。」「お食事まで御厄介になるわけには…」
ボロを出すどころか、所作はキレイで、雑用も進んで行い、気も使える部分が見えてくる始末。さらに生まれがいいのか。それとも教育が良いのか。芝居がかったところと無理をしているところも見えない。
しかも、決闘の助っ人ということは腕っぷしにも自信があるのだろう。……ナニ、コイツ?と、もはやチュチュからすれば、もはやスペーシアンがどうこうなどよりも、同じ人間かもわからなくなってしまった。そして混乱した頭のまま、体を叩いて生物かを確かめつつ、冒頭のセリフを吐いてしまったのだろう。
「これでも、少し前までは好き勝手してましたから。」
「とてもそう見えねぇなぁ。ともかくよろしくな。」
「……化けすぎよ。」
地球寮最大のスペーシアンセンサー(?)であるチュチュの警戒も解いたボブ。そんな地球寮の面々と次々に打ち解けていくボブの真摯で紳士な態度に戸惑っているのは、ミオリネだけという状況になってしまった。正体を知ってしまっている点のマイナスだと言えよう。……こればっかりは自分でどうにかしなければならないのだから。
(とりあえず、ジョージが帰ってきたら〆る。なんてあんな変装と演技にしたのよ。)
未だに戻らないジョージを軽く〆る決意をしたミオリネではあったが、実は見た目以外は、ジョージの思惑とは違う方向に進んでいることをミオリネやボブは知る由もない。不在のジョージも知る由もない。
―――更に『この状況』に関しても、ジョージの予定や準備とは違う方向に向かっていると、この面々が知るわけもない。
「雑談はそこまで!先ずは今日の決闘について、よ。」
パンパンと手を叩いて和気あいあいと、緩んでいた空気を引き締めたミオリネは数時間後に開始される『決闘委員会にとっても不本意な決闘』について話を進めることにした。
「地球寮に喧嘩を売ってくるなら買うだけ。アーシアンだとバカにしてくるやつはぶっ飛ばしてやる!」
内容も聞かずに拳を振り回すチュチュ。地球寮の番犬とはボブも昔に聞いたことはある。しかし、実際に見ると番犬より狂犬のような凶暴性だ。
スペーシアンへの敵愾心と、アーシアンへの帰属意識や唯一のパイロット科学生としての責任感が強すぎるのかもしれない。
(……型遅れのデミ・トレーナーでよかったかもしれんな。いや、しれませんね。)
やり過ぎて両者ともに不幸になってしまう未来が少しだけ見えた気がするボブ。
ジョージが渡したという新型機は確認しないとな。と、気を張りつつチュチュをなだめつつ、ミオリネに話を進めるように促した。
「今回の決闘は決闘委員会の隙や不文律を間違った意味での確信犯として利用した規則としては不正なモノよ。」
話を進めるミオリネではあるが、いきなり早口で決闘に関しての説明を行った。いや、説明というよりは言い訳じみた様な口調であり、何かごまかすそうな雰囲気が見える。
ボブもその様子に気がついていたのではあるが、
(まぁ、不正なものとは言っていますが、多数対多数なら……)
などと、自身の経験もあって少し気楽に考えている面もあった。油断しているわけでもなく、御三家や、それに準ずるような『有力な企業』以外の製造モビルスーツ5機ぐらいなら対応していた経験ある。
「それで?相手はドコの誰よ?」
なだめられていながらも、闘争心が溢れ出るチュチュ。相手が2倍だろうが、3倍だろうがなんとかしてやると言わんばかりの気合が満ちていたのだが、
「ドコの誰とは上手く言えないわね…。」
ミオリネのそんなハッキリしない言葉にチュチュの動きが止まった。
「おいおい。どこの寮の誰か。ぐらいわかんだろ?それか代表者の寮名ぐらい…「連名なのよ。」
「んわーー??」
バカにしたように首を振ったチュチュであったが、『連名』と、聞いたことがない。そんなもんあったのか?と理解が追いつけない返答に、ブリキのように動きが鈍くなるとソファから崩れ落ちた。ついでに崩れ落ちた拍子にテーブルが移動してスレッタの膝に直撃して奇声を上げた。
(おい、ホルダー。話を聞けよ。)
幾人かの地球寮生が、月面煎餅を頬張っていたスレッタに内心で突っ込んだ。……が、天候早々グエルに噛みついたり、エランとのデートにホイホイとついていく等々の抜けてはいる面が目立つが、肝の太さと締めるときは締めてくれる面を思い出したのか口には出さなかった。
「各寮の鼻つまみモノたちが、ね。こういうときに動かないなんて…」
何が総裁よ。あのクソ親父。と、好き勝手やってる部下たちを諌めない父・デリングに怒りを示すミオリネではあるが、その子供たちである半端者たちはベネリットグループとは直接の関わりがないので少し筋が違う。
「そいで?そのバカはどれぐらいいるんだよ。数でかかれば余裕なんて馬鹿にしてんのか?」
「25人よ。」
ポンポンと火を吹いたり、止んだりしていたチュチュは、ミオリネからの数を聞いて口を開いたままで固まってしまうのだった。
2024/06/04 口とデータ出す仲間たちの一人から、『The Report of 機動戦士ガンダム 水星の魔女』が送られてきたんですけど、勉強しろというのか。それとも、もっと上手くかけというのか。データと執筆と同時視聴で書く流れになってたのに。どういうことだろうか?(返信待ち)→学園モノなのにもう少し色恋や青春を出してほしいし、オマエの持ち味を活かしてほしいんだ。→いや、どうしろと?……いや、マジで。(困惑
分かりやすい技術の変革と言えば?
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悪魔の兵器・ガンダムよ。(ボッシュ風