ジョージは自称・常識的な凡人さん。   作:強力イソジン

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 ボブ中心だから仕方ないとは言え、スレッタとミオリネの影薄いなぁ。


編入生・ボブ・バルダー(決闘蹂躙編)

 

 「もうダメだー!まさか決闘場が開放的な砂漠!!もうダメだー!!」  

 

 地球寮長・マルタンが頭を抱えてバタバタと暴れつつ、絶望していた。障害物の多い都市部や凹凸がある丘陵地ならなんとかなったかもしれない。しかし、遮るものがほとんど無い開けた砂漠が選ばれた事で敗北は必至と考えたのかもしれない。

 

 『うるさい!ここまで来たらやるしかねぇだろ!』

 

 デミトレーナーで移動しているチュチュがマルタンの態度に咆える。通常なら輸送されてから決闘がかいしされるのだが、25機のMSを一斉輸送する手段がないので、決闘場の外縁部から各機が一定距離を保った状態で開始する。そんな例外的なモノになってしまい、エアリアルもデミトレーナーも合流するために移動する羽目になってしまっていた。

 

 

 『飛べれば楽なのによ!』

 

 『チュチュ先〜輩。ど、ど、どこですか?』

 

 合流するためにえっちらおっちら。低空飛行や徒歩で移動を続けるスレッタとチュチュではあるが中々合流できない。高度飛行して長距離移動と、肉眼で確認すれば早いが、もしも敵が合流していた場合は最悪蜂の巣だ。

 紙装甲のデミトレーナーとは違い、エアリアルはなんとかなるかもしれない。だが、スレッタが撃墜されないことが第一目標なので飛行を禁止されている。なので、泥臭く隠れて、コソコソと合流を目指していた。

 

 「あ、爆発。」

 

 『『え?』』

 

 そんな隠密作戦の中で、決闘場の一部で爆発が発生した。反応から見るにスレッタでも、チュチュでもない。そうなると…

 

 『こちらはボブです。c-3地区で敵に発見されました。』

 

 残ったボブが発見されて、攻撃されたことになる。発見された地区は少し離れており、救助も間に合わない。

 

 『この程度なら対応できます。お任せください。』

 

 しかし、なぶり殺しにされる可能性が高いボブはそんな危機を気負うものもなく、気楽に答えるのだった。

 

 

 

 

 

 『アレは反則じゃないのか!』

 

 半端者の一人がセセリアに講義する。なにせ、なぶり殺しにするはずだったボブのモビルスーツは一斉射撃でも揺るぎもせず、2機が倒され、その後に一斉に襲いかかっても更に2機が撃破された。そんな状況を受け止められず、自分たちの暴挙を棚に上げて、ボブの反則を疑っているのだろう。 

 なにせ、ビームライフルも確実に命中したはずなのに、塗装が少し溶けた程度で、機体本体には傷がついている様子がないのだから疑いたくもなるだろう。

 

 「特に違反は見受けられません。」

 

 騒ぐ半端者の相手を片手間にしつつ、気分が悪くなるはずの決闘もどきが何処か違う結末になりそうな予兆を肴に甘味を味わうセセリア。適当に相手はしているが、規定違反のチェックをはじめとした仕事はキチンとしていた。

 

 「主役が来る前に終わりそうね。」

 

 モニターの先では更に1機のハイザックがぶっ飛ばされ、撃破判定を受けた。更にスッキリするのが数分後に起きることになる。

 

 

 

 

 

 

 「とんでもないパワーだな。……ですね。このG-Ⅴは。」

 

 22mを超え、全備重量100tに迫る巨体に振り回されることも、反応の鈍重さも、ほとんど感じさせないボブの新機体。G-Ⅴ――他の世界ではガンダムMkⅤ――と呼ばれるその機体は、搭乗者の安全と性能を強化するために、外観はフルアーマー化をされ、内部も別物に改装された特別仕様機として、半端な中古ハイザックのビームライフルに小揺るぎもせずに怪獣のように敵を吹き飛ばす。

 

 「肉弾戦は気をつけないと怪我人がでますね。」

 

 この勇姿を見れば、整備不足や状況不利で全力を出せなかった(ニューディサイズの)無念を払拭するかもしれない。しかし、そのフルアーマーパーツを見れば苦い顔をするだろう。

 

 「火力も武装数も過剰なほどですが、これで外装のみとは……」

 

 その外装は、見掛け倒しのハリボテ(FAZZ)を流用したもので、狩るモノも狩られたモノを合わせた機体となっていた。右腕に携える機体の全長に迫るハイパー・メガ・カノンは見るものに威圧感と恐怖を与え、敵の半端者たちの目はどうしてもソレに意識を割かれるのか。

 

 「見せかけに面白いように引っかかりますね。」

 

 軽く動かすだけで、ボブの正面から慌てて逃げるのだが、そうなると背部のビームキャノンや、左腕のシールド・ブースター付属のビーム砲でハエのようにはたき落とされる。

 派手に暴れまわるボブが誘蛾灯の様にハイザックを呼び集める。ビームライフルは、カチカチに固められた対ビームコーティングに弾かれ、接近戦を挑もうにもサーベルが届く前に武装で吹き飛ばされる。

 機体の性能、パイロットの技能、経験。全てに劣る半端者たちはダメージを与えることも出来ず、狂騒の様にボブに襲いかかってくるだけであった。

 

 「これで8機目。……ッチ!」

 

 決闘仕様に調整して無ければ、ハイザックの上半身が消滅していた一撃を撃ち込み8機目を撃破。周囲に敵の確認はできなくなったがボブは舌打ちをする。味方が敵と交戦したことを報告する報告がモニターに現れたからだ。

 

 『い、いきなり来ないでください!』

 

 『どっからでもかかってきやがれ!』

 

 多数の敵が迫り対処に困るスレッタとチュチュ。それでも、スレッタはガンビットとビームライフルを上手く使い、2機を相手にしても五分以上に立ち回っている。チュチュにしても五分とは言えないが数機相手に接近や攻撃を許さない。

 

 「射線の安全確保。私に時間を与えた事は失敗だったな!……でしたね。」

 

 周辺に敵はおらず、ボブの安全は確保。エネルギーの充填は完了済み。ボブの見据える直線上にはスレッタとチュチュに手間取り、動くに動けず固まったハイザックが多数。しかも、戦場は開けた砂漠。そうなれば、右腕にあるハイパー・メガ・カノンを妨げるものはない。

 ビームライフルとは比べ物にならない戦艦の主砲ですら生温く、太い光の筋がハイザックを薙ぎ払った。

 

 「ジョージのヤツ。なにが、好きに使っていいよ、だ。これはやりすぎだろう…。」

 

 決闘出力で見た目よりはるかに弱い威力であったために、ハイザック達は本来の威力の様に消滅することはなかった。しかし、それでもバイタルエリア以外すべてが吹き飛び、ダルマよりひどい状態になっていた。

 ボブは『皮』を着るのも、直すのも忘れてしまい、素でつぶやいた。それほどの衝撃だったと言えた。




 とりあえず、半端な書き置きが気になったので書き上げました。次回は水曜日までに投稿したいと思います。
 ※G-Ⅴ(ガンダムMkボブ専用フルアーマーカスタム機)
 ジョージ初の魔改造機を更にボブ(グエル)専用にカスタムした機体。秘密倉庫で眠っていたものを引っ張り出し、搭乗者の安全性確保のために実弾兵器を排除して、リミッターと装甲を初めとした防御性能向上を中心としたカスタムを行った。
 しかし、面白みが足りないと感じて再現・改造中のFAZZのパーツを流用してMkⅤにFAZZの装備を着せるというニューディサイズもα部隊も苦い顔をする改造をするに至った。
 FAZZの装備を流用しているが、ハリボテではなくハイパービームサーベルの使用も可能にしている。スマートなエアリアルの前に立たせると隠れてしまうほどゴツい。

分かりやすい技術の変革と言えば?

  • 見た目で分かる可変機
  • 大火力。ジェネレータ直結武器
  • そりゃムーバブル・フレーム
  • 基本の基本。ミノフスキー粒子
  • 悪魔の兵器・ガンダムよ。(ボッシュ風
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