ハーツ「メイダン芝2410か中山芝2500かどっちがいい?選ばせてやる」
キンカメ「府中2400で会おう」
ブルーモルフォ「アスコット芝12ハロン」
オルフェ「あのおにぎりクソコースを走らせるな」
「ブルーモルフォ、と申します。はじめまして、キングカメハメハ先輩」
サラサラとした青鹿毛が、お辞儀したと同時に華奢な肩から流れる。
そのサファイアの瞳に見つめられたとき、ぽっかりと空いた穴が埋まった感覚がした。
「わ、私は……」
喉が枯れて声が出ない。
最早自分の瞳は奴隷である。
なんでだ。
模擬レースのとき、あんなに平気だったのに。
いざ面と向かって話すと、とても……
「…………カメハメハ先輩?なぜ」
泣いているんですか?
そう言われて、ようやく、自分が泣いていることに気づいた。
「ごめんっ……なんか、勝手に涙が……あはは、おかしいよね。」
ずっと、ごめんなさいと言いたかった。
ずっと、君に会いたかった。
ずっと、君に好きだと伝えたかった。
この瞳はきちんと彼女の姿を映している。
「だ、大丈夫ですか……!?」
何か拭くもの、とポケットからハンカチを取り出す彼女。
そっと目にあてられる。
「あー、うん。大丈夫だよ、ありがとう」
「私、なにかしてしまいましたか……?」
「ううん、何も関係ないよ。気にしないで」
なお不安そうに瞳を揺らす彼女。
私は彼女の笑顔が見たいんだけどな……
「改めて、私はキングカメハメハ。栗東寮の副寮長をしているよ。ハーツとは同期なんだ」
「はい。聞いています。ダーク先輩から、後輩にとても慕われていて頼りになると……」
「照れちゃうなあ。でもハーツだって慕われ具合は相当なものだよ?」
「現役の頃からファンが多いんですよね。さすがです」
楽しく会話していたが、また不安そうな顔をした。
「大丈夫ですか?本当に……私に何かできることがあったら、言って下さい」
「できること……かそれなら、抱き締めてほしいな……」
「え?」
「あっ、ごめん。今の忘れて」
ついぽろっと言ってしまった。
ドン引きされる……!
「わかりました。これで、いいですか?」
ふわりと上品な匂いに包まれて、柔らかい身体が押し付けられる。
一瞬、思考が停止した。
「っあ……」
止めたはずの涙がまた溢れてくる。
いけない、服を汚してしまう。
「大丈夫……大丈夫ですからね……私、傍にいますからね……」
ポンポンとリズムよく背中を叩かれる。
前に、こんなこと、あったような……
「ごめん……ごめんね、ブルーモルフォ……」
「私、いったい何に謝ってるのか見当がつきませんわ」
そう、微笑むモルフォ。
知らなくていい。知らなくていいのだ。
だから、だから……
「このままで、いさせて……」
「ええ、了解です」
晩年のキンカメって白内障だったらしいですね。馬にもあるんだと驚きました。
ステラディーヴァ「シヴナ兄さんやめて!ソダシ先輩とレーベン先輩とムスメ先輩を誑かさないで!」
シヴナ「いや別にそう言われるようなことは何もしてないが」
ステラディーヴァ「兄さんはスパダリなんだよ!?レディファーストで紳士的だけど兄さんは意識してないでしょ!」
ハーツ「女性の気持ちをわかることも大切だぞ息子よ」
ステラディーヴァ「というかクソボケ成分はお母さんからだよね」