青い蝶   作:白雪(pixivでもやってる)

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シヴナくんの異名の理由
……雷撃と呼ばれた末脚の持ち主。ダービーのときの実況から。




雷帝と女王の休日

俺はシヴナ。

 

伝説の10冠バなブルーモルフォを母に、父はそんな母にぞっこんな……これでも唯一国内でディープインパクトに土をつけた男ハーツクライ。

 

 

初子は身体が小さい……と思われがちだが俺はそんなことない。高身長かつ細身な父親に似て、身長は182センチだし体重の増減はほぼない。

 

顔は完全に父親。間違いない。双子のようにそっくりだ。

 

性格は……どうだろうか。

自分の性格を客観的に見れないからわからない。

 

 

それはさておき、俺は今とても困っている。

 

 

なぜかというと……

 

「ねえシヴナくん、あのイヤリング小ぶりで可愛いわ。ちょっと私につけてくれない?」

 

 

同期のトリプルティアラウマ娘、アーモンドアイとデートしてるからである。

 

美しい瞳と緩く巻いた鹿毛特徴的な美人の彼女はどうやら俺のことが好きらしい。

 

 

…………なんで????

 

 

いや確かに俺は数々のウマ娘を落として泣かせた父さんとそっくりの顔だけど。

 

正直彼女ならもっといい男を捕まえられると思う。

 

俺は確かに彼女よりも、G1勝利数は多い。

 

ただ現時点ではだしトリプルティアラの栄光と比べると見劣りする。

 

メイクデビューで負かしたから?

いやでもアイのチームはメイクデビューは軽めに調整するところで有名だからな……。

 

 

「ほら、つけてよ?」

 

「わかったよ……」

 

悲しきかな。

母さんや妹たちに普段からこき使われてるせいで女性の頼みを断るなんてできない。

 

父さんなら「試さなくても似合ってる……というかなんでも似合うなお前」とか「それよりもこれのほうがいい」とか上手く話せるんだろうけど。

 

俺には適当に相槌を打つことしかできない。

 

 

何故か目を瞑るアイの白い耳に小さな花のイヤリングをつけさせる。

 

「ほら、終わったぞ」

 

「ありがとう……むう、普段通りの顔……」

 

むくれるアイに俺はなにかしてしまったのかと焦ってしまう。女性は俺が理解できない理由で怒ったり悲しんだりするからだ。

 

『シヴナ、だめ?』

 

『だって恥ずいじゃん。』

 

『でも我が子のメイクデビュー、直接見たいわ……本当にだめ?』

 

うるうると涙目でおねだりする母親は息子ながら美人で可愛らしいとは思う。これが素である。

 

結果?押されて了承してましたよ。

 

 

「私と一緒にいるのに他の女の子のこと考えるなんて……直したほうがいいわよシヴナくん」

 

「ごめんアイ」

 

「で……どう?」

 

顔を揺らしてイヤリングを見せるアイ。

 

もとがいいからかとても似合ってる。季節は春、ちょうどいいだろう。淡い色の服とあわせると良さそうだ。

 

「とても可愛いよ。可憐だし色もアイにあってる」

 

「そ、そう……?じゃあ買っちゃおうかな」

 

 

ほんのりと頬を染めたアイがレジへ向かっていく。

 

 

今日のデートは今度のドバイ遠征のためのショッピング、という目的だ。

 

 

といっても、俺は買うものはほとんどない。アイは女性だしおしゃれだからたくさん買うものがあるのだろう、大変だ。

 

 

「シヴナくん、そろそろお昼だしあのカフェ行かない?」

 

「オッケー。あ、俺荷物持つよ」

 

 

母さんからは「気を利かしてあげるのよ」と厳命されている。……うん、こういうことだろう。

 

 

「シヴナくん……!」

 

「二名で、席はどこでもいいです」

 

 

なぜか頬を染め目をキラキラさせるアイ。……喜んでいるから、良かったのか?

 

 

「アイ、なに頼む?」

 

「えっと……このドリアで。シヴナくんはカルボナーラ?」

 

「うん。スイーツは、いいか……」

 

「アスリートだものね、私たち」

 

走ることでカロリーが消費されるとはいえ、太りやすいひとは太りやすい。

 

油断はできないのだ。

 

店員を呼び注文して、料理が来るまで少し待つようになる。

 

なので、俺は今まで疑問だったことを尋ねた。

 

 

「アイは……俺のどこを好きになったんだ?」

 

「え……?」

 

 

急に聞かれて驚いたアイは目を見開く。

 

 

……やはり、顔なのだろうか。

 

 

「まずメイクデビューで負けたことで意識したけれど、やっぱり一目惚れかしら。」

 

 

「何よりも気持ち良さそうに走るの……横顔がとってもかっこよくて。」

 

 

「そして、持って産まれた才能に胡座をかかず、名門であることに誇りを持って傲らない、そんな態度にさらに惹かれたの」

 

 

「私、シヴナくんを小さい頃見たことがあるのだけれど。そのときは周りからのプレッシャーに暗い顔をしてたからビックリして……でも良かったなあって。」

 

 

きちんと中身も見てくれたこと……何より小さい頃俺を見たことがあることに驚いた。

 

確かに彼女の父親のロードカナロアさんは母さんの同期だ。その関係だろうか?

 

 

「私、確かにシヴナくんのことが恋愛的に好きよ。でも走りで手は抜かない。安田記念……かかってきなさい」

 

 

不敵に微笑むアイに、俺も自然と笑みが溢れる

 

 

「あぁ、クラシック世代の頂点として、雷帝シヴナがお相手しよう」

 

 

 




ハーツ「シヴナ、種牡馬成績は俺を余裕で越えろよ。トリプルスコアくらいつけろよ」

シヴナ「難しいな!?10冠馬出せってこと!?それを×3!?」

キンカメ「ドゥラやルーラーシップ、カナロアもいるがお前も後継として期待してるぞ。俺と同じくらい頑張ってくれ。身体弱いんだから種付けしすぎで倒れないようにな」

ラナキア「孫に無敗三冠馬と9冠馬、産駒に三冠馬を???」

オルフェ「まあ頑張れ。アメリカダート三冠馬出せよ」

ユリシス「そんな簡単に言うなよ親父」

メジャー「頑張れ、G1馬出せるように応援してるぞ。」

アフティビトス「こういうのでいいんだよこういうので」

アンダルシア「僕には縁のない話だなあ」


ステラ「というか、私たちの勝ち鞍除いたらどれくらいの変化になるんだろうね?」

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