青い蝶   作:白雪(pixivでもやってる)

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武井豊「恋人にするならアドマイヤキッス、結婚相手ならブルーモルフォ」


ハーツ「あ゛????」



羽ばたき9

 

 

「全治五ヶ月です」

 

 

「……え?」

 

 

衝撃のあまり、令嬢らしからぬ顔をしてしまった。

 

 

 

デビュー戦、ファンタジーS、阪神ジュベナイルフィリーズを勝利して、ティアラ路線に殴り込もうとしたときに……。

 

デビュー戦ではオルフェーヴルと戦った。

 

まだ荒削りだが将来を感じさせる、恐ろしい才能を持ったウマ娘だった。

 

 

このぶんだとクラシック終わりくらいに有馬記念で戦えるだろう……。

 

オルフェはクラシック三冠をとるって、私はトリプルティアラをとるって、約束したのに……。

 

 

「……」

 

 

「恐らく秋華賞の前哨戦、ローズSには間に合うでしょう。ですが、夏までは安静にしていないといけません。」

 

 

「………私は、もとの走りに戻れるでしょうか」

 

 

「それはわかりません。なにぶん復帰して引退するウマ娘も、活躍するウマ娘もいますので……」

 

活躍したウマ娘……だとオグリキャップ先輩やトウカイテイオーさんだろうか。

 

 

もし、治っても、前よりひどい走りになるかも……

 

 

そんなこと、耐えられない。

 

 

家族も、チームのみんなも、友達も……オルフェも、皆失望してしまう。

 

 

 

そんなの、嫌だ……なんで、なんでこんな、大事な時期に……!!

 

 

黙ったままの私を気遣って、トレーナーさんが「外で休んできな」と言った。

 

 

不自由な脚、それを床につけないように歩く。杖を使う日が来るなんて、思わなかった。

 

 

「はあ……秋華賞か」

 

 

病み上がりですぐに勝利をあげられるウマ娘は少ない。

 

しかも格が高いG1ならなおさら。

 

不安だ……。

 

確かに私には才能があって、それを育てる環境があった。恵まれていた。

 

 

でも、怪我をしたなら別だ。

 

 

もしも、成績がふるわなかったら……オルフェとの対決で負けたら……駄目だ想像したくない。

 

 

「大丈夫か。…………いや、すまない。大丈夫じゃないだろうな」

 

 

病院の長椅子に座っていた私の隣にハーツ先輩が来る。

 

 

「モルフォの両親に連絡したら、とても心配していた……明日来るそうだ。」

 

 

「そう、ですか……」

 

 

あれだけ期待してくれた両親だ。失望もすごいだろう。

 

 

あぁ、明日が怖いなあ……。

 

 

「モルフォ……」

 

「せんぱい、せんぱいっ……」

 

 

先輩に抱きしめられ、私はその安心感で涙が零れた。

 

 

オルフェはきっと、三冠をとる。

 

 

私はそれを確信している。

 

だって私のライバルで、すごい子なんだ。

 

自慢の友達なんだ。

 

でも、私は怪我でトリプルティアラがとれない。

 

オルフェが、手の届かないところへ行ってしまう。

 

 

そんなの、嫌だ。

 

 

私は決めたのだ。

 

 

あの子のライバルになりたい。

 

 

 

あの子を生涯凌駕し続けたい、と。

 

 

 

だから、立ち止まってはいけない。

 

 

いけない、のに……!!

 

 

 

「先輩、私諦めません。トリプルティアラはとれないけど、秋華賞は絶対勝って、シニアG1も勝ちます。オルフェーヴルを、今度は私が追いかける番だ……!」

 

 

「……そうか。モルフォがそうしたいのなら、私は精一杯のサポートをするまでだよ」

 

 




ちなみにオルフェーヴルとブルーモルフォは引退式も一緒に行った


ファン「結婚式(違う)したからオルフェ×モルフォが正解だろ」


シグルドリーヴァの勝負服
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