「宮崎のどか、貴様。少し歩くタイミングが早いぞ! それにだいぶくっ付き過ぎている!」
「は? 何言ってるんですか? 恋人同士これくらいくっ付くのは、当然でしょ? それにエヴァンジェリンさんの方がこちらに合わせて下さいよ。出来ないなら努力して下さい。ただでさえ歩幅が小さいんだから」
「貴様……言ってはいけないことを言ったな! 今、確実に死んだぞ」
「えっ…ウソ……! 厨二病ですか⁉︎ 伝染る前に離れて下さい! 今すぐ!」
「き〜さ〜ま〜…!」
「むぅ〜〜〜ッ!」
「あぁ…マスターがあんなに楽しそうに」
「………」
どうも。アラレです。私は今、両腕をのどかさんとエヴァに拘束されながら登校しています。茶々丸さんは、エヴァの横なので傍目からはGメン`75のオープニングみたいに見えますね(分からない人は、家に帰ったらお父さんに聞こう)。
ただでさえ両サイドを大量の人で挟まれているのに息苦しいったらありゃしません。
誰でもいいです。誰か助けて下さい!
悲痛な面持ちで天を見上げるアラレ。
そこにあったのは顔の付いた太陽が一つ。
「無理だよ〜」
「雲れッ!」
はてさて席に着く際も一悶着あったが割愛して、私は改めて今後の展開を思い返してみることにした。
身近な事件と言えば吸血鬼イベントだが、肝心の吸血鬼が既に吸血鬼(笑)と化している有様だ。
すると後に残っているのは、図書館島潜入イベントになる。
が、もしかしたらこれはイベントそのものが発生しない可能性がある。なぜかというと我がクラスの生徒は皆、授業中は至って真面目なのだ。
成績最下位脱出の条件が合わないとなれば、勉強イベント自体、発生しようがないのである。
同時にネギ及びその他の主要人物が、アルビレオ•イマもといクウネル•サンダースと顔を合わせないことになる。
……これはかなりまずいのではなかろうか?
このまま果たしてネギは厳しい原作世界を乗り越えることが出来るのだろうか?
とはいえ私なんかに何か出来るというわけではなく、寧ろする気はないけど一番厄介なのは、このことが原因で発生するやもしれないバタフライ効果だ。
今リアルタイムでその被害を被っている私にとってこのことは最早、他人事じゃない。
いち早く対処しなければこの先確実に取り返しがつかない事態に陥るだろう。
「はぁ……なんで私がこんな目に……」
一人、職員トイレの個室に篭り、菓子パンを齧るアラレ。
「ん? その声は……お嬢か?」
隣の個室から不意に声がかけられた。
「………誰ですか?」
明らかに警戒するアラレ。
「おいおい。誰って水臭いなぁ。私だよ私! 長谷川千雨だよ」
「あっ、な〜んだ。よかった。千雨さんかぁ。てっきり私は、宮崎さんかと」
「ははは。あれは確かに恐いもんな〜。ご愁傷様」
ご愁傷様じゃ済まないよ!とは口が裂けても言えないアラレだった。
「ところでお嬢ともあろう『お方』がどうしてこんなところに? あっ、もしかして便秘気味だったり?」
「え………あ〜、いやその便秘ならまだマシなんだけどね? なんていうかまだ上手くクラスに馴染めなくてね……」
「……へー。意外だなぁ。でもお嬢は、あんなに皆からチヤホヤされてるじゃないか」
「チヤホヤはされてないよ。寧ろ敬遠されてるっていうかなんか距離を感じるっていうかさ」
「ふーん。そんなもんかねぇ」
暫しの沈黙。
「あ、ところで長谷川さんは「千雨でいいぜ?」…じゃあお言葉に甘えて。千雨さんはどうしてここに?」
「私か? 私もお嬢と同じ理由さ。ただし私の場合は、昨日や今日に始まったことじゃなく、筋金入りの便所飯だけどな!」
「はは。なにそれ? 全然、自慢になってないよ」
「ははは。ですよね〜」
二人は互いに笑い合った。
(あぁ、安らぐなぁ。こんなに気の置けない会話をしたのっていつぶりだろ…)
「あのさ…お嬢。いきなりで迷惑かもしれねぇけどさ。よかったら私と友達にーーー」
「え?」
と丁度その時、千雨の言葉を掻き消すように予鈴が鳴り響いた。
「あ……悪りぃ、お嬢! また後でな!」
「えっ⁉︎ あっ‼︎ ちょっと‼︎ 千雨さん⁉︎ …行っちゃった………千雨さん、最後何を言おうとしてたんだろ?」
いくら考えても分からないものは分からないのでとりあえず急いで教室に戻ることにしたアラレだった。
どうも。あずき@です。
いやぁ青春ですなぁ〜(笑)
高校野球の神奈川大会を見ていたらついついこの手の話が書きたくなって急遽、手掛けたわけですが、確実に要らない話でしたね(苦笑)
と、まぁこんなどうしようもない駄文書きですが、今後もお付き合い頂ければ幸いです^ ^
それでは皆様、よい青春を!