ませごぜ!コズミック・イラ!!   作:R.H.N

4 / 5
〜地上の太陽そして物語は開戦に至る〜

 

 

 プラントを主軸に政情が怪しくなってきたCE65年。

世界を揺るがす大事件が起こった。

 

 

 この年も半ばとなった7月1日、世界各国の首脳宛に日本とナーウィシアから7月7日にある発表があるため、日本皇国の中部エリア、敦賀市のとある場所か、ナーウィシア第三の都市シラセ・ポリスに建設された新施設のどちらかに来てください、という国書が送られたのだった。

 

 

 

  何が起こるかは当日まで秘密とされ、訝しみながらもそれぞれにナーウィシアか日本にやってきた各国首脳達、その中にはプラントからシーゲル・クラインとパトリック・ザラもいたわけだが、彼らが見たのは驚くべきものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【これは我が国日本とナーウィシアの共同開発によって、今日その灯りが灯る新たなる太陽であります。】

 

【旧世紀から研究され始め、再構築戦争による研究中断もあってこれまで何処もこれをなし得ることはできませんでしたが、その長い沈黙が今日、ついに破られる事となります。】

 

【我が日本皇国にて本日稼働開始となります「アメノホアカリ」と、同じくナーウィシア連邦共和国にて稼働開始となる「プロメテウス」、人類はついにこの領域にたどり着きました。】

 

 

【今から灯される灯りが、この暗いご時世を暖かく照らす新しい灯火とならんことを祈ります。】ーーー当時を記す記録映像より。

 

 

 

 

 

 日本皇国、ナーウィシア共和国、2カ国間極秘共同開発により建造された2つの世界初に当たる商用レーザー核融合発電システムが稼働開始。

開発を主導した日本の若き天才技術者「村野瀬 正行(むらのせ まさつら)」とナチュラル、コーディネイターの垣根を吹き飛ばして技術的、商業的課題の数々と死闘を繰り広げたナーウィシア、日本の共同開発技術陣達の血と汗と涙の結晶が実を結んだ瞬間であった。

 

 

 

 

 脛を噛んで悔しがったのはプラント理事国を筆頭とした招待各国であった。

 

 プラント理事国を筆頭に各国でも核融合発電の研究は進められていたものの、商用に足るほどの性能を確保できずに頓挫したり、建造予定地となりうる地に既に原子力発電所等が立っていて建造用地が確保できないなどの山積された課題が襲い掛かって来ていた為に、この日まで何処も核融合発電を商用化することができていなかったのである。

 

 

 日本は経年劣化で元から廃炉予定だった現地の原子力発電所を建て替える名目で核融合発電所建設をカムフラージュし、ナーウィシア側は電力確保のため、シラセ・ポリスの新規開拓地域に原子力発電所を追加建設する名目で発電所建設を隠蔽することで、今日この日までバレずに発電所完成を隠し通したのだ。

 

 

 

 もっとも、悔しがったのはプラントも同様で、プラントにおいても理事国同様技術的課題と既に工業団地と居住区でいっぱい一杯の用地不足が立ちはだかったがゆえの話ではあったが。

 

 

 

 ともかく「プラントですら作れなかった核融合発電所を作った」と言う名声も得た日本とナーウィシアはこれを期に段階的な核融合発電所の増設を開始、更に比較的良好な関係のあったウィルキアに同発電システムを輸出するに至る。

 

 

更には軍においても核融合炉搭載の超大型艦の建造が行われる等、日本、ナーウィシアそしてその恩恵に与ったウィルキアは特に大きな変化を遂げる形となったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………此処から先はつい最近の出来事になるので、短く内容だけを伝える事となる。

 

 

 

 

 

 

 

 CE65末、プラント、黄道同盟を自由条約黄道同盟ZAFT(ザフト)に改組、68年にはプラントの治安維持機構などを取り込み軍事組織化する。

 

 

 CE69年、L5宙域事件によりザフトが本格的に軍事行動を開始、プラント理事国もこれに応戦するもザフトの新兵器モビルスーツ(MS)に大苦戦、日本とナーウィシアはこれ以上の武力衝突を止めるため、ウィルキア、スカンジナビアと共同して国連に働きかけを行う。

 

 

 CE70年2月5日日本、ナーウィシア等の働きかけと国連事務総長の呼びかけによって、月面中立都市コペルニクスにてプラント理事国及びプラント間での交渉会議が執り行われる筈であったが、後に「コペルニクスの悲劇」と呼ばれる爆弾テロによって会談の場をセッティングした国連事務総長含めた国連首脳部、会議に出席した理事国側の参加者がほぼ全員死亡した。

 

 

 なお、この場にはプラント側代表として出席予定だったシーゲル・クライン最高評議会議長は、途中で移動のシャトルが故障して会談に遅刻しており、もう間もなく到着というところでテロが起きた為、ギリギリの所で難を逃れ、オブサーバー参加予定だった日本、ナーウィシア、ウィルキア、スカンジナビア、オーブの各代表は理事国側の希望により会談二日目からの参加予定だった為にこちらも難を逃れた。

 

 

 

 翌々日2月7日。

 

 事件から一週間も経っておらず事件の調査も進んでいないこの段階で、理事国側が「コペルニクスの悲劇」をプラント側によるテロと断定、その上でこれをプラントによる地球各国及びナチュラル全体への宣戦布告と見なすと発表。先の事件によって理事長含めた主要構成員がほぼ全員死亡して崩壊した国連に代わり、新たな国際調停機関として「地球連合」を設立した。

 

 コペルニクスの悲劇に関して全く調査が進んでない段階での行動だった為、理事国VSプラントの構図を完成させる何者かの策略と考えていたオブサーバー国が反発し実質的に「地球連合」とは名ばかりのプラント理事国連合となった。

 

 翌2月8日にオーブが中立宣言、そこから2月10日までに、オーブ同様に日本、ナーウィシア、ウィルキア、スカンジナビア等が次々と中立宣言し、日本、ナーウィシア、ウィルキア三国は理事国及びプラント双方へ自国への攻撃を開始した場合、3国への攻撃勢力からの宣戦布告とみなすと通告。

 

 

 

 

 

 

 

そしてCE70年2月11日地球連合がプラントに対して正式に宣戦布告。

 

 

 

 

 

 

 

 

2月14日、「血のバレンタイン事件」発生、プラント側改造農業コロニー、ユニウスセブン核攻撃により崩壊。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CE70年4月1日。

「エイプリルフール・クライシス」発生。

 

日本皇国、ナーウィシア連邦共和国、ウィルキア王国らで後に構成される「第三国連合」の長い長い受難の始まりであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。