白雷の戦女神~“常軌”を打ち破りし者~   作:金色の疾風

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第2話:温もりの価値

 

森で倒れ伏していた金髪の少女が、近くに住む同年代の銀髪少女とその両親に助けられて。

 

ーーーーーーーー

 

「…うん、まずまずかな…私のおさがりになるけどとりあえずガマンしてね?」

 

体の汚れを落とすべく入浴を促され、言われるがままに銀髪少女…セレスとともに入浴した金髪少女。

そして今はセレスの部屋で、彼女に代わりの服を見繕われていた。

白という方が近い印象の、薄い空色のワンピース…奇しくも金髪少女の方が、全体のイメージとしては似合っている。

 

「…なんか悔しいなぁ、私より似合ってるとか…まあいいや、それじゃパパとママのところに行くよ?」

 

セレスは少々複雑な表情を浮かべつつ、再び金髪少女の腕をとり両親の待つリビングへ。

 

ーーーーーーーー

 

「…うん、よく似合っているね」

「ホントに…将来は男の子にモテモテね♪」

 

2人がリビングに入ると、セレスの両親は揃って穏やかな表情で金髪少女を迎えた…父親は感嘆したような表情を見せ、母親はからかい気味の一言。

 

「…まあ冗談は程々にして、とりあえず君の話は娘に聞いている…自分のことを何一つ、思い出せないそうだね?」

「えっ…な、何でもうそれを!?」

 

父親からの予期せぬ一言に、狼狽する金髪少女…だが父親はもちろん、母親にもセレスにも顔に不自然さは感じられない。

もっとも…それが不自然といってしまえば、それまでなのだが。

 

「落ち着いて…その理由を今から説明するの、これは貴女にも関係することだから」

 

女神と形容しても何ら違和感ない、実に穏やかな声で金髪少女をなだめる母親…一方セレスは苦笑い。

 

「…説明に入る前に、自己紹介が先だね。

私はトレノ・ヒューラント、ここの家長をしている…こっちが私の妻のマリノ、君の隣が私達の娘のセレスだよ。

まあ…セレスの名前はさっき聞いただろうけど」

 

少々おどけたような口調になったと思えば、すぐさま表情を引き締める父親…トレノ。

 

「私達がどうやって娘と連絡をとったか…だったね、通信機器を使った気配も無いのに不思議だろう…けど私達には『普通』なんだよ。

…君は『魔法』と呼ばれるモノを信じるかい?」

 

どこか含みの感じられる、かすかな笑みを浮かべつつ問いかけるトレノ…対して金髪少女は呆気にとられたような表情。

 

「…魔法、ですか?」

「そう…例えば普通ならお医者様に診てもらわないと治せないような、重い病気やケガも治せる。

この世界にはそんな、夢のような技術が存在しているんだ…もっとも全ての人が、同じ技術を使える訳じゃないけどね。

そしてその素質が、君の中にも宿っているのさ…まあしっかり練習を積まなければ、安全に扱うのが難しい技術なんだが…」

 

何やら話が壮大になってきてると、喉が鳴るのを実感する金髪少女…それにふっと軽く笑うトレノ。

 

「なに…今はそんな身構えなくて大丈夫、それよりも君の名前を考えないと…仮のものであっても、名前が無ければこれから不便だしね。

一応、希望などはあるかい?」

「え…っと、特に…無いですね」

 

トレノからの新たな問いかけに、金髪少女は再び狼狽気味に答える…そこへセレスが口を挟む。

 

「私考えてるよ…アリス・インテグラってどう?」

 

セレスの発言に金髪少女はもちろん、両親…トレノとマリノも感心したような表情に。

 

「…ありきたりな印象は否めないけど…女の子らしい名前ではあるわね」

「ああ…そんな愛らしさと、格好良さが同時に感じられるいい名前だ…名前を受けとる君はどうかな?」

「はい…私もいい名前と思います、では今後アリスと名乗らせて頂きますね?」

「そんな遠慮しなくていいさ…君は今日からこの家の一員、私達の家族といえる…敬語も無理に使わなくていいからね」

 

…こうして金髪少女はアリスという名を手にし、相当優しいと感じる家族に迎えられたのだった…。




ヒューラント家の3人のプロフです。
CV(担当声優)は私のイメージなので、
「印象が違う」など批判的な感想は
御遠慮願います。

●トレノ・ヒューラント
36歳
T182
髪&瞳:チャコールブラック
ヒューラント家の家長。
以前は時空管理局の戦闘魔導師だったが、
マリノと結婚後すぐ彼女が身ごもった上
自身の負傷もあり局を退職。
現在は局からの依頼で様々な戦闘任務を
請ける、傭兵風の仕事をしている。
性格は穏やかで子供好き、しかし法規や
人道に背く輩を許さない熱血漢。
魔導資質:ミッド式陸戦AA+/空戦A+
CV:小山力也

●マリノ・ヒューラント
32歳
T157/B92(UB66/G)/W58/H89
髪:ブラウニーシルバー
瞳:チェリーピンク
トレノの妻。
元は管理局医務部の魔導看護師で、
トレノとは彼の負傷がきっかけ。
最初こそ仕事と割り切ってはいたが、
顔を合わせる内その性格に段々と
惹かれてゆく。
そんな折トレノが負傷…彼に抱いて
いるのはどんな感情か自問自答、
結果彼へ逆プロポーズを決意。
結婚式後の初夜の交わりで早くも妊娠…
医務部を退職しセレスを出産、育児と
主婦業に専念。
性格は割とお茶目な面が目立つが、
基本的には「良き母親」という印象。
二次性徴が周囲より早かったため、
学生時代はその体型・容姿と性格から
男子に絶大な人気があった。
魔導資質:ミッド式陸戦陸戦AA/空戦A+
CV:大原さやか

●セレス・ヒューラント
7歳
T136
髪と瞳はマリノに同じ
トレノとマリノのひとり娘。
物心ついた時には既に両親が田舎に家を
構えており、自然豊かな環境で育って
いるため基本的には穏やか。
まだ幼いためイタズラが我慢できない
一面も見受けられる一方、アリス
(アリシア)には年長者らしく振る舞う。
将来の夢は「ママみたいに優秀な
看護師さん」と語るが、トレノの仕事に
対しては難色を示す。
魔導資質:ミッド式(クラス未計測)
CV:門脇舞以
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