【完結済み】Run from Mariage 〜逃亡中〜   作:とある物書きMr.R

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最近、これって重バ場じゃないのでは?と思い始めたので初投稿です。

途中の「見つかった」とか、「その近くに、ハンター」とかの表現は某番組風に脳内再生してください


危機

『Mission ハンター大量放出を、阻止せよ!

 プール棟にハンターBOXを設置した。残り時間が45分になると開放され、合計20体のハンターが放出される。

 これを阻止するためには、学園内4か所に設置した認証カメラに、2人以上で顔認証を行わねばならない。

 カメラ1か所の認証につき5体のハンターが削減され、ミッション達成でハンターの開放は無くなる。

 なお、1度認証したトレーナーは再度認証することはできない』

 

「左右田さん、これは……」

「なるほど、こう来ましたか」

 

 一斉送信されたメール。書かれていたのは現在生き残っているトレーナー達に冷や水を浴びせるような内容であった。

 

「最悪の場合20体のハンターが放出される。まず我々に助かる道はありませんね」

「そそそ左右田さんどどどどうしましょう!?」

「落ち着いてください。私たちはツいてます」

「へぁ?」

 

 いいですか?と前置いてから左右田は語りだした。

 

「今回のミッションで重要な点はいくつかありますが、特に挙げるとすれば、

・トレーナー同士が合流しなければならない点、

・合流した後で撮影ポイントへ向かわなければいけない点

この2つを、ハンターを警戒しながら行わないといけない事に尽きると思います」

「……そうですね」

「ですが今の私たちは最初の点である合流を達成している。その上に」

 

 左右田が取り出した携帯には一斉メールに添付されていた撮影ポイントが記載された地図が表示されていた。

 

「現在地から一番近い撮影ポイントまでの距離は100メートルほど。警戒しながらの往復でも余裕を持って行動できるでしょう」

「なるほど! そう言われると簡単そうに思えますね!」

「えぇ、体力面に不安のある私でもなんとかなるでしょう」

「それなら早速」

「行きましょうか」

 

 ※※※※※

 

 左右田トレーナー達が行動を起こしていた頃、同じように行動を開始していたトレーナーが一人いた。

 

「しまったなぁ、こんなことならさっき出会ったトレーナーさんと一緒にいるんだった」

 

 男の名は安藤、30代初めの中堅トレーナーである。他のトレーナーとの合流を目指していた。

 

「電話かけようにもこの携帯着信音めちゃくちゃ大きいしなぁ、ハンター近くにいたらバレるだろコレ」

 

 びっくり系が苦手な安藤としてはハンターとの遭遇よりも、いつ来るかわからない着信の方が嫌な相手であった。

 そんな安藤の近くに、ハンター。

 

「しかしここまで誰もいないトレセンも珍しいよな、夜でも自主練してる子もたまにいるし……ッ!!」

 

 先にハンターを目視した安藤、とっさに近くの植え込みに身を潜める。ハンターは彼には気が付かなかったが、彼が潜む植え込みの方へ向かってくるようだ。

 

(頼む、とっとと何処かに行ってくれ……!!)

 

 呼吸の音すら漏らさないように口を手で覆う。煩いくらいに激しいこの鼓動はハンターに聞こえていないだろうか。

 コツ、コツと脚音が近づき、安藤に最接近し……そのまま離れていく。何とか

乗り切ったようだ。安堵のため息を安藤が漏らしたその瞬間。

 

Prrrrr!!

 

 反射的に手で携帯を抑え、それと同時に安藤は走り出した。

 

「うわあああああぁぁぁ!!!」

 

 安藤のいた場所はそこそこ障害物も多く、上手く立ち回ることができればハンターから逃げ切ることも十分できただろう。

 

(待ってめっちゃ早いめっちゃ早いぃぃぃ!!)

 

 彼の敗因はただ一つ。

 

「あぁぁぁぁぁ……」

 

 タイミングが、悪かった。

 

 安藤トレーナー確保 残り7人

 

「誰だよ電話かけてきたの……村松ぅ……」

 

「『安藤トレーナー確保 残り7人』、あれ、これもしかして俺のせい?」

 

 一方、安藤に電話を掛けていた男、村松は首をかしげていた。

 その通りである。

 そんな村松の近くにも、ハンター。

 

「やっば、もし俺のせいだったらどうしよう……」

 

 村松がハンターの接近に気が付いたのは、ヒトには出せない脚力で地面を踏み込む脚音が聞こえたからである。

 そしてヒトの聴力でその音が聞き取れるということは、脚音の主はかなり近づいてきているということで、

「やば!?」

 

 見つかった。

 必死に駆ける村松。しかしヒトとウマ娘のスペック差、そして不意を打たれ距離も無い状況で逃げ切れるはずもなく。

 

「ああああクッソぉ!!」

 

 村松トレーナー確保 残り6人

 

 油断、大敵。

 

「『村松トレーナー確保 残り6人』って、アイツも捕まってんじゃねーか!!」

 

 安藤の叫びが、トレセン学園に虚しく響いた。

 

 ※※※※※

 

「安藤さんも村松さんも捕まりましたか……そうなると、まだ相手を見つけられていないトレーナーは誰かと合流できる可能性がかなり下がったってことですよね」

「そうなりますね、合流が出来ていないトレーナーはむしろ撮影ポイントで待っていた方が良いかもしれません」

「それいいですね、その方法ならほぼ間違いなく誰かと合流できますもんね」

「そうでもありません。無暗に探し回るより可能性が上がるだけで、選んだ撮影ポイントに誰も来ない可能性もあります。

 ……あ」

「え、何ですか今の。すっごく嫌な予感がするんですが」

「小宮さん、もう一度ミッション内容を読み上げてもらっても良いですか?」

「え? はい、『プール棟にハンターBOXを設置した。残り時間が45分になると開放され、合計20体のハンターが放出される。

 これを阻止するためには、学園内4か所に設置した認証カメラに、2人以上で顔認証を行わねばならない。

 カメラ1か所の認証につき5体のハンターが削減され、ミッション達成でハンターの開放は無くなる。

 なお、1度認証したトレーナーは再度認証することはできない』えぇと、何か」

「やられた。このミッション、一人でも捕まったらいけないタイプのミッションです……!」

「え……あ!!」

「お分かりいただけたようですね、カメラ一か所の認証につき5体のハンター削減、ただ一度認証したトレーナーの再認証は不可。つまり」

「一人でもトレーナーが捕まったら、削減できるハンターの数は最大15体に減る……!!」

「これは、マズいですよ……」

 

 ミッション終了まで、残り5分。トレーナー達は、これ以上確保されずに撮影ポイントまでたどり着けるのか!?




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