3人に勝てるわけないだろ!……プロ相手にはどうにもなりませんでした。
剣士ちゃんを除く2人はレイピアの様な武器で貫かれ即死。
剣士ちゃんは逃走中だ。
そして運が良いのか悪いのか、剣士ちゃんは地面に出来た穴に落ちた。
「おい、あいつ穴に落ちたぜ。」
「こんな穴あったか?死んだか確かめるか。」
「おーい!死んだかー?」
「……死にましたー。」
「よし、お前降りて殺してこい。」
「ちっ面倒臭いな。借りだぞ。」
ロープを穴に降ろし、剣士ちゃんに止めを刺すために穴を降りる刺客1。
穴の下に降りると何やら像にブッ刺さった剣士ちゃんが。
狼狽する刺客1、さっきの返事は一体誰が?
周りを見渡すが誰もいない。
「だから死んだって言ったじゃないですかー。」
「は?ゴボ……な、なんで。」
必殺技、死んだふりアタックが生まれた瞬間だ。
剣が心臓に刺さり、刺客1は即死。
剣士ちゃん改め屍剣士ちゃんは、像から自分の体を引っこ抜き、自由に動ける様になった。
目の前にはロープ、これで上に戻れるね。
刺客1の服を来て、ロープをよじよじ登る屍剣士ちゃん。
会話を聞いていたので上にもう1人いる事に気付いているんだ。
何という頭脳派。死んでからの方が賢くないかな?
登りきったところで休憩している刺客2に近づく屍剣士ちゃん。
そして、さっきのお返しとばかりに剣を振り回すが、流石は対人戦のプロ。
奇襲もなんのそので屍剣士ちゃんに毒液タップリのレイピアを突き刺す。
数秒であの世行きのそれはそれは恐ろしい毒だ。
既にあの世に行ってる屍剣士ちゃんには関係ないことだが。
"えい"と後ろを向いて動きの止まった刺客に剣を突き刺す剣士ちゃん。
2キル1デスでK/Dは驚異の2だ。
冒険者になって1番の大戦果。おめでとう、屍剣士ちゃん。これで貴方も立派な冒険者です。
で、屍(グール)化した理由は、偶々落ちた穴が忘れられた死の神の祠であったこと、
偶々落ちた先で死の神の御神像に生きたまま心臓を貫かれたこと、
偶々屍剣士ちゃんが死の神を崇拝してたことが重なったからだ。
勿論こんな条件誰も知らない。死の神の神官でさえも。
幸運Aには、ご都合主義を引き寄せる力があったんだね。
こうして無事、刺客の襲撃を退けた屍剣士ちゃんは仲間の死体のところに戻り、
簡単なお墓を建てて、山を降りました。
当然、色々聞かれたけど、刺客のレイピアを見せると皆は納得してくれました。
貴族の3男坊はどこかに逃げたのだろうと言うことにされて、山狩は閉幕しましたとさ。
その後の屍剣士ちゃんは食事が必要なくなった事に気付き、ますますぐうたらするようになり、今に至る。
屍剣士ちゃんが真面目に働く時はくるのか?
それはまた別のお話。