生きろ屍剣士(しけんし)ちゃん   作:おもちぴん様

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屍剣士ちゃん、坊主を倒す2

 屍剣士ちゃんが墓場に帰ると、うず高く積まれた死体が見えた。

ネズミに鳥、狼に小鬼、豚人……。様々な死体が。

普通の少女であればこれだけで悲鳴を上げるだろう。

しかし屍剣士ちゃんは普通ではない。

まだ食べられそうな死体を焼いては食べている。

食事は必要ないが食べる事は出来る。

そうして夜になった頃には死体は美味しく処理されていた。

 

「お腹いっぱーい。寝ましょうかー。」

 

 その場で横になる屍剣士ちゃん。

瘴気を浴びた死体(骨)はアンデットとして蘇り、墓場を徘徊し始める。

屍剣士ちゃんは無視だ。路傍の石の様な扱いである。

一応家主?なのだが、墓場のアンデット達のヒエラルキーの中では下の方だ。

可愛い子分みたいなものらしい。(アンデット談)

そして夜が更け、朝となる。

 

 その日珍しく屍剣士ちゃんは朝に起きた。

それは冒険者の勘なのか、たまたまなのか誰にも分からない。

 

「かしらぁ!あいつぶっ倒れてますぜ!」

「苦労して死体集めた甲斐があったな!」

「よくやったお前ら!」

 

 屍剣士ちゃんに近づく破落戸と坊主。

破落戸の腹に刺さる剣。

起き上がる屍剣士ちゃん、倒れる破落戸。

 

「おはよーございまーす。」

「ひいい!何で生きてやがる!」

「死んでますよー。」

 

 また、破落戸に剣が刺さった。残るは坊主だけだ。

坊主は顔面蒼白で屍剣士ちゃんより顔色が悪い。

何か喚いているが屍剣士ちゃんの耳には届かない。

彼女は朝が弱いのだ。

 

 坊主の声が聞こえなくなり、静かになった墓場で"ザクザク"と穴を掘る音が聞こえる。

証拠隠滅は必要ないが墓場の地面に死体は似合わない。

土の下にあってこその死体だ。

何ヶ月か振りに墓守っぽいことをした屍剣士ちゃんは、満足げな表情を浮かべ

木の陰で横になった。

仕事をしたから今日はおしまいらしい。

 

 ─夜が来て、瘴気が満ちた死体が蘇る。

破落戸と坊主も知能なきアンデットとして蘇った。

前世の柵は露知らず、屍剣士ちゃんと他のアンデットと一緒に墓場で踊りだした。

一件落着、皆にも12神様の御加護を。

 

 

 

───12柱紹介──────

1柱:死の神デス

死を司る神様。人が最後にお世話になる神様。

あまり好かれてはいない。

 

2柱:火の神フアイア

火を司る神様。炊事、鍛冶に関係する人に崇められている。

ドワーフの主神。

 

3柱:水の神ウオータ

水を司る神様。漁師、船乗りに崇められている。

 

4柱:土の神アアス

土を司る神様。土木関係者に崇められている。

 

5柱:木の神ウツド

木を司る神様。建築関係者に崇められている。

エルフの主神。

 

6柱:光の神ライト

光を司る神様。教会関係者に崇められている。

 

7柱:闇の神ダアク

闇を司る神様。夜の神とも。吸血鬼に崇められている。

 

8柱:法の神ロウ

法を司る神様。王族や貴族に崇められている。

 

9柱:旅の神トリプ

旅を司る神様。旅人に崇められている。

 

10柱:魔の神マジカ

魔力を司る神様。魔法使いに崇められている。

 

11柱:金の神ゴルド

金を司る神様。商人に崇められている。

 

12柱:生の神ライフ

生を司る神様。生と死は表裏一体。

死の神デスの兄弟神である。

一番人気がある神様。

 

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