異世界チート三重奏《トリニティ》   作:naogran

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王都に来て数日後。太一と幹也が花壇に居る凛を発見した。

太一「凛、そんな所に居たのか。」

幹也「レミーアが呼んでるぞ。王国軍の会議に俺達を招集してる。」

凛「・・・・・」

花壇の花は寂れている。

太一「庭の手入れ出来てないんだな。」

凛「仕方ないよね。いつ戦が始まるか分からないこんな状況じゃ。」






王弟派の館。

ニルガン「かくなる上は先手必勝。すぐにもウェネーフィクスへ攻め入るべきです。」

マルケーゼ「まぁお待ちを。ニルガン公爵、短慮は命取りになりますぞ?」

ニルガン「逆だマルケーゼ。こうしている間にも国王派は着々と戦に備えている。もはや一刻の猶予も許されない。」

マルケーゼ「向こうには異国から来た 謎の少年少女が居るらしい。しかも少年の方は精霊を操るとか。まずはその能力を見極め、場合によっては排除した方が安全では?」

ニルガン「臆病者め。さてはこの国の行く末よりも自分の命の方が大事と見た。」

マルケーゼ「ニルガン公爵こそ地位と名誉の為に、少々功を焦っておられるのでは?」

ニルガン「何だと?」

家臣「ニルガン公爵、抑えて下さい。」

家臣「マルケーゼ公爵も。」

マルケーゼ「ドルトエスハイム公はいかが思われますか?」

ドルトエスハイム「ニルガン公爵。策はあるのか?」

ニルガン「無論でございます。ドルトエスハイム公爵。既に万全の準備は整えてございます。一気に王都を征圧してみせましょう。」

ドルトエスハイム「そうか。ならばお前に任せよう。」

ニルガン「ありがとうございます。」

マルケーゼ「・・・・」

ドルトエスハイム「しかし気になるのは異国から来た少年2人と少女。我が軍の脅威でなければ良いのだが・・・」


第9話・戦のはじまり

王城・玉座の間。

 

スミェーラ「密偵より報告がありました。反乱軍が兵を整えようとしています。」

 

シャルロット「っ・・・!」

 

ジルマール『遂にこの時が来たか。してスミェーラ、兵の数は?」

 

スミェーラ「およそ1000との事です。対して我が軍は臨戦態勢の騎士が3000、さらに6000が待機しております。」

 

ジルマール「ベラ、宮廷魔術師達は?」

 

ベラ「現在、臨戦態勢が300人。残り500人控えております。」

 

ジルマール「よし。出撃準備に入れ。」

 

スミェーラ「はっ。」

 

ベラ「はい。」

 

シャルロット「あ、あの・・・太一さんと凛さんと幹也さんは?」

 

スミェーラ「無論。出撃に加わって貰います。」

 

ジルマール「案ずるな。我が軍は必ず勝つ。」

 

 

 

 

 

 

会議室。

 

スミェーラ「と言う訳で、ニルガン公爵率いる反乱軍は明日朝にはウェネーフィクスまで進行して来る。」

 

レミーア「兵の数は1000。やけに少ないな。陽動の可能性は?あるいは複数箇所同時進行を企てているか?」

 

スミェーラ「その点は慎重に偵察した。しかし現状 王都周辺に敵部隊は見当たらない。王弟派内でも意見は分裂しているらしく兵力に限りがあるのかと。」

 

レミーア「では念の為、宮廷魔術師の数をもう少し増やすと言うのはどうだ?」

 

スミェーラ「成る程。撃ち合いになった時に有効だな。可能か?ベラ。」

 

ベラ「はい。問題無いかと。」

 

スミェーラ「よし。先遣隊の出立は未明。ウェネーフィクスの南で迎え撃つ。仮に敵軍がこちらの動きを察知し進路を・・・」

 

そんな中、太一達3人はちんぷんかんぷん状態。

 

太一「さっぱり分からん・・・」

 

凛「私も・・・」

 

幹也「まぁ当然だな。戦については俺達無縁だったし。」

 

ミューラ「あなた達はそれでいいと思うわ。レミーアさんとスミェーラ将軍の指示に従って何時も通りに戦えば。」

 

太一「何時通り・・・か。」

 

幹也「パル。お前も戦は無縁の方か?」

 

左肩に蜘蛛姿のパルが乗った。

 

パル「そんな事ないよ?倒すか潰されないかの戦を何度も潜り抜けたんだし。」

 

幹也「あー、それか。」

 

太一「今回の相手は魔物じゃない。人間だ。何時も通りの戦いだと俺達は人を・・・」

 

凛「・・・・」

 

レミーア「戦とはそう言うものだ。犠牲無しで勝とうなどと言う甘さは戦場においては最大の敵だ。やらなければやられる。」

 

太一「あぁ。」

 

幹也「そうだな。戦ってる間にも、俺達が知らない間に誰かが犠牲になる事もありえる話か。」

 

スミェーラ「太一、試合で私に本気で向かって来たあの気持ちで戦ってくれ。我々の祝言はこの戦に勝った後、盛大に執り行おう。」

 

太一「は!?」

 

スミェーラ「よし。これより細かく戦術を詰めていこう。」

 

ベラ「はい。」

 

レミーア「ああ。」

 

太一「ちょっ!今何か訳分かんない事言われたような・・・」

 

幹也「お前、将軍様に気に入られたみたいだな。」

 

太一「えぇぇ・・・」

 

 

 

 

 

 

夜。凛の部屋。

 

”コンコン”

 

凛「ん?はい。」

 

ドアを開けると、太一が立っていた。

 

太一「レミーアさんから伝言。明日は早いから少しでも寝ておくようにってさ。」

 

凛「うん、分かってる。って言うか、それ言う為だけに来たの?」

 

太一「ああ。後・・・」

 

凛「ん?」

 

太一「あ、いや別に。じゃあ。」

 

凛「待って。こっちに泊まらない?」

 

太一「え?」

 

凛「ほら私の部屋広いし。それに正直ちょっと眠れないって言うか・・・」

 

太一「・・・・」

 

 

 

 

凛の部屋の寝室。

 

太一「本当広いな。」

 

凛「いいでしょ?」

 

???「ああ。バク転したくなる程にな。」

 

太一・凛「え?」

 

上を見ると、天井に立ってる幹也が居た。

 

凛「幹也!」

 

幹也「よう。2人で夜這いですかな?」

 

太一「お前何してんだ?ってか何時の間に・・・」

 

幹也「気配を消すのも俺の得意技さ。よっと。」

 

ジャンプして床に着地した。

 

太一「お、俺は隣のソファーで寝るわ。」

 

幹也「じゃあ俺は蜘蛛の糸でベッド作るか。」

 

太一「お前も泊まるのかよ。」

 

凛「思い出すなぁ。テニスの試合の前の日もドキドキして眠れなかったっけ。」

 

太一「へぇー、意外だな。」

 

幹也「スポーツ自慢のお前にそんな一面があったんだな。」

 

凛「そう言う時は何時も相手選手の事を考えてたんだ。きっと相手も緊張して同じような気持ちでいるはずだって。勝負は気持ちと気持ちの戦い。だったら私は絶対負けない。負けたくないって。それは戦争も同じなんだよね・・・」

 

太一・幹也「・・・・・」

 

凛「どうしても戦う相手の事考えちゃう。甘いのは分かってる。でも戦争だからって枯れていい命なんて無いと思う。これは異世界だからいいとか、元の世界だからダメとかそう言う事じゃなくて・・・」

 

太一「凛・・・」

 

心配になる凛の横に太一が座った。

 

太一「凛は明日の戦いには行かなくていい。」

 

凛「え?」

 

太一「シャルロット王女も言ってただろ?凛がこの世界に来たのは魔力が暴走したからだって。つまり俺に巻き込まれたせい。全ては俺の責任だ。だから凛は・・・」

 

凛「太一のせいじゃないから。あの時 私は私の意思で飛び込んだ。」

 

幹也「俺も体が勝手に動いて、太一と凛と一緒にこの世界に迷い込んだ。」

 

凛「ここに来たのは私の意思。だから行くよ。私も戦う。太一と一緒に。」

 

幹也「勿論俺も。お前達2人を死なせたくないからな。」

 

太一「・・・分かった。凛と幹也の事は俺が守る。どんな事があっても絶対だ。だから凛と幹也は心配しなくていい。」

 

凛「・・・・・」

 

太一「ま、そう言う事だからさ・・・」

 

すると凛が、太一の左肩に寄り掛かった。

 

凛「少しだけこうしてていい?」

 

太一「あぁ・・・」

 

幹也「まぁ、お前が無茶な道に走って行く事を想像すると心配しちゃうけどな。」

 

太一「その時になったら、俺を止めてくれるか?」

 

幹也「任せろって。俺達幼馴染みだろ?」

 

太一・幹也「っ!?」

 

2人が何かを感じた。

 

凛「ありがとう太一。頼りにしてる。幹也も。一緒に守ろうね。この国とこの国で出会えた仲間達の事。」

 

太一「当たり前だ。その為のチートだし。」

 

幹也「んじゃ、そろそろ寝ますかな。」

 

凛「うん。」

 

太一がカーテンを閉め、幹也が蜘蛛の糸でハンモックを作った。

 

 

 

 

 

 

一方レミーアの部屋。

 

ミューラ「大丈夫でしょうか・・・」

 

レミーア「ん?」

 

ミューラ「さっきの凛の表情とても硬かった気がして・・・凛は弱みを決して見せないけど、本心では戦を恐れているはずです。」

 

レミーア「うむ。だが大丈夫だ。発破を掛ける為にああは言ったが無闇に殺す必要は無い。それと凛と太一と幹也なら加減しつつ敵を無力化出来るだろう。」

 

ミューラ「そうですね。」

 

レミーア「私はどちらかと言えば、今宵の凛の貞操の方が心配だがな。」

 

ミューラ「え?レミーアさんそれはどう言う・・・」

 

レミーア「今頃太一が、凛を励ましに行っているだろうからな。」

 

ミューラ「・・・あ!わ、私も行こうかしら・・・」

 

レミーア「ミューラも気になるのか。心配はするな。幹也も一緒だろう。」

 

ミューラ「そ、そうですよね・・・」

 

レミーア「っ!?」

 

何かの気配を感じたレミーアが、窓の外を見る。

 

ミューラ「どうしましたか?」

 

レミーア「いや。やはり私も少々気になって来た。」

 

 

 

 

外の木に佇むローブの男の姿があった。

 

 

 

 

マルケーゼ『今夜中にやれ。ニルガンだけに手柄を立てさせてなるものか。』

 

その男はマルケーゼが送り込んだ刺客。

 

 

 

 

凛の部屋の窓を音を立てずに開けて侵入。ベッドに潜り込んでる凛に近付く。ナイフを持って凛を刺し殺した。

 

???「残念〜♪」

 

刺客「っ!?」

 

布団を捲ると、蜘蛛の糸で自分の全身を包まれたパルの姿があった。

 

パル「凛じゃなくてごめんね〜♪」

 

ドアが開き、太一達が入って来た。

 

幹也「よう。こんな時間に夜這いか?余程暇人なんだな〜お前。」

 

刺客「くっ!」

 

太一「残念だがお前の気配には気付いてたよ。カーテンを閉めて視界を遮ってから凛を避難させた。」

 

レミーア「こんな城の奥まで誰にも見付からずに来た事は褒めてやろう。」

 

ミューラ「大人しくしておいた方がいいと思うけど?」

 

刺客「っ!」

 

ジャンプしてナイフを振り上げる。

 

太一「凛!!」

 

凛「きゃっ!!」

 

刺客が振り下ろしたナイフが、凛の髪の毛を切った。

 

太一「こんの!!許さねえ!!」

 

怒りが爆発した太一が刺客を突き飛ばした。

 

太一「幹也今だ!」

 

幹也「ほらよ!!」

 

蜘蛛の糸で刺客を束縛した。

 

幹也「凛を殺そうとした事を後悔するんだな!」

 

レミーア「誰の差し金だ?」

 

幹也「さぁ教えて貰おうか。真面目に答えねぇと地獄への切符を渡してやるからな。」

 

刺客「くっ!!」

 

ナイフで蜘蛛の糸を切って逃げる。

 

幹也「待て!!」

 

刺客が飛び降り自殺を図ろうとしたが。

 

幹也「させるか!!」

 

飛び出した幹也に体を掴まれ、飛び降り自殺を未然に防いだ。

 

幹也「おいおい天国への敵前逃亡か?生憎そう言うの気に食わない行為でな。」

 

刺客「チッ!!」

 

だが刺客は体の重心を前へ持って行き、幹也諸共飛び降りた。

 

幹也「何!?」

 

 

 

 

”ドシャッ!!”

 

 

 

 

刺客は飛び降り自殺で命を絶った。幹也は壁に張り付いてる。

 

レミーア「とんだ前夜祭だな・・・」

 

幹也「あの野郎、自分だけ楽な道を歩みやがって。」

 

 

 

 

 

 

翌日。ウェネーフィクスの門の上に太一達が待機し、下には兵士達が隊列を組み終えてる。

 

兵士「敵部隊発見!距離3000!」

 

レミーア「いよいよだな。」

 

幹也「派手なパーティーになりそうだ。」

 

スミェーラ「よし太一、幹也。作戦通りに。」

 

太一「了解。」

 

幹也「合点。」

 

2人が壁の上に立つ。

 

太一「あれか。召喚!エアリアル!」

 

エアリアル「おはよう太一。」

 

幹也「パル。起きろ。」

 

パル「はいはーい!」

 

蜘蛛から人間の姿へ変身した。

 

幹也「集めるぞ。」

 

パル「OK!」

 

2人が蜘蛛の糸で巨大な塊を生成する。

 

太一「行くぞ。」

 

エアリアル「うん。じゃあ早速。」

 

風の塊を、蜘蛛の糸の塊に纏わせた。

 

幹也・パル「せーのっ!!」

 

蜘蛛の糸の塊を放り投げた。

 

エアリアル「それ!!」

 

放り投げた蜘蛛の糸の塊を加速させた。

 

 

 

 

 

 

加速させた蜘蛛の糸の塊が、ニルガン率いる軍団の前に直撃した。

 

ニルガン「何事だ!!」

 

前方の地面に巨大な亀裂が入った。

 

 

 

 

 

 

太一「手加減したつもりだが、ちょっとやり過ぎたか。」

 

エアリアル「そっかな?」

 

幹也「いや、良い余興だったぜ。」

 

パル「アイツらの困ってる顔が眼に浮かぶよ。にしし♪」

 

ミューラ「これで反乱軍は迂回しない限り近付けませんね。」

 

レミーア「うむ。我が軍からよい的になる。一時撤退を選択せざるを得んだろう。」

 

望遠鏡でスミェーラが敵軍の状況を見る。

 

スミェーラ「1つ気になる事が。王都に攻め入るにしては武装が軽い。」

 

 

 

 

 

 

ニルガン「これが精霊を操ると言う少年2人の仕業。小癪な。こんな虚仮威しで我が軍を退かせるつもりか?怯むな!!」

 

左手を上げると、軍隊も左手を上げた。

 

ニルガン「魔術はこの国の礎。異国へそれを売り渡し、誰も彼もが魔術を使えるようになればどうなるか。今こそ目に物見せてくれよう。」

 

 

 

 

 

 

ミューラ「・・・動きませんね。」

 

レミーア「妙だな・・・」

 

パル「怖くなってチビっちゃったとか?」

 

凛「・・・あれ?」

 

 

 

 

敵軍の上に無数の光が発生した。

 

 

 

 

太一「あれは!!」

 

 

 

 

その光の正体は、無数の魔法陣。その魔法陣からファイアーボールが発射された。

 

 

 

 

兵士達「ぐあああああああ!!」

 

ファイアーボールが兵士達に直撃した。その他にも、水砕弾やアーススピアなどの魔法が兵士達を蹴散らした。

 

隊長「これは!?」

 

 

 

 

 

スミェーラ「バカな!全兵士による遠距離攻撃だと!?」

 

ベラ「あり得ません!宮廷魔術師を1000人揃えなければこのような事・・・!」

 

幹也「何か秘密があるらしい。」

 

右手の人差し指と親指で輪っかを作り、その輪っか内に蜘蛛の糸を張って敵軍を覗く。

 

幹也「指輪か。」

 

レミーア「何?」

 

幹也「奴ら指輪で魔法を発動しているんだ。あれでファイアーボールや水砕弾を生み出してる。」

 

レミーア「魔術石か。」

 

凛「魔術石?」

 

レミーア「魔術を発動する為の道具だ。魔術石を身に着ければ素人でも一定の魔術を使えるようになる。」

 

太一・凛・幹也「え!?」

 

ミューラ「あんな高価な魔道具を1000も揃えるなんて・・・」

 

レミーア「何処から資金が出たのやら。」

 

幹也「筋の良いスポンサー様が付いてるのか?」

 

レミーア「だが恐ろしいのはそれだけではない。自分の魔力量や魔力強度に見合わない魔道具を使った場合、著しく消耗する。」

 

 

 

 

ニルガン「はははっ・・・良いぞ・・・もっとやれ・・・!」

 

 

 

 

レミーア「言うなれば魔術石の燃料は使う者の生命力そのもの。燃料が尽きたら・・・」

 

スミェーラ「程なく我々は夥しい人数の死を目の当たりにする事となる。」

 

ベラ「恐らく兵士たちは魔術に明るくなく、自分が死ぬ事を知らずにいるのでしょう。」

 

ミューラ「そんな・・・!すぐ止めさせなきゃ!」

 

兵士「その必要はありません。これは我が軍にとっては好都合。手を下す事なく自滅するのです!」

 

兵士「現状の攻撃なら防御は何とか可能です!」

 

 

 

 

隊長「構え!!」

 

兵士達が防御魔法で魔術を防ぐ。

 

 

 

 

凛「スミェーラ将軍・・・」

 

スミェーラ「戦い。戦場に散るのならいざ知らず、そのような末路になると分かっていて手を打たぬのは本意では無い。」

 

ベラ「敵味方分かれていても同じ国の民。無益な殺生は陛下もお望みではありません。」

 

レミーア「なら私に1つ作戦がある。その為には凛、お前の力が必要だ。やってくれるか?」

 

凛「・・・はい!」

 

 

 

 

敵軍の方では、兵士達が次々と疲弊して倒れてる。

 

ニルガン「何をしている!立て!ん?」

 

望遠鏡を覗くと、砦の壁の上に太一達4人が立っていた。

 

ニルガン「あの選民に攻撃を集中しろ!どれ程の魔力をもってしてもこの攻撃には耐えられまい。遙々異国から来てここでくたばるとは気の毒な。」

 

 

 

 

魔術が太一達を襲う。太一と幹也が魔術を破壊し続ける。

 

太一「キリがないな。」

 

幹也「疲弊してるのにアイツら元気だねぇ〜。」

 

エアリアル「結界でも張る?」

 

水色の結界を展開する。魔術が結界に吸い込まれた。

 

幹也「おぉ!便利だね!」

 

太一「こんな事も出来るのか!?」

 

エアリアル「まぁ結界って言うか、風圧で防いでいるだけだけどね。」

 

太一「十分だ!」

 

エアリアル「でも気を付けて。結構跳ね返る事もあるから。」

 

アーススピアが跳ね返り、凛に落ちる。

 

凛「あっ!!」

 

ミューラ「赤蓮!!」

 

赤蓮でアーススピアを粉砕した。

 

太一「サンキュー!」

 

凛「ありがとうミューラ!」

 

ミューラ「凛。あなたは魔術に集中して。」

 

凛「うん!」

 

パル「私も守りに徹する!幹也お願い!」

 

蜘蛛の糸でバリアを展開して魔術を防ぐ。

 

幹也「任せろ!かっ飛ばすぜー!」

 

蜘蛛の糸でバットを生成し、魔術を連続で打ち返してホームランする。

 

凛(私なら出来る。味方だけじゃなく敵の命も守れる戦いを。私の力を誰かを殺すのではなく、救う為に使えるなら・・・)

 

スミェーラ「行け!」

 

ベラの合図で魔術師達が巨大な水砕弾を発動し、敵軍へ飛んで行く。

 

太一「来たか!」

 

凛「太一。」

 

太一「任せろ。」

 

幹也「カウントスタート。」

 

太一「3・・・2・・・1・・・撃て!!」

 

凛「リベレイトスペル!」

 

 

 

 

雷魔術が水砕弾に直撃した。水砕弾の爆破地点に雨が降り始めた。

 

ニルガン「雨?」

 

すると落雷が起き、兵士達が感電して倒れた。全員が麻痺を起こしてる。

 

ニルガン「な・・・何が起こったんだ・・・!?」

 

 

 

 

イニミークス「感電ですよ。ニルガン公爵閣下。」

 

 

 

 

ニルガン「っ!?イニミークス!何故お前がここに!?」

 

イニミークス「激しい雨により大量の泥水を発生させ、そこに電撃を流して感電させる。殺さずに動きを封じる。敵ながら見事な作戦です。」

 

ニルガン「み、皆を立ち上がらせろ!」

 

イニミークス「麻痺が解けるまでは無理でしょうな。逃げる事は不可能。もはやこれまでです。」

 

ニルガン「無責任な・・・!手柄を立てさせてやると私に魔術石を寄越したのは貴様だろうが!」

 

イニミークス「ふふっ、そうでしたな。」

 

ニルガン「ならばどうにかしろ!」

 

”ザスッ!!”

 

剣がニルガンの腹を突き刺した。

 

ニルガン「・・・!?」

 

イニミークス「あなたの役目は終わりました。」

 

ニルガン「う、裏切ったな・・・地獄に・・・落ちろ・・・」

 

イニミークスにより、ニルガンが殺された。

 

 

 

 

 

 

夕方。兵士達が麻痺した敵兵達を連行した。

 

レミーア「よくやった。見事だったぞ凛。」

 

凛「太一と幹也とミューラなら守ってくれるって信じてたから。」

 

スミェーラ「よし!今日は飲むぞ!」

 

太一「えっ!?俺未成年ですけど!?」

 

スミェーラ「ほら来い太一!」

 

凛「えぇ・・・」

 

幹也「あらま、この世界で初めて未成年飲酒をする気か?」

 

 

 

 

王都では国民達の賑わいが戻った。

 

 

 

 

王城の中庭。

 

太一「はぁ・・・食べ過ぎた・・・」

 

幹也「いやぁ〜、食い過ぎて腹が割れそうだぜ〜。」

 

太一「あ。」

 

幹也「お。」

 

太一「凛も逃げて来たんだ。」

 

幹也「今パーティー会場は大賑わいだぜ?」

 

凛「見て太一、幹也。」

 

花壇の花が咲いている。

 

幹也「お!元気に咲いてる!」

 

凛「良かった。」

 

太一「あぁ。」

 

 

 

 

 

 

王都の酒場。

 

兵士「いやー凄かったなアイツ!」

 

兵士「太一とか言ったよな?見たかあの技!」

 

この酒場にカシムとグラミもおり、カシムはワインを飲み干して捨てた。

 

グラミ「荒れてんなカシム。まぁ気持ちは分かるぜ。あの小僧すっかり一目置かれてるみてぇだしな。お前とはえらい違いだな。おい同情してやらぁ。」

 

カシム「まだ手は残されています。」

 

グラミ「あぁ?何だ?そのガラクタ。」

 

彼が取り出したのは、蛇に噛まれてる男の像。

 

カシム「なに、ちょっとした小道具ですよ。次に絶望の地べたに倒れ、泥水を啜るのはあの少年です。」

 

『END』




         キャスト

      西村太一:天崎滉平
       吾妻凛:高橋李依
      雲居幹也:佐藤元
      ミューラ:田中美海
      レミーア:大原さやか
     エアリアル:久保ユリカ
        パル:伊藤美来

    シャルロット:末柄里恵
     ジルマール:家中宏
       カシム:下野紘
       グラミ:日笠陽子

     スミェーラ:井上麻里奈
        ベラ:逢沢ゆりか
  ドルトエスハイム:斉藤次郎
    イニミークス:日野聡
      ニルガン:真木駿一
     マルケーゼ:渡辺拓海

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