ライスシャワーのようでライスシャワーでないちょっとライスシャワーな転生ウマ娘 作:雅媛
紆余曲折あり、マチタンやクラスメイトと併走できることになった。
マチタン、マチカネタンホイザさんのトラブルについては多くは語らない。結局蚊帳の外だったし。ただ、担当のトレーナーさんが変わって、マルゼンお姉様も昔お世話になっていたリギルの東条トレーナーになったのだけは確かである。
閑話休題、併走である。
クラスのみんなにお願いしたら、「いいよー」と返ってきた。予想以上にあっけなかった。
「いんちょーはそういうのしないと思ってた」「ぼっち力とかで走ってるのかと思ってた」とかまで言われた。いや、そういうのじゃねーから。好きでぼっちしてるわけじゃねーから。正直みんながしてる服だとかメイクだとかそういうのが全くわかんないだけだから。やっぱりボッチじゃん!! と自分で思った。
なんにしろ優しいクラスメイトとマチタンと、みんなで併走である。
併走楽しみだなーとワクワクしていた私は、クラスメイト達の卑劣な罠にまだ気づいていなかった。
併走予定の日は当然のように雨が降ったが、それでも実行された。
実際レースは雨の中やるので、雨の中走るのはトレーニングとしても有用なのだ。
まあ、終わった後に体を冷やしすぎないようにしないといけないので、トレーナーさんたちがみんな待ち構えているが…… 10人以上トレーナーさんが並んで、何か話している光景もまた圧巻である。
内側からの順番はくじで決め、ちょうど11人の真ん中になった。東条トレーナーの合図でスタートすることになったのだが……
「よーい、むんっ!!」
東条トレーナーのスタート合図が明らかに変わっていたせいで、気を取られた私は完全に出遅れた。なんだよむんっ! って。マチタンはいつも言っているが流行っているのだろうか。
必然的に出遅れた私はクラスメイトに囲まれた。前も、左右も塞がれてしまう。これ、どうすればいいんだろうか。俗にいうバ群にのみこまれた状況だ。こうなると、どうしていいかまるで分らなかった。VIPがエスコートされるように、囲んだウマ娘たちと一緒に、同じペースで走るしかできない。
こういう時どうすればいいのだろうか。周りと同じペースで走り続ける。いつもの全力に比べれば少し遅く、体力は十分残っている。残っているが、これを爆発させる機会がなさそうである。
だれかがブレてくれればいいのだが、残念ながら人ひとり分開くほどの余裕はどこにもできない。結局私はそのままゴールまで文字通り併走しなければならなくなるのであった。