ライスシャワーのようでライスシャワーでないちょっとライスシャワーな転生ウマ娘   作:雅媛

28 / 41
10 ホープフルステークス 決着

 残り600m。第三コーナーのちょうど真ん中あたりであるここで、後方待機していたウマ娘たちがスパートを始める。

 中山の直線は短い。直線に入ってからどうにかできるはずがないので、皆それより前、ちょうど6とかかれたハロン棒を目印にスパートを始めたのだ。

 先頭集団真ん中にいた私も、その気配を察した。後ろからすごい圧力を感じるのだ。

 当然、先頭集団のウマ娘も圧力を感じている。後ろのスパートにつられるようにスパートを始める。そのせいで、どんどんと皆外側に流れていく。

 確かにスパート速度でこの急なコーナーの内ラチぎりぎりを走るのは難しい。膝と足首を柔らかく使って、内側に限界まで重心を移しながら走る私でも、油断すると外へもっていかれそうなぐらいだ。それくらい中山のコーナーは急であった。

 必死に遠心力に耐えながら、内ラチ際を走っていきコーナーに入る。

 目の前には、狭いながらもゴールまで続く『道』が存在していた。

 

 横に倒していた重心を、そのまま前に持っていく。かなり前傾になりながら全力で走り出す。ウマ娘が持つ莫大なパワー。私自身が鍛え続けてきた、脚力から生み出される圧倒的な推進力で前へと進む。

 スタミナは全く消費していないに等しい。

 ポジションは大体前から3から4番目ぐらいという有利位置。

 さらに内ラチぎりぎりのゴールに一番短いコースをとれる位置。

 

 

「うあああああああ!!!!」

 

 

 前をふさいでいた子

 先頭を走っていた子

 一気に抜き去る。彼女らは顎が上がっており、失速していくだけだろう。

 だが、後ろから差そうとしていた子たちとの距離が全くわからないので、油断も一切できない。

 私は抜いても気を抜かず必死に走り続ける。

 

 今までのレースに今日のレースの影響もあり、ボロボロになっている芝の上を全力で踏みつける。デコボコで走りにくいが、それすら踏みつぶす。

 走り、走り、走り……

 坂も一気に駆け抜ける。大丈夫、スタミナはまだ残っている。脚は十分動く。

 坂を上り切ればゴール板は目の前だ。そこまで一気に走り抜けた。

 

 

 わあああああああ

 

 

 いつの間にか消えていた音が戻ってくる。

 スピードを落としながら周りを見る。観客席から聞こえる大歓声。

 振り向くと続々とゴールしてくる他の子たち。

 ここで私は、やっと自分が勝ったことに気づいた。

 いや、勝ったんだよね? 誰か私より先にゴールしてないよね? 

 

 挙動不審にきょろきょろしてしまう。電光掲示板を見て、1位のところに自分のウマ番である7の数字が出ていることを確認して、やっと自分が勝ったことを確信した。

 観客席に手を振ると、また、大きな声援が上がった。

 

 こうして私は、初めてのGⅠを制したのであった。




評価お気に入り・感想お待ちしております。

雑談スペース(画像リンクもあり)
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291955&uid=349081

ちょっと早いですが、皐月賞は誰が勝つと思いますか

  • 主人公ライスシャワー特盛
  • 史実通りブルボン
  • マチタンが可愛いからマチタン
  • ナリタをみせろナリタタイセイ
  • 実はクリの子もう一人いるクリトライ
  • ホープフルにも出てるスタントマン
  • 史実二番人気アサカリジェント
  • 千+千なら短距離ですバクシンオー(出ない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。