ライスシャワーのようでライスシャワーでないちょっとライスシャワーな転生ウマ娘 作:雅媛
「そう言えばブルボンちゃんのご実家ってどこなの?」
「北海道です」
「そっか、北海道か…… え?」
てっきり東京近辺、遠くても関東圏だと思い込んでいたのだがすごい遠かった。
あれ、よく考えたらマチカネも…… 大阪が実家だったような。
「タンホイザさんは?」
「大阪ですね」
「そうだよね……」
初詣の後の予定を全く聞いていなかったが、これ、飛行機移動か? 全然準備してないんだけど。
「ライスちゃんの荷物は私が用意しました。たぶんこたつむりで何もしてないなと思いましたので」
「わーい、ありがとうブルボンちゃん」
「今日はこれから北海道の私の実家で一泊、明日は大阪のタンホイザさんの実家で一泊、その後は大阪観光して適当に帰ってくる予定です」
「大阪滞在中はうち使っていいからね。でも、ブルボンちゃんは1泊だけでいいの?」
「十分です」
私のいない間に旅行日程が決まっていたようだった。
ということで荷物をもって羽田空港へと向かう。
タンホイザさんが当然のようにハイヤーを呼ぼうとしていたので電車で移動することを提案した。さすがにここからだと車を使うと首都高にぶつかるし、電車のほうが早そうだ。問題は府中からだと川崎経由になるから川崎大師の初詣にぶち当たることだが……
幸い座れるほど空いてはいなかったが、満員電車というほどでもなく、三人で立って電車で移動することになった。
「ウマ娘たるもの、電車の中ではつま先立ちで立って鍛えるのだ」
「な、なるほど!!」
「二人とも漫画の読み過ぎです」
ぴょこぴょこ電車の中でつま先スクワットをしていたら、ブルボンちゃんに突っ込まれてしまった。タンホイザさんは乗ってくれたのに……
空港に着いたら早速駅弁である。
「この牛タン明太子おいしそう」
「ライスさん、まだ食べるんですか?」
「もう私はお腹いっぱいだよ」
「食べて体作らないといけないからね」
私は牛タン明太弁当を購入する。二人も何か買わないかと聞いたが、特に買うつもりはない様だ。
「あ、あっちに立ち食いのお寿司があるよ!」
「お弁当買ったのにまだ食べるんですか?」
「? 別腹でしょ」
「夕飯食べられなくなりますよ?」
「? なんで?」
お寿司を少し摘むぐらい、おやつみたいなものである。
それで夕飯が食べられなくなることもないだろう。最悪走るなり、雪かきなり、カロリーを消費する方法はいっぱいある。
「ライスさんが立派な体格な理由、わかった気がします」
タンホイザさんが苦笑していた。
高いカウンターに苦戦しながら、私はお寿司を堪能した。締めのワサビたっぷりのかんぴょう巻に、タンホイザさんは苦悶し、ブルボンちゃんは食べずに私に回してくるのであった。