転生したら猫妖精だった件   作:スライム作者

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ゴブリン達と牙狼族への名付け

牙狼族の長を倒した翌日。

 

リオンとリムルはゴブリン達と新たに配下となった狼牙族を集めた。

 

(これだけの数のゴブリンと犬たちを、誰が面倒みるんだよ……)

 

(リムル、何とかするって言った手前、面倒でもしっかりしないと。俺も手伝うから)

 

(そうだな………見た感じ、ゴブリンと牙狼族の数は同じぐらいか………)

 

ゴブリンと牙狼族の数を確認し、リムルはある考えが浮かぶ。

 

「はーい!ちゅうもーく!」

 

リムルの言葉に、全員がこちらを向く。

 

「えっと、これから君たちゴブリンと牙狼族で、ペアを作ってもらいます」

 

ペアという言葉に、全員がざわつく。

 

だが、ペアを作ることへのざわめきではなく。ペアという単語の意味が理解できないようなので、リオンが補足に入る。

 

「ペアと言うのは、2人で1つの組っていう意味だ。この場合は、ゴブリン1人と牙狼族1匹のペアを作ってもらうことになる」

 

「あの、リオン様。どうしてゴブリンと牙狼族でなんですか?」

 

もっともな質問に、リオンが答える。

 

「君たちは昨日までは殺し殺される関係だった。でも、今は違う。リムルと俺の配下になった以上、争いごとは御法度。喧嘩ならともかく、血で血を洗うような事は絶対にダメ。だからこそ、1人と1匹でペアになり、互いを理解し合うんだ。その為のペアだ」

 

「《昨日の敵は今日の友》とも言うからな。お前ら、ペアは作れるか?」

 

「「「「「「「「「「 は い !」」」」」」」」」」

 

リムルの言葉に、次々とペアが作られて行き、物の数分でゴブリンと牙狼族のペアが出来た。

 

「よし!これからは互いに協力し合い、生活していくんだぞ!分かったな?」

 

「「「「「「「「「「 は い !」」」」」」」」」」

 

(ふぅ……とりあえず、これで暫くは大丈夫だろう……)

 

(お疲れ、リムル。あとは俺に任せて)

 

(頼んだ)

 

リムルとバトンタッチし、リオンが喋る。

 

「それじゃあ、これからの生活において重要なことを説明する。まず基本は、衣・食・住の3つ。衣は服、食は食料、住は住居だ。生活していく上でこの3つは必要不可欠。そこで、衣類チーム、食料調達チーム、住居建築チームを作って、事に当たろうと思う。まずチーム分けは………」

 

そこでリオンは固まった。

 

(どうした、リオン?)

 

(リムル。、そう言えば彼らに名前ってあるのかな?)

 

(そう言えば…………聞いてみるか)

 

リムルは村長に、名前について尋ねる。

 

「なぁ、村長。お前たちって名前は?」

 

「普通、魔物は名前を持ちません。名前などなくとも意思疎通は可能ですから………」

 

「なるほどな……とは言え、名前がないと不便だしな……」

 

「なら、いっその事俺たちで名前つけるか?」

 

「そうするか。と言うわけで、今からお前たちに名前を付ける」

 

リムルがそう言うと、ゴブリンと牙狼族たちは大声を上げて歓喜した。

 

(名前ぐらいで、そんなに喜ぶのか?)

 

「(まぁ、喜んでもらえるならいいじゃないか)じゃあ、半分は俺が名前を考えるから、リムルは残りの半分を頼むよ」

 

「うん、わかった」

 

こうして、ゴブリンと牙狼族の名前決めが始まった。

 

リムルが最初に名前を付けるのは村長だった。

 

「村長はそうだな……亡くなった戦士の息子の名はなんて言うんだ?」

 

「はい……リグルと言います……」

 

「なら、息子の名を取って《リグルド》だ」

 

「うおおおおお!ありがとうございます!リグルド、感激です!」

 

村長改め、リグルドは感謝の涙を流し、喜ぶ。

 

(そ、そんなに喜ぶのか……ゴロが良かっただけなんだが……)

 

(まぁまぁ……さて、俺も名前付け始めるか)

 

リオンが最初に名前を付けるのは、村長の息子だった。

 

「君は、村長の息子だったね」

 

「はい!」

 

「なら、君は兄の名を継ぐんだ。兄の名に恥じぬ生き方を心がけなさい、《リグル》」

 

「は、はい!ありがとうございます!」

 

「おお!息子に《リグル》の名を!?リオン様、ありがとうございます!」

 

リグルドとリグルは土下座をして、感謝する。

 

(大袈裟だな……ただ名前付けるだけなのに……)

 

そうして、リオンとリムルは次々と名前を付けていく。

 

リムルは徐々に名付けが適当になり、ゴブタから始まり、ゴブチ、ゴブツ、ゴブテ、ゴブゾウになっていた。

 

一方リオンはと言うと、手際よく名付けながらも、1人1人に名前の意味を語り、一言添えている。

 

会社を継いだだけと言えども、大企業の社長の後継ぎとして育てられた身。

 

即断即決は当たり前、その場に応じたアドリブもできてこそ1人前の社長。

 

そう言われて育ってきたので、この程度の事はお茶の子さいさいだ。

 

「ふぅ、これでゴブリン達は終わったな」

 

「じゃあ、後は狼牙族だけか」

 

「あの、リムル様、リオン様」

 

狼牙族の名付けに入ろうとした瞬間。リグルドが声を掛けてくる。

 

「お2人の魔力が強大なのは存じてますが、こんなに一遍に名前をお与えくださって大丈夫でしょうか?」

 

「ん?まぁ、大丈夫だろう?」

 

リムルは何が大丈夫なのかわからずに答える。

 

そして、狼牙族の名付けが始まる。

 

(さて、こいつらの名前だけど………大丈夫かな?俺のこと恨んでるんじゃ……)

 

(でも、尻尾振ってるよ?)

 

リオンの言う通り、列の先頭にいる狼牙族の長の息子の狼は、尻尾を振って名付けを今か今かと待っていた。

 

(俺、こいつの父親の、それも長の仇だぞ?)

 

(まぁ、強い者に従うのが普通なのかもね。まぁ、とにかく今は名前を付けよう)

 

「(そうだな)えっとお前は………狼……牙……ん?風が吹いてるな………風……暴風……嵐……嵐の牙………よし!」

 

名前が決まり、リムルは牙狼族の長の息子に向き直る。

 

「お前は嵐の牙で、嵐牙(ランガ)だ!」

 

長の息子に名を授けた瞬間、リムルの体に異変が生じる。

 

身体が震え、溶けるように形を維持できなくなり始めてた。

 

『リムル様!?』

 

長の息子改めランガが慌てる。

 

そして、異変に気付いたリグルドたちも慌てだす。

 

「リムル!」

 

そんな中、リオンは一目散にリムルに駆け寄り、リムルを抱える。

 

「リムル、大丈夫!?しっかりして!」

 

リムルを揺すりながら声を掛ける。

 

『告。体内の魔素値が一定値を割り込みました。スリープモードに移行します。完全回復の予想時間は3日後』

 

(な、なんでか知らないけど……魔素値が減ったみたいだ………)

 

(リムル、もしかして名前を付けると魔素が減るんじゃ……)

 

(お、恐らく……リオン、悪いけど3日間、こいつらを……たの……む………)

 

そこで、リムルは意識を落とし、スリープモードに入る。

 

「り、リオン様!?リムル様は!?」

 

「リムルは魔素を使いすぎて寝てるだけだ!3日後には復活する!」

 

そう言うと、全員が安心した表情になる。

 

(リムルに任された以上、無様な真似はできないな)

 

リオンはリムルを抱きかかえ、全員に向かって声を掛ける。

 

「皆!リムルが眠って不安かもしれないけど、こんな時だからこそ俺たちが一丸となって頑張らないといけない!リムルが目覚める3日後までに、出来るだけのことはしよう!」

 

「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」

 

「まずはリグルド!村の長として、君が全体の指揮をとれ!さっき言った、衣類チーム、食料調達チーム、住居建築チームの3つのチームを作る!メンバーはリグルドが決めろ!適当に決めるんじゃなく、各々の得意分野でチームを分けるんだ!」

 

「はい!」

 

「チームが決まったら、その中でリーダーを決めてくれ!リーダーが決まったら俺に報告!細かい指示は、その時に出す!」

 

「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」

 

「その他で、分からないことは俺に聞くこと!多少のアドバイスはできるから!」

 

次々と指示を飛ばし、村の当面の方針を決める。

 

「よし!それじゃあ、行動開始!3日後に目覚めるリムルを驚かせる勢いで取り掛かるぞ!」

 

「「「「「「「「「「 は い !」」」」」」」」」」

 

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