痣のある少女が鬼を狩るお話   作:レイサン

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初二次創作です。
ストーリー展開が行き当たりばったりなのであとからタグが追加されるかも。


入隊編
鬼狩り少女


「それじゃ行ってくるよ!夜までには帰って来るからね!」

「行ってらっしゃい。気を付けてね。」

 

小さな村の片隅に建つ小さな家。

そこには母と娘が二人仲良く暮らしていた。

娘の名前は月宮明日香(つきみやあすか)。

生まれつき体の至る所に変わった形の痣があり、昔は人々から不気味がられていたが、彼女自身のハツラツとした性格のお陰で今では村の人たちも打ち解け、病弱な母共々良くしてくれる。

 

昼間の彼女は持ち前の人並み外れた腕力を活かして、他所の家の畑仕事等を手伝って、家で寝込む母に変わって日銭を稼いでいる。

昼間の彼女はとにかく元気がよく、特に日が最も高く登る時間には、誰よりも快活な姿を見せてくれる。

逆に陽の光が刺さない夜は、まるで別人の様に静かになる。

 

仕事を終えて家に帰る明日香。

しかし、家の近くまで来た時、奇妙な影が家に入るのを目にした。

彼女は直感で"それ"が危険なものであると察知した。

村人達の間でも、明日香の直感はよく当たると言われているのだ。

急いで家に帰ると、何者かが母に襲いかかっていた。

暗くてよく見えないが明らかに人間では無い怪物であることが一目でわかった。

「母さんに触るな。」

そう言いながら明日香は怪物を殴り飛ばした。

村一番の怪力から繰り出さた拳は、怪物の骨を砕きボロくなっていた家の壁を突き破って外に吹っ飛ばした。

そして怪物は相当怒っているようだ。

「このガキが!よくもこの俺をぶん殴りやがったな!お前を食い殺して」

言い終わる前に既に目の前まで走り寄っていた明日香は、怪物をタコ殴りにした。

怪物は怪我を修復できるようだが、修復するより早く骨を砕かれているため、まともに動くこともできないようだ。

その状態のまま、一時間ほどが経過した。

そこに、背中に『滅』の字が書かれた、黒い軍服のようなものを着た人物が2,3人やってきた。

「いたぞ!さっき逃げた鬼だ!」

「…どうなってるんだ?女の子が鬼をボコボコに殴っているぞ?」

「そこの君!その怪物から離れるんだ!そいつは人を食う鬼だ!君も食われてしまうぞ!」

 

その人物たちの言葉を聞いた明日香は、鬼の胸倉を掴んで黒い服を着た人達に投げ飛ばした。

見たところ12〜13歳程度の華奢な少女が、一般的な成人男性程度の体格の鬼を易々と投げ飛ばす異様な光景に目を疑いつつも、ひとまずは鬼の首を切り落とした。

 

彼らは鬼殺隊。

人を食う邪悪な鬼を狩る政府非公認の組織だ。

そんな鬼殺隊の隊員達は、明日香の様子を見て心底驚いた。

鬼を素手で殴り潰す打撃も然る事乍ら、それを鬼が怪我を治すよりも早く繰り出し続け、その鬼を数メートル離れた自分たちの足元まで投げ飛ばし、そのうえで全くと言っていいほど息を切らしていないのだ。

「……なあ君、鬼狩りになる気は無いか?危険な仕事だから無理にとは言わない。でも君の力があれば、さっきのような人喰い鬼の被害を減らせるかもしれない。是非とも君の力を貸してほしい。」

「私でよければ、構わないです。でも私が家を離れる間、私の代わりに母の身の回りの世話をしてあげて欲しい。それさえしてくれれば私は一向に構わないです。」

 

そう言うと彼女は家に帰って行った。

後日明日香は鬼殺隊の隊員に案内されて鬼殺隊の隊員を育成する『育手』の元を訪れた。

彼女が育手の元で教わった事は、鬼を倒せるのは日輪刀と呼ばれる刀と太陽の光だけだと言うこと、鬼殺隊は全集中の呼吸と呼ばれる呼吸法で身体能力を高めて鬼と戦っているということ、そして全集中の呼吸にはいくつかの種類が存在することの三つだった。

 

明日香が育手の元で教わった呼吸は風の呼吸だったが、呼吸が体に合わないためか、壱の型しか習得できなかった。

しかし、その壱の型だけを重点的に鍛えた結果、僅か二ヶ月で育手から最終選別へ参加する許可を得られた。

 

最終選別当日、十数名の鬼殺隊候補が最終選別の舞台へと訪れていた。

その中でも特に、明日香と同程度の背丈の金髪の少女や、当時では珍しい非常に背の高い大男が一際目立っていた。

 

最終選別の内容は鬼のいる山の中で一週間生き延びるというものだった。

明日香は道中雑魚のような鬼に出会すこは何度かあったが、幸い強すぎる鬼に遭遇するようなことは無かった。

 

最終選別終了時、結局生き残ったのは大男と金髪の少女と明日香の三人だけだった。

明日香は鎹鴉を受け取り玉鋼を選んだら、同期たちと会話をすることも無くそそくさと帰って行った。

 

その数日後、しばらくの間育手の家にいた明日香の元に、ついに明日のために作られた日輪刀が届いた。

日輪刀は別名色変わりの刀とも呼ばれている。

その所以は、最初に持った者が適正を持つ呼吸の種類によって刀の刀身の色が変化するという性質からだった。

明日香の育手と刀を届けた刀鍛冶も食い入るように色変わりの瞬間を見ていた。

そして、明日香が持った日輪刀の色が変わった。

明日香の日輪刀は、黒色に見えるほど濃い色の紫色だった。

 

「紫色…?」

「うむ、紫色か……」

「え?もしかして縁起悪いですか?」

「いや、そういう訳でも無いのだが……」

 

育手の方曰く、紫色の刀自体は小数ながら存在しているらしいのだが、それにしてもこのような種類の紫色は前例が無い。

つまり、過去に同じ呼吸法を扱えた物がいないという事であり、明日香は独自の呼吸法を編み出す必要があるのだ。

その話を聞いて不安もありつつ、決意を新たに今一度ギュッと強く刀を握りしめた。

すると刀は赤く染った。

 

「おお!日輪刀って強く握ると赤くなるんですね!」

「……見た事ないぞそんなの。」

「……この子何者なんだ?まじで。」




第一話からだいぶ早足になってしまった。
次回からはもう少しゆっくりと進んでいく予定です。
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