痣のある少女が鬼を狩るお話   作:レイサン

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今回の話は原作での時期的には炭治郎が最終選別を突破した後ぐらいです。


刀を握って半年

明日香が刀を握って半年、修行に2ヶ月掛かったので正式に鬼殺隊に入隊して4ヶ月が経った頃の話だ。

明日香は各地で鬼を狩りながらも、様々な呼吸法の型を見様見真似で習得し、自己流の呼吸と型を模索していた。

そして今、調度また新たな呼吸法の型を習得したようだ。

 

「うむ!俺から教えられる事は全て教えた!それにしても、習得したのは一つの技だけとは言えたった一ヶ月でここまで上達するとはな!よもやよもやだ!」

 

「師範の教え方が上手だからですよ!とにかく一ヶ月間お世話になりました!」

 

明日香は一ヶ月前から炎柱・煉獄杏寿郎の元で炎の呼吸とその型について色々なことを教わっていた。

炎の呼吸の中で明日香が最も得意とする型の精度が炎柱に認められるまでに至ったため、また別の型を学び独自の型の開発に役立てる。

これまで既に風・花・雷・霞・蟲の型を最低限扱えるようになっており、それらを原型とした独自の剣技の完成もそう遠くない話だろう。

 

明日香が杏寿郎と話をしていると、明日香の鎹鴉が飛んできた。

 

「明日香!任務ダ!次ノ目的地ハ南南東ノ方角ニアル町ダ!」

 

「わかったわかった聞こえてるよ!あんたやっぱ声でかいな。それでは師範。これから任務みたいなので、教わった事を胸に一仕事行ってきます!今度会う時はお土産用意しますね!」

 

「うむ!それは楽しみだ!」

 

杏寿郎に別れを告げた後、目的地へ走り続けること約四時間。

目的地の町に着いたようだ。

既に日は沈みかけており、あと30分もしない内に日が沈み、鬼が動き出すだろう。

 

「さてと、情報ではこの町に鬼が出るらしいけど。」

 

当然ながら行ってすぐ見つかるようなものでも無い。

鬼殺隊の任務はまず鬼を見つけ出すところから始まる。

 

「あ!そこの君!」

 

(私の事、だよな?)

 

「そこの紫の羽織を着た君だよ!君も鬼殺隊だよね?」

 

「鬼殺隊の隊服…という事はあなたも報告を受けて来た人?」

 

「ああそうだ。鬼の居場所についての手がかりを見つけて今から見つけ出すところだったんだ。君も着いてきてくれ。」

 

「……構わない。」

 

明日香は鬼殺隊員に言われた通りに、鬼がいるという空き家へ向かった。

 

「ここが鬼がいるっていう場所だ。先に中を見てきてくれないか?」

 

「まぁ構わないけど……あなたはは来ないの?」

 

「この先に鬼がいるって思うと怖くなっちゃって…すぐに向かうから先に行ってくれ。」

 

「まあいいけど…。」

 

明日香が空き家の玄関の扉を開けようとしたその時。

背後から何か直感で何か違和感を感じ振り返る。

すると。

 

ギュイン!

 

とさっきの鬼殺隊員の腕が伸びて明日香に襲いかかってきた。

 

「ちっ、やっぱり鬼か!」

 

明日香を捕まえようと、左右から挟み込むように伸びてくる両腕。

かなりのスピードで迫ってくる。

 

 

 花の呼吸 弐ノ型 御影梅(みかげうめ)

 

 

明日香は左右から迫ってくる鬼の腕を瞬時に切り刻んだ。

鬼は首を切られる以外のダメージは致命傷にならず、たとえ日輪刀で切られても瞬時に再生されてしまう。

しかし、明日香の日輪刀は違った。

 

「クソッ!不意打ちでも殺せなかった!つうか腕治んねぇ!なんだこれ!」

 

「赤くなった刀で切られると切られた場所の回復能力が阻害される……らしいよ。」

 

明日香は刀を強く握ることで刀を赤く変色させることができる。

こんな現象は柱を含めても明日香以外に起こった事は無いため、詳しい事は何も分かっていないが、少なくとも鬼の再生能力を阻害する効果がある事だけはわかっている。

 

「クソッ!そもそも何で俺が鬼だってわかったんだ!」

 

「何となく、かな。」

 

そう言うと明日香は強く踏み込み、再び技を繰り出した。

 

 

 炎の呼吸 伍ノ型 炎虎(えんこ) 

 

 

隊員に化けていた鬼にむかって、目にも留まらぬ速さで接近し、炎のような豪快な剣さばきで鬼の首を切り落とした。

 

「動きが速ぇ…見えなかった…化け物かよコイツ…。」

 

隊員に化けていた鬼は、明日香の圧倒的な速さを目にし、驚きを隠せない様子で消えていった。

 

「……これでも柱には遠く及ばない。体に会った正しい呼吸法ならもっと上手くやれたはず。」

 

明日香はいつも自分は大したことないと謙遜するが、実際のところその実力は現代の柱達に限りなく近い。

事実、彼女の階級は既に甲に到達しており、今回倒した鬼で調度50体目。

つまり柱に昇格する条件自体は達成しているのだ。

刀を握って2ヶ月で柱になった霞柱の時透無一郎や、現鬼殺隊最強とも言われる岩柱の悲鳴嶼行冥を比較対象として見たとしても、体に合わない呼吸法を取っかえ引っ変えしながら戦い続けている上でこの成績なので、赤い日輪刀を抜きに考えても明日香は天才側の人間である。

 

「炎の呼吸と水の呼吸は特に習得者が多いんだっけ……次は水の呼吸を学ぼうかな……。」

 

一人でブツブツと考え事をした後、町に他の鬼が居ないか一通り調査をし、問題無いと判断しそのまま帰還した。

翌日、明日香はとある人物を尋ねていた。

 

「冨岡さーん!水の呼吸教えてくださーい!」

 

「断る。」

 

「何でですか!?胡蝶さんや煉獄さんは稽古つけてくれましたよ!?水の呼吸を教わるなら水柱の冨岡さんに教わるのが一番でしょ!?」

 

「……俺は柱じゃない。」

 

「意味わかんないこと言ってないで弟子にしてくださいよぉ!」

 

「……。」

 

「無視!!だったら私にも考えがあります!冨岡さんが任務に行く時は私も勝手について行って、この目で直接見て学びます!来るなと言われても行きますよ私は!」

 

「……そうか。」

 

口下手すぎる水柱 冨岡義勇に対して、半ば強引に弟子入りした明日香。

こんな調子で本当に自分に会った呼吸法と型を開発できるのだろうか?




刀を握って半年で実質的に柱に到達。
こんな子と戦わないといけないなんて鬼からしたらたまったもんじゃないですね。
次回は多分炭治郎くん達が登場すると思います。
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