痣のある少女が鬼を狩るお話   作:レイサン

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冨岡さんにストーカーみたいに付きまとう明日香さん。
冨岡さんの通訳的な立ち位置でなんだかんだ任務に貢献出来ているっぽい?
今回は那田蜘蛛山辺りの話です。
新キャラ登場します。


蝶屋敷にて

水柱 冨岡義勇と蟲柱 胡蝶しのぶは御館様の指示で、現在那田蜘蛛山へと向かっていた。

事後処理部隊の『隠』とその護衛役としてしのぶの継子である栗花落カナヲも同行している。

……あと呼ばれてもいないのに着いてきている人物も一人。

 

「明日香さんは何故今回の任務に同行しているんですか?」

 

「今の私は冨岡さんの弟子なので。」

 

「俺はお前を弟子にしていない。」

 

「それ聞くの30回目です。いい加減私の事弟子って認めましょうよ。」

 

「断る。」

 

明日香が勝手に弟子入りしてから三週間ほどが経過していたが、未だに弟子として認めてもらえていない。

おそらくこの先も弟子と認められることはないだろう。

那田蜘蛛山に到着した明日香達はひとまず別行動を開始した。

胡蝶しのぶは善逸に簡易的な治療を施した後、繭を作る鬼を毒殺。

冨岡義勇は十二鬼月下弦の伍である累を撃破し竈門炭治郎と鬼の禰豆子を救出。

栗花落カナヲは隠の護衛をしていた。

そんな中明日香は何をしていたかと言うと、嘴平伊之助が苦戦していた大柄な鬼を相手に、まだ使い慣れていない水の呼吸の型を使ってしまったために刀が折れてしまい、戦力外として扱われていた。

 

日輪刀無しでは鬼を倒せないので、刀を作り直すまでの間は蝶屋敷に滞在することにした。

 

(はぁ〜……私とした事がまさか刀を折るなんて。金綱さんに申し訳ない。)

 

どんなに良い刀でも使い手の失敗一つで簡単に折れてしまう。

適正の無い呼吸法を無理に使って繰り出した技なら、本来苦戦するはずのない相手にも刀を折られる可能性はある。

ちなみに金綱(かねつな)は明日香の刀を鍛刀した刀鍛冶の名前だ。

 

(それに、今回は冨岡さんについて行ってたから助けてもらえたけど、もしあの時私一人だったらと思うと…)

 

今回は刀が折れただけで済んだが、刀が折れた時近くに冨岡がいなければ、重傷を負っていた伊之助が鬼に殺されていたかもしれないし、明日香自身も命を落とす可能性も無くはなかっただろう。

 

(早く自分に会った呼吸と型を作らないと…これ以上迷惑をかける訳には行かない。)

 

自分の失敗を反省しながら蝶屋敷をぶらぶらと徘徊していた。

すると、ある三人の鬼殺隊の隊員が視界に入った。

竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助の三人だ。

 

(確か鬼になった妹を連れ歩く少年とその同期だったっけか?今は機能回復訓練ってやつを受けてるんだよね。私は受けた事ないから知らないけど。)

 

明日香は鬼殺隊に入ってから今まで、怪我を理由に蝶屋敷へ運び込まれた事は一度もなかった。

そもそも鬼を相手に遅れを取った事は、刀が折れた今回が初めてだからだ。

 

(気合いの入った後輩達に先輩剣士として助言でもしてあげようかな?)

 

そう思って三人に話しかけた。

 

「やあやあキミ達!はじめましてだね!」

 

「ア?誰だこのチビ!」

 

「馬鹿野郎お前失礼だろ!」

 

「そうだぞ伊之助!初対面の人になんて事を言うんだ!すみませんいきなり失礼な事を。」

 

「いやぁいいよ〜気にしてないから〜ハハハ…。」

 

嘘である。

明日香は自分が他より低身長な事を気にしているし、鼻がいい炭治郎や耳がいい善逸は彼女が落ち込んでいる事に気付いている。

 

「まぁ私の身長の事はどうでもいいとしてだ。改めてはじめまして!私は月宮明日香。階級は甲で年は14歳、一応階級的には柱一歩手前だからそこはかとなく敬うように!」

 

「俺は竈門炭治郎っていいます。年は15歳です。」

 

「え!年上なの!?後輩が自分より年上って気まずいな…。」

 

ちなみに善逸は16歳で伊之助は15歳。

全員年上である。

 

「お近づきついでにいい事を教えてあげよう。君たちが強くなるために必要な技術だ。」

 

「強くなるために必要な技術ですか?」

 

「そうだ!ズバリそれは全集中・常中だ!四六時中全集中の呼吸を使う事で、全集中の呼吸を行うことを当たり前にするんだ。」

 

「えぇ!?全集中の呼吸を四六時中ですか!?」

 

「ちなみにしのぶさんの継子のカナオさんはでっかいヒョウタンを呼吸だけで割ってるそうだ。実を言うと私も常中は習得してないんだ。一緒に頑張ろうな!」

 

「はい!頑張ります!!」

 

明日香は正しい呼吸を習得できていないため全集中常中も習得していない。

それでも柱相当の実力なのだからやはり彼女の才能は恐ろしい物だ。

 

「さてと、後輩とも仲良くなったしこの後は何しようかなぁ。」

 

再び蝶屋敷を徘徊していると、どこかで見た事のある金髪の女の子が視界に入った。

 

(あの子は確か……そうだ!最終選別の時に生き残ってた子だ!)

 

そう、明日香が最終選別を受けた時、明日香以外にも二人、大男と金髪の少女が生き残っていた。

つまり、彼女は明日香の同期という事だ。

 

(せっかくだから声かけてみよ。)

 

「ねぇちょっといいかな?」

 

「Quel ! ?」

 

(え、英語だー!!)

 

フランス語です。

 

「あっ、えっと、ハロー?」

 

「ああ、ごめんね。急に声かけられたから驚いて母国語が出ちゃった。」

 

日本語も喋れるようです。

 

「えっと、私の事覚えてる?ほら、最終選別一緒だったじゃん。」

 

「んー……いたような気もするしいなかったような気もするね。」

 

「そう…。」

 

「……。」

 

会話は弾まなかった。

 

「えっと!私は月宮明日香!あなたの名前は?」

 

「私はシャルロット・ミシェル。皆からはシャルって呼ばれてる。」

 

「シャルは何で蝶屋敷に来てるの?」

 

「うーん、来てるって言うか住んでるが正しいかな?私の呼吸法は医療に役立つから。」

 

「医療に役立つ呼吸法?」

 

「まぁ実際に見るのが早いよ。」

 

そう言うとシャルは自身の日輪刀を取り出し、自分の腕を軽く切り血を流した。

 

「うわぁ!包帯を!早く止血を!」

 

「落ち着いて!大丈夫だかよく見てて。」

 

そう言うとシャルは全集中の呼吸を使用した。

 

 

コオォォォ…

 

 

独特な呼吸音が小さくだが聞こえてきた。

すると先程刀で切り傷をつけたシャルの左腕から僅かな光が溢れてきて、気付けば傷は治っていた。

 

「これは…呼吸の力…なのか…?」

 

「私もよく分からないけど自然とできるようになったんだ。体が光るから光の呼吸って呼ばれてるよ。」

 

「おお!独自の呼吸法を習得してるんだね!実は私も我流の呼吸法を作ろうとしてるんだ。体に会う呼吸が存在しないんだよね。」

 

「アスカもそうなの?私は気が付けばできるようになってたけど、アスカも自分に合う呼吸法が見つかると良いね!私も応援するよ!」

 

こうして明日香とその同期であるシャルロットは仲のいい友達同士になった。




大正コソコソ噂話
月宮明日香の現在の年齢は14歳で誕生日は11月7日。
身長は152cmで体重は48kg。
好きな食べ物はブドウ。
趣味は家庭菜園で、初めて給料を貰った時は母親が住む実家にぶどうの木を植えた。

次回は時期的に無限列車編になるでしょうね。
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