86-エイティシックス- 獅子の来訪   作:Aa_おにぎり

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前回の地図は縮尺とかがメチャクチャなのであくまでも参考程度にお願いします。


外伝#48 進んだ人類Ver.9.0

国土奪還作戦の前哨戦として始まったケリフォルニアベース奪還作戦。

本格的な奪還作戦を前にデータを取ると言う目的もあって今回は重要な軍事施設であるケルフォルニアベースに部隊を差し向けていた。

 

参加戦力は空母三、駆逐艦十、陸上戦艦三、サブフライトシステム・航空機四三〇、MS三二〇機を用いた大規模部隊はルウム戦役ほどではないが、それでも前哨戦には相応しい戦力を誇っていた。

 

奪還予定のケリフォルニアベースには巨大なマスドライバーが存在し、戦前は多くの人工衛星やスペースシャトル、宇宙艦艇を打ち上げていた。

 

『メガ・バズーカ・ランチャー射撃用意!』

「了解、メガ・バズーカ・ランチャー射撃用意」

 

そして西方に進軍し、ケリフォルニアベース上陸部隊の援護を行う。その為、陸上戦艦と共に進撃を行う。

船体の上ではクラウの機体がアル・ギザⅡに直接コードが接続されたメガ・バズーカ・ランチャーの発射準備をしていた。

やや銃身が伸びて射撃準備が整うと、陸地を歩く艦載MSの中隊長が言う。

 

『前方、距離七千に敵部隊視認!』

『単装砲発射、撃てぇ!!』

 

その瞬間、船体後ろの単装砲からビームが放たれると、前方にいたレギオン部隊の一部は撃破され。残りの部隊は前進しながら砲撃もしてくる。

いくらMSの脅威になるパックフロントも、この陸上戦艦を相手にしては無意味も同然だった。

案山子の如く地中に埋まって身動きのできない重戦車型はジムⅢのビーム・ライフルかバズーカ。若しくは直接戦艦に踏み潰されていた。

 

『うわっ、レギオンを踏んじまった』

『気をつけろ。敵はどこにでも隠れていやがるぞ』

 

熱核ホバーでジュッと金属が溶けてしまった戦車型を見て誰かがそう溢すと、中隊長が言った。その光景はまるで一昔前の潜水艦が客船に衝突された時のような景色だ。

 

 

 

 

 

潜水艦といえば、今回の作戦にはマッドアングラー級やユーコン級などのMS運用のできる潜水艦も派遣されており、中からズゴックやゾゴックなどのジオン水泳部が出撃してケリフォルニアベースに上陸していた。これもデータ収集の一環であった。

ただやり方が一年戦争時のやり方と同じだと言うのだから笑う他あるまい。

 

「メガ・バズーカ・ランチャー発射!」

 

そして船体上部から強力なビーム砲が飛ぶと、砲撃を加えてきたレギオン部隊が丸ごと消失する。

 

『このまま後続部隊との距離を保ちながら前進する』

 

直接陸上戦艦との無線が届くギリギリの範囲で部隊を展開し、陸上戦艦では補給が行われていた。

前線の移動司令部として活躍している陸上戦艦はこの時、その真価を存分に発揮していた。

 

 

 

 

 

そうして進んでいると、視線に巨大な建造物が見えてくる。

 

『見えた、ケリフォルニアベースだ』

『デッッケェ……』

 

そこにははるか上空まで聳え立つ巨大なマスドライバーがあった。それは遠くから離れていてもわかるほど巨大で、下で起こっている戦闘の光が矮小に思えるほどだった。

 

『行くぞ、敵は目前だ』

 

その直後、基地の奥の陸地に大量の土煙が上がっていた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「撃てぇ!!」

「全艦支援砲撃続行」

「上陸部隊の様子はどうなっている?!」

 

グラーフ・ツェッペリンでは多くの司令官や参謀が状況把握に勤しんでいた。

 

「ミノフスキー粒子が濃く、通信には時間がかかっています」

「レーザー通信はどうした?!」

「アル・ギザⅡより通信!!」

 

CICでアーノルドは予想外の場所からの通信にやや驚きつつも通信を繋いだ。

 

「こちら旗艦グラーフ・ツェッペリン」

『こちら陸上第三打撃部隊。これより支援を行なう』

「補給は大丈夫か?」

『こちらの士気旺盛、補給に問題なし』

「了解、支援に感謝する」

 

通信を終えると一人の士官が呟く。

 

「随分早いな」

「しかし陸上戦艦が来るのは有難い」

 

現在、海中より発艦したズゴック部隊が海岸部を抑えているが、その先の進軍は市街地戦の様相で攻めあぐねていた。

 

「此方からもあげるぞ、出せる機体は随時発艦!」

「ダガーフィッシュ隊は発艦開始。近接航空支援を開始せよ」

 

その瞬間、ヒマラヤ級からダガーフィッシュが爆装して発艦をしていく。

元々が宇宙戦仕様のダガーフィッシュは〈レギオン〉に対抗できる数少ない航空機だ。取り付けられたブースターにはメガ粒子砲を二門搭載し、発艦していった部隊は対空自走砲型の対空砲火に晒されながら爆弾を投下して行く。

 

『間違って味方とマスドライバーに落とすなよ』

『分かってますよ』

 

メガ粒子砲で市街地の建物上にいる対空自走砲型を撃ちながらパイロット達はそう話していた。

 

 

 

 

 

『これより市街地に突入する』

『味方との誤射に気をつけろ!』

 

中隊長の指示と大隊長の指示を聴きながらリノ達も補給を終えて艦から直接降りる。クラウはメガ・バズーカ・ランチャーを担当しているので三人での出撃だった。

 

「っ…」

 

街に入る前、リノは右目が少し痛く感じた。

 

『大丈夫?』

 

そんな小さな違和感を感じたエリノラが聞くとリノは問題無いと答える。

 

『無理するなよ』

「分かってる。またクラウにひっぱたれたくない」

 

そう答えるとエリノラが軽く笑う。

 

『クラウのビンタは強いからなぁ』

『分かる』

「昔からなんだ。あのゴリラめ……」

『あんた達、帰ったら覚えときなさい』

「『『ヒェッ』』」

 

まさかの無線が繋がってた事実に全員が肝を冷やすと、目の前にケリフォルニアベースの建物が見えた。

 

「さて、行きますか」

『『了解』』

 

近接戦になりやすい市街地はリノにとっては十八番の戦場であった。

 

 

 

 

 

市街地の車道に並ぶ戦車型は乱雑に砲撃を行うと、その先の土煙の奥から桃色のビームが飛んできて戦車型を抉るとその直後にすでに破壊されていた戦車型の残骸が上から降ってくるとそのまま他の数機を巻き込んで破壊する。するとその奥からシールドを片手に一機のジムⅢ・パワードが突っ込んできた。

 

戦車型は射撃を行うが、同口径のザクマシンガンすら弾くシールドは戦車型の砲弾をカンカン弾くと、そのまま戦車型を蹴り上げていた。

 

『相変わらず派手だ』

「これが俺のやり方よ」

 

やや呆れた様子で溢すテオパルトにリノはそう答えると、市街地の別の場所で起こる空爆を見る。

 

「あんな近くに落として大丈夫なのか?」

『大丈夫なはずだよ。一応避難はしているから』

 

そう答えるとテオパルトはリノに近づきながら答えていた。

 

 

 

 

 

そして少し進むと現場に急行する〈レギオン〉部隊がケリフォルニアベース郊外のMS工場跡から出て来る。

開戦直後にMSの技術は奪われまいと自爆させた工場の残骸の下から這い出てくる〈レギオン〉の部隊は外に出た直後に砲撃に晒される。

 

そこにはジム・ライフルやジム・マシンガンを抱える上陸部隊の姿があった。一部はギラ・ズールのビーム・マシンガンを構えていた。

 

『事前情報だと、近くに巨大な熱反応があったらしいぞ』

「何だそれは?」

『熱量から核分裂型の発電所の可能性だってよ』

 

上陸した部隊と合流して徐々に戦線を押し上げている部隊ではそんな余裕が生まれつつあった。

 

元々フェルドレス自体、モビルスーツに対して圧倒的不利な立ち位置にあり、常に高所から撃ち続けられるモビルスーツとの正面切手の戦いは困難だった。

 

「これから調査か?」

『ああ、ここら辺を解放したら調査を行うらしい』

 

そう答えると、上陸したズゴック部隊が補給を終えてケリフォルニアベースの奥地に進んでいく光景が目に入っていた。

海岸には船影が見えるほどまで軍艦が接近していた。

 

「あんな場所に軍艦かよ」

『支援砲撃しやすいでしょう?』

「まあそれはそうだが……」

 

そう言うと、リノは目の前に現れた<レギオン>を前にまた右目に少し痛みを感じだ。

 

「(痛ってぇな!!)」

 

そしてその痛みが少し強くなり、痛いの痛いの飛んで行けのような感覚で突出した<レギオン>部隊に目を向けると、その瞬間。

 

ギィンッ!!

 

「……は?」『え?』

 

突如目の前のレギオンの斥候型や戦車型がまるで内側から突き抜けるように銀色のハリネズミのような液体が突き出してそのまま頽れていた。

 

『何……今の?』

「おいおい……勘弁してくれよ」

 

嫌な予感が走ったリノにテオパルトは呆れた様子で肩を掴んだ。

 

『また異能かい?』

「俺に言われても……」

『後で検査』

「…はい……」

 

テオパルトにこの距離でもわかる恐ろしい雰囲気を感じたリノは反論する事なく疲れた表情で頷いていた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

数時間後、ケリフォルニアベースの司令部に合州国の真新しい旗が掲げられる。その場所は嘗てケリフォルニアベースの司令部が存在した場所であった。

 

『『『ーーーっ!!』』』

 

その下で大勢の兵士が声を高らかにして歓喜の声を出す。それと同時に誰が打ち上げたか、この地に花火が上がった。

 

「終わったか……」

「ええ、取り敢えずはね」

 

後続部隊のグランペルリや空港にミデア改やガウ、ザンジバル級などの航空機や機動巡洋艦が着陸するとそこから大量の物資や防衛用のモビルスーツが降ろされる。

 

「でも仕事残っているのよね」

「残骸の回収に復旧作業にその他諸々」

「「「はぁ……」」」

 

その仕事量に思わずため息が出る。後続部隊が居るんだから任せてもいいじゃんと思いたいが、何でも数を増やして迅速な作業をすませたいのだと。

ちなみにリノの一件に関してはとりあえず棚上げされる事になった。どうせいつもの奴だと向こうもおそらくは理解する事だろう。

 

汎用モビルバケットやベルゲガンタンクが既に残骸の回収を始めており、港には作戦に参加したヒマラヤ級を始めとした艦隊が停泊し、前哨戦の勝利に胸を撫で下ろしていた。基地郊外では陸上戦艦やホバー空母が停泊していた。

 

「皆よくやってくれたな」

 

そんな中、アーノルドは自分の息子含めた四人に激励を送る。

 

「この後、ささやかだが祝賀会を開く。君達は暫く休むといい」

「ありがとうございます」

 

リノが答えるとアーノルドも満足げな様子で頷く。

 

「これは全土解放の第一歩だ。これからも、よろしく頼む」

 

そう答えると彼は下士官に呼ばれて港を後にしていた。恐らく、この戦闘の後処理のことで色々と会議があるのだろう。

 

「……さて、この後どうする?」

 

クラウに聞かれて四人は考える。

 

「小休暇もらったし……」

「寝ようにも興奮で寝れねぇしな」

「一杯行っちゃう?」

「「「賛成」」」

 

エリノラの提案に全員が頷くと脚は酒保に向かっていた。




86の世界だと潜水艦や強襲揚陸艦がないらしいですが、主が好きな艦なので出します。

オペレーション・ハイスクールをやるか否か

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