Fate/HF もし始まりが違ったなら   作:はしゅまる

1 / 4
自分の妄想が溢れてきたので書きました
独自設定や自己解釈が多すぎてキャラが崩れそう...

頑張ります


0 ~月下の誓い~

 

これはとある光景...。

 

一人の男に呪いのように刻まれた地獄。

 

辺り一面は炎に包まれて、肉の焦げた臭いが鼻を刺激する、耳を塞がなければ、助けを求める声が聞こえてくる。

 

突然だった。

 

ついさっきまで彼らといつもと変わらない日常を過ごしていたはずだった。

 

だけど...幸せだった世界は炎に燃やされた。

 

子供が今生きているのだって、■■(父親)が子供を先に逃がしてくれたから炎に包まれずに済んだ。代わりに子供は1人になった。

 

地獄というのはこういうことを言うのだろう。

 

この場から遠ざかるために足を動かすが、長くは続かない、次第に力を抜けていき、その場に倒れる。

 

最後の抵抗に手を空に伸ばす。それしかできない...ここから動かなければ死ぬだけ...それでもいいと、その時は思っていた。

 

だけど、力が抜け落ちる寸前その手を掴んだ男がいた。

 

 

『生きてる...生きてる...生きてるッ!』

 

 

その時の顔は、救ってくれた男の方がまるで救われたかのように安堵していたように見えた。

 

 

『ありがとう...ありがとう...生きていてくれてありがとう』

 

 

『1人でも見つけられて良かった...救われた』

 

 

______________________

 

 

 

綺麗な月明かりの下、縁側に並んで座る親子の姿が見える

 

 

『僕は子供の頃、正義の味方に憧れていた』

 

 

男は語る、自らが抱いた夢を。

 

 

『憧れてたって諦めたのかよ?』

 

 

子供は聞き返す。

 

 

『...ああ、ヒーローは期間限定でね...大人になると名乗るのが難しくなるんだ...』

 

 

少し苦笑しながら男は答えた。

 

 

『なんだ。それならしょうがないな』

 

 

『うん...本当にしょうがない...』

 

 

『そうか...だったら俺が代わりになってやるよ』

 

 

その男の顔を子供は見て、言葉を紡いだ。

 

 

男は少し驚いた顔をして子供の方を向く。

 

 

『任せろって...!爺さんの夢は、俺が...』

 

 

『士郎』

 

 

男は子供の言葉を遮る。

 

 

『正義の味方っていうのは、とんでもないエゴイストなんだ』

 

 

『爺さん?』

 

 

『誰かを助けるという事は、誰かを助けないという事』

 

 

『士郎は...大切な一人と顔も知らない大勢の人どちらかしか助けられない時、どうする?』

 

 

『え...?』

 

 

それは子供にするべきでは無い質問。

 

 

『......俺は...』

 

 

『...ははは...ごめんよ意地悪なことを聞いたね』

 

 

『なッ!からかったのかよ』

 

 

『まさか......正義の味方なら一人より大勢を選ぶんだ』

 

 

『え...大切な人なのに?』

 

 

『うん...そうだよ』

 

 

『それは...』

 

 

子供は言い淀む...はっきりと間違っていると言えないから。

 

だって少人数より大勢を救うことは何も間違っていないと思うけれど、大切な人を切り捨てることがほんとに正しいことなのか...。

 

 

『士郎』

 

 

男は、子供の名前を呼び、赤髪を撫でる。

 

 

『僕はね、正義の味方になりたいんだ』

 

 

それは昔に男が聞かれた質問の答え。

 

 

『でも今は...大切な人の味方になりたいんだ』

 

 

それは今の男の姿。

 

 

『...爺さん』

 

 

『士郎はどんな大人になりたいんだい?』

 

 

『俺は............俺は...!』

 

 

 

これは始まりが少し違う物語。

 

 

 

 

 

 

 

 




こんなに切嗣を変えてしまって原作ファンから起源弾撃たれないか心配です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。