竜頭の錬金術師   作:ONE DICE TWENTY

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第三十三話 錬金術の禁忌「跳水賢石錬成」&不和

 作戦行動域にいたクレタ軍及び一般市民の突然死。

 その報せは朝イチで届いた。焦った様子の国軍軍曹が知らせてくれた。

 

「突然死、ですか?」

「ハッ! 今軍医が詳しく見ていますが、死因もわからなければ他殺か自殺かさえもわからない──突然死んだ、としか思えない様相で」

「……軍人だけでなく、一般人も……」

「はい。……その、それで、死体はどうするべきかについて、クラクトハイト准将にお伺いしたく」

「僕らに同様のことが起きても困るからね、徹底して調べるように。ただ、クレタ側から返還要求があったら返していいよ。何も求めなくていい」

「わかりました」

 

 さて。

 

「また例の"奇病"でしょうか?」

「アエルゴでも遭遇した奇病……あまり考えたくは無かったことではありますが、吾輩達が病原菌を持っている、と考えるべきか……」

「奇病、ね」

 

 三者三様の*1反応を見せるクラクトハイト隊の面々。

 それはとは別に、今回参加したばかりの彼が律儀にも手を挙げる。

 

「無学で申し訳ありません。例の奇病というのは?」

「……アエルゴでの報復戦争の際にも似たようなことがありましてな。街の人間が丸々一つ亡くなるだとか、村落、集落が同様に命を失うだとか」

「それは……」

「私達はアメストリスにて入念な検査を受けています。ただ、そのような症状となる病を未だ発見できていないのも事実。現在の技術では検出されない何かが私達に付着していて、それをクレタに持ち込んでしまった、という可能性も否定はできません」

 

 酷いなキンブリー。僕を病原菌扱いとは。

 石にするところは選んでいるんだから、そんな手当たり次第のバイオテロみたいに言わないでほしい。

 

「それは、一度軍を退かせるべきではないでしょうか。自軍に被害は……」

「ふむ、それがですなマスタング少佐。アメストリス軍には一切被害がないのですよ。巻き込まれたり、何かしらの症状を見せる者もいない。セントラルの医師方々の話では、アメストリス人だけが持つ抗体があるのではないか、との話が進んでおりましたが」

「未知の病原菌、ね。……ところでキンブリー少佐」

「なんですか、マクドゥーガル少佐」

「昨夜一人出て行ったクラクトハイト准将を追いかけようとする俺を無理矢理に止めてきたのは、結局なんだったんだ?」

「准将から言われていたのですよ。追いかけようとする者あらば止めろ、と」

 

 ちょ、そこは誤魔化さないのかー。

 

 マクドゥーガル少佐の目がこっちに向く。その後ろでキンブリーは「私は何も知りませんからね」とでも言いたげな薄ら笑いを浮かべていた。

 

「准将。クレタへ来てからずっと引き籠っていた貴方が昨夜突然一人で出かけた理由を聞いても?」

「軍事機密だ、といったら引き下がるかい、君」

「貴方が国の人間と接触していないことは把握している、と言ったらどうしますか、准将」

「いいね、僕を監視していることを隠さないか」

「……」

 

 緊張が走る。

 マスタング少佐も何か口を開きかけて、けれど留まり。アームストロング少佐はなんでこんなギスギスしているのかわからないという様子でキンブリーに縋る目を向け、キンブリーは肩を竦めるばかり。

 

「これだよ」

「……これは、錬成陣?」

「そう。下準備って奴だ。僕は下準備がないと何もできない錬金術師だからね」

「それはつまり、今日からは准将も戦場に出ると──そういうことですか?」

「うん。ちょっと進みが遅いからさ、僕も手伝うことにした」

 

 反応は三つ。

 目を細める二人と、目を伏せる一人と、誰も見ていないのを良いことに口から賢者の石を出す一人。やめなよいつかバレるよソレ。

 

「申し訳ありません。吾輩達の力不足に……」

「いや、狙撃兵の存在が大きい。対策は昨日話したやつでなんとかできそうだから、アームストロング少佐は今日は銃弾の錬成に努めてほしいんだけど、いいかな」

「無論です。終わり次第駆けつけさせていただきますが、よろしいですかな?」

「うん。心強いよ」

 

 アームストロング少佐はまだ純粋でピュアで本当にありがたい。

 クリーンな戦争をしている内はこうして従ってくれることだろう。これで遅延連鎖生体錬成弾とか使い出したら一瞬で嫌な顔してきそうだけど。

 

「与えられた仕事を与えられた通りに熟しているつもりなんですがね、お眼鏡に適いませんでしたか」

「アエルゴがあれだけ快勝だっただけに、クレタ相手には随分と苦戦しているように見えちゃうかな。国家錬金術師の数が減った、というのは要因に挙げられるんだろうけど、たかだかその程度で弱るものなら、僕一人で十分だ。クレタの兵士はイシュヴァール人の誰よりも弱いから」

「イシュヴァールの内乱……ですか」

「一民族の内乱と国家間の戦争を比較するのか」

「まぁまぁ、売り言葉に買い言葉は良くありませんよ。結論や着地点が見えないままヒートアップしたところで得られるものはありません」

 

 仲裁に入ってくるキンブリー。

 一瞬のアイコンタクトは、僕らの言い争いを見て怯え、簡易司令室に入って来られないでいる兵士のことだろう。

 

 アピールは十分、と。

 

「そこにいる君、何用?」

「あ、は、ハッ! ワイルダー准尉であります!」

「うん。用件は?」

「く、クレタ軍が開戦の合図を出してきました! こちらからは」

「ああ、返しておいて。──さぁ、行こうか。今日から本格的な侵略を開始するよ」

 

 クリーンな戦争。

 だから夜間の奇襲とかないし、両軍が開戦の合図をして攻撃を始めるスタイル。まぁ死傷者アリだからスポーティーなソレではないんだけど。

 

「アームストロング少佐、これを」

「例の錬成陣ですな。これを区切って銃弾、あるいは砲弾に錬成し直す、で良いですか?」

「うん。ここの部分さえ壊さなければちゃんと発動するから、あとは銃撃兵にどんな弾が欲しいか聞いて」

「承知いたしました! それでは吾輩は先に失礼いたします!」

 

 それじゃあ。

 

 

 

 爆発する。

 凍り、蒸発する。

 燃える。

 

 紅蓮、氷結、焔。いやぁ壮観だ。

 

「良い御身分ですね。どちらかと言えば中距離攻撃型の私達に身を守らせて戦場を闊歩とは。手が滑って爆破してしまいそうだ」

「珍しく意見が合うなキンブリー少佐。准将、その下準備とやらはまだ終わらないのか?」

「お二人とも、無駄口叩いている暇があるなら迎撃を──今日はいつに増して数が多い!」

「それはそうでしょう。侵略の頭ともいえるクラクトハイト准将がここにいるのです。准将さえ殺せば後は烏合の衆と思われているでしょうから、死に物狂いで狙ってきますよ」

「隙をついて尻を蹴っ飛ばして奴らの眼前に放り出すのも手だとは思うがな」

「君達案外仲良いね。ギスギスしてるんじゃないかって心配してたんだよ僕」

 

 歩く。普通に歩く。

 戦場のど真ん中を歩いて、行きたい場所までいく。護衛となるのは三人の錬金術師。一般兵はいない。全員下がらせてある。

 先ほどから高台という高台が爆発して崩れて行っているので、超小型狙撃爆弾は成功したらしい。流石アームストロング少佐、普通平面に描かれたものを円筒状に成形して形を崩さない、なんて無理だと思うんだけど、完璧にやってのけたみたいだね。

 

「仲が良いかどうかはともかく、准将が関わらなければ特に嫌いあう仲ではないことは事実ですよ。准将絡みになるとマクドゥーガル少佐の気が立つので、私やアームストロング少佐が宥めにかかることが多いですが」

「よく言う! 倫理的な話になればお前とマスタング、アームストロングは良く対立しているだろう!」

「戦場に倫理を持ち出す方が悪いのです。何度言えばわかるんですか?」

「だから無駄口はやめてくださいと──取りこぼして准将に刃が届きでもしたら」

「してもどうにかするでしょう」

「したら好都合だ。手間が省ける」

 

 マクドゥーガル少佐はもうほとんど隠さなくなった。その方がやりやすくて良い。

 ただ、殺したいというような気配はないんだよな。殺気じゃなくて、あくまで疑いを晴らしたいって感じ。まぁ僕が怪我をすれば賢者の石を作れなくなる。結果として奇病が止まるから、ほぼ確信に至れる──とかそんな感じかな。

 

 今日はその疑いを色濃くするために出てきたんだけどね。

 

「みんな頑張って、もう少しだから」

「だから、どこに向かっているのかを先に言え! 地点さえわかれば俺が氷壁を──」

 

 もう敬語とか丁寧語とかない、荒げた声をマクドゥーガル少佐が上げた、その瞬間だった。

 

 発動する。

 赤い赤い、錬成反応。遠方だ。今僕らがいる場所からは離れた所で、赤い錬成陣が発動した。キンブリーですら驚いた顔を見せるソレは、ウネウネと、グネグネと黒い何かを生やして──数十秒で収まる。

 

「……今のは、なんだ?」

「錬金術……? いや、だが私達以外の錬金術師は……そもそも錬金術……か? アレは」

「ほら、調査は後でやろうよ。今は目の前の敵」

「……無茶を言いますね。あんなものを見た後で、平常心を保てと?」

「保てないなら僕がやるよ」

 

 今度は後方で。

 マクドゥーガル少佐とマスタング少佐がそれに気づいたのは、兵士らのざわめきを聞いてからだった。また黒が生えて、何かを掴んで引っ込んでいく。後方は後方でも自軍のキャンプの置いてあるところではない。

 その次は、前方と左側に赤が発生する。

 

「な──んだ、何がどうなって……」

 

 バッとマクドゥーガル少佐が僕を振り返るけれど、僕からは一切の錬成反応が出ていない。否、赤い錬成反応は出ていない、というべきだ。

 青は出ている。ガチャン、という音をもしている。

 

 そして、地中から鎖が射出され──周囲の兵士を貫いたり、巻き取ったりして剥がしていく。

 

「っ……援護します!」

「何が起きているのかも気になりますが、結局どこなんですか、准将の行きたい場所は」

「そこ」

「そこって──」

 

 どこだよ、は続かない。

 鎖で退けたところに、錬成陣が一つ刻まれていたからだ。

 

 けれどそこには絶対行かせないとばかりに兵がまた群がってくる。いつにもまして兵士が多かったのは僕がいたから、だけじゃないのだろう。

 いつの間にか自軍に錬成陣が刻まれていたからだ。消そうとしたのか、いくつもの銃痕が見られる。そんなんじゃ消えないけど。

 

「キンブリー!」

「本当に、珍しく今日は意見が合いますね」

 

 マクドゥーガル少佐とキンブリーが突然僕の横に来て、僕を掴んで。

 ──いや、ちょ、それは予定に無いんだけど。

 

「二人とも、准将に何を──って」

「これそこそこな上官殺しだよねっ!?」

 

 ぶん、投げられた。

 ちゃんと角度も力もぴったり錬成陣に辿り着けるように、けれど兵士はみんな銃を持っていること忘れてないかな。僕地面にいないと保険ほとんど発動できないんだけど知らないかな。

 

 なんてのは、杞憂。

 爆発する。氷が走る。爆炎が跳ねる。

 一瞬にして僕を狙っていた銃口はその全てが主を失った。

 

 だから──さっき彼らに見せた錬成陣を、地面の錬成陣に向けて叩きつける。

 

 激しい音。

 何かがせり上がり、何かが倒壊する音。目に見えるのに15秒を要し、それは出現する。

 ただの跳水錬成だけど、キンブリー以外に見せるのは初めてだろう。

 クレタ正規軍。周囲にいるその全てを包み込む正円の壁。

 

 そして、それだけではない。

 

「三人共、早めに僕の近くに来ておいて」

 

 集めて──後は、ちゃんと下準備をしたものが効果を発揮する。

 

 それは錬成陣。銃弾に施された錬成陣だ。

 昨夜のうちに狙撃兵の人に頼んでおいたのだ。「人じゃなくて僕の指定する建物を撃ってほしい」と。奇襲じゃないから問題はない。

 

 腕のいい狙撃手だった。僕が言ったとおりの場所に、全部撃ち込んでくれて。超小型狙撃爆弾も彼が撃っているのかもしれない。

 

 クレタ兵が倒れる。

 クレタ兵が倒れる。

 クレタ兵が倒れる──。

 

「おい、まさか俺達で」

「まさか。僕は味方殺しをしないことで有名な錬金術師なんだよ」

 

 赤だ。赤が走る。

 黒い手も生える。僕らのいる場所以外で、クレタ兵の全てが自らの首を押さえ、絶命していく。

 

 跳水錬成でせり上げた正円の壁の中に、五角形。鎖で貫いて固定したクレタ兵で、五角形。繋いで作るは賢者の石の錬成陣。

 地面にあった錬成陣は「その中のものを除外する」意味を込めた錬成陣で、且つ叩きつけた錬成陣の裏面には五角形──新たな中心点を再設定するための錬成陣が描かれている。

 これにより起こるは、僕ら四人を除外した形での賢者の石の生成。下準備は必要だけど、自らが中心にいても使うことのできる即席賢者の石生成錬成陣の完成だ。

 五百年もかける必要ないし、中心がどこかを迷うこともない。だって発動した場所が必ず中心になるから。

 

 ──そうして、反応が終息する。

 賢者の石は隠して──こっちを壮絶な顔で見るマスタング少佐に、笑みを向けた。

 

「アームストロング少佐には言わないでね。彼、耐えられないだろうから。アメストリス人だけが抗体を持つ奇病、ってことにしておいて」

「──」

 

 ウィンクもおまけしておく。

 

 二人の反応は。

 

「……まず、何をしたのかを教えろ、准将」

「何って錬金術だよ。銃も剣も使わずに人間を絶命させることに特化した錬金術を使った」

「それが何かと聞いている!」

 

 胸倉を掴まれて持ち上げられる。

 怒りの表情。呆然としているマスタング少佐とは違い、やっぱりマクドゥーガル少佐はあらかた察していたか。

 

「だから、錬金術だよ。君も錬金術師なら、今のがどういう原理なのか当ててみたら?」

「……ッ! もう、いい! ……准将。この戦いが終わったら、お前の外道を上に報告させてもらう。このような錬金術、到底許されるものではない!」

「じゃあ体内の水分を蒸発させて殺すのは許されるものなの?」

「……ッ! 屁理屈を!」

 

 キンブリーの言葉。

 鋼の錬金術師の中でも特に印象に残る言葉の一つだ。

 

 錬金術で殺したら外道か。銃で殺したら上等か。

 ──賢者の石に変換することは、果たしてそんなにも卑劣か。

 

「准将ご自身が非道だと思っているから、一般兵やアームストロング少佐から見られないよう壁を作ったのではないのですか」

「まさか。この程度を非道だと思うような心の優しい子供だったら、イシュヴァール人なんて殲滅しないよ。あんまり忘れないでほしいんだけど、僕はイシュヴァール人という民族を老若男女問わず殺して殺して殺し尽くした悪逆非道の錬金術師なんだ。理解してほしいとも納得してほしいとも思っていないけれど、一々突っかかって来られると除隊したくなるからやめてほしいかな」

 

 投げ捨てられる。

 壁を作ったのは円を作るためだ。見えないようにしたのはクレタにインパクトを与える為。

 

「除隊でもなんでも好きにしろ。──俺はアメストリスに帰り、お前の所業を明るみに出す。結果軍を辞めることになっても、だ」

「おや、敵前逃亡ですか。せめてクレタ侵略を終えてからにしませんか?」

「キンブリー。お前と准将の仲が良いことも知っている。この所業を知っていて見逃していたのだとしたら──」

「したら、なんですか?」

「……ふん。人心を失った時点で、錬金術師は化け物でしかない。……マスタング、お前はどうする?」

「……申し訳ありません、マクドゥーガル少佐。私は……軍事行動において必要な行為であれば、従います。たとえそれが倫理に反した行いであろうと、同じ穴の狢でしかありませんから」

 

 壁が崩れて行く。

 惨状が露わになっていく。

 

 正円から逃れたクレタ兵は僕らを、そして僕らの周囲を見て、明確な恐怖を抱き。

 見守っていたらしいアメストリス軍は、明らかに仲違いを起こしているっぽい僕らを見て、違う恐怖を抱き。

 

 そうして、此度の戦いもこちらの勝利で終わるのだった。

 

 

 

 *

 

 

 

 その日の夜。

 

「酷なことをしますね。彼もアームストロング少佐同様隔離してしまえばよかったでしょうに」

「彼には見てもらう必要があったからね。表側から僕を告発する人間と、裏側から僕を報告する人間。どちらもが揃っていないと意味はない。その上で、告発されたところで何のダメージもない、という状況が必要だ」

「……軍に不信感を持たせたいのですか?」

「へぇ、すごいねキンブリー。今の情報だけでそこまで辿り着くんだ」

「誰でもわかりますよ。……しかし解せない。焚きつけたのが私である手前言い難いことですが、やるならドラクマでもよかったのでは?」

「それじゃあちょっと遅い。必要なのは、告発して、報告して──けれど()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という事実だ」

「……ああ。大総統に不信感を持たせたいのですね」

「そ」

 

 ローグ=ロウの一件が無かったせいで、キング・ブラッドレイに向けられる嫌悪感はあんまりだったりする。アエルゴ、クレタに対しても報復侵略ばかりで、一応正当性があってしまう。戦争を長引かせんとする素振りを彼が見せる以前に、彼のしていることがアメストリス国民のためになってしまっているのだ。

 

 ──そんなところに、反戦軍縮を掲げるマスタング少佐みたいな、僕やキング・ブラッドレイを毛嫌いするような派閥が現れたら、国民はどう思うだろう。

 アメストリスへこれだけの好景気を齎し、国土を広げ、誰もが成し得なかった"アメストリス超大国化"を果たそうとしている大総統に牙を剥く者。

 

 また、キング・ブラッドレイが斃れた時に、その後を継ぐ者が誰になるのか。反戦軍縮を謳うような大総統に信が集まるのか。

 今、アメストリスは戦勝国ムードだ。それがずーっと続いている。クレタを熨し、ドラクマを落とせば、その勢いはさらに増すだろう。

 

「いずれを想定するなら、水面下に隠れた伏兵より、野心を持ったわかりやすい敵の方が御しやすい」

「……昨日は貴方を子供ではなく大人でもなく化け物だ、と比喩で言いましたが、どうやら比喩ではなさそうですね」

 

 ホムンクルスやお父様という本物の化け物がいる世界で、酷い話である。

 

「あ、そうだ。これから車にのって爆速で賢者の石回収ツアー行くんだけど、一緒に来る?」

「遠慮しておきましょう」

「前と同じ安全運転で行くよ」

「遠慮しておきましょう」

「……」

「遠慮しておきます。それでは、また明日」

 

 つれないなぁ。

*1
勿論キンブリーは演技だけど

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