Rookies 408   作:スターフルーツくん

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Second Turn「変態が一人、変態が二人、変態が三人……」

 

 

「やめなさいよ福島 ノア!」

「むにちゃぁぁぁぁん……!」

 

 わかってる。私が福島 ノアに狙われてる理由はわかってる。理由は今私が手に持ってるにょちお。きっと触らせてほしいんだわ。でもりんくの時みたいに吸われたり涎つけられたりしたらたまったもんじゃないわ! 絶対に渡すもんですか!

 

「つーかまえた♡」

「きゃあっ!」

 

 しまった! 捕まっちゃった……。なんて足の速さなの……。

 

「それじゃあむにちゃ〜ん。にょちおを触らせてもらうね」

 

 嫌……! 嫌……! にょちおは私の大切な友達なの……。

 

「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 次の瞬間、にょちおが私の下から離れていきなり首から下の筋肉を肥大化させて二足歩行で立ち始めた。待って。何でにょちおが立ってるのよ。みんな、今すぐ「#にょちお立つな」を広めて!!! 拡散して!!!

 

「え……? え?」

 

 これにはさすがの福島 ノアも驚いてるようね。いや、私も驚いてるんだけど……。

 

「にょちお百烈拳!!! ホワァタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタァァァァァァァァッッッッッッッッッッッッッッッ!!!」

 

 にょちお百烈拳!!? どこの流派の技よそれ!!! けどにょちおが助けてくれたおかげで福島 ノアの魔の手からは逃れられたわ……。

 けど何でなの? にょちおは何で私の方に来るの?みんな今すぐ「#にょちお筋肉質になるな」を広めて!!! 拡散して!!!

 

「むに……むに……」

「え? ちょっ、ちょっと待って! 来ないで! 来ないで!! いやあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!」

 

 夢だった……。良かった、にょちおも可愛いムキムキじゃなくて可愛いままね……。流石にあんなボディビルダーにょちおは見たくないわ……。

 それにセロリは犬寄 しのぶの飼ってる犬の餌になったんだったっけ……。美味しかったのかしら……。

 

「あっ、確か今日はハピアラとピキピキでRookies 408と打ち合わせするんだったわね。急がないと!」

 

 朝ご飯を食べた後、私はりんく達と一緒に絵空の家に向かった。途中喋るプリンを見かけたけどまぁ気にしない気にしない。そんなの日常茶飯事だし。この世界でそんなのいちいちツッコんでたら精神が壊れかねないわよ。そして何やかんやで着いたから何も文句は無いわ。

 

「は〜い、どうぞ遠慮せず上がってね〜」

「ヴォエッ! ゲエェッ!」

 

 絵空の部屋の吐き時計が嘔吐で午前十時を知らせる。けど今ここにいるのはハピアラのメンバーとピキピキのメンバー。Rookies 408のメンバーはどうしたのよ……。

 

「ごめんなさい、遅れました!」

 

 やっと来たわね。どうして遅れたのかは知らないけど分かることは一つ。あの服装……。この子達は間違いなく()()()()! 油断ならないわね……。

 

「それで、単独ライブって言っても私達は何をすればいいの?」

「えーとですね、賭け麻雀です!」

「単独ライブのゲスト出演でそれやらせる?」

 

 いや、私達未成年よ? 一体ライブで何をさせようとしてるのかしらこの子達は……。

 

「いややめといた方が良いんじゃ……」

「何言ってんですか! この麻雀牌だって『麻雀をやらせて』って言ってます!」

「何言ってるの! 麻雀牌が喋るわけないじゃん!」

「真秀先輩馬鹿なんじゃないすか!? 麻雀牌の心の声を聞いてくださいよ!」

 

 ちょっと待って何この喧嘩……。別にどうでもいいんだけど……。

 

「誰が麻雀牌じゃゴラァ!!!」

 

 え!!? 嘘でしょ!? 麻雀牌が喋った!? それに麻雀牌にしか見えないんだけど……。

 

「おいそこのピンク髪の女、俺は何に見える?」

「……麻雀牌、ですか?」

「バッカヤロー!!! どっからどう見ても金太郎飴に決まってんだろうがァ!!!」

 

 わかんないわよ!!! ていうか麻雀牌そのものの見た目の金太郎飴なんてあるわけないでしょ!!!

 

「本当かよ……」

「じゃあお前舐めてみろ……」

「わかったよ……」

「んっ……! うぅっ……♡ あっ……♡」

「本当に金太郎飴だ……」

 

 嘘!!? 犬寄しのぶそれ本当に言ってるの!!? 正気!!? ていうか舐められた時に喘ぎ声出すのかなりムカつくわね……。

 

「しのぶ先輩! 私にも舐めさせてください!」

「はいよ」

「いただきまーす」

「ギャアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 噛んだ!!! 美来の方は舐めずに噛んだ!!! 金太郎飴が噛み砕かれた!!! さよなら、金太郎飴。アンタの事は決して忘れないわ……。さてと、金太郎飴が何だったのかしら?

 

「じゃあ次はライブの順番について話し合うとしましょう」

 

 奈々葉、良い話題を出したわね。確かにライブにおいてパフォーマンスをする順番は大事よね。むにちゃん的には408の前が良いんだけどね。

 

「むに、順番は二番目で良いよね」

「勿論よ!」

 

 真秀も同じ考えだったみたいね。ここはハピアラのリーダー、りんくが代表で申し出るわ!

 

「はいはーい! 私達ハピアラは二番目でお願いしま……す?」

「はい、二番目を希望のハピアラの皆様にはRookies 408 Prime Video&Musicコース月額1270円を登録していただく必要がございます! 二番目を希望するなら今すぐご登録を!」

 

 ふざけんな!!! 順番決めるだけなのにお金取られるの!!? いくらなんでも悪徳すぎるわよ!!!

 

「じゃあ私達ピキピキはトップバッターで」

「そんなピキピキの皆さんには午後の紅茶を差し上げま〜す」

 

 何で!!? 私達の時と対応の差が酷くない!!? 何でなのよ!!!

 

「とりあえずライブはこんな感じでオッケーですね。じゃあ今日はお開きで」

「どこが!?」

 

 オッケーどころか現状何も進展してないわよ!!? それにこれで終わり!? こんな風で大丈夫なの!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの変な打ち合わせから一夜明けて遂にライブ当日となった。あのミーティングで何一つ建設的な話し合いなんて出来なかったけど本当に大丈夫なのか?

 

「すみませんしのぶ先輩、マイナンバーカード貸してくれませんか?」

「絶対嫌だ」

 

 奈々葉のやつ、いきなりどうしたんだ。リハーサルで何でアタシのマイナンバーカードが必要なんだよ。それにそんなもん持ってきてないし……。

 

「しのぶセンパーイ! 健康保険証と印鑑貸してください!」

「やだよ」

 

 奈々葉も美来も何でそんなにアタシの重要なカードを欲しがるんだよ。それにこいつらのことだから絶対悪用される未来しか見えないんだけど……。

 

「しのぶ先輩ー、とりあえずウチの連帯保証人になってくださーい」

「死んでも嫌」

 

 燈も多分全責任をアタシに投げようとしてるな。変な契約結んで債務をアタシに負わせようとしてるなコイツ。

 

「燈〜。良かったらぁ、私が連帯保証人になって、あ、げ、る、わよ?」

「あ、絵空先輩は結構です」

 

 絵空の扱いが酷い!!! 何でだよ!!! 何でアタシに連帯保証人になってほしくて絵空はダメなんだよ!!!

 

「絵空先輩は愛嬌と色気こそあるけどワイルドさが足らないんですよね〜」

「連帯保証人になるのにワイルドさなんて要らないだろ……」

 

 いや確かに絵空はどっちかというと愛嬌と色気が強いけどさ……。いや、アタシはクールな方だろ!!

 

「しのぶ先輩……。あたし、ずっと前からしのぶ先輩の事が好きでした! だからどうかあたしの代理人になってください!!」

「そんな頼まれ方しても嫌だ」

 

 もう何が来てもアタシは断る。断るしツッコまない。こんなのに毎回付き合ってたら頭がおかしくなる。りんくと響子の方がどうなのか見てみるか。

 

「りんくちゃん、このヘッドホン実はドーナツだって知ってた?」

「ホントに!?」

「騙されたと思って食べてみてよ」

「ホントだ、Yシャツ味だ……」

 

 ……だめだ。こっちも既に手遅れだった。ヘッドホンがドーナツだったってどういう事だよ……。そしてYシャツ味って何だよ……。

 

「ハピアラ、ピキピキ、それに408。はしゃぐのは別にいいけどもうすぐライブ始まるから準備しといてね」

 

 もう時間か。オーナーが教えてくれなかったら気づかないところだったな。

 

「こんにちはー! Happy Around! いっくよー!」

 

 そうだ、最初はハピアラになったんだった。まぁそりゃ要らないサブスクに無理矢理契約させられるよりかはそっちの方が良いもんな。それにしてもハピアラも日に日に進化してるな。

 

「いやー、真秀ちゃんのDJ気持ち良すぎだろ!」

「りんく、金輪際そのセリフは口にしないで」

 

 真秀のやつ厳しすぎない? いくらりんくがネットミームのネタ使ってるとは言えさ……。

 

「しのぶ、行くよ!」

「ん、あぁ」

 

 考え事してたらもう終わりか。頭切り替えないとな。ライブの間は全力を出す事だけ頭に入れないとダメだからな。

 

「シノー!」

 

 げっ、ナギじゃん……。何で来てんだよ……。そんでうちの爺ちゃんも奥の方で麻雀牌三体と麻雀やってるし……。

 

「みんな、ついてきて!」

 

 ライブは至って順調。三人とも普段よりかなり好調だな。これなら完璧なパフォーマンスがこなせる!

 

「あっ、こら! 逃げるな! 逃げるな卑怯者ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!」

 

 ん? 何やってんだ? 今の声は確か翔飛だったような……。猗窩座でも逃したのか?

 

「タコだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「何で!!?」

 

 タコ!!? 何で!!? ていうかでっか!!! どうやってこんなデカいタコクラブに持ってきたんだよ!!!

 

「あぁ、タコの足がピキピキの先輩に絡まった!!! なんて事だ……。あたしがライブで『巨大タコの解体をやろう!』って言ったばっかりに……」

「翔飛さん、あなたはライブの事を何もわかっていません! そこは巨大マグロの解体です!」

 

 ツッこむところそこじゃないだろ!!! 誰か見てないで助けろ!!! タコの足が服の中に入って気持ち悪い……! タコのくせに変態だな……!

 

「シノの裸……! シノの裸……! ハァ……ハァ……」

「撮んな!!!」

 

 変態がもう一人いた!!! 人の痴態を撮りやがって!!! ナギのやつ後でぶっ飛ばしてやる!!!

 

「しのぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッッッッッッッ!!!」

「この声は爺ちゃん! 助けに来てく……!」

「ごめんマジ遅れた!!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 爺ちゃんが助けに来たのはいいよ。来たのはいいんだけどさ……。

 

爺ちゃん何でセーラー服着てんだよ!!!

 

 しかもご丁寧に学校用の鞄まで持ってきやがって!!! しかも半袖でミニスカ!!! 爺ちゃんのそんな格好見た孫がどう思うか考えろ!!!

 

「大丈夫か、しのぶ!!」

「変態が一人、変態が二人、変態が三人……」

 

 あたしからみんなに問題出すから読み終わるまでに考えといてくれ……。

問.自分の祖父がセーラー服を着て駆けつけたのを見た時のあたしの心情を200文字以内で表せ

 

「くっ……! こんな巨大なタコ、どうすれば……!」

「四人目みっけ」

 

 え? 今の声は……。麻雀牌か? 何がどうなってるんだ……?

 

「ツモ。八千点」

「ちっ、お前か」

 

 ちょっと待て!!! 何でタコが麻雀牌三体と麻雀やってんだよ!!! いやそれよりもタコが麻雀のルールわかんのか!!?

 

「あ、私達ライブやって良いですか?」

「多分もう終わったっぽいからいいよ」

 

 いいんかい!!! それにオーナー意外と冷静だな!!! あと408の奴らは一体どんなパフォーマンスを披露してくれるんだ……。

 って言ってるうちにタコ丸焼きにされたな。改めてまともな408のライブを観るのはこれが初めてか。それにしても翔飛を含めて全員歌が上手いな。

 

「さぁ、DJ ∞! ソロパートだ! いけ!」

 

 ん? 燈のやつ何してるんだ? あれはハンダゴテか? ライブでそんな事すんな!! DJやれよ!!!

 

「できた! LED搭載のガンダム!」

 

 ライブでガンプラ作んな!!! てかよくそんな技術持ってんな!!! それ習得する時間をDJに費やせよ!!!

 

「というわけでRookies 408でした! カムサハムニダ!」

 

 その後も破茶滅茶なパフォーマンスが続いて408の主催ライブは終了した。いつも通り破茶滅茶なライブだったよ……。観てるこっちが疲れるというか何というか……。

 

「はい」

「ありがとうございます、オーナー……。ってこれ何ですか?」

「さっきのタコを使ったたこ焼き」

 

 ……え?




∞/本名:目黒 燈(めぐろ あかり)
 15歳。1月27日生まれ。女。身長168cm。青髪のポニーテール。陽葉学園高等部1年。DJ&作曲担当。

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